
【神戸市灘区】で仲介手数料無料で家を買う方法|相場・エリア・交通を公的データで解説
神戸市灘区 専門 エリアガイド
神戸市灘区で 仲介手数料無料 で家を買う方法。
3,000万円の物件なら 105万6,000円 おトク/仲介手数料の上限額との差
ネットに掲載されている神戸市灘区の物件は、原則どこの会社の物件でも
買主様の仲介手数料0円でご購入いただけます。
神戸市灘区で、仲介手数料無料(0円)で家を買うことはできますか?
できます。ネットに掲載されている神戸市灘区の物件は、原則どこの会社が広告しているものでも、家タダを通してご購入いただければ買主様の仲介手数料は0円です。灘区のマンションの成約中央値は3,000万円、戸建は4,800万円(直近4四半期・国土交通省 成約価格情報)。実際に成約している価格帯は1,900万円〜6,300万円(下位25%〜上位10%)で、この帯にかかる仲介手数料の上限額は69万3,000円〜214万5,000円。価格が上がるほど手数料も上がりますが、家タダならどの価格帯でも買主様は0円です。灘区は兵庫県内40市区町村のなかで住宅地の平均価格が4位。ただし区内の価格差が大きく、成約の町丁目別では9.2倍の開きがあります。どこを選ぶかで、必要な予算がまったく変わる区です。
- 神戸市灘区で実際に成約している価格帯は1,900万円〜6,300万円(下位25%〜上位10%・直近4四半期・国土交通省 成約価格情報。家タダ自身の成約実績ではありません)。この帯にかかる仲介手数料の上限額は69万3,000円〜214万5,000円で、家タダを通して買えばその全額が0円になります。3,000万円なら105万6,000円、4,100万円なら141万9,000円、6,300万円なら214万5,000円。高い物件ほど、0円にできる金額は大きくなります。
- なぜ0円にできるかというと、売主様側からのみ報酬をいただく「片手仲介」だからです。値引き交渉でも、キャンペーンでもありません。ネットに出ている神戸市灘区の物件なら、原則どこの会社が広告しているものでもご紹介できます。ただし印紙代・登記費用・火災保険料・固定資産税の精算金などの実費は別途かかります。対象外になる物件もあります(詳しくは14章のFAQに正直に書いています)。
- 灘区の住宅地の公示価格は1㎡あたり平均352,809円(21地点の単純平均・令和8年地価公示)。前年比+4.4%で、兵庫県内40市区町村のうち4位の水準です。
- 区公式は区内最高地点を六甲山町 五介山の900.7m、低地部の最高地点を味泥町の−0.2mと明記しています。同じ区のなかで標高差およそ900m、しかも南端はマイナス標高です。
- 区公式が区内を「山麓地域/山手地域/中央地域/浜手地域/臨海地域」の5地域に区分しています。この型の公式区分を持つのは、東灘・灘・中央の3区のなかで灘区だけです。
- 土地の単価は最高530,000円/㎡(八幡町四丁目)から最低132,000円/㎡(大月台)まで4.0倍。成約の町丁目別では、灘北通4,500万円と鶴甲490万円で9.2倍になります。
- 地区計画4地区のうち3地区がJR六甲道駅(西・北・南)。さらに六甲道駅北・六甲道駅西で震災復興土地区画整理事業が施行されました。区公式はJR六甲道駅周辺を「東部副都心」として整備したと記しています。
- 市立小学校13校のうち1校が六甲山小学校。同校は神戸市の小規模特認校2校のうちの1つで、制度の目的に「複式学級の解消」と明記されています。
01神戸市灘区で仲介手数料が0円になる仕組み
売主様側からのみ報酬をいただく「片手仲介」
不動産の売買では、売主側と買主側それぞれに仲介会社が入ります。家タダは売主様側からの報酬だけで成立する形に 取引を組み立てるため、買主様からは仲介手数料をいただきません。宅地建物取引業法第46条にもとづく報酬額告示 (昭和45年建設省告示第1552号)は報酬の上限を定めたもので、下限の定めはありません。
神戸市灘区の価格帯で、いくら得になるか
神戸市灘区の住宅地は1㎡あたり平均352,809円(21地点の単純平均)。市内の標準地は最高530,000円/㎡(八幡町4丁目39番)から最低132,000円/㎡(大月台1番69)まであり、どのエリアを選ぶかで土地の値段が4.0倍変わります。
| 物件価格(税抜) | 仲介手数料の上限額(税込) | 家タダの場合 | 削減額 |
|---|---|---|---|
| 1,900万円 | 69万3,000円 | 0円 | ▲69万3,000円 |
| 3,000万円 | 105万6,000円 | 0円 | ▲105万6,000円 |
| 4,100万円 | 141万9,000円 | 0円 | ▲141万9,000円 |
| 5,200万円 | 178万2,000円 | 0円 | ▲178万2,000円 |
| 6,300万円 | 214万5,000円 | 0円 | ▲214万5,000円 |
※速算式(物件価格×3%+6万円)×1.1 で算出。400万円以下は別区分。
灘区の成約価格帯だと、いくら変わるか
直近4四半期の成約中央値は、マンションが3,000万円(318件・平均専有72㎡・平均築1994年)、戸建が4,800万円(111件・平均延床98㎡・平均築2009年)。マンション3,000万円なら仲介手数料の上限額は105万6,000円、戸建4,800万円なら165万円。これがまるごと0円になります。駅別でいちばん高いJR摩耶駅の中央値は4,800万円で165万円、次いで六甲道駅が4,050万円で140万2,500円。町丁目別でいちばん高い灘北通(4,500万円・17件)なら155万1,000円です。一方、区内でいちばん中央値の低い鶴甲(490万円・29件)だと22万7,700円。同じ灘区のなかで、仲介手数料の上限額が7倍以上違います。灘区は成約429件のうち318件(約74%)がマンションで、3,000万円前後が中心価格帯の区です。ただし上の数字が示すとおり、「灘区の相場」という一つの数字で考えると実際の物件価格とのズレが非常に大きくなる区でもあります。
仲介手数料以外に0円にできる費用
- ローン事務手数料
- 引越し代金
- 購入時の申込金
※適用条件は物件・時期により異なります。対象になるかは物件URLをお送りいただければその場で無料診断します。
02数字で見る神戸市灘区 ― 公的統計でわかる街の実力
掲載している数値はすべて神戸市灘区・兵庫県・国土交通省の公表資料にもとづく実データです。
人口 ― 住民基本台帳と国勢調査で見る
灘区の人口は131,668人・70,248世帯(2026年3月現在・神戸市が公表している区別の人口・世帯数データ)。内訳は男61,452人・女70,216人、日本人126,070人・外国人5,598人で、外国人が人口の約4.3%を占めます。
灘区は、3つの区のなかで唯一「面積」が公表されています。区公式は32.66km²と記しています。人口131,668人で割ると人口密度は約4,032人/km²(当方算出。市の公表値ではありません)。東灘区・中央区は区の面積が未取得のため、この比較はできません。
令和7年国勢調査については、区別の実数が公表されていません(未取得)。神戸市が公表しているのは市全体の数字と、区別の増減率の一部です。市全体では1,497,630人・766,349世帯(令和7年10月1日現在・速報、2026年7月10日公表)で、前回(令和2年)から−27,522人・−1.8%。神戸市は150万人を割りました。世帯数は+31,429世帯・+4.3%と増えており、1世帯あたり人員は1.95人です。
そして、ここが灘区にとって重要な点です。神戸市が公表している区別の増減率は中央区+3.1%、兵庫区+2.5%、灘区+0.4%の3区で、それ以外の区はいずれも減少しています。つまり灘区は、神戸市9区のなかで人口が増えた3区のうちの1つです。神戸市全体が−1.8%で150万人を割るなかで、灘区はわずかながらプラス。東灘区・北区・西区などは減少側です。
この「増えた3区」(中央・兵庫・灘)は、いずれも神戸市の都心とその隣接区です。人口減少局面で、都心とその周辺に人が集まっているという構図が、国勢調査の数字にそのまま出ているということになります。灘区の+0.4%は3区のなかでは最も小さい伸びですが、減っていないという事実そのものが、9区のなかでは少数派です。
区の成り立ちにも触れておきます。灘区が誕生したのは1931年(昭和6年)9月の区制実施によるものです。その前段として1929年(昭和4年)4月に1町2村(西郷町・西灘村・六甲村)が神戸市に編入されています。2021年に区制90周年を迎えました。東灘区の区制施行が1950年、中央区の誕生が1980年ですから、この3区のなかで灘区がいちばん古いことになります。
区名の由来について、市公式は率直な注記を置いています。地域の名高い酒造(灘の酒)にちなむ名であるが、「灘」の正確な歴史的意味は不明とされ、辞書的には「航行が困難な波の荒い海域」を指すのに対し、当地の瀬戸内海は比較的穏やかである、という趣旨です。行政が自分の区名について「意味は不明」と書いているのは珍しいことで、本ページでも推測で補うことはしません。
| 項目 | 値 | 備考 |
|---|---|---|
| 区の人口(住民基本台帳ベース) | 131,668人(男61,452/女70,216) | 2026年3月現在 |
| 世帯数 | 70,248世帯 | 同上 |
| うち日本人 | 126,070人 | 同上 |
| うち外国人 | 5,598人(人口比 約4.3%) | 同上。比率は当方算出 |
| 2か月前(2026年1月) | 人口131,804人/70,115世帯 | 人口は−136人、世帯は+133 |
| 区の面積 | 32.66km² | 灘区「区の紹介」。東灘区・中央区の面積は未取得 |
| 人口密度 | 約4,032人/km² | 131,668人÷32.66km²で当方が算出 |
| 区内最高地点 | 六甲山町 五介山 900.7m | 神戸市の最高峰は六甲山931.3m |
| 低地部の最高地点 | 味泥町 −0.2m | マイナス標高 |
| 区内の河川 | 西郷川・都賀川・石屋川 | 南北に流れる3河川 |
| 神戸市の総人口(令和7年国勢調査) | 1,497,630人 | 令和7年10月1日現在・速報 |
| 同・前回比 | −27,522人(−1.8%) | 神戸市は150万人を割った |
| 国勢調査で人口が増えた区 | 中央区+3.1%/兵庫区+2.5%/灘区+0.4% | 灘区はこの3区の1つ。他の区はいずれも減少 |
| 区の設置 | 1931年(昭和6年)9月 | 区制実施により灘区誕生。2021年に区制90周年 |
| 編入 | 1929年(昭和4年)4月 | 西郷町・西灘村・六甲村の1町2村が神戸市に編入 |
| 区役所 | 桜口町4丁目2番1号 | 〒657-8570。JR六甲道駅南口 徒歩約5分/阪神新在家駅 徒歩約5分 |
| 区の花 | マリーゴールド | 1986年制定 |
| 区の木 | 桜 | 2000年7月選定 |
| 区の歴史の花 | 菜の花 | 2001年4月選定 |
市街化区域と市街化調整区域
ここは、灘区だけの数字ではなく神戸市全体の数字で書きます。神戸市は区別の市街化区域・市街化調整区域の面積を公表していません(未取得)。区域区分は計画図(図面)で示される仕組みだからです。
神戸市全体では、神戸都市計画区域 約55,730haのうち、市街化区域が約20,244ha(36%)、市街化調整区域が約35,486ha(64%)。市域の3分の2が市街化調整区域という、政令指定都市としては例外的な構造です。
そして灘区の場合、この話は他人事ではありません。神戸市の都市計画区域マスタープランは、市街化調整区域が主に六甲山系および北側山地(六甲山系、帝釈・丹生山系などの自然環境が豊かな森林地域)と、北区・西区の農村地域に分布すると記しています。そして灘区は、区内最高地点が六甲山町 五介山の900.7mという区です。市立小学校13校のうち1校が六甲山小学校であることからも、灘区の区域が六甲山上まで及んでいることは公的に確認できます。
したがって灘区北部(六甲山町一帯)に市街化調整区域が存在すると考えるのが自然ですが、区単位で明示した市の公表資料は確認できていません(未取得)。ここで「灘区の北部は市街化調整区域です」と断定することはしません。個別の物件がどちらの区域かは、神戸市の「都市計画情報検索」または神戸市情報マップ、あるいは重要事項説明書で必ずご確認ください。
なお神戸市の区域区分には、知っておく価値のある動きがあります。直近の変更で市街化区域が約151ha減り、市街化調整区域が約155ha増えました。人口が減るなかで市街化区域を「広げる」のではなく「狭める」方向に動いているということです。神戸市は現在「第9回線引き見直し」の方針も公表しています。
| 区分 | 面積 | 構成比 |
|---|---|---|
| 市街化区域 | 20,244 ha | 36.3% |
| 市街化調整区域 | 35,486 ha | 63.7% |
| 合計(都市計画区域) | 55,730 ha | 100.0% |
地価公示 ― 21地点の実データ
令和8年地価公示(価格時点:令和8年1月1日)で、神戸市灘区の住宅地の標準地は21地点。 単純平均は1㎡あたり352,809円、前年の同一地点と比べた変動率の平均は+4.4%です。 上位・下位それぞれ5地点を所在地つきで掲載します。
| 標準地 | 所在地番 | 価格(円/㎡) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 神戸灘-8 | 八幡町4丁目39番 | 530,000 | +5.0% |
| 神戸灘-9 | 深田町1丁目2番3外 | 500,000 | +5.9% |
| 神戸灘-4 | 曾和町2丁目6番2 | 493,000 | +3.6% |
| 神戸灘-2 | 楠丘町3丁目10番11 | 487,000 | +7.0% |
| 神戸灘-21 | 中郷町4丁目2番13 | 476,000 | +7.0% |
| … | (中略・全21地点) | ||
| 神戸灘-19 | 大月台1番69 | 132,000 | +0.0% |
| 神戸灘-7 | 鶴甲4丁目12番16 | 159,000 | +0.0% |
| 神戸灘-20 | 六甲台町4番7 | 199,000 | +1.5% |
| 神戸灘-18 | 城の下通2丁目833番87 | 201,000 | +0.0% |
| 神戸灘-15 | 箕岡通2丁目6番4 | 219,000 | +1.9% |
※変動率は前年(令和7年)の同一標準地の価格と比較して当方が算出した自算値です。 前年に同一番号が無い地点(新規選定等)は「—」とし、平均の母数から除いています。 所在地は国土交通省の鑑定評価書情報にある「所在地番」(市名は省略表記)です。
同じ神戸市灘区内で、住宅地の地価は4.0倍ちがいます
最も高いのは八幡町4丁目39番の1㎡あたり530,000円(+5.0%)。最も安いのは大月台1番69の132,000円(+0.0%)。その差は4.0倍です。「神戸市灘区の相場」という一つの数字で考えると、実際の物件価格とのズレが大きくなります。
神戸市灘区は兵庫県内で何番目に地価が高いか
令和8年地価公示で住宅地の標準地が3地点以上ある兵庫県内の40市区町村のうち、 神戸市灘区の住宅地の平均価格は4位。 神戸市の9区のなかで見ると第3位です。
| 区分 | 神戸市灘区の位置 | 母数 |
|---|---|---|
| 住宅地の平均価格(県内・区を含む) | 4位 | 40市区町村 |
| 住宅地の平均価格(神戸市の区のみ) | 3位 | 9区 |
| 前年比の変動率(県内・区を含む) | 5位 | 40市区町村 |
| 前年比の変動率(神戸市の区のみ) | 3位 | 9区 |
※国土交通省の鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)から当方が全地点の価格を集計して算出した自算値です。 国土交通省が順位として公表しているものではありません。
神戸市灘区の地価マップ(令和8年地価公示・住宅地21地点)
標準地の所在地を丁目単位でまとめ、1㎡あたりの価格が高い順に並べました。 同じ市内で4.0倍の開きがあります。
※所在地は国土交通省の鑑定評価書情報にある「所在地番」を丁目までで表記したものです。 同一の丁目に複数の標準地がある場合は、価格の高いほうを採用しています。
03灘区の特徴 ― 900.7mから−0.2mまで。区が自分で5つに分けている区
灘区の「区の紹介」ページには、他の区ではあまり見ない数字が並んでいます。
区内最高地点:六甲山町 五介山 900.7m
神戸市最高峰:六甲山 931.3m
低地部の最高地点:味泥町 −0.2m
区内最高地点が900.7m、低地部の最高地点が−0.2m。 標高差はおよそ900mで、しかも南端はマイナス標高です。 区の面積は32.66km²。 この面積のなかに900mの高低差が収まっている行政区は、そう多くありません。
そして灘区は、自分で自分を5つに分けています。 区公式が区内を「山麓地域/山手地域/中央地域/浜手地域/臨海地域」の5地域に 区分していると明記しているのです。 東灘区にも中央区にも、この型の公式区分は見当たりませんでした。 つまり灘区は、「うちは一様な区ではない」と行政自身が宣言している区だということになります。
この章では、この標高差と5地域区分が、 実際の土地の値段と物件価格にどう表れているかを、公的資料だけで見ていきます。
まず、令和8年地価公示の住宅地21地点を全部並べる
灘区には令和8年地価公示の標準地が、住宅地21地点・商業地4地点・工業地1地点の 合計26地点あります。住宅地21地点を、価格の高い順に全部並べます。
| 標準地 | 所在地番 | 価格(円/㎡) | 前年比 | 地積 |
|---|---|---|---|---|
| 神戸灘-8 | 八幡町4丁目39番 | 530,000 | +5.0% | 253㎡ |
| 神戸灘-9 | 深田町1丁目2番3外 | 500,000 | +5.9% | 167㎡ |
| 神戸灘-4 | 曾和町2丁目6番2 | 493,000 | +3.6% | 192㎡ |
| 神戸灘-2 | 楠丘町3丁目10番11 | 487,000 | +7.0% | 100㎡ |
| 神戸灘-21 | 中郷町4丁目2番13 | 476,000 | +7.0% | 484㎡ |
| 神戸灘-10 | 灘北通8丁目3番9 | 424,000 | +7.6% | 164㎡ |
| 神戸灘-3 | 記田町3丁目1番1 | 415,000 | +6.4% | 1,890㎡ |
| 神戸灘-14 | 篠原北町3丁目20番4外 | 415,000 | +2.5% | 170㎡ |
| 神戸灘-16 | 烏帽子町2丁目20番 | 396,000 | +7.6% | 163㎡ |
| 神戸灘-17 | 神ノ木通3丁目3番10 | 382,000 | +6.1% | 209㎡ |
| 神戸灘-11 | 赤坂通1丁目9番21 | 378,000 | +4.1% | 102㎡ |
| 神戸灘-6 | 灘南通3丁目17番3 | 375,000 | +7.1% | 89㎡ |
| 神戸灘-12 | 下河原通3丁目50番 | 364,000 | +6.4% | 113㎡ |
| 神戸灘-13 | 岩屋中町2丁目4番21 | 332,000 | +5.4% | 104㎡ |
| 神戸灘-1 | 国玉通4丁目2番2 | 294,000 | +2.1% | 154㎡ |
| 神戸灘-5 | 桜ケ丘町55番 | 238,000 | +4.8% | 165㎡ |
| 神戸灘-15 | 箕岡通2丁目6番4 | 219,000 | +1.9% | 177㎡ |
| 神戸灘-18 | 城の下通2丁目833番87 | 201,000 | 0.0% | 178㎡ |
| 神戸灘-20 | 六甲台町4番7 | 199,000 | +1.5% | 365㎡ |
| 神戸灘-7 | 鶴甲4丁目12番16 | 159,000 | 0.0% | 249㎡ |
| 神戸灘-19 | 大月台1番69 | 132,000 | 0.0% | 188㎡ |
出典:国土交通省 地価公示 鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)。 前年比は前年の同一標準地の価格と比較して当方が算出した自算値です。
21地点から読み取れる、灘区だけの事実
事実1:前年比0.0%の3地点は、すべて下位4位以内
21地点のうち、前年比が0.0%(横ばい)だったのは3地点だけです。 城の下通二丁目201,000円、鶴甲四丁目159,000円、大月台132,000円。 そしてこの3地点は、安いほうから数えて4位・2位・1位に位置します。 残る1つ(3位の六甲台町199,000円)も+1.5%と低い。 つまり下位4地点がまるごと、区全体の+4.4%という上昇から外れています。
対して上位はよく上がっています。 灘北通八丁目と烏帽子町二丁目がともに+7.6%、灘南通三丁目+7.1%、 楠丘町三丁目と中郷町四丁目が+7.0%。 区全体の平均+4.4%は、この上位の上昇と下位の横ばいを合わせた結果です。
事実2:土地は4.0倍、物件は9.2倍
地価公示の最高(八幡町四丁目530,000円/㎡)と最低(大月台132,000円/㎡)の差は4.0倍。 これでも十分な開きですが、実際に売買された物件の価格は、もっと開きます。
| 町丁目 | 件数 | 成約中央値 | 平均面積 |
|---|---|---|---|
| 灘北通 | 17件 | 4,500万円 | 65㎡ |
| 篠原南町 | 12件 | 4,100万円 | 70㎡ |
| 備後町 | 14件 | 4,050万円 | 74㎡ |
| 水道筋 | 14件 | 3,950万円 | 67㎡ |
| 篠原伯母野山町 | 19件 | 2,800万円 | 100㎡ |
| 大石東町 | 14件 | 2,350万円 | 64㎡ |
| 篠原北町 | 13件 | 1,800万円 | 85㎡ |
| 鶴甲 | 29件 | 490万円 | 70㎡ |
最高の灘北通4,500万円と、最安の鶴甲490万円で9.2倍です。 しかも鶴甲は29件と、この8町丁目のなかで最も取引件数が多い。 「たまたま1件安いのが出た」という話ではありません。 平均面積も70㎡で、灘北通の65㎡より広い。 面積が広いのに価格が9分の1ということになります。
地価公示で確かめると、鶴甲四丁目の標準地は159,000円/㎡(前年比0.0%)。 灘北通八丁目の424,000円/㎡(+7.6%)とは2.7倍です。 土地の単価の差(2.7倍)だけでは、成約価格の差(9.2倍)を説明しきれません。 差の残りがどこから来ているのかを説明する公的資料は確認できていませんので、 ここで理由を断定することはしません。 書けるのは、このデータが灘区の実態だということまでです。
なお、仲介手数料の観点では、この差は決定的です。 灘北通の4,500万円なら仲介手数料の上限額は155万1,000円。 鶴甲の490万円なら22万7,700円。 同じ灘区のなかで、手数料の上限額が約6.8倍違います。 家タダではどちらも0円ですが、「0円になることの意味」が場所によってまったく違うのが灘区です。
事実3:駅別では1.8倍にしか開かない
同じ成約データを、今度は駅別で見てみます。
| 最寄駅 | 件数 | 成約中央値 | 平均徒歩 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 摩耶(JR) | 23件 | 4,800万円 | 6分 | 区内の駅別で最高 |
| 六甲道(JR) | 82件 | 4,050万円 | 7分 | 東部副都心。地区計画3地区+震災復興区画整理2地区 |
| 灘(JR) | 24件 | 3,750万円 | 3分 | 平均徒歩は区内最短 |
| 王子公園(阪急) | 69件 | 3,300万円 | 11分 | 地区計画「王子公園地区」 |
| 大石(阪神) | 26件 | 3,100万円 | 6分 | 区公式が酒造の発祥地と記す一帯 |
| 六甲(阪急) | 163件 | 2,600万円 | 11分 | 区内で最も取引が多いが、中央値は最低 |
駅別では、摩耶4,800万円と六甲2,600万円で1.8倍。 町丁目別の9.2倍と比べると、ずいぶん小さくなります。
この「駅別1.8倍、町丁目別9.2倍」という差こそが、灘区の構造そのものです。 理由ははっきりしています。 鉄道3線(阪急・JR・阪神)はいずれも東西方向に走っており、南北には走っていないからです。 灘区の地形は南北に900mの標高差を持っています。 駅という物差しは、この900mの方向を測れません。
実際、成約件数163件で区内最多の阪急六甲駅は、平均徒歩11分。 そしてこの駅の圏内には、成約中央値4,100万円の篠原南町も、 1,800万円の篠原北町も、490万円の鶴甲も含まれます。 「阪急六甲駅徒歩○分」という同じ表現のなかに、9倍の価格帯が同居しているということです。
だから灘区では、駅名だけで物件を絞ってはいけません。 区公式が区内を「山麓地域/山手地域/中央地域/浜手地域/臨海地域」の5地域に 分けているのは、まさにこの構造があるからだと読めます。 ただし、5地域それぞれに属する具体的な町丁目名は公表されていません(未取得)ので、 本ページで「この町はこの地域」と割り振ることはしていません。
事実4:同じ「篠原」で、2.3倍
もうひとつ、町名だけで判断できないことを示す例を挙げます。
| 町丁目 | 成約件数 | 成約中央値 | 平均面積 |
|---|---|---|---|
| 篠原南町 | 12件 | 4,100万円 | 70㎡ |
| 篠原伯母野山町 | 19件 | 2,800万円 | 100㎡ |
| 篠原北町 | 13件 | 1,800万円 | 85㎡ |
同じ「篠原」で、南町4,100万円と北町1,800万円の2.3倍です。 しかも北町のほうが平均面積は広い(85㎡ vs 70㎡)。 面積あたりで見れば、差はさらに開きます。
ところが地価公示では、篠原北町三丁目の標準地は415,000円/㎡(+2.5%)で、 区内21地点のうち7〜8位という高い水準です。 「町丁目の成約中央値が低い」ことと「土地の単価が低い」ことは、別の話だということになります。 標準地は町丁目のなかの1点にすぎず、 同じ町丁目のなかにも条件の違う区画が混在している。 灘区では、これが極端な形で起きています。
商業地4地点・工業地1地点
| 区分 | 地点数 | 平均価格 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 住宅地 | 21地点 | 352,809円/㎡ | +4.4% |
| 商業地 | 4地点 | 593,250円/㎡ | +6.9% |
| 工業地 | 1地点 | 235,000円/㎡ | +14.1% |
| 区分 | 所在地番 | 価格(円/㎡) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 商業地 | 森後町2丁目2番2外 | 795,000 | +6.0% |
| 商業地 | 徳井町4丁目1番3 | 550,000 | +8.7% |
| 商業地 | 友田町3丁目2番6 | 530,000 | +7.1% |
| 商業地 | 水道筋3丁目9番5 | 498,000 | +6.0% |
| 工業地 | 大石南町3丁目67番 | 235,000 | +14.1% |
工業地1地点の+14.1%は、住宅地の+4.4%の3.2倍です。 灘区の全26地点のなかで最大の上昇率でもあります。 場所は大石南町。区公式が「臨海の工業・港湾地区を含む」と記している臨海地域にあたると読めます。 ただし、なぜ工業地がこれだけ上がっているのかを説明する公的資料はありません。
商業地では森後町二丁目795,000円/㎡がトップで、 住宅地の最高値(八幡町四丁目530,000円/㎡)を1.5倍上回ります。 そして注目したいのが水道筋三丁目498,000円/㎡。 区公式が区内の商業地区の代表として挙げている水道筋商店街の一帯です。 成約データでも水道筋は14件・中央値3,950万円・平均67㎡と、区内でも高い部類。 商店街のある町丁目の住宅の成約中央値が高いというのは、灘区の性格を示しています。
出典:国土交通省 地価公示 鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)。 前年比は当方が算出した自算値です。
六甲道への集中投資 ― 4地区計画のうち3地区、震災復興区画整理2地区
灘区の都市計画上の投資は、1つの駅に集中しています。
| 事業・計画 | 内容 |
|---|---|
| 地区計画 | 灘区は4地区。六甲道駅西地区/六甲道駅北地区/六甲道駅南地区/王子公園地区。 4地区のうち3地区がJR六甲道駅 |
| 震災復興土地区画整理事業 | 全市13地区のうち六甲道駅北・六甲道駅西の2地区が灘区 |
| 区の位置づけ | 区公式はJR六甲道駅周辺を「東部副都心」として整備したと記載 |
| 区役所 | 桜口町4丁目2番1号。JR六甲道駅南口から徒歩約5分 |
震災で基盤がつくり直され、そのうえに地区計画という建築のルールが乗り、 区役所があり、区が「東部副都心」と呼ぶ。 これが六甲道駅周辺です。 成約中央値は4,050万円(82件・平均徒歩7分)で区内2位。 周辺の標準地も八幡町四丁目530,000円/㎡(区内最高)、深田町一丁目500,000円/㎡、 曾和町二丁目493,000円/㎡、楠丘町三丁目487,000円/㎡、中郷町四丁目476,000円/㎡、 記田町三丁目415,000円/㎡(地積1,890㎡)と、区内の高額な標準地が集まっています。
この集中ぶりは、他の2区と比べるとよく分かります。 東灘区の地区計画7地区は御影・岡本・青木・魚崎・深江・六甲アイランドに分散。 中央区の16地区は三宮・旧居留地・ウォーターフロント・ポートアイランド・山手に分散。 灘区だけが、1つの駅に3地区を集中させています。
ただし各地区計画の決定年月日・区域面積・建築制限の内容は未取得です。 また六甲道駅北・六甲道駅西の震災復興土地区画整理事業の面積・施行期間も未取得。 六甲道駅周辺の物件を検討する場合は、 地区計画の制限内容を神戸市住宅都市局で必ず確認してください。
出典:神戸市「地区計画」 //www.city.kobe.lg.jp/a35466/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/district/index.html / 神戸市「震災復興土地区画整理事業」 //www.city.kobe.lg.jp/a13150/kukakuseiri/shinsaifukkoutochikukakuseirijigyou.html / 神戸市灘区「区の紹介」 //www.city.kobe.lg.jp/c63604/kuyakusho/nadaku/shokai/shoukai/index.html
標高差900mは、学校の規模にまで表れている
灘区の市立小学校は13校です。 成徳・高羽・鶴甲・西郷・六甲・灘・西灘・稗田・美野丘・摩耶・福住・灘の浜・六甲山。 13校目に「六甲山小学校」があります。
神戸市の市立小学校一覧でこの学校が灘区に区分されているということは、 灘区の区域が六甲山の上まで及んでいることの公的な証拠です。 区公式が区内最高地点を「六甲山町 五介山 900.7m」と記しているのと整合します。
そして六甲山小学校は、 神戸市の小規模特認校2校(六甲山小学校・藍那小学校)のうちの1校です。 市は制度の目的をこう説明しています。
「自然環境に恵まれ特色ある教育を推進している小規模な学校に通学することで、 心身の健康増進を図り、豊かな人間性を培うとともに、 複式学級の解消など学校の活性化を図ることを目的とする」
人口150万人の政令指定都市が、同じ市内で「複式学級の解消」を政策課題に掲げている。 そして、その対象校の1つが灘区にあります。
ここまで見てきた数字を、並べ直してみてください。 成約中央値4,500万円の灘北通。地区計画3地区と震災復興区画整理2地区が集中する六甲道駅。 商業地795,000円/㎡の森後町。 そして、全市から児童を募らなければ学級が維持できない規模の小学校が、六甲山の上にある。 これらがすべて、同じ「神戸市灘区」のなかの出来事です。
標高差900mは、地価だけでなく、学校の規模にまで表れている。 これが灘区という区の姿です。 「灘区の相場は○○万円」という一つの数字で考えることに、どれだけ無理があるかを 理解していただけると思います。
出典:神戸市「市立小学校一覧」 //www.city.kobe.lg.jp/a61516/kosodate/education/gakkoen/syougatukou.html / 神戸市「小規模特認校」 //www.city.kobe.lg.jp/a80876/kosodate/gakko/school/area/tokuninkou.html / 神戸市灘区「区の紹介」 //www.city.kobe.lg.jp/c63604/kuyakusho/nadaku/shokai/shoukai/index.html
実際の成約は、こんな中身です
数字の話が続いたので、実際の成約事例も挙げておきます。 いずれも国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報で、 家タダ自身の取引実績ではありません。
| 種別 | 所在 | 成約価格 | 専有・延床 | 間取 | 築年 | 構造 | 最寄駅・徒歩 | 時期 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 戸建 | 新在家南町 | 4,900万円 | 75㎡(土地125㎡) | 3LDK+S | 2025年 | 木造 | 新在家 10分 | 2025Q2 |
| 戸建 | 六甲町 | 4,800万円 | 45㎡(土地95㎡) | 3DK | 2000年 | 鉄骨造 | 六甲道 10分 | 2025Q2 |
| 戸建 | 泉通 | 4,800万円 | 55㎡(土地95㎡) | 3LDK | 2025年 | 木造 | 摩耶 5分 | 2025Q4 |
| 戸建 | 高羽町 | 4,700万円 | 95㎡(土地170㎡) | 5LDK | 1991年 | — | 六甲 10分 | 2025Q2 |
| マンション | 灘北通 | 3,000万円 | 60㎡ | 2LDK | 1999年 | RC | 灘 1分 | 2025Q3 |
| マンション | 岩屋北町 | 3,000万円 | 65㎡ | 3LDK | 1993年 | SRC | 灘 1分 | 2025Q2 |
| マンション | 畑原通 | 3,000万円 | 85㎡ | 3LDK | 1987年 | RC | 王子公園 8分 | 2026Q1 |
| マンション | 城内通 | 3,000万円 | 65㎡ | 2LDK+S | 1985年 | RC | 灘 7分 | 2026Q1 |
戸建4件のうち2件が2025年築です。 灘区の戸建111件は平均築年2009年で、これは東灘区の2005年、中央区の2001年より新しい。 灘区の戸建市場には、新しい供給が一定量あると読めます。
一方、マンション318件の平均築年は1994年。 上の4件も1999年・1993年・1987年・1985年と、いずれも築30年前後です。 戸建は新しく、マンションは古いというのが灘区の成約の姿で、 これは東灘区(戸建2005年・マンション1993年)とよく似た形です。
土地面積も見てください。125㎡・95㎡・95㎡・170㎡。 一方で地価公示の標準地は記田町三丁目1,890㎡、中郷町四丁目484㎡、六甲台町365㎡と、桁が違います。 標準地として選ばれている敷地と、実際に流通している敷地の規模には大きな開きがあります。
出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ 成約価格情報 (2025年第2四半期〜2026年第1四半期・神戸市灘区429件)。 これらは公的に公表された取引データであり、家タダの成約実績ではありません。 延床・土地面積は公表値を四捨五入した区分値です。 なお成約価格情報には「土地のみ」の区分が存在しないため、 土地単独の成約中央値は本ページに掲載していません。
灘区は兵庫県内で何番目か、そして「増えた3区」の1つであること
令和8年地価公示で住宅地の標準地が3地点以上ある兵庫県内の40市区町村のうち、 灘区の住宅地の平均価格352,809円/㎡は4位、変動率+4.4%は5位です。 神戸市9区のなかでは平均価格・変動率ともに3位。
県内の上位はこうなっています。 1位が芦屋市の394,736円/㎡、2位が神戸市中央区の363,538円/㎡、 3位が神戸市東灘区の354,575円/㎡、4位が神戸市灘区の352,809円/㎡。 2位から4位までを神戸市の3区が占め、その3区はいずれも六甲山系の南斜面と大阪湾のあいだにあります。 東灘区354,575円と灘区352,809円の差は、わずか1,766円。 平均で見るかぎり、東灘区と灘区はほぼ同水準です。
ただし区内の開き方が違います。 東灘区は住宅地33地点で7.2倍、灘区は21地点で4.0倍。 ところが成約の町丁目別で見ると、東灘区は2.27倍、灘区は9.2倍。 土地の単価では東灘区のほうが開いているのに、 実際に売買されている物件の価格では灘区のほうがはるかに開いているということになります。
もうひとつ、灘区を考えるうえで外せない事実があります。 令和7年国勢調査で人口が増えた神戸市の区は、中央区+3.1%・兵庫区+2.5%・灘区+0.4%の3区だけで、 それ以外の区はいずれも減少しています。 神戸市全体は−27,522人・−1.8%で150万人を割りました。 灘区は、神戸市のなかで人が減っていない数少ない区の1つです。 (区別の人口の実数は未取得で、公表されているのは増減率のみです。)
一方、同じ神戸市の北区は58,056円/㎡、西区は74,694円/㎡。 中央区と北区で6.3倍です。 同じ市、同じ税率、同じ教育委員会。 理由は07章で扱った市街化調整区域64%と、 「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」による農村用途区域17,935haにあります。 灘区の価格は、神戸市全体の宅地供給が制度的に絞られているという文脈の上にあります。
まとめ:灘区は「駅」ではなく「山からの距離」で決まる区
灘区の住宅地の平均価格は兵庫県内40市区町村中4位。 その内側は、地価公示で4.0倍、成約の町丁目別で9.2倍。 駅別では1.8倍にしか開きません。 鉄道3線が東西に走り、地形は南北に900mの高低差を持つ。 灘区の価格は、駅という東西の物差しでは測れません。
確認すべきことは、市と県の資料からはっきり決まります。
- その物件は、駅からどちらの方向に何分か。 同じ「阪急六甲駅徒歩○分」のなかに、4,100万円の篠原南町も490万円の鶴甲も含まれます
- 坂はどれくらいか。内覧は必ず駅から歩いてください。 区内最高地点900.7m、低地部の最高地点−0.2mという区です
- 土砂災害警戒区域にかかっていないか。灘区は急傾斜145・土石流31・地すべり0の計176箇所です
- 地区計画4地区(六甲道駅西・北・南/王子公園)のどれかにかかっていないか
- 震災復興土地区画整理事業(六甲道駅北・六甲道駅西)の区域か
- 津波・高潮のハザードマップでその住所がどう評価されているか。 灘区は津波浸水想定区域のある7区の1つです
- 都市計画施設(六甲山系南側斜面の防砂の施設)の区域にかかっていないか
この7点は、すべて契約前に調べられます。 家タダでは、これらの調査を契約前に無料で行ったうえで、 買主様の仲介手数料0円でお引き渡しまで進めます。
空から見た、この50年の神戸市灘区
左が1974〜78年、右が現在の同じ範囲です。この50年に、灘区では2つの大きなことが起きています。
1つめは1995年1月17日の阪神・淡路大震災と、その後の復興事業です。神戸市は震災復興土地区画整理事業を13地区で施行し、そのうち六甲道駅北・六甲道駅西の2地区が灘区にあたります。さらに震災から約2か月後の1995年3月17日には、震災復興市街地再開発事業として六甲道駅南地区(灘区)と新長田駅南地区(長田区)の2地区が都市計画決定されました。灘区の六甲道駅周辺は、震災後に区画整理と市街地再開発の両方が入った区域です。右の写真に写っている六甲道駅の周辺は、その復興を経たあとの姿だということになります。
2つめは六甲山・摩耶山の開発と教育機関の増加です。区公式は灘区の近代の発展について、「六甲山・摩耶山の開発、教育機関の増加により発展」と記しています。合併前の灘区は「大半が田畑で、大石・新在家地区で早くから酒造が営まれていた」土地でした。
左の写真の1974〜78年という時点は、灘区が区制を施行した1931年から40年あまりが経った頃にあたります。区公式は灘区が「大水害と地震」を経験して現在に至ると記していますが、具体的な災害名の記載はありません(未取得)ので、ここでは年代を特定した説明はしていません。












出典:国土地理院 地理院タイル(国土画像情報 第1期/全国最新写真)。同一のタイル座標(ズーム15・x28693〜28695・y13010〜13011)で切り出しています。
04神戸市灘区を6に分けて考える(エリアガイド)
灘区には、他の2区に無いものがあります。区公式による地域区分です。神戸市灘区の「区の紹介」は、区内を「山麓地域/山手地域/中央地域/浜手地域/臨海地域」の5地域に区分していると明記しています。東灘区にも中央区にも、この型の公式区分は見当たりませんでした。区が自分で「うちは5層に分かれている」と書いている区は、この3区のなかで灘区だけです。
そして区公式は、地域の性格についてもこう記しています。「山手の住宅地、水道筋商店街などの商業地区、灘五郷の酒造地区、臨海の工業・港湾地区を含む」。さらに東のJR六甲道駅周辺は「東部副都心」として整備されたとも記しています。
ただし、5つの地域区分に属する具体的な町丁目名は公表されていません(未取得)。ですので本ページでは、区公式の5区分を参考にしつつ、神戸市公式で所在区が確認できる駅、令和8年地価公示の全21地点(住宅地)・4地点(商業地)・1地点(工業地)、国土交通省の成約価格情報(駅別・町丁目別)、市の地区計画4地区を重ね合わせて、6つのまとまりに整理します。
灘区を読むときの軸は、東西ではなく南北です。区内最高地点900.7m、低地部の最高地点−0.2m。鉄道3線はいずれも東西方向に走り、南北の900mの標高差の方向には走っていません。「どの駅か」より「その駅から山側にどれだけ入るか」で価格が決まるというのが、データから読める灘区の構造です。
六甲道エリア(灘区の中心・東部副都心)(最寄駅:六甲道)
灘区の都市計画上の投資が、集中的に注ぎ込まれてきたエリアです。区公式はJR六甲道駅周辺を「東部副都心」として整備したと記しています。区役所(桜口町4丁目2番1号)は南口から徒歩約5分。
地区計画が3つあります。「六甲道駅西地区」「六甲道駅北地区」「六甲道駅南地区」。灘区の地区計画は全部で4地区ですから、4分の3が1つの駅の周辺に集まっていることになります。さらに六甲道駅北・六甲道駅西では震災復興土地区画整理事業が施行されました。震災で基盤がつくり直され、そのうえに建築のルールが乗っている区域です。
成約は82件・中央値4,050万円・平均徒歩7分で区内2位。標準地は八幡町四丁目530,000円/㎡(+5.0%・区内最高)、深田町一丁目500,000円/㎡(+5.9%)、曾和町二丁目493,000円/㎡(+3.6%)、楠丘町三丁目487,000円/㎡(+7.0%)、中郷町四丁目476,000円/㎡(+7.0%・地積484㎡)、記田町三丁目415,000円/㎡(+6.4%・地積1,890㎡)。区内の高額な標準地がこのエリアに集まっています。成約個票では六甲町の戸建(六甲道駅徒歩10分・鉄骨造・2000年築・延床45㎡/土地95㎡)が4,800万円。
灘・岩屋エリア(浜手・HAT神戸の灘区側)(最寄駅:灘/岩屋)
区内で最も駅に近い物件が流通しているエリアです。JR灘駅の成約は24件・中央値3,750万円で、平均徒歩3分は区内の駅別で最短。成約個票を見ると、灘北通のマンション(灘駅徒歩1分・RC・1999年築・60㎡)が3,000万円、岩屋北町のマンション(徒歩1分・SRC・1993年築・65㎡)が3,000万円、城内通のマンション(徒歩7分・RC・1985年築・65㎡)が3,000万円。
町丁目別では灘北通が17件・中央値4,500万円・平均65㎡で区内最高です。標準地も灘北通八丁目424,000円/㎡(+7.6%・区内で最大の上昇率タイ)、灘南通三丁目375,000円/㎡(+7.1%)、下河原通三丁目364,000円/㎡(+6.4%)、岩屋中町二丁目332,000円/㎡(+5.4%)と、いずれも高い上昇率です。
阪神岩屋駅は灘区です。HAT神戸(東部新都心)は中央区脇浜側と灘区岩屋側にまたがりますが、駅そのものは市公式一覧で灘区に区分されています。ただし地区計画「東部新都心地区」は市公式の一覧で中央区側として掲載されていますので、「HAT神戸=中央区」という書き方をすると灘区側を取りこぼします。
商業地は森後町二丁目795,000円/㎡(+6.0%)で区内の商業地4地点で最高、徳井町四丁目550,000円/㎡(+8.7%・区内の全地点で最大の上昇率)。
六甲・篠原エリア(阪急六甲と、その山側)(最寄駅:六甲)
成約件数163件は区内最多で、429件の約38%を占めます。ところが中央値2,600万円は区内の駅別で最も低い水準。平均徒歩は11分で、区内で最も長い部類です。「件数は多いが、駅から遠く、価格は低め」というのが、このエリアの数字上の姿です。
町丁目別に分解すると、内側の差が見えてきます。篠原南町は12件・中央値4,100万円(平均70㎡)、篠原伯母野山町は19件・中央値2,800万円(平均100㎡)、篠原北町は13件・中央値1,800万円(平均85㎡)。同じ「篠原」で、南町4,100万円と北町1,800万円の2.3倍です。一方、標準地の篠原北町三丁目は415,000円/㎡(+2.5%)と決して安くありません。町丁目の成約中央値が低いことと、土地の単価が低いことは別の話だという典型例です。
このエリアには神戸大学・神戸高校が所在すると区公式が記しています。標準地は六甲台町199,000円/㎡(+1.5%・地積365㎡)、鶴甲四丁目159,000円/㎡(0.0%)、大月台132,000円/㎡(0.0%・区内最安)。成約個票では高羽町の戸建(六甲駅徒歩10分・1991年築・延床95㎡/土地170㎡)が4,700万円。
王子公園・水道筋エリア(商業と文化の軸)(最寄駅:王子公園)
成約は69件・中央値3,300万円・平均徒歩11分。地区計画「王子公園地区」があり、灘区の4地区のうち六甲道駅以外の唯一の地区です。
区公式が挙げる区内の商業地区の代表が水道筋商店街で、成約でも水道筋が14件・中央値3,950万円・平均67㎡。標準地の水道筋三丁目は商業地で498,000円/㎡(+6.0%)です。隣接する備後町も14件・中央値4,050万円(平均74㎡)。商店街のある町丁目の成約中央値が、区内でも高い部類に入っているというのは押さえておきたい点です。
区はこの一帯を含む「ミュージアムロード」を区の魅力として設定しています(内容の詳細は未取得)。また区は「灘百選」を選定しています(同じく内容は未取得)。標準地は烏帽子町二丁目396,000円/㎡(+7.6%)、神ノ木通三丁目382,000円/㎡(+6.1%)、赤坂通一丁目378,000円/㎡(+4.1%)、国玉通四丁目294,000円/㎡(+2.1%)。商業地は友田町三丁目530,000円/㎡(+7.1%)。
大石・新在家エリア(酒造の発祥地と、区内唯一の工業地)(最寄駅:大石/新在家)
区公式が「合併前の灘区は大半が田畑で、大石・新在家地区で早くから酒造が営まれていた」と記している一帯です。灘区の「灘」という区名は、この酒造に由来します。
大石駅の成約は26件・中央値3,100万円・平均徒歩6分。町丁目別では大石東町が14件・中央値2,350万円・平均64㎡。新在家駅は区役所(桜口町)へ徒歩約5分と区公式が記す駅で、成約個票では新在家南町の戸建(徒歩10分・木造・2025年築・延床75㎡/土地125㎡)が4,900万円で成約しています。
このエリアには、灘区で唯一の工業地の標準地があります。大石南町三丁目67番・235,000円/㎡・前年比+14.1%。住宅地の+4.4%の3.2倍の上昇率で、灘区の全26地点(住宅地21・商業地4・工業地1)のなかでも最大級の上げ幅です。区公式は区の性格として「臨海の工業・港湾地区を含む」と記しており、この工業地はその臨海地域にあたると読めます。浜手・臨海側の住宅を検討する場合は、隣地・周辺の現況を必ず現地で確認してください。
山麓・山手の高台(鶴甲・大月台・城の下通・六甲山町)(最寄駅:六甲/六甲道)
灘区の価格を語るうえで、いちばん重要なエリアです。そして成約データと地価公示の両方で、区内の底になっているエリアでもあります。
標準地は城の下通二丁目201,000円/㎡(0.0%)、六甲台町199,000円/㎡(+1.5%)、鶴甲四丁目159,000円/㎡(0.0%)、大月台132,000円/㎡(0.0%・区内最安)。灘区の住宅地21地点のうち、前年比0.0%だったのはこの3地点だけで、いずれも安いほうから4位以内に入ります。
そして成約データです。鶴甲は29件・中央値490万円・平均70㎡。区内で最高の灘北通4,500万円とは9.2倍の開きがあります。同じ灘区、同じ税率、同じ教育委員会、同じ区役所。それで9.2倍です。
このエリアの北の果てが六甲山町です。区公式は区内最高地点を六甲山町 五介山の900.7mと記しており、神戸市の市立小学校一覧には六甲山小学校が灘区の13校のうちの1校として掲載されています。同校は神戸市の小規模特認校2校のうちの1つで、制度の目的に「複式学級の解消」と明記されています。
ただし、なぜこのエリアの価格が区内の底になっているのかを説明する市の公表資料はありません。書けるのは、神戸市の都市計画区域マスタープランが六甲山系について「良好な緑地環境や風致の保全・育成」をはかり、六甲山系南側の市街地に面する斜面を「防砂の施設」として都市計画決定していると記していること、そして東部山麓住宅地景観ガイドラインが「東灘区から中央区に広がる」山麓住宅地を対象に「相続などをきっかけに土地や建物が処分され、良好なまちなみが失われてしまうケースも増えている」と課題を示していること、この2点までです。因果は断定しません。
※エリア区分と各エリアの記述は、神戸市灘区・兵庫県・関係機関の公表資料にもとづいて作成しています。
05神戸市灘区の交通
鉄道
灘区は東西に阪急・JR・阪神の3線が走る区です(区公式)。北は六甲山・摩耶山、南は大阪湾、東西は東灘区・中央区・北区に接するという位置で、南北に西郷川・都賀川・石屋川の3河川が流れています。
ここで押さえておきたいのが、鉄道の向きと地形の向きが直交しているという点です。3本の鉄道はいずれも東西方向に走ります。一方、灘区の地形は南北方向に900mの標高差を持っています(区内最高地点 六甲山町 五介山900.7m、低地部の最高地点 味泥町−0.2m)。つまり鉄道は「高さ」の方向には走っていません。
この構造は、成約データにそのまま出ています。駅別の成約中央値は、JR摩耶4,800万円/JR六甲道4,050万円/JR灘3,750万円/阪急王子公園3,300万円/阪神大石3,100万円/阪急六甲2,600万円。一方、町丁目別では灘北通4,500万円に対し鶴甲490万円で9.2倍。駅別では1.8倍にしか開かないものが、町丁目別では9.2倍に開く。この差が、灘区の南北方向の地形を示しています。詳しくは04章で扱います。
| 駅 | 路線 | 1日平均乗降人員 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 六甲道 | JR神戸線(東海道本線) | — | 灘区の中心駅。区公式が「東部副都心」として整備したと記す駅です。区役所(桜口町4丁目2番1号)へは南口から徒歩約5分。成約中央値は4,050万円(82件・平均徒歩7分)で区内2位。地区計画が「六甲道駅西地区」「六甲道駅北地区」「六甲道駅南地区」と3つ設定され、さらに六甲道駅北・六甲道駅西で震災復興土地区画整理事業が施行されました。灘区の都市計画上の投資が集中している駅です |
| 六甲 | 阪急神戸線 | — | 成約件数163件は区内最多(中央値2,600万円・平均徒歩11分)。区内429件の約38%がこの駅を最寄りとしています。ただし成約中央値2,600万円は区内の駅別で最も低い水準で、摩耶(4,800万円)とは1.8倍の差があります。平均徒歩11分は王子公園と並んで区内で最も長く、駅の近さではなく駅勢圏の広がりで説明される駅だと読めます。成約個票では高羽町の戸建(六甲駅徒歩10分・1991年築・延床95㎡/土地170㎡)が4,700万円 |
| 王子公園 | 阪急神戸線 | — | 成約中央値3,300万円(69件・平均徒歩11分)。地区計画「王子公園地区」があり、灘区の地区計画4地区のうち、六甲道駅以外の唯一の地区です。区はこの一帯を含む「ミュージアムロード」(文化施設の軸)を区の魅力として設定しています(内容の詳細は未取得)。成約個票では畑原通のマンション(徒歩8分・RC・1987年築・85㎡)が3,000万円 |
| 摩耶 | JR神戸線(東海道本線) | — | 成約中央値4,800万円(23件・平均徒歩6分)は区内の駅別で最高です。市公式の「自転車等放置禁止区域」一覧に「灘区 JR摩耶」として掲載されており、所在区は灘区で確定できます。摩耶山=灘区北部という地勢とも整合します。成約個票では泉通の戸建(摩耶駅徒歩5分・木造・2025年築・延床55㎡/土地95㎡)が4,800万円 |
| 灘 | JR神戸線(東海道本線) | — | 成約中央値3,750万円(24件)。平均徒歩3分は区内の駅別で最も短い数字です。成約個票では灘北通のマンション(徒歩1分・RC・1999年築・60㎡)が3,000万円、岩屋北町のマンション(徒歩1分・SRC・1993年築・65㎡)が3,000万円。町丁目別では灘北通が17件・中央値4,500万円・平均65㎡で区内最高です。住宅地の標準地は灘北通八丁目424,000円/㎡(+7.6%)、灘南通三丁目375,000円/㎡(+7.1%) |
| 大石 | 阪神本線 | — | 成約中央値3,100万円(26件・平均徒歩6分)。区公式は合併前の灘区について「大半が田畑で、大石・新在家地区で早くから酒造が営まれていた」と記しています。令和8年地価公示の工業地1地点(大石南町三丁目67番・235,000円/㎡・前年比+14.1%)がこのエリアにあり、住宅地の+4.4%の3倍の上昇率です。町丁目別では大石東町が14件・中央値2,350万円・平均64㎡ |
| 新在家 | 阪神本線 | — | 区役所(桜口町)へ徒歩約5分と区公式が記す駅。市営自転車駐車場一覧にも「灘区 新在家駅前」として掲載されています。成約個票では新在家南町の戸建(徒歩10分・木造・2025年築・延床75㎡/土地125㎡)が4,900万円で成約しています |
| 岩屋 | 阪神本線 | — | 市公式の一覧で灘区に区分されている駅です。ここは間違えやすいので明記します。HAT神戸(東部新都心)は中央区脇浜側と灘区岩屋側にまたがりますが、岩屋駅そのものは市公式一覧で灘区。一方で地区計画「東部新都心地区」は市公式の一覧で中央区側として掲載されています。「HAT神戸=中央区」と断定すると灘区側を取りこぼします。住宅地の標準地は岩屋中町二丁目332,000円/㎡(+5.4%) |
※乗降人員・乗車人員は、灘区内のすべての駅について未取得です。神戸市統計書の「4 運輸・通信」に駅別の乗車人員の表がありますが、提供形式がExcel(バイナリ)のため本ページ作成時点で数値を読み取れませんでした。推測で数字を書くことはしませんので、表の該当欄はすべて「—」としています。
そのかわり、駅の「所在区」は神戸市公式で裏が取れています。神戸市の「自転車等放置禁止区域」一覧と「市営自転車駐車場一覧」は、駅を所在区ごとに分けて掲載している市の一次情報です。これによると灘区の駅は、JR西日本(東海道本線/JR神戸線)の六甲道・摩耶・灘、阪急電鉄(神戸線)の六甲・王子公園、阪神電気鉄道(本線)の新在家・大石・岩屋。市営駐輪場の一覧にも、灘区として六甲道駅前(JR)・六甲駅前(阪急)・新在家駅前・王子公園駅前・大石駅前・灘駅前が掲載されています。
間違えやすい点を、はっきり書いておきます。JR摩耶駅は灘区です。比較的新しい駅で市営駐輪場一覧には載りませんが、放置禁止区域一覧に「灘区 JR摩耶」として掲載されています。阪神岩屋駅も灘区です。HAT神戸(東部新都心)は中央区脇浜側と灘区岩屋側にまたがりますが、岩屋駅そのものは市公式一覧で灘区に区分されています。ただし地区計画「東部新都心地区」は市公式の一覧で中央区側として掲載されている点にご注意ください。
そして、いちばん間違えやすいのが「六甲」です。JR六甲道駅と阪急六甲駅は灘区ですが、「六甲アイランド」は東灘区です。名前は似ていますが、灘区の六甲(六甲山系の山手の住宅地)と東灘区の六甲アイランド(海面を埋め立てた人工島)は、まったく別の場所・別の地形です。また御影・住吉・岡本・摂津本山・甲南山手・魚崎・青木・深江は東灘区であって、灘区ではありません。三宮・元町・神戸は中央区です。
六甲ケーブル下駅・六甲ケーブル山上駅については、市公式の駅別一覧に記載がなく、所在区を確認できていません(未取得)。ただし六甲山町が灘区であることは、六甲山小学校が灘区の市立小学校として市の一覧に掲載されていることから確認できます。
成約データで見ると、灘区の駅別の顔ぶれは特徴的です。件数がいちばん多いのは阪急六甲駅の163件(区内429件の約38%)ですが、中央値は2,600万円で区内最低。逆にJR摩耶駅は23件と少ないものの中央値4,800万円で区内最高。同じ区内の駅別で、中央値が1.8倍違います。さらに平均徒歩分数を見ると、JR灘駅3分・JR六甲道駅7分に対し、阪急六甲駅と阪急王子公園駅はどちらも11分。駅から遠い物件が多く流通している駅ほど、中央値が低いという並びになっています。
道路
いま灘区にかかわる最も大きな道路の計画は、大阪湾岸道路西伸部です。神戸市の公表資料によると、六甲アイランド北〜駒栄、延長14.5km、6車線、設計速度80km/h。通過するのは東灘区・灘区・中央区の3区で、事業主体は国(国土交通省)と阪神高速道路株式会社です。阪神高速湾岸線と神戸山手線を接続する路線で、神戸市は大阪湾岸道路西伸部と神戸西バイパスを「ミッシングリンク」と位置づけています。ただし完成時期は現時点で未定と市が明記していますので、開通時期を前提に購入判断をするのは避けてください。
灘区には、神戸市が公式に渋滞多発区間と記している区間があります。市は阪神高速道路神戸線(京橋〜摩耶)で交通集中による渋滞が頻発していると公表しています。摩耶ICは灘区、京橋ICは中央区ですので、この渋滞区間の東端が灘区だということになります。灘区から三宮・大阪方面へ車で通勤する方には、日常のストレスに直結する可能性があります。内覧のときに、平日の朝夕の時間帯で一度通ってみることをおすすめします。
神戸市の道路網は広域幹線道路(高速道路など)→ 都市内幹線道路 → 補完的幹線道路の3階層で整理されており、市はみちづくり計画を令和4年(2022年)5月に改定しています。ただし、国道2号・国道43号・阪神高速3号神戸線・5号湾岸線が灘区内をどう通っているかという区単位の記載は、市公式では確認できていません(未取得)。本ページでは路線名と、市が明記している区間名のみを書いています。
そして灘区でいちばん重要な「道路」の話は、坂です。区内最高地点900.7m、低地部の最高地点−0.2m。南北の移動は、すべて上り下りになります。神戸市は2024年度から「坂のまち神戸プロジェクト」を開始しており、「神戸の坂の魅力を一層活かし、課題については改善を図っていくための取り組み」と説明しています。指定されている坂のまちエリアリノベーション6エリアは兵庫山麓・鵯越駅/丸山駅・禅昌寺東部/高取山麓・塩屋・鈴蘭台駅・神鉄長田駅/名倉で、灘区は含まれていません。ただし市が「坂」を政策課題として扱っているという事実は、灘区の山手・山麓の物件を検討するときの参考になります。徒歩・自転車での移動のしやすさ、買い物、通学、将来にわたる生活のしやすさは、同じ灘区内でもまったく違います。内覧は、必ず徒歩で駅から歩いてください。
※駅別の乗降人員・乗車人員は灘区内の全駅について未取得です(神戸市統計書がExcel提供のみのため)。国道・阪神高速の区内経路、六甲ケーブル各駅の所在区も未取得です。出典:神戸市「大阪湾岸道路西伸部」//www.city.kobe.lg.jp/a59650/shise/kekaku/kensetsukyoku/wangan.html /神戸市「道路ネットワーク」 //www.city.kobe.lg.jp/a59650/kurashi/access/road/r_net.html /神戸市「みちづくり計画」//www.city.kobe.lg.jp/a83166/shise/kekaku/kensetsukyoku/michikei/index.html /神戸市「自転車等放置禁止区域」//www.city.kobe.lg.jp/a26843/kurashi/access/road/cyclehoutikinsi.html /神戸市「市営自転車駐車場一覧」//www.city.kobe.lg.jp/a26843/kurashi/access/road/cycleitiran/index.html /神戸市「坂のまち神戸プロジェクト」 //www.city.kobe.lg.jp/a01110/saka.html /神戸市灘区「区の紹介」//www.city.kobe.lg.jp/c63604/kuyakusho/nadaku/shokai/shoukai/index.html /灘区「区役所へのアクセス」//www.city.kobe.lg.jp/c63604/kuyakusho/nadaku/madoguchi/access.html
06神戸市灘区で家を買う前に必ず確認する「市街化調整区域」
兵庫県で家を探すとき、阪神間の平地しか見ていなかった方が最初につまずくのがこれです。
同じ市の中でも、駅前の市街地と山手・北部とで市街化区域と市街化調整区域が分かれています。
ここは、灘区だけの数字ではなく神戸市全体の数字で書きます。神戸市は区別の市街化区域・市街化調整区域の面積を公表していません(未取得)。区域区分は計画図(図面)で示される仕組みだからです。
神戸市全体では、神戸都市計画区域 約55,730haのうち、市街化区域が約20,244ha(36%)、市街化調整区域が約35,486ha(64%)。市域の3分の2が市街化調整区域という、政令指定都市としては例外的な構造です。
そして灘区の場合、この話は他人事ではありません。神戸市の都市計画区域マスタープランは、市街化調整区域が主に六甲山系および北側山地(六甲山系、帝釈・丹生山系などの自然環境が豊かな森林地域)と、北区・西区の農村地域に分布すると記しています。そして灘区は、区内最高地点が六甲山町 五介山の900.7mという区です。市立小学校13校のうち1校が六甲山小学校であることからも、灘区の区域が六甲山上まで及んでいることは公的に確認できます。
したがって灘区北部(六甲山町一帯)に市街化調整区域が存在すると考えるのが自然ですが、区単位で明示した市の公表資料は確認できていません(未取得)。ここで「灘区の北部は市街化調整区域です」と断定することはしません。個別の物件がどちらの区域かは、神戸市の「都市計画情報検索」または神戸市情報マップ、あるいは重要事項説明書で必ずご確認ください。
なお神戸市の区域区分には、知っておく価値のある動きがあります。直近の変更で市街化区域が約151ha減り、市街化調整区域が約155ha増えました。人口が減るなかで市街化区域を「広げる」のではなく「狭める」方向に動いているということです。神戸市は現在「第9回線引き見直し」の方針も公表しています。
| 区分 | 面積 | 構成比 |
|---|---|---|
| 市街化区域 | 20,244 ha | 36.3% |
| 市街化調整区域 | 35,486 ha | 63.7% |
| 合計(都市計画区域) | 55,730 ha | 100.0% |
※区域区分の決定・変更:区域区分(線引き)の当初決定は昭和45年(1970年)。決定・変更の年月日そのものは市の公表資料から確認できていません(未取得)
市街化調整区域だと何が起きるか
- 原則として建築を目的とした開発ができない=将来の建て替えに許可が要る、あるいはできない場合がある
- 住宅ローンの審査が通りにくい金融機関がある。取扱不可・融資比率を下げるなどの扱いになることがある
- 再建築不可・接道条件・既存宅地の扱いなど、物件ごとに個別確認が必須
- 一方で都市計画税がかからない=毎年のランニングコストは市街化区域より低い
都市計画税(税率0.3%)が課されるのは市街化区域内の土地・家屋のみです。神戸市の公式表現では「毎年1月1日現在に都市計画法による市街化区域に土地・家屋を所有している人」に課税されます。灘区内に市街化調整区域があるかどうかは未取得のため、「灘区なら必ず都市計画税がかかる」とも「かからない物件がある」とも本ページでは書きません。市街化区域内であれば固定資産税1.4%と合わせて合計1.7%です(1.7%という合算値は当方の計算で、神戸市が1本で公表している数字ではありません)。
調べ方(ご自身でも確認できます)
- 市の都市計画情報(Web GIS)で住所を入力して区域を確認する
- 固定資産税の納税通知書を見る。都市計画税が課されていれば市街化区域、課されていなければ市街化調整区域の可能性が高い
- 重要事項説明書の「都市計画法にもとづく制限」欄を確認する
※家タダでは、ご検討中の物件が調整区域かどうか、再建築の可否、ローンが通る金融機関があるかを契約前に無料で調査します。物件URLをお送りください。
用途地域の面積内訳は、本ページには載せていません
多くのエリアページでは「その市区の用途地域は準工業地域が何%」といった表を載せます。本ページでは載せていません。理由は正直に書きます。神戸市が公表している用途地域の面積表から数値を読み取ったところ、個別の用途地域の面積を合計した値と、表に印字されている合計値が一致しませんでした。差はおよそ6,000haで、抽出のどこかに誤読があると考えられます。確度の足りない数字を、それらしく表にして載せることはしません(未取得扱い)。
確度をもって書けるのは次の点です。用途地域の合計面積として印字されているのは20,430ha(2025年12月8日現在)で、これは市街化区域20,244haと近い水準で整合しています。あわせて高度地区16,217ha・防火地域922ha・準防火地域5,942ha、そして地区計画等が3,697.8ha/95地区。用途地域の全市的な見直しは1973・1982・1988・1996・2001・2007・2013・2018・2022年の計9回、直近の全市見直しは2023年6月1日に施行されています。
2023年の見直しで神戸市が行った緩和のうち、灘区に効く可能性が高いのは「駅周辺地区の容積率を200%から300%に引き上げ」です。灘区はJR六甲道駅周辺を区公式が「東部副都心」と位置づけており、地区計画4地区のうち3地区が六甲道駅(西・北・南)に集中しています。そのほかの緩和は、住居系地域の幹線道路沿いで150㎡までの小規模店舗を許容、工業系地域の容積率・建ぺい率を200/60から300/80へ、駅周辺で1,500㎡までの事務所・店舗を許容、住環境保全と多様な建替えのために容積率・建ぺい率を80/40から100/50へ、というもの。ただし、灘区内のどの区域にどの緩和が適用されたかまでは確認できていません(未取得)。
出典:神戸市「用途地域・高度地区」//www.city.kobe.lg.jp/a84931/areadistrict.html /神戸市「用途地域の見直し」//www.city.kobe.lg.jp/a84931/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/youtominaoshi/index.html /「用途地域見直しのねらい」 //www.city.kobe.lg.jp/documents/14513/minaoshi_nerai2.pdf /神戸市「地区計画」 //www.city.kobe.lg.jp/a35466/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/district/index.html
六甲山系は「守る」側の制度がかかっている ― 灘区にはこれが直接効きます
灘区は北が六甲山・摩耶山、南が大阪湾という区です(区公式)。区内最高地点は六甲山町 五介山の900.7m。神戸市の最高峰である六甲山931.3mとの差は約30mしかありません。つまり灘区は、神戸市の屋根のすぐ下まで区域を持っている区です。
神戸市の都市計画区域マスタープランは、六甲山系についてこう記しています。「良好な緑地環境や風致の保全・育成」をはかり、「山麓部における樹林整備などによる防災機能の強化」を推進する。さらに六甲山系南側の市街地に面する斜面を「防砂の施設」として都市計画決定し、土砂災害対策と緑の保全・創出を実施する。
「防砂の施設として都市計画決定」という言葉は、実務上とても重い意味を持ちます。都市計画施設として決定された区域では、建築に制限がかかることがあるからです。灘区は市街地が六甲山系の南斜面に直接面している区ですので、山手・山麓の物件を検討する場合は、その敷地が都市計画施設の区域にかかっていないかを必ず確認してください。ただし灘区内のどこが防砂の施設として都市計画決定されているのか、その範囲は未取得です。神戸市情報マップまたは都市計画情報検索で、住所単位でご確認いただく必要があります。
神戸市にしかない制度 ―「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」
神戸市には、他の政令指定都市にない条例があります。「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」(「共生ゾーン条例」は通称で、これが正式名称です)。1996年4月制定、2022年4月一部改正。市は目的を「西北神に広がる豊かな農業・農村地域を守るため」「計画的な土地利用や、住民による地区振興計画(里づくり計画)の作成などの取り組み」を推進するためと記しています。
指定されている農村用途区域は合計17,935ha(2023年12月現在)。内訳は農業保全区域8,913ha、環境保全区域8,375ha、集落居住区域402ha、特定用途区域245ha。神戸市の市域面積557.02km²=55,702haに対して、約32%にあたります(当方算出)。北区は66集落中65集落(98%)で協議会が設立され50集落(76%)が里づくり計画を策定、西区は106集落中96集落(91%)で協議会が設立され70集落(66%)が策定しています。
これは灘区の話ではありません。北区・西区の話です。ですが、同じ神戸市のなかで何が起きているかを知ると、灘区の価格の意味が分かります。神戸市の住宅地の平均価格を区別に並べると、中央区363,538円/㎡・東灘区354,575円/㎡・灘区352,809円/㎡に対し、北区は58,056円/㎡、西区は74,694円/㎡。中央区と北区で6.3倍です。同じ市、同じ固定資産税1.4%・都市計画税0.3%、同じ教育委員会、同じ給食制度。それでも土地の単価が6倍違う。その差を生んでいるのが、市街化調整区域64%という都市計画法の線引きと、その上にさらに重なる神戸市独自の条例による農村用途区域です。
灘区を検討する方にとっての実務上の意味は、2つあります。1つは、灘区の土地が高いのは「人気」だけが理由ではなく、神戸市全体として宅地の供給余地が制度的に絞られているからでもあるということ。市街化区域は直近の変更で151ha減っています。もう1つは、予算が合わないなら北区・西区という選択肢が同じ市内にあるということ。ただしそれは、市街化調整区域で建築が制限される可能性、里づくり計画という住民の取り決めがある地域、そして土砂災害警戒区域が北区だけで858箇所(市全体2,356箇所の約36%)という別の条件を受け入れるということでもあります(灘区は176箇所/兵庫県・2026年6月30日現在)。
出典:神戸市「人と自然との共生ゾーン」//www.city.kobe.lg.jp/a99375/shise/kekaku/kezaikankokyoku/symbiosis.html /条例本文 //www.city.kobe.lg.jp/documents/14587/202204_jyorei.pdf /神戸市「区域区分」 //www.city.kobe.lg.jp/documents/57660/kuikikubun.pdf /神戸市 都市計画区域マスタープラン //www.city.kobe.lg.jp/documents/57660/kuikimaster.pdf /神戸市「市域の変遷」 //www.city.kobe.lg.jp/a89138/shise/about/energy/rekishi.html
灘区の地区計画は4地区。そのうち3つがJR六甲道駅です
神戸市全体では94地区の地区計画+防災街区整備地区計画1地区=計95地区、約3,697.8ha(2025年12月8日現在)。市街化区域20,244haの約18%が地区計画の網にかかっています(当方算出)。
このうち灘区に該当するのは4地区。数だけ見れば東灘区の7地区、中央区の16地区より少ないのですが、並べてみると異様な偏りがあります。
| 地区計画名 | 対応する駅 |
|---|---|
| 六甲道駅西地区 | JR六甲道駅 |
| 六甲道駅北地区 | JR六甲道駅 |
| 六甲道駅南地区 | JR六甲道駅 |
| 王子公園地区 | 阪急王子公園駅 |
4地区のうち3地区が、JR六甲道駅の西・北・南です。さらに、神戸市の震災復興土地区画整理事業13地区のうち六甲道駅北・六甲道駅西の2地区が灘区にあたります(地区計画「六甲道駅北地区」「六甲道駅西地区」が灘区として掲載されていることと整合します)。つまり六甲道駅の周辺は、震災後に区画整理で基盤がつくり直され、そのうえに地区計画という建築のルールが乗っている区域だということです。区公式もJR六甲道駅周辺を「東部副都心」として整備したと記しています。
灘区の都市計画上の投資は、1つの駅に集中しています。これは東灘区(7地区が御影・岡本・青木・魚崎・深江・六甲アイランドに分散)や中央区(16地区が三宮・旧居留地・ウォーターフロント・ポートアイランド・山手に分散)とはまったく違う形です。国土交通省の成約価格情報でも、六甲道駅を最寄りとする成約は82件・中央値4,050万円で、区内の駅別で摩耶(4,800万円・23件)に次ぐ2位です。一方、成約件数が最も多いのは六甲駅(阪急)の163件で、中央値は2,600万円。同じ「六甲」でも、JR六甲道駅と阪急六甲駅では成約中央値が1.6倍違います。
各地区計画の決定年月日・区域面積・建築制限の具体的な内容は未取得です。地区計画がかかる土地では、建ぺい率・容積率とは別に、建築物の用途・高さ・壁面の位置・最低敷地面積などが定められていることがあります。六甲道駅周辺の物件を検討する場合は、必ず神戸市住宅都市局で制限内容をご確認ください。
あわせて、神戸市には「神戸市地区計画及びまちづくり協定等に関する条例」(通称:まちづくり条例、1981年12月制定)があります。市の認定を受けたまちづくり協議会が市長とまちづくり協定を締結でき、2026年6月1日現在で20地区が締結しています。これは法律上の建築制限とは別の、地域の取り決めです。
出典:神戸市「地区計画」//www.city.kobe.lg.jp/a35466/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/district/index.html /神戸市「震災復興土地区画整理事業」//www.city.kobe.lg.jp/a13150/kukakuseiri/shinsaifukkoutochikukakuseirijigyou.html /神戸市「まちづくり協定」//www.city.kobe.lg.jp/a96653/kurashi/machizukuri/torikumi/agreement.html /神戸市灘区「区の紹介」//www.city.kobe.lg.jp/c63604/kuyakusho/nadaku/shokai/shoukai/index.html
07神戸市灘区の固定資産税・都市計画税(毎年かかるコスト)
購入時の諸費用だけでなく、買ったあと毎年かかる税金も判断材料です。 仲介手数料は1回きりですが、固定資産税・都市計画税は所有している限り毎年発生します。
| 税目 | 税率 | 課税対象 |
|---|---|---|
| 固定資産税 | 1.4% | 市街化区域・市街化調整区域を問わず課税 |
| 都市計画税 | 0.3% | 市街化区域内の土地・家屋のみ |
| 合計(市街化区域) | 1.7% | 課税標準額に対して |
固定資産税の税率は1.4%、都市計画税の税率は0.3%。いずれも神戸市が公表している値です。ただし「合計1.7%」という数字を神戸市が1本で公表しているページは確認できていません。上の表の1.7%は、この2つを当方が単純に足した数値です。正確を期すため明記しておきます。
固定資産税の納税義務者は、市の公式表現で「毎年1月1日現在に固定資産(土地・家屋・償却資産)を所有している人に対して、その年の4月1日から始まる年度分の税として課される」。都市計画税は「毎年1月1日現在に都市計画法による市街化区域に土地・家屋を所有している人」です。賦課期日は1月1日で、年の途中で売買した場合に市が按分して課税してくれるわけではありません。決済時の固都税精算金は、仲介手数料とは別にかかる実費です。
なお固定資産税が免税点未満の場合は、都市計画税も課税されません(市公式)。ただし土地・家屋の免税点の金額そのものは、神戸市の公表ページで確認できていません(未取得)。一般に言われる金額をここに書くことはしません。確認できたのは償却資産の150万円未満のみです。
2026年5月1日から、固定資産税関係証明の対面発行窓口が新長田合同庁舎に集約されます。灘区にお住まいで証明書が必要な場合、窓口が区役所ではなくなる点にご注意ください。縦覧期間は毎年4月1日〜4月30日で、会場も新長田合同庁舎です。
住宅用地には課税標準の特例があります。小規模住宅用地(住宅1戸あたり200㎡以下の部分)は固定資産税で価格の6分の1、都市計画税で3分の1。一般住宅用地(それを超える部分)は固定資産税で3分の1、都市計画税で3分の2です。市の公式表現では「住宅用地の課税標準額は、評価額に特例率(住宅用地特例率)を乗じた額が上限となります」。
新築住宅の減額措置は、2026年4月1日で要件が変わりました。2026年3月31日までの新築は「居住部分の床面積が50㎡(一戸建以外の貸家住宅は40㎡)以上280㎡以下」でしたが、2026年4月1日以降の新築は「40㎡以上240㎡以下」になっています。共通要件は居住部分が家屋全体の2分の1以上、減額割合はいずれも2分の1。減額期間は一般住宅で3年度分、3階建以上の耐火・準耐火構造で5年度分(いずれも床面積40〜120㎡の部分。120〜240㎡は120㎡相当分)。認定長期優良住宅(2031年3月31日までの新築)は3年→5年、5年→7年に延長されます。
床面積の上限が280㎡から240㎡に下がった点は、東灘区で新築の戸建を建てる方には実際に効く可能性があります。灘区の成約戸建111件の平均延床は98㎡なので中央値層は影響を受けませんが、区内には地積1,890㎡(記田町三丁目)・484㎡(中郷町四丁目)・365㎡(六甲台町)といった大きな標準地もあり、大きな家を建てる方は要件の確認が必要です。
このほか神戸市は耐震改修・バリアフリー改修・省エネ改修に伴う減額措置、および長寿命化の大規模修繕工事をした分譲マンションへの減額措置を案内しています。灘区の成約はマンションが318件(約74%)・平均築年1994年ですから、大規模修繕の減額措置は、灘区のマンション購入では確認する価値のある制度です。
免税点
同一人が神戸市灘区内に所有する資産の課税標準額の合計が次の額に満たない場合は課税されません。
| 区分 | 免税点 |
|---|---|
| 償却資産 | 1,500,000円 |
※納期:年4期。2026年度の納期限は第1期 2026年4月30日/第2期 7月31日/第3期 12月25日/第4期 2027年3月1日(納税通知書は2026年4月1日発送)/賦課期日(毎年1月1日)現在の所有者に課税
※税率・免税点は神戸市灘区の公表資料にもとづく最新値です。税額は物件ごとの課税標準額により異なります。正確な税額は市の資産税課または納税通知書でご確認ください。
08神戸市灘区の学区・子育て支援(住所で決まるもの)
神戸市灘区が学校選択制を実施しているかどうかは、本ページ作成時点で公表資料から確認できていません。このページでは推測で書かない方針のため、断定していません。市が公表している範囲では、住所地によって通う小学校・中学校が定められています。物件選びの段階で通学区域を確認し、最終的な判断は市の教育委員会にご確認ください。神戸市の「指定学校の変更・区域外就学」のページには、「学校選択制」という語が一度も出てきません。実施しているとも、実施していないとも、市の公式本文からは確認できませんでした。そのため本ページでは断定していません。実在が確認できたのは、①指定学校の変更 ②区域外就学 ③小規模特認校 の3つの制度です。根拠規則は「神戸市学齢児童及び学齢生徒の就学に関する規則」。申請時期は「翌年4月に小学1年生になる方は10月以降に、中学1年生になる方は11月以降に、指定学校変更の手続ができます」と市が案内しています。
指定された学校以外に通えるケース(指定校変更)
指定校制でも、次の事由に当てはまれば指定校以外への就学が認められる場合があります。 「入学前に転居予定」「建て替え中の仮住まい」は多くの市で認められるため、 購入と入学のタイミングが重なる方は事前に教育委員会へ確認してください。
| 許可される事由 | 内容 |
|---|---|
| 1 身体的理由 | (1) 障害・病気により就学困難と認められる場合(医師の診断書等が必要。卒業までの必要と認める期間)。(2) 指定学校以外の特別支援学級に入級する場合(障害を証する書類等。入級期間中)。 |
| 2 転居に伴う理由 | (1) 1年以内に転居が確実な場合(建築確認書・売買契約書・賃貸借契約書等の写し。当該学年中の転居の日まで)。(2)ア 転居のため他校区に移った場合(卒業までの必要と認める期間)。(2)イ 新築・増改築により一時的に移った場合(入居の日まで)。(2)ウ 住宅融資手続きで住所と実際の居住地が一致しない場合(入居の日まで)。(3) 公共事業に協力して転居した場合(公共工事主体からの依頼書等。卒業までの必要と認める期間)。住宅の購入・建築と入学が重なる方に直接効くのがこの区分です。 |
| 3 校区変更等 | (1) 住居表示変更後、従前の学校の継続を希望する場合(卒業まで)。(2) 校区調整地区で教育長が指定した場合(卒業までの必要と認める期間)。なお神戸市は「当分の間、指定学校の変更を認める地区を定める要綱」を持ち、該当する地区の一覧をPDFで公表していますが、灘区内の該当地区名は本ページ作成時点で確認できていません(未取得)。 |
| 4 家庭事情 | (1) 登校前後に監督者がいない場合(理由を証する書類。卒業まで)。(2) 指定学校変更済みの兄弟姉妹と同じ学校を希望する場合(卒業まで)。 |
| 5 通学利便性 | ア 片道2km以上(小学校)・3km以上(中学校)で負担軽減が必要な場合(卒業まで)。イ 公共交通機関の利用が認められている場合(卒業まで)。ウ 他校区を経由しない通学経路がない場合(卒業まで)。灘区は区内最高地点が六甲山町の900.7m、低地部の最高地点が味泥町の−0.2mという区です。この「5 通学利便性」は、灘区では他区より現実味のある区分だと考えてください。 |
| 6 教育的理由 | いじめ・不登校・学校行事等で特別の配慮が必要な場合(理由を証する書類等。卒業までの必要と認める期間)。 |
| 7 小規模特認校 | 六甲山小学校・藍那小学校への就学を希望する場合(小規模特認校就学申請書・勤務時間等の書類。卒業まで)。このうち六甲山小学校は、神戸市の市立小学校一覧で灘区に区分されている13校のうちの1校です。制度の目的には「自然環境に恵まれ特色ある教育を推進している小規模な学校に通学することで…複式学級の解消など学校の活性化を図る」と明記されています。条件は「保護者及び児童・生徒がともに神戸市内に居住していること」「公共交通機関を利用し、自力でおおむね1時間以内で通学できること」等。灘区にお住まいでなくても、神戸市内に居住していれば申請できる制度です。(市の小規模特認校のページには所在区の記載がなく、藍那小学校の所在区は未取得です。) |
※許可基準・受付時期は毎年変わります。最終判断は神戸市灘区の教育委員会です。必ず一次情報でご確認ください。
子育て支援は「市町村ごとに」違う
こども医療費助成や待機児童数は市町村が独自に決めているため、 隣の市に移るだけで条件が変わります。同じ兵庫県内でも、市が変われば条件が変わります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| こども医療費助成の対象 | 0歳〜高校3年生(18歳到達後、最初の3月31日まで) |
| 所得制限 | 所得制限なし(神戸市が公式に明記) |
| 一部自己負担 | 0〜2歳は通院・入院とも自己負担なし(0円)。3歳〜高校生の通院は2割負担で1日最大400円を月2回まで(3回目以降は自己負担なし)。※3歳〜高校生の入院時の自己負担については市公式ページで確認できていません(未取得) |
| 保育所等の待機児童数 | 0人(2026年4月1日時点・国の「保育所等利用待機児童数調査」基準。5年連続ゼロ) |
灘区で学区を見るときの注意点
まず、神戸市に学校選択制があるかどうかから書きます。結論は「確認できていません」です。神戸市の「指定学校の変更・区域外就学」のページには、「学校選択制」という語が一度も登場しません。実施しているという記載も、実施していないという記載も、市の公式本文からは見つけられませんでした。ですので本ページでは「神戸市は学校選択制を実施していません」とは書きません。推測で断定すると、それを信じて物件を決める方が出てしまうからです。
実在が確認できた制度は3つです。①指定学校の変更、②区域外就学、③小規模特認校。このうち住宅購入と直接関係するのは①で、上の表に神戸市が公表している7分類の事由をすべて掲載しました。とくに「2 転居に伴う理由」は、家を買う方のためにあるような区分です。「1年以内に転居が確実な場合」は建築確認書・売買契約書・賃貸借契約書等の写しを添えて申請でき、「新築・増改築により一時的に移った場合」は入居の日まで従前校に通えます。申請時期は「翌年4月に小学1年生になる方は10月以降に、中学1年生になる方は11月以降に」ですので、年内に動く必要があります。
また神戸市には「当分の間、指定学校の変更を認める地区を定める要綱」があり、特定の地区に住んでいる場合は指定校以外を選べます。ただし灘区内のどの地区が該当するかは未取得です。この制度は学区の価値に直接影響しますので、「この学区だから」という理由で価格の上乗せを受け入れる前に、そもそもその地区が変更を認められている地区ではないかを神戸市教育委員会にご確認ください。
灘区の学校 ― 13校のうち1校は、六甲山の上にあります
| 区分 | 校数 | 学校名 |
|---|---|---|
| 市立小学校 | 13校 | 成徳/高羽/鶴甲/西郷/六甲/灘/西灘/稗田/美野丘/摩耶/福住/灘の浜/六甲山 |
| 市立中学校 | 5校 | 鷹匠/烏帽子/原田/長峰/上野 |
13校目の「六甲山小学校」に注目してください。神戸市の市立小学校一覧で、この学校は灘区に区分されています。つまり灘区の区域は六甲山の上まで及んでいるということです。区公式が区内最高地点を「六甲山町 五介山 900.7m」と記しているのと、きれいに整合します。
そして六甲山小学校は、神戸市の小規模特認校2校(六甲山小学校・藍那小学校)のうちの1校です。市は制度の目的をこう説明しています。
「自然環境に恵まれ特色ある教育を推進している小規模な学校に通学することで、心身の健康増進を図り、豊かな人間性を培うとともに、複式学級の解消など学校の活性化を図ることを目的とする」
「複式学級の解消」が目的に書かれているということは、神戸市内に複数学年を1学級にまとめざるをえない規模の小学校が存在するということです。人口150万人の政令指定都市としては、かなり異例の状況だと言えます。
そして、その学校がある区が灘区です。同じ灘区のなかで、成約中央値4,500万円の灘北通(17件・平均65㎡)があり、JR六甲道駅周辺は「東部副都心」として整備され、地区計画が3地区も設定されている。その一方で、全市から児童を募らなければ学級が維持できない小学校が六甲山の上にある。区内最高地点900.7m、低地部の最高地点−0.2mという標高差およそ900mは、地価だけでなく、学校の規模にまで表れています。
通学条件は「保護者及び児童・生徒がともに神戸市内に居住していること」「学校の教育活動に賛同し協力すること」「公共交通機関を利用し、自力でおおむね1時間以内で通学できること」「卒業までの間、継続して通学すること」の4つ。灘区にお住まいでなくても、神戸市内に居住していれば申請できます。
1校あたりの人口は、3区のなかで灘区がいちばん少ない
人口を学校数で割ってみます(いずれも当方算出)。
| 区 | 人口 | 市立小学校 | 1校あたり |
|---|---|---|---|
| 灘区 | 131,668人 | 13校 | 約1.0万人 |
| 東灘区 | 209,399人 | 14校 | 約1.5万人 |
| 中央区 | 142,356人 | 9校 | 約1.6万人 |
灘区は、3区のなかで1校あたりの人口が最も少ないという結果になります。人口は東灘区の約63%なのに小学校は13校と、東灘区の14校とほぼ同数。学校の密度という点では、灘区がいちばん手厚い水準だと言えます。ただし、これは六甲山小学校のような小規模校を含んだ数字であることも忘れないでください。(各校の児童数は未取得です。)
区公式は灘区について神戸大学・神戸高校などが所在すると記し、近代の発展について「六甲山・摩耶山の開発、教育機関の増加により発展」と記述しています。教育機関が区の発展要因として市公式に明記されているのは、3区のなかで灘区だけです。
給食は「小学校だけ無償」。ここは必ず正確に
神戸市の給食無償化は、2026年度の小学校のみです。市は「市立小学校・義務教育学校(前期課程)・特別支援学校(小学部)の学校給食を、従来の量と質を維持したまま、公費負担により無償化します」「これらの学校の保護者からは学校給食費を徴収しません」と明記しています。一方、中学校は有償で、「生徒:1食あたり170円(牛乳代30円を含む)」。年間の徴収額として市が示している例は31,230円で、9期に分割して納付します。ただし市は「子育て世帯の経済的負担軽減を図るため給食費の助成をしています」とも記しています。お子様が小学生から中学生に上がるタイミングで、家計の前提が変わります。
就学援助の基準も公表されています。所得基準の目安は2人世帯176万1千円/3人世帯223万4千円/4人世帯266万4千円。新入学学用品費は小学1年生64,300円・小学6年生81,000円・中学校81,000円。定期申請は2026年4月1日〜5月19日(消印有効)、随時申請は5月20日〜2027年2月5日で、電子申請(e-KOBE)または郵送で手続きできます。なお中学校の自転車通学費(4,730円まで)が援助の対象に含まれている点は、坂のある区では意味のある項目です。
待機児童は5年連続ゼロ。ただし「保留児童」は別の話
神戸市は「2026年4月1日時点で、国の『保育所等利用待機児童数調査』に基づく『保育所等利用待機児童数』は、5年連続でゼロとなりました」と公表しています。これは神戸市を選ぶうえで、はっきりした強みです。
ただし、正確に書いておきます。国の定義による「待機児童」と、実際に希望園に入れなかった「保留児童」は別物です。神戸市は保留児童の区別内訳の資料を別に公表していますが、灘区の保留児童数は本ページ作成時点で確認できていません(未取得)。灘区内の保育所数・定員・学童の状況も、区のページに集計値の掲載がなく未取得です。なお灘区は「おやこふらっとひろば灘」を開設しています。入所を前提に住まいを決める方は、区役所の窓口で実情を直接ご確認ください。
出典:神戸市「指定学校の変更・区域外就学」//www.city.kobe.lg.jp/a80876/kosodate/gakko/school/area/kouku/kuikigai.html /「指定学校の変更について」 //www.city.kobe.lg.jp/documents/66486/r7shiteigai.pdf /「当分の間指定学校の変更を認める地区」 //www.city.kobe.lg.jp/documents/66486/shiteigai_hyou.pdf /「小規模特認校」 //www.city.kobe.lg.jp/a80876/kosodate/gakko/school/area/tokuninkou.html /「市立小学校一覧」 //www.city.kobe.lg.jp/a61516/kosodate/education/gakkoen/syougatukou.html /「市立中学校一覧」 //www.city.kobe.lg.jp/a61516/kosodate/education/gakkoen/tyugatukou.html /「学校給食費」 //www.city.kobe.lg.jp/a54017/kosodate/gakko/school/lunch/nagare/kyusyokuhi/index.html /「就学援助」 //www.city.kobe.lg.jp/a80876/kosodate/shien/scholarship/enter/index.html /「待機児童数」 //www.city.kobe.lg.jp/z/kodomokatekyoku/shienbu/taikijido-su.html /灘区「おやこふらっとひろば灘」//www.city.kobe.lg.jp/c32659/kuyakusho/nadaku/kosodate/furattohirobakaisetu.html
09神戸市灘区で家を買う前に必ず確認したい点
1|土砂災害警戒区域は灘区で176箇所。指定しているのは兵庫県です
まず、誰が指定しているかから整理します。 神戸市は公式に「兵庫県は法令に基づき、順次、基礎調査を実施したうえで、 『土砂災害警戒区域(イエローゾーン)』及び『土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)』を指定しています」と 記しています。神戸市ではなく兵庫県が指定主体です。
兵庫県が公表している「令和8年6月30日現在の指定状況」によると、 神戸市9区の土砂災害警戒区域(イエローゾーン)の箇所数は次のとおりです。
| 区 | 急傾斜地の崩壊 | 土石流 | 地すべり | 計 |
|---|---|---|---|---|
| 東灘区 | 117 | 19 | 1 | 137 |
| 灘区 | 145 | 31 | 0 | 176 |
| 中央区 | 108 | 47 | 0 | 155 |
| 兵庫区 | 86 | 35 | 1 | 122 |
| 長田区 | 167 | 19 | 0 | 186 |
| 須磨区 | 238 | 64 | 4 | 306 |
| 垂水区 | 195 | 13 | 2 | 210 |
| 西区 | 176 | 30 | 0 | 206 |
| 北区 | 611 | 224 | 23 | 858 |
| 神戸市計 | 1,843 | 482 | 31 | 2,356 |
灘区の176箇所は、東灘区の137箇所・中央区の155箇所より多い数字です。 神戸市9区のなかでは多いほうから6番目(少ないほうから4番目)です。 区内最高地点900.7m、面積32.66km²という区の姿と整合する数字だと言えます。 なお地すべりは0箇所です(東灘区は1箇所)。 参考までに、兵庫県全体では急傾斜14,209・土石流6,988・地すべり356の合計21,553箇所です。
ただし、この数字をどう使うかには注意が必要です。
- 上の表は「警戒区域(イエローゾーン)」の箇所数です。 建築規制がかかる「特別警戒区域(レッドゾーン)」の箇所数は未取得です。 レッドゾーンに指定されると居室を有する建築物に構造規制がかかり、担保評価にも影響します。 物件単位の確認が必須です。
- 灘区内のどこに176箇所が分布しているかは、確認できていません(未取得)。 神戸市は区版の「くらしの防災ガイド」(記事面PDF+地図面)に加えて、 「灘区内土砂災害・水害に関する危険予想箇所図」をPDFで配布していますが、 区域の情報は地図として提供されており、文字として取得できませんでした。 必ず神戸市のWeb版ハザードマップで住所を入力して確認してください。
出典:兵庫県「令和8年6月30日現在の土砂災害警戒区域等の指定状況」 //web.pref.hyogo.lg.jp/ks15/documents/0630shiteijoukyou.pdf / 神戸市「土砂災害警戒区域等」 //www.city.kobe.lg.jp/a19183/bosai/prevention/preparation/sand/doshasaigaikuiki.html / 灘区「灘区内土砂災害・水害に関する危険予想箇所図」 //www.city.kobe.lg.jp/documents/17364/nadakurasinobousaigaidotizu_2020.pdf
2|区内を南北に流れる3つの川 ― 西郷川・都賀川・石屋川
灘区公式は、区内を南北に西郷川・都賀川・石屋川の3河川が流れると記しています。 そして区内最高地点は六甲山町 五介山の900.7m、 低地部の最高地点は味泥町の−0.2m。
つまりこの3本の川は、900mの高さから海抜0m付近まで、 32.66km²の区域のなかを一気に下っていることになります。 神戸市はこの点について直接の記述をしていませんが、 区が公表している標高と河川の位置関係は、それ自体が防災上の情報です。
灘区は「灘区内土砂災害・水害に関する危険予想箇所図」を 区版の「くらしの防災ガイド」としてPDFで配布しており、 区の防災ページには河川モニタリングシステムや津波・地震対策情報へのリンクが掲載されています。 河川モニタリングへのリンクを区が防災ページに置いているというのは、 それだけ川が身近な区だということの表れだと読めます。
ただし、区内の洪水・内水の浸水想定の具体的な数値は未取得です。 神戸市を流れる主要河川の多くは兵庫県管理で、 洪水浸水想定区域図は兵庫県が指定・公表しています。 川の近くの物件を検討する場合は、Web版ハザードマップと兵庫県の河川部局の両方をご確認ください。
出典:神戸市灘区「区の紹介」 //www.city.kobe.lg.jp/c63604/kuyakusho/nadaku/shokai/shoukai/index.html / 灘区「防災」 //www.city.kobe.lg.jp/c33566/kuyakusho/nadaku/bosai/bousai01.html / 灘区版「くらしの防災ガイド」 //www.city.kobe.lg.jp/documents/28756/nada.pdf
3|灘区は「津波浸水想定区域のある7区」の1つ。対策は2023年3月に完了
神戸市は津波について、はっきりした数字を公表しています。
「神戸市では、1000年に一度の確率で発生する津波の対策が、2023年3月に完了しています。」
対策の内容は、防潮堤の「嵩上げ」「洗掘防止」「目地開き対策」を実施し、 「防潮堤を『粘り強い』構造に整備しました」というもの。 市は「対策前の浸水想定区域と比較すると、浸水範囲が大幅に減少していることがわかります」と 記しています。
津波浸水想定区域があるのは、東灘区・灘区・中央区・兵庫区・長田区・須磨区・垂水区の7区で、 北区・西区は浸水しないと見込まれています。 灘区は、その7区のうちの1つです。 区公式も灘区の南が大阪湾であること、区の性格として「臨海の工業・港湾地区を含む」ことを記しています。
ここで見逃せないのが、低地部の最高地点が味泥町の「−0.2m」だという事実です。 区公式が自ら、区の低地部にマイナス標高の地点があると書いている。 これは浜手・臨海の物件を検討するときに、必ず頭に入れておくべき情報です。
やっていただきたいことは決まっています。 神戸市は土砂災害・水害ハザードマップとは別に、高潮ハザードマップを公開しています。 Web版ハザードマップは平成27年5月から公開されており、 任意の地点を中心とした「オリジナルの避難マップ」を印刷できる機能があります。 検討中の物件の住所で、土砂災害・水害と高潮の両方を確認してください。 なお灘区内の津波・高潮・洪水の浸水想定の具体値は未取得です。
出典:神戸市「津波対策の完了について」 //www.city.kobe.lg.jp/a46366/tsunamitaisaku/tsunamikanryou.html / 神戸市「ハザードマップ」 //www.city.kobe.lg.jp/a19183/bosai/prevention/map/tokubetugou_new/index.html / 神戸市 土砂災害・水害ハザードマップ //www2.wagmap.jp/kobecity/PositionSelect?mid=19 / 神戸市 高潮ハザードマップ //www2.wagmap.jp/kobecity/PositionSelect?mid=113
4|六甲山系南側の斜面は「防砂の施設」として都市計画決定されている
灘区の山手・山麓を検討する方には、この章でいちばん重要な項目です。 神戸市の都市計画区域マスタープランは、六甲山系についてこう記しています。
「良好な緑地環境や風致の保全・育成」をはかり、 「山麓部における樹林整備などによる防災機能の強化」を推進する。 六甲山系南側の市街地に面する斜面を防砂の施設として都市計画決定し、 土砂災害対策と緑の保全・創出を実施する。
「都市計画決定されている」という言葉は、不動産の実務ではとても重い意味を持ちます。 都市計画施設の区域内では、建築に制限がかかることがあるからです。 都市計画法第53条にもとづく建築許可が必要になる場合があり、 許可されても階数や構造に条件がつくことがあります。
そして灘区は、市街地が六甲山系の南斜面に直接面している区です。 区公式は「北は六甲山・摩耶山、南は大阪湾」と記し、 区内最高地点を六甲山町 五介山の900.7mとしています。 他の区より、この論点に当たる確率が高いと考えてください。
ただし、灘区内のどこが防砂の施設として都市計画決定されているのか、 その具体的な範囲は本ページ作成時点で確認できていません(未取得)。 神戸市は都市計画情報を「神戸市情報マップ」(Web GIS)と 「都市計画情報検索」で提供しており、住所単位で照会する方式です。 山手・山麓の物件を検討する場合は、必ずこの2つで確認してください。
出典:神戸市 都市計画区域マスタープラン //www.city.kobe.lg.jp/documents/57660/kuikimaster.pdf / 神戸市「都市計画情報検索」 //www.city.kobe.lg.jp/a35466/business/kaihatsu/plan/search.html / 神戸市情報マップ //www2.wagmap.jp/kobecity/Portal
5|「東部山麓住宅地景観ガイドライン」は灘区の山手も対象です
神戸市は1978年に「神戸市都市景観条例」を制定しています。 全国でも早い時期の景観条例で、1982年に基本計画、2021年に大幅改定。 夜間景観計画は2004年策定です。
このうち灘区に直接かかわるのが「東部山麓住宅地景観ガイドライン」です。 対象は「東灘区から中央区に広がる」山麓住宅地とされていますので、 その間にある灘区の山手も範囲に含まれます。 神戸市は策定の背景を、次のように説明しています。
明治後期から長い歴史のなかで「風格のある住宅地景観を形成」してきた地域であるが、 「相続などをきっかけに土地や建物が処分され、良好なまちなみが失われてしまうケースも増えている」。
「相続をきっかけに土地が処分される」というのは、 実務的には大きな敷地が分割されて売りに出るということを意味します。 灘区の地価公示の標準地には 記田町三丁目1,890㎡、中郷町四丁目484㎡、六甲台町365㎡といった大きな敷地が残っています。 一方で成約している戸建の土地面積は170㎡・125㎡・95㎡・95㎡。 大きな敷地が分割されて100㎡前後で流通しているという構図が、数字から読めます。
ガイドラインは「建築等を行う際の配慮事項」を定めるものですので、 山麓の住宅地で新築・建替えを計画する場合は、配慮事項の確認が必要になります。 灘区内の対象町名は未取得ですので、 検討中の住所が対象かどうかは神戸市住宅都市局にご確認ください。 このほか市は眺望景観の施策と「山麓リボンの道」の施策を持っています (灘区内の適用範囲は未取得)。
出典:神戸市「東部山麓住宅地景観ガイドライン」 //www.city.kobe.lg.jp/a30028/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/scene/99_others/02_toubusannroku.html / 神戸市「景観のルール(都市景観条例)」 //www.city.kobe.lg.jp/a30028/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/scene/01_keikanrule/index.html / 神戸市「眺望景観」 //www.city.kobe.lg.jp/a30028/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/scene/12_view/00_index.html / 神戸市「山麓リボンの道」 //www.city.kobe.lg.jp/a30028/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/scene/99_others/01_ribbon.html
6|地区計画4地区と、震災復興土地区画整理事業
神戸市全体で地区計画は95地区・約3,697.8ha。 市街化区域20,244haの約18%が地区計画の網にかかっています(当方算出)。 灘区の4地区は次のとおりです。
| 地区計画名 | 対応する駅 | 震災復興土地区画整理事業 |
|---|---|---|
| 六甲道駅西地区 | JR六甲道駅 | 施行地区(六甲道駅西) |
| 六甲道駅北地区 | JR六甲道駅 | 施行地区(六甲道駅北) |
| 六甲道駅南地区 | JR六甲道駅 | —(1995年3月17日に震災復興市街地再開発事業を都市計画決定) |
| 王子公園地区 | 阪急王子公園駅 | — |
JR六甲道駅の周辺は、区画整理・再開発・地区計画がすべて重なっている区域です。 これは灘区で家を買う方にとって、良い面と注意すべき面の両方があります。
- 良い面:震災後に道路と街区がつくり直された区域なので、 前面道路や敷地の形が整っている可能性が高い。 成約中央値も4,050万円(82件・平均徒歩7分)と区内2位です
- 注意すべき面:地区計画がかかる土地では、建ぺい率・容積率とは別に、 建築物の用途・高さ・壁面の位置・最低敷地面積などが定められていることがあります。 「用途地域:第一種住居地域」という1行だけでは判断できません。 各地区計画の決定年月日・区域面積・制限内容は未取得ですので、 必ず神戸市住宅都市局でご確認ください
あわせてまちづくり協定もご確認ください。 「神戸市地区計画及びまちづくり協定等に関する条例」(1981年12月制定)にもとづく仕組みで、 2026年6月1日現在で20地区が市長と協定を締結しています。 これは法律上の建築制限とは別の、地域の取り決めです。
出典:神戸市「地区計画」 //www.city.kobe.lg.jp/a35466/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/district/index.html / 神戸市「震災復興土地区画整理事業」 //www.city.kobe.lg.jp/a13150/kukakuseiri/shinsaifukkoutochikukakuseirijigyou.html / 神戸市「震災復興市街地再開発事業」 //www.city.kobe.lg.jp/a13150/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/redevelop/kobe-kh/susume/index.html / 神戸市「まちづくり協定」 //www.city.kobe.lg.jp/a96653/kurashi/machizukuri/torikumi/agreement.html
7|マンションを買う場合 ― 成約の74%がマンション、平均築1994年
灘区の成約429件のうち318件(約74%)がマンションで、 中央値3,000万円・平均専有72㎡・平均築年1994年です。 平均で築30年を超えています。
神戸市は「長寿命化の大規模修繕工事をした分譲マンションへの減額措置」を案内しています。 あわせて耐震改修・バリアフリー改修・省エネ改修に伴う減額措置もあります。 築年の古いマンションを買って修繕に関わる立場になる方は、この制度を知っておく価値があります。
実務上、確認すべきは次の点です。
- 管理組合の運営状況と、修繕積立金の水準。 築30年を超えるマンションでは、積立金が将来の修繕費に足りているかが資産価値を左右します
- 長期修繕計画の有無と、直近の大規模修繕の履歴。 2回目・3回目の大規模修繕が視野に入る築年です
- 1995年1月17日の阪神・淡路大震災をまたぐ築年かどうか。 成約個票では灘北通のマンション(1999年築)、岩屋北町(1993年築)、 畑原通(1987年築)、城内通(1985年築)がいずれも3,000万円で成約しています。 築14年の差があっても同じ価格帯で成約しているということは、 立地と管理状態で評価が決まっている可能性を示しています
出典:神戸市「長寿命化の大規模修繕工事をした分譲マンションへの減額措置」 //www.city.kobe.lg.jp/a72594/kurashi/tax/kotei/sansyo4/mansyon.html / 国土交通省 不動産情報ライブラリ 成約価格情報(直近4四半期・神戸市灘区429件)
8|ご自身で調べられること(神戸市の公式ツール)
神戸市は、住所単位で調べられる公式ツールを揃えています。 物件を見に行く前に、この5つは必ず開いてください。
| ツール | 何が分かるか |
|---|---|
| 都市計画情報検索 | 用途地域・地区計画・都市計画施設などの指定 |
| 神戸市情報マップ | 都市計画図、各種図面(PC版・スマホ版あり) |
| 土砂災害・水害ハザードマップ | 土砂災害警戒区域、浸水想定。避難マップの印刷機能あり |
| 高潮ハザードマップ | 高潮の想定。水害ハザードマップとは別です |
| 固定資産税路線価図 | 固定資産税評価の基礎となる路線価 |
家タダでは、ご検討中の物件について 用途地域・接道・再建築の可否・地区計画の有無・ハザードの評価を契約前に無料で調査します。 灘区は土砂災害警戒区域176箇所、津波浸水想定区域のある区、地区計画4地区で、 さらに成約の町丁目別で9.2倍の開きがある区です。 物件情報の1行だけでは、判断材料として足りません。
出典:神戸市「都市計画情報検索」 //www.city.kobe.lg.jp/a35466/business/kaihatsu/plan/search.html / 神戸市情報マップ //www2.wagmap.jp/kobecity/Portal / 土砂災害・水害ハザードマップ //www2.wagmap.jp/kobecity/PositionSelect?mid=19 / 高潮ハザードマップ //www2.wagmap.jp/kobecity/PositionSelect?mid=113 / 固定資産税路線価図 //www.city.kobe.lg.jp/a87426/kurashi/tax/kotei/rosen_main/index.html
10灘区の成り立ち ― 区名の意味は「不明」と、市自身が書いている
灘区の「区の紹介」ページには、行政の文書としては珍しい一節があります。 区名の由来について、市公式はこう記しています。
区名は地域の名高い酒造(灘の酒)にちなむ。 ただし「灘」の正確な歴史的意味は不明とされ、 辞書的には「航行が困難な波の荒い海域」を指すが、 当地の瀬戸内海は比較的穏やかである。
行政が自分の区名について「意味は不明」「辞書の意味と実態が合わない」と書いている。 なかなかありません。 本ページでも、ここに推測を足すことはしません。 確かなのは、「灘の酒」というブランドが区名の由来になっているという点です。
合併前 ― 大半が田畑で、大石・新在家で酒造が営まれていた
区公式は、神戸市に編入される前の灘区についてこう記しています。
大半が田畑で、大石・新在家地区で早くから酒造が営まれていた。 市に編入されたあとも住民の多くは農業に従事したが、 西郷町では酒造・商業の従事者が多かった。
ここに出てくる「大石」「新在家」「西郷」は、いまも地名として生きています。 阪神大石駅、阪神新在家駅、西郷小学校、西郷川。 酒造の発祥地が、いまも駅名と学校名と川の名前として残っているということです。
そして令和8年地価公示で灘区にただ1つある工業地の標準地は、 大石南町三丁目67番の235,000円/㎡。前年比+14.1%で、 住宅地の+4.4%の3.2倍の上昇率です。 酒造が早くから営まれていた一帯に、いま区内唯一の工業地の標準地がある。 (この標準地が酒造に関係するかどうかを示す資料はありませんので、 地名の一致を指摘するにとどめます。)
1889年 → 1929年 → 1931年
灘区ができるまでの経緯は、3段階です。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1889年(明治22年)4月 | 町村制の実施時に3村に統合。 同じ日に神戸市が誕生(神戸区に葺合村・荒田村を合併、面積約21km²) |
| 1929年(昭和4年)4月 | 西郷町・西灘村・六甲村の1町2村が神戸市に編入 |
| 1931年(昭和6年)9月 | 区制実施により灘区が誕生 |
| 2021年 | 区制90周年 |
灘区は、この3区のなかで最も古い区です。 東灘区の区制施行が1950年、中央区の誕生が1980年。 灘区はその19年前、49年前にできています。 神戸市が市制を施行した1889年から数えても、42年後には区になっていたことになります。
編入前の「西郷町・西灘村・六甲村」という3つの名前も、いまに残っています。 西郷小学校、西灘小学校、六甲小学校。 そして阪急六甲駅、JR六甲道駅、六甲台町、六甲山町。 「六甲」という地名が灘区のあちこちに出てくるのは、この六甲村に由来します。
だからこそ、間違えやすいのです。 「六甲」を冠する駅(JR六甲道・阪急六甲)は灘区ですが、 「六甲アイランド」は東灘区です。 六甲アイランドは昭和40年代以降に海面を埋め立ててつくられた人工島で、 灘区の六甲(六甲村に由来する山手の住宅地)とは、地形も成り立ちもまったく別物です。
近代の発展 ― 六甲山・摩耶山の開発と、教育機関の増加
区公式は灘区の近代の発展について、次のように記しています。
六甲山・摩耶山の開発、教育機関の増加により発展した。
「教育機関の増加」が区の発展要因として市公式に明記されているのは、 東灘区・中央区にはない記述です。 区公式は灘区に神戸大学・神戸高校などが所在すると記しています。
そして「六甲山・摩耶山の開発」。 灘区は区内最高地点が六甲山町 五介山の900.7mという区で、 神戸市の最高峰である六甲山931.3mとは約30mしか差がありません。 市立小学校13校のうち1校が六甲山小学校であることも、 灘区の区域が山の上まで及んでいることを示しています。
標準地の並びにも、この歴史が出ています。 六甲台町4番7の標準地は199,000円/㎡(+1.5%・地積365㎡)。 区内21地点のうち下から3番目の価格です。 一方、六甲道駅周辺の八幡町四丁目は530,000円/㎡(区内最高)。 同じ「六甲」という名を持つ場所でも、山手と駅前で2.7倍の差があります。
1995年1月17日と、その後の六甲道
区公式は、灘区が「大水害と地震」を経験して現在の灘区に至ると記しています。 ただし具体的な災害名の記載はありません(未取得)ので、 ここでは市が明記している範囲の事実だけを書きます。
神戸市は、1995年1月17日の阪神・淡路大震災の後、 13地区で震災復興土地区画整理事業を施行しました。 市が公表している地区名は森南第一・森南第二・森南第三・六甲道駅北・六甲道駅西・松本・ 御菅東・御菅西・新長田駅北・鷹取東第一・鷹取東第二(13地区のうち11地区分)。 このうち六甲道駅北・六甲道駅西が灘区にあたります (地区計画「六甲道駅北地区」「六甲道駅西地区」が灘区として掲載されていることと整合します)。
さらに神戸市は、震災から約2か月後の1995年3月17日に、 震災復興市街地再開発事業として六甲道駅南地区(灘区)と新長田駅南地区(長田区)の 2地区を都市計画決定しています。
震災から2か月で、2地区の都市計画決定。
そのうちの1地区が、灘区の六甲道駅南です。
つまり六甲道駅の周辺は、区画整理(北・西)と市街地再開発(南)の両方が入った区域です。 そして現在、地区計画も「六甲道駅西地区」「六甲道駅北地区」「六甲道駅南地区」の3つ。 区公式はこの一帯を「東部副都心」として整備したと記しています。
いまの六甲道駅周辺の街並みは、この30年の復興と再整備の結果です。 成約中央値4,050万円(82件・平均徒歩7分)、 周辺の標準地は八幡町四丁目530,000円/㎡(区内最高)、深田町一丁目500,000円/㎡、 曾和町二丁目493,000円/㎡、楠丘町三丁目487,000円/㎡。 灘区の高額な標準地は、この復興が入った駅の周辺に集まっています。 (ただし、復興事業と地価の因果関係を示す市の資料はありません。)
灘区の阪神・淡路大震災における死者数・被害戸数は、 区のページに記載がなく確認できていません(未取得)。 神戸市は東灘区について「行政区単位で最大の1,470人の死者」と記していますが、 灘区の数値は本ページ作成時点で取得できていません。 推測で数字を書くことはしません。
年表
| 年 | できごと |
|---|---|
| 編入前 | 大半が田畑。大石・新在家地区で早くから酒造が営まれる |
| 1889年(明治22年)4月 | 町村制の実施時に3村に統合。同じ日に神戸市が誕生(面積約21km²) |
| 1929年(昭和4年)4月 | 西郷町・西灘村・六甲村の1町2村が神戸市に編入 |
| 1931年(昭和6年)9月 | 区制実施により灘区が誕生 |
| 1941年(昭和16年)7月1日 | 神戸市の面積が115.05km²に |
| 1947〜1958年 | 神戸市が28町村と合併。面積は当初の25倍近くの約530km²に(現在の東灘区や西北神地域) |
| 1970年(昭和45年) | 神戸市が区域区分(線引き)を当初決定 |
| 1973年 | 神戸市が用途地域・高度地区を当初指定(以降2022年まで計9回の全市見直し) |
| 1978年 | 神戸市都市景観条例を制定(全国に先駆けた景観条例) |
| 1981年12月 | 神戸市地区計画及びまちづくり協定等に関する条例(まちづくり条例)を制定 |
| 1982年 | 都市景観の基本計画を策定 |
| 1986年 | 区の花「マリーゴールド」を制定 |
| 1995年(平成7年)1月17日 | 阪神・淡路大震災(灘区の死者数は未取得) |
| 1995年3月17日 | 震災復興市街地再開発事業として六甲道駅南地区(灘区)・新長田駅南地区を都市計画決定 |
| 震災後 | 六甲道駅北・六甲道駅西で震災復興土地区画整理事業を施行 |
| 1996年4月 | 「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」制定(2022年4月一部改正) |
| 2000年7月 | 区の木「桜」を選定 |
| 2001年4月 | 区の歴史の花「菜の花」を選定 |
| 2004年 | 神戸市が夜間景観計画を策定 |
| 2015年(平成27年)5月 | 神戸市のWeb版ハザードマップが公開される |
| 2021年 | 灘区が区制90周年 |
| 2021年 | 神戸市の景観の基本計画を大幅改定 |
| 2023年3月 | 1000年に一度の確率で発生する津波の対策が完了(神戸市) |
| 2023年6月1日 | 全市的な用途地域見直しを施行(駅周辺の容積率200%→300%など) |
| 2024年度 | 神戸市が「坂のまち神戸プロジェクト」を開始 |
| 2025年(令和7年)10月1日 | 令和7年国勢調査。神戸市の人口1,497,630人で150万人割れ。 増加したのは中央区(+3.1%)・兵庫区(+2.5%)・灘区(+0.4%)の3区のみ |
| 2025年12月8日 | 神戸市の地区計画が95地区・約3,697.8haに(時点) |
| 2026年4月1日 | 新築住宅の固定資産税減額措置の床面積要件が「40㎡以上240㎡以下」に変更 |
| 2026年度 | 神戸市立小学校の給食が無償化(中学校は1食170円で有償・助成あり) |
| 2026年4月1日 | 国の基準による保育所等利用待機児童数が5年連続ゼロ |
| 2026年5月1日 | 固定資産税関係証明の対面発行窓口が新長田合同庁舎に集約 |
| 2026年6月1日 | まちづくり協定の締結が20地区に(時点) |
| 未定 | 大阪湾岸道路西伸部(六甲アイランド北〜駒栄・14.5km。東灘区・灘区・中央区を通る)。 完成時期は未定と神戸市が明記 |
※灘区の阪神・淡路大震災における死者数・被害戸数、区公式が記す「大水害」の具体的な災害名、 5つの地域区分(山麓/山手/中央/浜手/臨海)に属する町丁目名、 「灘区まちづくり方針」の内容(区の紹介ページからのリンク先が404)、 ミュージアムロード・灘百選の内容は、いずれも確認できていません(未取得)。 本ページでは推測による説明を載せていません。 出典:神戸市灘区「区の紹介」 //www.city.kobe.lg.jp/c63604/kuyakusho/nadaku/shokai/shoukai/index.html / 灘区「区制90周年特設ページ」 //www.city.kobe.lg.jp/c63604/kuyakusho/nadaku/20210816_90tokusetu.html / 神戸市「神戸市域の変遷」 //www.city.kobe.lg.jp/a89138/shise/about/energy/rekishi.html / 神戸市「震災復興土地区画整理事業」 //www.city.kobe.lg.jp/a13150/kukakuseiri/shinsaifukkoutochikukakuseirijigyou.html / 神戸市「震災復興市街地再開発事業」 //www.city.kobe.lg.jp/a13150/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/redevelop/kobe-kh/susume/index.html
11神戸市灘区の物件を探す・相談する
ネットで見つけた神戸市灘区の物件は、原則どこの会社が広告しているものでも、家タダでご購入いただけます。 SUUMO・アットホーム・ホームズ・各社ホームページ、どこで見つけた物件でも構いません。 物件URLをLINEで送っていただければ、その場で「仲介手数料0円の対象か」を無料でお答えします。
ご相談から引渡しまでの流れ
| ステップ | 内容 | 費用 |
|---|---|---|
| 1. ご相談 | LINE・電話・メールで物件URLをお送りください | 無料 |
| 2. 無料診断 | 仲介手数料0円の対象か、相場と比べて妥当か回答 | 無料 |
| 3. 内覧 | 神戸市灘区内の物件は担当者が現地までご同行します | 無料 |
| 4. 調査 | 役所・法務局調査、区域区分(市街化調整区域か)の確認、レインズ成約データの確認 | 無料 |
| 5. 価格交渉 | 成約事例を根拠に交渉を代行します | 無料 |
| 6. 契約・決済 | 重要事項説明、住宅ローン手続きのサポート | 仲介手数料0円 |
※物件価格・印紙税・登記費用・住宅ローン保証料など、仲介手数料以外の実費は別途必要です。
お問い合わせ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社MILLIONS(家タダ) |
| 所在地 | 大阪市中央区西心斎橋 おおきに心斎橋Landmarkビル702 |
| 免許番号 | 大阪府知事(1)第66296号 |
| 電話 | 06-4256-4106 |
| LINE | LINEで相談する |
※掲載の数値は令和8年地価公示、令和7年国勢調査、国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報ほか公的資料にもとづきます。基準日は出典欄をご確認ください。
12神戸市灘区の不動産購入に関する記事
- 【大阪市24区】仲介手数料無料で家を買う|地価・人口・学校選択制で選ぶエリア比較 大阪市内と比べたい場合はこちら。24区を公的データで横並びにしています。
エリア別ページ(大阪府・兵庫県)
神戸市9区のエリア別ページ
神戸市東灘区神戸市灘区神戸市兵庫区神戸市長田区神戸市須磨区神戸市垂水区神戸市北区神戸市中央区神戸市西区
兵庫県の市のエリア別ページ
姫路市尼崎市明石市西宮市芦屋市伊丹市加古川市宝塚市川西市三田市加東市
大阪市24区のエリア別ページ
北区都島区福島区此花区中央区西区港区大正区天王寺区浪速区西淀川区淀川区東淀川区東成区生野区旭区城東区阿倍野区住吉区東住吉区西成区住之江区平野区鶴見区
堺市7区のエリア別ページ
大阪府下の市のエリア別ページ
岸和田市豊中市池田市吹田市泉大津市高槻市貝塚市守口市枚方市茨木市八尾市泉佐野市富田林市寝屋川市河内長野市松原市大東市和泉市箕面市柏原市羽曳野市門真市摂津市高石市藤井寺市東大阪市泉南市四條畷市交野市大阪狭山市阪南市
区ごとの地価・人口・制度を横並びで比較したい方は【大阪市24区】エリア比較ハブ/【神戸市】9区の比較ページをご覧ください。
13神戸市灘区の不動産購入 よくある質問
神戸市灘区で本当に仲介手数料は0円になりますか?
はい。ネットに掲載されている神戸市灘区の物件は、原則どこの会社が広告しているものでも、家タダを通してご購入いただければ買主様の仲介手数料は0円です。宅地建物取引業法第46条にもとづく報酬額告示は報酬の上限を定めたもので、下限の定めはありません。家タダは売主様側からの報酬だけで成立する形に取引を組み立てているため、買主様からいただかなくても事業として成り立ちます。灘区の成約中央値(マンション3,000万円・戸建4,800万円)で計算すると、仲介手数料の上限額は105万6,000円・165万円。町丁目別でいちばん高い灘北通の4,500万円なら155万1,000円です。ただし灘区は、区内の価格差が非常に大きい区です。成約の町丁目別で最も低い鶴甲(490万円)だと上限額は22万7,700円。同じ灘区のなかで、仲介手数料の上限額が約6.8倍違います。物件URLをLINEでお送りいただければ、その場で対象かどうかを無料でお答えします。
神戸市灘区の住宅の相場はいくらくらいですか?
国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報(直近4四半期・429件)では、マンションの成約中央値が3,000万円(318件・平均専有72㎡・平均築1994年)、戸建が4,800万円(111件・平均延床98㎡・平均築2009年)です。成約の約74%がマンションで、3,000万円前後が中心価格帯の区だと言えます。駅別ではJR摩耶4,800万円(23件)、JR六甲道4,050万円(82件)、JR灘3,750万円(24件)、阪急王子公園3,300万円(69件)、阪神大石3,100万円(26件)、阪急六甲2,600万円(163件・区内最多)。町丁目別では灘北通4,500万円(17件)が最も高く、鶴甲490万円(29件)が最も安い。その差は9.2倍です。土地の値段は令和8年地価公示で1㎡あたり平均352,809円(住宅地21地点)、前年比+4.4%。商業地は4地点平均593,250円(+6.9%)、工業地は1地点235,000円(+14.1%)です。なお成約価格情報には「土地のみ」の区分が存在しないため、土地単独の成約中央値はお答えできません。
灘区は、なぜ同じ区内で9倍も価格が違うのですか?
市が理由を説明している資料はありませんので、断定はしません。そのうえで、公的なデータから読み取れることを書きます。第一に、灘区は区内最高地点が六甲山町 五介山の900.7m、低地部の最高地点が味泥町の−0.2mと区公式が明記している区です。面積32.66km²のなかに、標高差およそ900mがあります。第二に、区公式が区内を「山麓地域/山手地域/中央地域/浜手地域/臨海地域」の5地域に区分していると明記しています。行政自身が「うちは一様な区ではない」と書いているということです。第三に、鉄道3線(阪急・JR・阪神)はいずれも東西方向に走っており、南北には走っていません。そのため駅別で見ると価格差は1.8倍(摩耶4,800万円/六甲2,600万円)にしか開きませんが、町丁目別では9.2倍に開きます。駅という物差しでは、900mの高低差を測れないということです。第四に、六甲山系については神戸市が「良好な緑地環境や風致の保全・育成」をはかり、六甲山系南側の市街地に面する斜面を「防砂の施設」として都市計画決定していると記しています。こうした条件が重なった結果が9.2倍である、という構図で説明できます。
灘区で地価がいちばん高いエリアと安いエリアはどこですか?
令和8年地価公示の住宅地21地点で見ると、最も高い標準地は八幡町四丁目39番の530,000円/㎡(前年比+5.0%)、最も安い標準地は大月台1番69の132,000円/㎡(0.0%)です。差は4.0倍。高いほうはJR六甲道駅の周辺に集中していて、八幡町四丁目530,000円、深田町一丁目500,000円、曾和町二丁目493,000円、楠丘町三丁目487,000円、中郷町四丁目476,000円と並びます。21地点のうち前年比0.0%だったのは3地点(城の下通二丁目201,000円/鶴甲四丁目159,000円/大月台132,000円)だけで、いずれも安いほうから4位以内に入ります。また、町名だけで判断できない例もあります。成約の町丁目別では篠原南町4,100万円・篠原伯母野山町2,800万円・篠原北町1,800万円と、同じ「篠原」で2.3倍。ところが標準地の篠原北町三丁目は415,000円/㎡(+2.5%)で区内でも高い部類です。「町丁目の成約中央値が低い」ことと「土地の単価が低い」ことは別の話だとご理解ください。
灘区の土砂災害・津波のリスクはどうですか?
兵庫県の「令和8年6月30日現在の指定状況」によると、灘区の土砂災害警戒区域(イエローゾーン)は計176箇所(急傾斜地の崩壊145・土石流31・地すべり0)。東灘区の137箇所、中央区の155箇所より多く、神戸市9区のなかでは多いほうから6番目です。土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の箇所数は未取得で、区内のどこに分布しているかも確認できていません。指定しているのは神戸市ではなく兵庫県です。なお神戸市は「現在、神戸市内には地すべりのレッドゾーンの指定はありません」と明記しています。津波については、神戸市が「1000年に一度の確率で発生する津波の対策が、2023年3月に完了しています」と公表し、防潮堤を「粘り強い」構造に整備したと記しています。津波浸水想定区域があるのは東灘・灘・中央・兵庫・長田・須磨・垂水の7区で、灘区は含まれます。区内の津波・高潮・洪水の浸水想定の具体値は未取得ですので、神戸市のWeb版ハザードマップで、土砂災害・水害ハザードマップと高潮ハザードマップの両方を住所単位でご確認ください。灘区は「灘区内土砂災害・水害に関する危険予想箇所図」も配布しています。
神戸市に学校選択制はありますか?
正直に申し上げると、確認できていません。神戸市の「指定学校の変更・区域外就学」のページには、「学校選択制」という語が一度も登場しません。実施しているという記載も、実施していないという記載も、市の公式本文からは見つけられませんでした。そのため本ページでは「神戸市は学校選択制を実施していません」とは書いていません。実在が確認できたのは、①指定学校の変更 ②区域外就学 ③小規模特認校 の3つの制度です。指定学校の変更は7分類の事由が公表されており、とくに「2 転居に伴う理由」は家を買う方に直接関係します。「1年以内に転居が確実な場合」は建築確認書・売買契約書・賃貸借契約書等の写しを添えて申請でき、「新築・増改築により一時的に移った場合」は入居の日まで従前校に通えます。また「5 通学利便性」として「片道2km以上(小学校)・3km以上(中学校)」という事由もあり、標高差900mの灘区では、他区より現実味のある区分です。申請時期は「翌年4月に小学1年生になる方は10月以降に、中学1年生になる方は11月以降に」。最終的な判断は神戸市教育委員会にご確認ください。
灘区に「六甲山小学校」があると聞きました。本当ですか?
はい。神戸市の市立小学校一覧で、六甲山小学校は灘区に区分されています。灘区の市立小学校13校は、成徳・高羽・鶴甲・西郷・六甲・灘・西灘・稗田・美野丘・摩耶・福住・灘の浜・六甲山。中学校は鷹匠・烏帽子・原田・長峰・上野の5校です。六甲山小学校が灘区の学校だということは、灘区の区域が六甲山の上まで及んでいることを示します。区公式が区内最高地点を「六甲山町 五介山 900.7m」と記しているのと整合します。そして六甲山小学校は、神戸市の小規模特認校2校(六甲山小学校・藍那小学校)のうちの1校です。市は制度の目的を「自然環境に恵まれ特色ある教育を推進している小規模な学校に通学することで…複式学級の解消など学校の活性化を図ることを目的とする」と説明しています。条件は「保護者及び児童・生徒がともに神戸市内に居住していること」「公共交通機関を利用し、自力でおおむね1時間以内で通学できること」等で、灘区にお住まいでなくても、神戸市内に居住していれば申請できます。なお藍那小学校の所在区は市公式ページに記載がなく、未取得です。
神戸市の給食は無償ですか?税金はいくらかかりますか?
給食の無償化は小学校だけです。中学校は有償です。神戸市は「2026年度、…市立小学校・義務教育学校(前期課程)・特別支援学校(小学部)の学校給食を、従来の量と質を維持したまま、公費負担により無償化します」「これらの学校の保護者からは学校給食費を徴収しません」と明記しています。一方、中学校は「生徒:1食あたり170円(牛乳代30円を含む)」。年間の徴収額として市が示している例は31,230円で、9期に分割して納付します(助成あり)。税金については、固定資産税の税率1.4%、都市計画税の税率0.3%(いずれも神戸市の公表値)。合計1.7%という数字は当方の合算で、神戸市が1本で公表しているものではありません。都市計画税は市街化区域内の土地・家屋のみが対象です。住宅用地には課税標準の特例(小規模住宅用地は固定資産税で価格の6分の1、都市計画税で3分の1)があり、2026年4月1日以降の新築住宅の減額措置は床面積要件が「40㎡以上240㎡以下」に変わりました(それ以前は50〜280㎡)。2026年度の納期限は第1期4月30日/第2期7月31日/第3期12月25日/第4期2027年3月1日です。
六甲アイランドは灘区ですか?三宮はどうですか?
どちらも灘区ではありません。六甲アイランドは東灘区、三宮は中央区です。神戸市の「自転車等放置禁止区域」一覧は駅を所在区ごとに分けて掲載している市の一次情報で、これによると灘区の駅はJR六甲道・JR摩耶・JR灘・阪急六甲・阪急王子公園・阪神新在家・阪神大石・阪神岩屋の8駅です。「六甲」を冠する駅(JR六甲道・阪急六甲)は灘区ですが、「六甲アイランド」は東灘区。灘区の六甲は六甲村(1929年に神戸市に編入)に由来する山手の住宅地で、六甲アイランドは昭和40年代以降に海面を埋め立ててつくられた人工島です。地形も成り立ちもまったく別物ですのでご注意ください。また御影・住吉・岡本・摂津本山・甲南山手・魚崎・青木・深江は東灘区、三宮・元町・神戸は中央区です。なお阪神岩屋駅は灘区ですが、HAT神戸(東部新都心)は中央区脇浜側と灘区岩屋側にまたがり、地区計画「東部新都心地区」は市公式の一覧で中央区側に掲載されています。「HAT神戸=中央区」と言い切ると、灘区側を取りこぼします。
神戸市灘区で買うとき、家タダに頼むデメリットはありますか?
正直にお伝えすると、あります。第一に、売主様側からの報酬だけで成立する形に組み立てるため、物件や取引条件によっては対象外になる場合があります(売主が仲介手数料を支払わない取引など)。すべての物件で0円になるとお約束はできません。第二に、仲介手数料が0円でも、登記費用・ローン関連費用・固定資産税および都市計画税の精算金・火災保険料などの実費はかかります。固定資産税・都市計画税は賦課期日(毎年1月1日)現在の所有者に課税される税で、年の途中の売買では日割り精算が商慣習となっており、これは決済時に必要な実費です。第三に、灘区固有の事情です。灘区は兵庫県内40市区町村で住宅地の平均価格が4位という水準ですので、市街化区域内であれば毎年の保有コストの絶対額は県内でも上位になります。さらに灘区は区内最高地点900.7m・低地部の最高地点−0.2mという標高差およそ900mの区で、成約の町丁目別では9.2倍の価格差があります。土砂災害警戒区域は176箇所、津波浸水想定区域のある7区の1つ、六甲山系南側の斜面は「防砂の施設」として都市計画決定されています。家タダはこうした調査を契約前に無料で行いますが、調査の結果、購入をおすすめしないという結論になることもあります。また坂の負担や通学距離といった「住んでみないと分からないこと」については、必ずご自身で現地を歩いて確かめてください。対象になるかどうかは物件URLをお送りいただければその場で無料で診断します。
神戸市灘区の物件、その価格で買って大丈夫ですか?
神戸市灘区は、区公式が区内最高地点を六甲山町 五介山の900.7m、低地部の最高地点を味泥町の−0.2mと明記している区です。面積32.66km²のなかに、標高差およそ900m。そして区公式自身が、区内を「山麓地域/山手地域/中央地域/浜手地域/臨海地域」の5地域に区分しています。住宅地の公示価格は1㎡あたり平均352,809円(21地点)、前年比+4.4%で兵庫県内40市区町村のうち4位。その内側は地価公示で4.0倍、成約の町丁目別では灘北通4,500万円と鶴甲490万円の9.2倍です。一方、駅別では1.8倍にしか開きません。鉄道3線は東西に走り、地形は南北に900mの高低差を持つ。灘区の価格は、駅という物差しだけでは測れません。その物件は駅からどちらの方向に何分か。坂はどれくらいか。土砂災害警戒区域176箇所にかかっていないか。地区計画4地区のどれかに入っていないか。震災復興土地区画整理事業の区域か。六甲山系南側斜面の「防砂の施設」の都市計画決定にかかっていないか。物件情報の1行だけでは判断できません。家タダでは、こうした調査をすべて契約前に無料で行ったうえで、買主様の仲介手数料0円でお引き渡しまで進めます。灘区の成約中央値(マンション3,000万円・戸建4,800万円)なら、1件あたり105万6,000円〜165万円の差です。気になる物件のURLをLINEでお送りください。
14本ページで使用した出典(すべて公的一次情報)
当ページに掲載した数値は、すべて以下の公的機関の公表資料にもとづいています。基準日も併せてご確認ください。
- 神戸市「区別の人口・世帯数(住民基本台帳)」(2026年3月現在)
- 神戸市「令和7年国勢調査 速報」(令和7年10月1日現在/1,497,630人・766,349世帯(2026年7月10日公表))
- 神戸市灘区「区の紹介」(面積32.66km²/区内最高地点900.7m・低地部の最高地点−0.2m/5地域区分/1931年9月区制実施)
- 神戸市灘区「区制90周年特設ページ」(1929年4月に西郷町・西灘村・六甲村が神戸市に編入/大石・新在家で早くから酒造)
- 神戸市灘区「区役所へのアクセス」(桜口町4丁目2番1号/JR六甲道駅 徒歩約5分・阪神新在家駅 徒歩約5分)
- 神戸市灘区「ミュージアムロード」/「灘百選」(存在のみ確認。内容は未取得)
- 神戸市灘区「防災」(河川モニタリングシステム・津波/地震対策情報へのリンク)
- 灘区「灘区内土砂災害・水害に関する危険予想箇所図」PDF(2020年版)
- 神戸市灘区「おやこふらっとひろば灘」
- 神戸市「神戸市域の変遷」(1889年4月1日市制施行・約21km²/28町村と合併/現在557.02km²)
- 神戸市「区域区分(線引き)」PDF(都市計画区域55,730ha/市街化区域20,244ha(36%)/市街化調整区域35,486ha(64%))
- 神戸市 都市計画区域マスタープラン(六甲山系南側の斜面を防砂の施設として都市計画決定)
- 神戸市「線引きの見直し方針」(第9回線引き見直し)
- 神戸市「用途地域・高度地区」(全市見直しは1973〜2022年の計9回)
- 神戸市「用途地域の見直し」(直近の全市見直しは2023年6月1日施行)
- 神戸市「用途地域見直しのねらい」PDF(駅周辺の容積率200%→300%など)
- 神戸市「都市計画総括図等(面積一覧)」PDF(2025年12月8日現在。用途地域別内訳は抽出の確度不足のため本ページ未掲載)
- 神戸市「地区計画」(全市95地区・約3,697.8ha/灘区は4地区(六甲道駅西・北・南/王子公園))
- 神戸市「まちづくり協定」(まちづくり条例1981年12月制定/20地区(2026年6月1日現在))
- 神戸市「人と自然との共生ゾーン」(1996年4月制定・2022年4月一部改正/農村用途区域17,935ha(2023年12月現在))
- 神戸市「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」本文PDF
- 神戸市「市街化調整区域内の建築・開発」(「開発行為や建築行為が制限されている」)
- 神戸市「都市計画情報検索」
- 神戸市情報マップ(Web GIS)
- 神戸市「都市計画税」(税率0.3%/市街化区域のみ)
- 神戸市「固定資産税」(賦課期日1月1日)
- 神戸市「償却資産(固定資産税の税率1.4%)」(税率1.4%/償却資産の免税点150万円未満)
- 神戸市「住宅用地の課税標準の特例」(小規模住宅用地は固定1/6・都計1/3)
- 神戸市「新築住宅に対する減額措置」(2026年4月1日以降の新築は床面積40〜240㎡)
- 神戸市「長寿命化の大規模修繕工事をした分譲マンションへの減額措置」
- 神戸市「市税の年間スケジュール」(2026年度の納期限(第4期は2027年3月1日))
- 神戸市「固定資産税関係証明の窓口集約」(2026年5月1日から新長田合同庁舎に集約)
- 神戸市「固定資産税路線価図」
- 神戸市「指定学校の変更・区域外就学」(「学校選択制」の語は市公式に無く、実施の有無は未取得)
- 神戸市「指定学校の変更について」PDF(7分類16項目の事由)
- 神戸市「当分の間指定学校の変更を認める地区」PDF(灘区内の該当地区名は未取得)
- 神戸市「小規模特認校」(六甲山小学校・藍那小学校/目的に「複式学級の解消」)
- 神戸市「市立小学校一覧」(灘区は13校(六甲山小学校を含む))
- 神戸市「市立中学校一覧」(灘区は5校)
- 神戸市「学校給食費」(2026年度 小学校は無償化/中学校は1食170円)
- 神戸市「就学援助」(2026年度)
- 神戸市「こども医療費助成」(0歳〜高校3年生・所得制限なし(2026年7月1日更新))
- 神戸市「保育所等利用待機児童数」(2026年4月1日時点で5年連続ゼロ)
- 神戸市「小中学校の規模適正化」
- 兵庫県「令和8年6月30日現在の土砂災害警戒区域等の指定状況」PDF(灘区176箇所(急傾斜145・土石流31・地すべり0))
- 神戸市「土砂災害警戒区域等」(指定主体は兵庫県/市内に地すべりのレッドゾーンは無し)
- 神戸市「津波対策の完了について」(2023年3月完了/浸水想定区域のあるのは7区)
- 神戸市「ハザードマップ」(平成27年5月から公開)
- 神戸市 土砂災害・水害ハザードマップ
- 神戸市 高潮ハザードマップ
- 灘区版「くらしの防災ガイド」PDF(地図面は2026年3月更新)
- 神戸市「震災復興土地区画整理事業」(13地区/六甲道駅北・六甲道駅西が灘区)
- 神戸市「震災復興市街地再開発事業」(1995年3月17日 都市計画決定(六甲道駅南=灘区・新長田駅南))
- 神戸市「東部山麓住宅地景観ガイドライン」(対象は「東灘区から中央区に広がる」山麓住宅地)
- 神戸市「景観のルール(都市景観条例)」(1978年制定/2021年大幅改定)
- 神戸市「大阪湾岸道路西伸部」(六甲アイランド北〜駒栄14.5km/完成時期未定)
- 神戸市「道路ネットワーク」(阪神高速神戸線(京橋〜摩耶)の渋滞)
- 神戸市「みちづくり計画」(令和4年5月改定)
- 神戸市「自転車等放置禁止区域」(駅の所在区を区別に掲載した市公式の一次情報)
- 神戸市「市営自転車駐車場一覧」(同上)
- 神戸市「坂のまち神戸プロジェクト」(2024年度開始)
- 神戸市統計書 2025年版(駅別乗車人員はExcel提供のため未取得)
- 国土交通省 不動産情報ライブラリ(成約価格情報・不動産取引価格情報)(2025年第2四半期〜2026年第1四半期・神戸市灘区429件)
- 国土交通省 地価公示 鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)(価格時点 令和8年1月1日/住宅地21地点・商業地4地点・工業地1地点)
- 国土地理院 地理院タイル(国土画像情報 第1期/全国最新写真)