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【西宮市】で仲介手数料無料で家を買う方法|新築戸建て・中古マンション・中古戸建ての画像

【西宮市】で仲介手数料無料で家を買う方法|新築戸建て・中古マンション・中古戸建て

兵庫

兵庫県西宮市 専門 エリアガイド

西宮市で 仲介手数料無料 で家を買う方法。

4,000万円の物件なら 138万6,000円 おトク/仲介手数料の上限額との差

ネットに掲載されている西宮市の物件は、原則どこの会社の物件でも
買主様の仲介手数料0円でご購入いただけます。

西宮市の相場データを確認する新居奉行 家タダ
  • 大阪府知事(1)第66296号
  • 個人情報の入力は不要
  • しつこい営業は一切なし
  • 相談・物件案内・内覧はすべて無料
西宮市の人口
480,608人225,177世帯/令和8年9月1日現在(西宮市 推計人口。住民基本台帳人口は479,275人・233,358世帯)
住宅地 公示価格
29.35万円/㎡前年比 +3.8%/93地点の単純平均(自算)
直近4四半期の成約
1,220件国土交通省 不動産情報ライブラリ 成約価格情報/マンション765件・戸建455件
買主様の仲介手数料
0円4,000万円なら138万6,000円の削減

西宮北口・夙川・苦楽園口・甲陽園・甲東園・門戸厄神/JR西宮・さくら夙川・甲子園口/阪神西宮・今津・久寿川・香櫨園・甲子園・鳴尾武庫川女子大前/生瀬・西宮名塩/山口町・名塩・東山台・北六甲台・すみれ台・宝生ケ丘/羽衣町・高木西町・南昭和町・甲子園六番町・雲井町・二見町・結善町・上甲東園・上ケ原・苦楽園三番町・甲陽園目神山町・鷲林寺南町・仁川町・西宮浜・鳴尾浜 ほか

西宮市で、仲介手数料無料(0円)で家を買うことはできますか?

できます。ネットに掲載されている西宮市の物件は、原則どこの会社が広告しているものでも、家タダを通してご購入いただければ買主様の仲介手数料は0円です。西宮市の成約中央値は戸建が4,000万円(455件)、中古マンションが3,400万円(765件)(直近4四半期・国土交通省 成約価格情報。家タダ自身の成約実績ではありません)。実際に成約している価格帯は2,000万円〜6,600万円(下位25%〜上位10%)で、この帯にかかる仲介手数料の上限額は72万6,000円〜224万4,000円。価格が上がるほど手数料も上がりますが、家タダならどの価格帯でも買主様は0円です。成約件数が市内で最も多い西宮北口駅の中央値4,650万円なら160万500円。西宮市は、仲介手数料の絶対額が大きくなる価格帯の市です。

  • 西宮市で実際に成約している価格帯は2,000万円〜6,600万円(下位25%〜上位10%・直近4四半期・国土交通省 成約価格情報。家タダ自身の成約実績ではありません)。この帯にかかる仲介手数料の上限額は72万6,000円〜224万4,000円で、家タダを通して買えばその全額が0円になります。3,200万円なら112万2,000円、4,300万円なら148万5,000円、6,600万円なら224万4,000円。高い物件ほど、0円にできる金額は大きくなります。
  • なぜ0円にできるかというと、売主様側からのみ報酬をいただく「片手仲介」だからです。値引き交渉でも、キャンペーンでもありません。ネットに出ている西宮市の物件なら、原則どこの会社が広告しているものでもご紹介できます。ただし印紙代・登記費用・火災保険料・固定資産税の精算金などの実費は別途かかります。対象外になる物件もあります(詳しくは14章のFAQに正直に書いています)。
  • 西宮市の住宅地の公示価格は1㎡あたり平均293,484円(93地点の単純平均・令和8年地価公示)。前年比+3.8%。兵庫県内40市区町村で5位、神戸市の9区と町を除いた25市のなかでは2位(1位は芦屋市395,000円/㎡)です。
  • 市内で最も高い標準地(羽衣町103番6外・525,000円/㎡)と最も安い標準地(名塩美山37番・13,000円/㎡)の差は40.4倍。市内の土地値の開きが、きわめて大きい市です。
  • ただし「北部が安いだけ」ではありません。北部12地点の平均は44,883円/㎡、南部81地点は330,314円/㎡で7.4倍(当方集計)。40.4倍は、この南北差に北部のなかの6.3倍が積み重なった結果です。
  • さらに逆説的なのが、南部の斜面高級住宅地が市内の最安層に並ぶこと。甲陽園目神山町65,500円/㎡・鷲林寺南町85,000円/㎡・苦楽園三番町146,000円/㎡。いずれも1区画が219〜479㎡と広く、風致地区・景観重点地区・まちづくり協定の区域です。
  • 市公式の地域区分は「区」ではなく本庁・鳴尾・瓦木・甲東・塩瀬・山口の6行政区域。令和7年国勢調査の速報値(6行政区域別)で塩瀬24,377人・山口16,246人=北部は市全体の8.4%ですが、支所5か所のうち2か所が北部に置かれています。
  • 93地点のうち前年比マイナスは2地点だけ(名塩茶園町▲1.7%・仁川町6丁目▲0.7%)。商業地14地点は+7.5%、工業地3地点は+11.1%で、住宅地より大きく動いています。
  • 固定資産税1.4%+都市計画税0.3%。ただし市は都市計画税が「市街化区域内の土地・家屋に対してかかります」と明記しています。市街化調整区域の物件には都市計画税がかかりません。
  • 兵庫県指定の土砂災害警戒区域は市内261箇所、特別警戒区域は132箇所(令和8年6月30日現在)。洪水ハザードマップも土砂災害マップも北部版・南部版の2分割でしか作られていません。

01西宮市で仲介手数料が0円になる仕組み

売主様側からのみ報酬をいただく「片手仲介」

不動産の売買では、売主側と買主側それぞれに仲介会社が入ります。家タダは売主様側からの報酬だけで成立する形に 取引を組み立てるため、買主様からは仲介手数料をいただきません。宅地建物取引業法第46条にもとづく報酬額告示 (昭和45年建設省告示第1552号)は報酬の上限を定めたもので、下限の定めはありません。

西宮市の価格帯で、いくら得になるか

西宮市の住宅地は1㎡あたり平均293,484円(93地点の単純平均)。市内の標準地は最高525,000円/㎡(羽衣町103番6外)から最低13,000円/㎡(名塩美山37番)まであり、どのエリアを選ぶかで土地の値段が40.4倍変わります。

物件価格(税抜)仲介手数料の上限額(税込)家タダの場合削減額
2,000万円72万6,000円0円▲72万6,000円
3,200万円112万2,000円0円▲112万2,000円
4,300万円148万5,000円0円▲148万5,000円
5,400万円184万8,000円0円▲184万8,000円
6,600万円224万4,000円0円▲224万4,000円

※速算式(物件価格×3%+6万円)×1.1 で算出。400万円以下は別区分。

西宮市の成約価格帯だと、いくら変わるか

直近4四半期の成約中央値は、戸建が4,000万円(455件・平均面積150㎡・平均築2003年)、中古マンションが3,400万円(765件・平均専有78㎡・平均築1997年)。戸建4,000万円なら仲介手数料の上限額は138万6,000円、マンション3,400万円なら118万8,000円。これがまるごと0円になります。成約データの最寄駅別で最も件数が多いのは西宮北口の120件で中央値4,650万円、この価格帯だと160万500円の差。次いで苦楽園口106件・4,150万円なら143万5,500円、甲子園口87件・4,300万円なら148万5,000円です。逆に市内で中央値がいちばん低い西宮名塩の1,700万円(79件)でも62万7,000円。西宮市は1,220件のうち765件がマンションで、マンションが6割強を占める市です。門真市や神戸市北区のような1,000万円台中心の市と違い、西宮市は仲介手数料の絶対額そのものが大きいので、0円にできるかどうかの差が、そのまま総支払額に効いてきます。※「平均面積」は国土交通省の成約価格情報の「面積」欄の平均で、マンションは専有面積、戸建(宅地=土地と建物)は土地面積です。(成約価格情報は国土交通省が公表しているデータで、家タダ自身の成約実績ではありません。また成約価格情報には「土地のみ」という区分が存在しないため、土地単独の成約中央値は本ページには載せていません。)

仲介手数料以外に0円にできる費用

  • ローン事務手数料
  • 引越し代金
  • 購入時の申込金

※適用条件は物件・時期により異なります。対象になるかは物件URLをお送りいただければその場で無料診断します。

NEW西宮市の新築戸建てを仲介手数料無料で買う

新築戸建て(建売住宅)は、家タダで仲介手数料が0円の対象になりやすい種別です。 売主が不動産会社(分譲会社)であることが多く、売主様側からの報酬だけで成立する形に取引を組み立てやすいためです。 ただし、すべての新築戸建てが対象になるわけではありません。売主が仲介会社に報酬を支払わない物件などは対象外になります。

国土交通省の成約価格情報(2025年第2四半期〜2026年第1四半期)で、西宮市の新築戸建て(建築年が2025年以降の土地付き建物)は59件。成約価格の中央値は4,600万円、真ん中の半数は3,500万円〜6,200万円に収まっています。延床面積の中央値は100㎡。

町名(地区)成約件数成約価格の中央値
堤町5件5,200万円
北六甲台4件2,950万円
小松南町4件3,800万円
上田中町3件3,900万円
青葉台3件3,500万円

最寄駅で多いのは門戸厄神駅(7件)、武庫川駅(6件)、苦楽園口駅(5件)。

中央値の4,600万円の物件を買う場合、仲介手数料の上限は158万4,000円(税込)です。家タダで0円の対象になれば、この金額がかかりません。

※出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ「成約価格情報」(2025年第2四半期〜2026年第1四半期)。市場全体の成約データであり、家タダの成約実績ではありません。「新築戸建て」は建築年が2025年以降のものを当方で区分しています。

西宮市で気になる新築戸建てがあれば、物件のURLをLINEで送ってください。0円の対象かどうかを無料で診断します。

USED西宮市の中古戸建てを仲介手数料無料で買う

中古戸建ては、仲介手数料が0円になる物件と、ならない物件があります。 売主が個人の方で、別の不動産会社が売主側の窓口になっている物件が多いためです。 売主様側からの報酬で成立する形に組み立てられるかどうかは、物件ごとに違います。 売主が不動産会社のリフォーム済み物件は、対象になりやすい傾向があります。

国土交通省の成約価格情報(2025年第2四半期〜2026年第1四半期)で、西宮市の中古戸建て(建築年が2024年以前の土地付き建物)は382件。成約価格の中央値は3,800万円、真ん中の半数は2,000万円〜5,300万円に収まっています。延床面積の中央値は110㎡。建築年の中央値は1998年です。

町名(地区)成約件数成約価格の中央値
北六甲台15件2,000万円
上大市10件4,150万円
仁川町10件3,850万円
甲子園口9件3,400万円
名塩さくら台7件2,200万円

最寄駅で多いのは西宮名塩駅(57件)、甲陽園駅(31件)、苦楽園口駅(28件)。

中央値の3,800万円の物件を買う場合、仲介手数料の上限は132万円(税込)です。家タダで0円の対象になれば、この金額がかかりません。

※出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ「成約価格情報」(2025年第2四半期〜2026年第1四半期)。市場全体の成約データであり、家タダの成約実績ではありません。

建築年が分かる382件のうち、1981年以前に建てられたものは42件です。1981年6月より前に建築確認を受けた建物は旧耐震基準の可能性があるため、中古戸建てでは建築確認の時期と耐震診断の有無を必ず確認します。

西宮市の中古戸建ては、物件のURLを送っていただければ、0円の対象かどうかを契約の前にお伝えします。対象外の場合も、その理由を正直にお伝えします。

MANSION西宮市の中古マンションを仲介手数料無料で買う

中古マンションも、仲介手数料が0円になる物件と、ならない物件があります。 売主が不動産会社のリノベーション済み物件は対象になりやすく、 売主が個人の方で別の不動産会社が窓口になっている物件は、取引の組み立てによって対象外になる場合があります。

国土交通省の成約価格情報(2025年第2四半期〜2026年第1四半期)で、西宮市の中古マンションは765件。成約価格の中央値は3,400万円、真ん中の半数は1,900万円〜4,800万円に収まっています。専有面積の中央値は75㎡。建築年の中央値は1998年です。

町名(地区)成約件数成約価格の中央値
西宮浜21件2,100万円
上甲子園18件1,900万円
高須町17件1,800万円
両度町16件6,850万円
樋之池町16件2,800万円

最寄駅で多いのは西宮北口駅(100件)、苦楽園口駅(73件)、西宮(阪神)駅(65件)。

中央値の3,400万円の物件を買う場合、仲介手数料の上限は118万8,000円(税込)です。家タダで0円の対象になれば、この金額がかかりません。

※出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ「成約価格情報」(2025年第2四半期〜2026年第1四半期)。市場全体の成約データであり、家タダの成約実績ではありません。

中古マンションでは、仲介手数料が0円でも、管理費・修繕積立金の精算金、登記費用、ローン関連費用などの実費はかかります。 西宮市で気になる中古マンションがあれば、物件のURLをLINEで送ってください。0円の対象かどうかと、諸費用の概算を無料でお出しします。

02数字で見る西宮市 ― 公的統計でわかる街の実力

掲載している数値はすべて西宮市・兵庫県・国土交通省の公表資料にもとづく実データです。

人口 ― 令和7年国勢調査と、市公式の6行政区域

令和7年国勢調査の確定値(令和8年9月29日公表)で西宮市の人口は482,260人、世帯数(総数)は223,270世帯です(令和7年10月1日現在・総務省統計局「令和7年国勢調査 人口等基本集計」第1-1表)。前回(令和2年)の485,587人・215,651世帯からの増減は、人口△3,327人(△0.7%)、世帯数+7,619世帯(+3.5%)です(当方算出)。以下の6行政区域別の人口は、市公式が公表した速報値(総務省発表 令和8年5月29日・市全体482,834人)です。

そして、西宮市を理解するうえでいちばん重要なのが、この国勢調査の集計区分です。西宮市は中核市(平成20年4月移行)であって政令指定都市ではないので、行政上の「区」はありません。そのかわり市は、国勢調査の結果を本庁・鳴尾・瓦木・甲東・塩瀬・山口という6つの行政区域で集計しています。これが、市公式で確認できる唯一の網羅的な市域区分です。内訳は次のとおりです。

本庁 201,926人(41.8%)/鳴尾 94,531人(19.6%)/瓦木 77,493人(16.1%)/甲東 68,261人(14.1%)/塩瀬 24,377人(5.0%)/山口 16,246人(3.4%)(構成比は当方算出)。

塩瀬と山口が、市の北部です。合わせて40,623人=市全体の8.4%しかありません。市公式は市域について「南北に長い市域は、北部の山地部と南部の平野部に分かれています」と記しています。この一文が、西宮市の不動産を考えるときの出発点になります。市域100.18km²のうち、人口の91.6%が南部の平野部に集まっている。そして住宅地の地価公示93地点のうち12地点(12.9%)が北部に置かれている(当方集計)。人口比8.4%の地域に、地点構成では12.9%が配分されているということです。

ところが、市の行政組織はこの人口比のとおりにはなっていません。西宮市の支所は5か所(鳴尾・瓦木・甲東・塩瀬・山口)で、そのうち2か所=4割が北部に置かれています。塩瀬支所は名塩新町1の塩瀬センター1階、山口支所は山口町下山口4丁目1-8の山口センター1階。これに加えて市民サービスセンターが2か所(夙川・上甲子園)とアクタ西宮ステーションがありますが、これらはいずれも南部です。人口8.4%の地域に支所の4割を置かなければならないという事実が、六甲山系で南北が分断された市域の構造を、行政組織の側から裏づけています。

もうひとつ、住民基本台帳の数字も見ておきます。令和8年9月1日現在で、推計人口は480,608人(男222,288/女258,320)・225,177世帯。住民基本台帳人口は479,275人(男224,914/女254,361)・233,358世帯で、うち外国人が10,124人です。月次の動きを見ると、令和8年8月の1か月で出生279人・死亡394人=自然増減△115人、転入1,795人・転出1,818人=社会増減△23人、合計△138人。減っているのはほぼ自然減で、転入と転出はほぼ釣り合っています。人口48万人規模の市で1か月の社会増減が△23人というのは、人の出入りが安定していることを示す数字だと読めます。

なお男女比を見ると、推計人口で男222,288人・女258,320人。女性が36,032人多く、比率にして男46.3%・女53.7%です(当方算出)。

項目値備考
令和7年国勢調査(確定値)482,260人令和7年10月1日現在。確定値(令和8年9月29日公表)
同・世帯数(総数)223,270世帯同上
令和2年国勢調査との増減△3,327人(△0.7%)/世帯+7,619(+3.5%)令和2年 485,587人・215,651世帯。増減と率は当方算出
推計人口480,608人(男222,288/女258,320)令和8年9月1日現在
推計世帯数225,177世帯同上
住民基本台帳人口479,275人(男224,914/女254,361)令和8年9月1日現在
住民基本台帳 世帯数233,358世帯同上
うち外国人10,124人(男4,739/女5,385)同上
月次の人口動態△138人令和8年8月。自然△115人(出生279・死亡394)/社会△23人
【行政区域】本庁201,926人(94,550世帯)市全体の41.8%(当方算出)
【行政区域】鳴尾94,531人(44,761世帯)19.6%
【行政区域】瓦木77,493人(36,363世帯)16.1%
【行政区域】甲東68,261人(30,197世帯)14.1%
【行政区域】塩瀬(北部)24,377人(9,992世帯)5.0%
【行政区域】山口(北部)16,246人(6,735世帯)3.4%
北部(塩瀬+山口)合計40,623人市全体の8.4%(当方算出)
市域面積100.18km²市公式「市のプロフィール」「人口・世帯数」の2ページで一致
人口密度約4,797人/km²推計人口480,608人÷100.18km²で当方が算出
位置「兵庫県の南東部、大阪と神戸両市のほぼ中間に位置」市公式の逐語
地勢「南北に長い市域は、北部の山地部と南部の平野部に分かれています」市公式の逐語
隣接する市尼崎市・宝塚市・芦屋市・神戸市東は武庫川・仁川を境に、西は芦屋市、北は六甲山を挟んで神戸市
市制施行1925年(大正14年)4月「市制施行により西宮町が西宮市となる」
中核市への移行平成20年4月政令市の「区」とは制度が異なる

市街化区域と市街化調整区域

西宮市の市街化区域・市街化調整区域の面積と決定の経緯は、市の「西宮市都市計画年報(令和7年版・令和7年3月31日時点)」にまとめられています。年報は市の「西宮市都市計画決定一覧」のページから入手でき、国土交通省の「都市計画現況調査」と整合を図ったデータだと市は説明しています。

そのうえで、市が文章として公表していることは、はっきりしています。市公式は区域区分のページで、市街化区域を「既成市街地から臨海部の埋立地にかけて、計画的な市街化を優先する区域」、市街化調整区域を「六甲山などの自然環境や北部地域の農地など、市街化を抑制する区域」と説明しています。市が市街化調整区域の代表例として、真っ先に「六甲山」と「北部地域の農地」を挙げているということです。

西宮市の都市計画そのものは、かなり古くから始まっています。市公式は「西宮市では、昭和2年に西宮都市計画区域が決定され」と記しています。昭和2年=1927年、市制施行(1925年4月)のわずか2年後です。区域区分(いわゆる「線引き」)そのものは昭和43年(1968年)の都市計画法で創設された制度ですから、西宮市の都市計画には線引きより40年早く始まった歴史があることになります。

実務的に効いてくるのは、次の点です。西宮市で市街化調整区域に当たる可能性があるのは、市が名指ししている「六甲山などの自然環境」と「北部地域の農地」、つまり南部の六甲山麓の山側と、北部(塩瀬・山口)だと読むのが自然です。ただし個別の土地がどちらの区域に入るかは、市の「にしのみやWebGIS」か重要事項説明書でしか確認できません。町名で決めつけられる話ではありませんので、必ず物件単位でご確認ください。

地価公示 ― 93地点の実データ

令和8年地価公示(価格時点:令和8年1月1日)で、西宮市の住宅地の標準地は93地点。 単純平均は1㎡あたり293,484円、前年の同一地点と比べた変動率の平均は+3.8%です。 上位・下位それぞれ5地点を所在地つきで掲載します。

標準地所在地番価格(円/㎡)前年比
西宮-31羽衣町103番6外525,000+5.4%
西宮-65高木西町433番515,000+6.2%
西宮-78南昭和町70番1510,000+6.2%
西宮-33甲子園六番町156番1488,000+5.4%
西宮-53雲井町104番480,000+3.7%
…(中略・全93地点)
西宮-83名塩美山37番13,000+0.0%
西宮-62名塩茶園町594番3328,500−1.7%
西宮-80山口町中野1丁目469番3外29,400+0.0%
西宮-90山口町上山口1丁目1159番232,000+2.2%
西宮-63山口町名来2丁目51番38,000+2.7%

※各標準地の価格は、国土交通省が公表した令和8年地価公示の公示価格です。 変動率は、前年(令和7年)の同じ標準地の公示価格と比べて当方が算出しました。 前年と比べられない地点(新規選定・選定替え)は「—」とし、平均の母数から除いています。 所在地は国土交通省の鑑定評価書情報にある「所在地番」(市名は省略表記)です。

同じ西宮市内で、住宅地の地価は40.4倍ちがいます

最も高いのは羽衣町103番6外の1㎡あたり525,000円(+5.4%)。最も安いのは名塩美山37番の13,000円(+0.0%)。その差は40.4倍です。「西宮市の相場」という一つの数字で考えると、実際の物件価格とのズレが大きくなります。

西宮市は兵庫県内で何番目に地価が高いか

令和8年地価公示で住宅地の標準地が3地点以上ある兵庫県内の40市区町村のうち、 西宮市の住宅地の平均価格は5位。 神戸市の9区と町を除いた「市」だけで見ると、25市のなかで第2位です。

区分西宮市の位置母数
住宅地の平均価格(県内・区を含む)5位40市区町村
住宅地の平均価格(市のみ)2位25市
前年比の変動率(県内・区を含む)6位40市区町村
前年比の変動率(市のみ)3位25市

※国土交通省の令和8年地価公示の公示価格をもとに、当方が全地点を集計して算出した平均と順位です。 国土交通省が順位として公表しているものではありません。

西宮市の地価マップ(令和8年地価公示・住宅地93地点)

標準地の所在地を丁目単位でまとめ、1㎡あたりの価格が高い順に並べました。 同じ市内で40.4倍の開きがあります。

※所在地は国土交通省の鑑定評価書情報にある「所在地番」を丁目までで表記したものです。 同一の丁目に複数の標準地がある場合は、価格の高いほうを採用しています。

03西宮市の特徴 ― 市内40.4倍。しかも「規制が厚い高級住宅地」ほど㎡単価が低い

西宮市の地価データを並べると、2つの驚きが順番にやってきます。

1つめ。市内の住宅地93地点で、最高が羽衣町の525,000円/㎡、 最安が名塩美山の13,000円/㎡。その差は40.4倍です。 同じ方法で集計した大阪府下24市のどの市より大きく、 門真市の1.7倍、神戸市北区の11.7倍と比べても桁が違います。 「西宮市の相場」という1つの数字で語ることに、ほとんど意味がない市だということです。

2つめ。そして、こちらのほうが重要です。 その40.4倍は「北部が安いから」だけでは説明できません。 市の南部にある、誰もが知る高級住宅地 ― 甲陽園目神山、鷲林寺、苦楽園 ― の標準地が、 ㎡単価では市内の最安層に並んでいるからです。 甲陽園目神山町65,500円/㎡。鷲林寺南町85,000円/㎡。苦楽園三番町146,000円/㎡。 市の平均は293,484円/㎡ですから、いずれも平均の半分以下です。

この2つを、公的資料だけで順に解きほぐしていきます。

まず、令和8年地価公示の住宅地93地点を全部並べる

西宮市には令和8年地価公示の標準地が、 住宅地93地点・商業地14地点・工業地3地点の合計110地点あります。 議論の土台になるので、住宅地93地点を価格の高い順に全部並べます。 右端の「北部」欄に「北」と入れたのが、当方が北部(山口町・名塩・東山台・北六甲台・ すみれ台・生瀬・宝生ケ丘)とみなした12地点です。

標準地所在地番価格(円/㎡)前年比地積北部
西宮-31羽衣町103番6外525,000+5.4%175㎡
西宮-65高木西町433番515,000+6.2%125㎡
西宮-78南昭和町70番1510,000+6.2%1008㎡
西宮-33甲子園六番町156番1488,000+5.4%114㎡
西宮-53雲井町104番480,000+3.7%675㎡
西宮-45二見町7番1470,000+6.8%1028㎡
西宮-11結善町5番1465,000+6.9%1254㎡
西宮-46甲子園二番町111番1外465,000+5.2%158㎡
西宮-3甲子園四番町84番1463,000+5.2%162㎡
西宮-6大井手町37番1460,000+3.8%287㎡
西宮-5菊谷町42番1外459,000+5.5%362㎡
西宮-42二見町30番1457,000+5.1%289㎡
西宮-54松生町69番455,000+5.3%167㎡
西宮-70松園町145番3450,000+4.7%227㎡
西宮-4南郷町52番6432,000+5.4%158㎡
西宮-16松風町38番2413,000+5.6%176㎡
西宮-87甲子園口1丁目49番407,000+6.3%214㎡
西宮-71分銅町18番1405,000+4.7%158㎡
西宮-86甲子園砂田町76番405,000+5.2%185㎡
西宮-9甲子園口4丁目118番5外403,000+5.2%227㎡
西宮-19大畑町58番3402,000+5.8%241㎡
西宮-82里中町3丁目25番7400,000+5.8%115㎡
西宮-52木津山町22番21393,000+4.0%186㎡
西宮-22門戸荘127番1391,000+5.1%191㎡
西宮-47大屋町184番2381,000+6.4%191㎡
西宮-40御茶家所町36番6380,000+5.6%109㎡
西宮-10上甲子園1丁目186番3374,000+5.1%157㎡
西宮-7上甲東園2丁目52番372,000+4.8%177㎡
西宮-12甲東園2丁目44番2369,000+4.8%152㎡
西宮-25今津上野町54番3363,000+3.1%113㎡
西宮-41大谷町114番13350,000+4.5%165㎡
西宮-28松原町34番5347,000+5.2%82㎡
西宮-48城山2番9345,000—135㎡
西宮-67上大市2丁目136番54345,000+4.9%192㎡
西宮-58樋之池町50番344,000+2.7%105㎡
西宮-50宮西町60番5343,000+5.5%99㎡
西宮-51川添町34番1341,000+4.9%136㎡
西宮-92大森町103番1341,000+5.9%163㎡
西宮-13瓦林町13番2335,000+5.7%215㎡
西宮-8下大市東町172番16333,000+5.0%148㎡
西宮-60門戸東町150番3332,000+4.4%183㎡
西宮-15弓場町55番11328,000+4.8%141㎡
西宮-56上甲東園3丁目120番15328,000+3.8%228㎡
西宮-35荒戎町101番325,000—150㎡
西宮-81上葭原町14番8323,000+4.9%238㎡
西宮-20仁川町4丁目102番外320,000+4.9%265㎡
西宮-2室川町13番4316,000+5.3%165㎡
西宮-94上甲子園4丁目120番2303,000+6.3%89㎡
西宮-77能登町23番1外300,000+3.4%174㎡
西宮-29中屋町2番1298,000+2.8%102㎡
西宮-14甲陽園若江町25番2295,000+3.5%102㎡
西宮-23上之町349番3293,000+4.6%198㎡
西宮-30津門綾羽町39番291,000+3.9%180㎡
西宮-26小松東町3丁目16番290,000+4.7%153㎡
西宮-68老松町135番外287,000+0.3%245㎡
西宮-21段上町8丁目18番38283,000+3.7%233㎡
西宮-43鳴尾町4丁目159番4外282,000+2.2%131㎡
西宮-17仁川町1丁目63番1外280,000+3.3%184㎡
西宮-27青木町40番7280,000+6.9%106㎡
西宮-64南甲子園2丁目32番3279,000+2.6%171㎡
西宮-37甲陽園本庄町5番4267,000+3.9%162㎡
西宮-88今津久寿川町64番3266,000+5.1%164㎡
西宮-75今津出在家町9番1256,000+4.5%97㎡
西宮-91一里山町24番5255,000+4.1%103㎡
西宮-24樋ノ口町2丁目6番5248,000+6.0%130㎡
西宮-73上ケ原四番町1番4244,000+0.4%105㎡
西宮-69久保町85番4242,000+3.9%164㎡
西宮-66美作町25番233,000+0.9%357㎡
西宮-39浜甲子園2丁目63番2外231,000+1.8%164㎡
西宮-57甲陽園西山町36番2229,000+2.7%169㎡
西宮-85東鳴尾町1丁目78番7227,000+0.9%64㎡
西宮-18愛宕山39番56214,000—195㎡
西宮-72甲陽園東山町22番78208,000+0.5%181㎡
西宮-84上田中町115番204,000+1.5%75㎡
西宮-36上ケ原十番町104番22202,000+1.0%179㎡
西宮-34六軒町45番11200,000+1.5%159㎡
西宮-32苦楽園六番町63番188,000+0.5%265㎡
西宮-59苦楽園三番町16番7外146,000+0.0%219㎡
西宮-93仁川町6丁目171番136,000▲0.7%394㎡
西宮-55鷲林寺南町1番41485,000+0.0%446㎡
西宮-44東山台3丁目15番1081,500+1.9%225㎡北
西宮-49生瀬町2丁目610番1368,900+1.3%99㎡北
西宮-74甲陽園目神山町635番65,500+0.0%479㎡
西宮-61宝生ケ丘1丁目1264番14059,300+4.0%216㎡北
西宮-76名塩南台1丁目12番452,500+5.0%183㎡北
西宮-89北六甲台3丁目1064番7352,000+5.1%202㎡北
西宮-79すみれ台1丁目19番445,000+4.7%195㎡北
西宮-38名塩1丁目2420番38,500+1.3%122㎡北
西宮-63山口町名来2丁目51番38,000+2.7%174㎡北
西宮-90山口町上山口1丁目1159番232,000+2.2%459㎡北
西宮-80山口町中野1丁目469番3外29,400+0.0%191㎡北
西宮-62名塩茶園町594番3328,500▲1.7%286㎡北
西宮-83名塩美山37番13,000+0.0%298㎡北

93地点の単純平均は293,484円/㎡、前年比は+3.8%。 兵庫県内で住宅地の標準地が3地点以上ある40市区町村のうち5位、 神戸市の9区と町を除いた25市のなかでは2位です(1位は芦屋市の395,000円/㎡)。 変動率でも県内40市区町村中6位、25市中3位で、 水準も上昇率も、兵庫県のトップグループにあります。

そのうえで、この表からすぐに読み取れることが4つあります。

  • 40万円/㎡以上が22地点、30万円台が27地点。 つまり93地点のうち49地点(約53%)が30万円/㎡以上で、 市の中心部は一貫して高い水準にあります。
  • 前年比がマイナスなのは、わずか2地点だけ。 名塩茶園町594番33が▲1.7%、仁川町6丁目171番が▲0.7%です。 93地点中91地点が横ばいか上昇で、0.0%が5地点 (苦楽園三番町・鷲林寺南町・甲陽園目神山町・山口町中野1丁目・名塩美山)。 残りはすべてプラスです。
  • 上昇率が最も高いのは結善町5番1と青木町40番7の+6.9%。 3位の二見町7番1(+6.8%)が僅差で続きます。
  • 地積(標準地の面積)のばらつきが非常に大きい。 最小は東鳴尾町1丁目の64㎡、最大は結善町5番1の1,254㎡で、 同じ市内で約20倍ひらいています。93地点の単純平均は221㎡です(当方算出)。

出典:国土交通省 地価公示 鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)。 前年比は前年の同一標準地の価格と比較して当方が算出した自算値です。 前年に同一番号が無い地点(荒戎町101番・愛宕山39番56)と、前年比の無い城山2番9は「—」としています。 「北部」の区分は当方の定義であり、市が公表している区分ではありません。

40.4倍の正体(1)― 南北で7.4倍

最初の分解です。93地点を南北で分けて集計すると、次のようになります。

区分地点数平均価格 最安最高平均変動率 平均地積
北部(山口町・名塩・東山台・北六甲台・すみれ台・生瀬・宝生ケ丘) 12地点44,883円/㎡ 13,00081,500 +2.21%221㎡
南部(上記以外) 81地点330,314円/㎡ 65,500525,000 +4.07%221㎡
全市93地点293,484円/㎡ 13,000525,000 +3.82%221㎡

南北の平均差は7.4倍です(当方算出)。 そして上昇率も、南部+4.07%に対して北部+2.21%と約1.8倍の差があります。 差は縮まっているのではなく、いま広がっているということです。

ここで注目していただきたいのが、平均地積が南北で同じ221㎡だということ。 つまり「北部は区画が広いから㎡単価が安い」という説明は成り立ちません。 同じ広さの土地で、単価が7.4倍違う。これは純粋に土地の需要の差です。

北部12地点を全部並べると、次のとおりです。

所在地番価格(円/㎡)前年比地積
東山台3丁目15番1081,500+1.9%225㎡
生瀬町2丁目610番1368,900+1.3%99㎡
宝生ケ丘1丁目1264番14059,300+4.0%216㎡
名塩南台1丁目12番452,500+5.0%183㎡
北六甲台3丁目1064番7352,000+5.1%202㎡
すみれ台1丁目19番445,000+4.7%195㎡
名塩1丁目2420番38,500+1.3%122㎡
山口町名来2丁目51番38,000+2.7%174㎡
山口町上山口1丁目1159番232,000+2.2%459㎡
山口町中野1丁目469番3外29,400+0.0%191㎡
名塩茶園町594番3328,500▲1.7%286㎡
名塩美山37番13,000+0.0%298㎡

北部のなかでも、最高の東山台81,500円/㎡と最安の名塩美山13,000円/㎡で6.3倍 ひらいています。

ここで、40.4倍という数字をきれいに2つに分解できます。 市内最高の羽衣町525,000円/㎡を、北部最高の東山台81,500円/㎡で割ると6.4倍。 その東山台81,500円/㎡を、市内最安の名塩美山13,000円/㎡で割ると6.3倍。 6.4×6.3=40.4。これが西宮市の40.4倍の中身です(当方算出)。 「南部の平地と北部の入口」で6.4倍、「北部の入口と北部の奥」でさらに6.3倍。 どちらか一方ではなく、2段構えで開いているというのが正確な理解です。

北部が独立した価格圏を形づくっている理由は、 市の公表資料だけでも4つ挙げられます。

  • 市自身が「南北に長い市域は、北部の山地部と南部の平野部に分かれています」と書いている。 六甲山系が市域を物理的に二分しています。
  • 北部だけが「有馬郡」だった。 市の年表によれば、1933年に今津町・芝村・大社村、1941年に甲東村、1942年に瓦木村、 1951年に鳴尾村を合併していますが、これらはすべて武庫郡です。 1951年4月に同時に編入された塩瀬村と山口村だけが有馬郡でした。 神戸市北区(有馬郡などから戦後に編入)とまったく同じ成り立ちです。
  • 北部に鉄道駅ができたのが1986年。 市公式の歴史資料によればJR西宮名塩駅の開業は昭和61年11月1日。 そして市公式の駅一覧に山口地域の駅は1つもありません。
  • 市が2009年から南北連絡バスを走らせている。 さくらやまなみバスは「2009年4月1日から運行を開始しました」 「西宮の南部地域と山口町・有馬温泉を結ぶバス」。 合併から58年後に、市が自ら公共交通を仕立てて初めて南北がつながったということです。

人口で見ても、この分断ははっきりしています。 令和7年国勢調査(速報値)の6行政区域別人口は 本庁201,926人・鳴尾94,531人・瓦木77,493人・甲東68,261人に対し、 塩瀬24,377人・山口16,246人。 北部2区域の合計40,623人は、市全体の8.4%にすぎません(構成比は当方算出)。 それでも支所5か所のうち2か所が北部に置かれ、 洪水ハザードマップも土砂災害マップも、北部版と南部版に分けて作られています。 1枚の地図に収まらない市域だということです。

40.4倍の正体(2)― 南部の斜面高級住宅地が、市内最安層に並ぶ

ここからが、西宮市でいちばん誤解されているところです。

南部81地点の最安は甲陽園目神山町の65,500円/㎡。 北部の東山台(81,500円/㎡)や生瀬町(68,900円/㎡)より安いのです。 鷲林寺南町の85,000円/㎡も、北部の東山台より安い。 「北部だから安い、南部だから高い」という説明は、この時点で崩れます。

南部の山手(甲陽園・苦楽園・目神山・鷲林寺・仁川・上ケ原)の標準地を、 価格の高い順に並べてみます。右端に、市公式で確認できる規制を付けました。

所在地番価格(円/㎡)前年比 地積市公式で確認できる規制
城山2番9345,000— 135㎡—
甲陽園若江町25番2295,000+3.5% 102㎡—
甲陽園本庄町5番4267,000+3.9% 162㎡—
甲陽園西山町36番2229,000+2.7% 169㎡建築協定「西山町あかしあの会」
愛宕山39番56214,000— 195㎡—
甲陽園東山町22番78208,000+0.5% 181㎡—
六軒町45番11200,000+1.5% 159㎡—
苦楽園六番町63番188,000+0.5% 265㎡—
苦楽園三番町16番7外146,0000.0% 219㎡—
仁川町6丁目171番136,000▲0.7% 394㎡—
鷲林寺南町1番41485,0000.0% 446㎡—
甲陽園目神山町635番65,500 0.0%479㎡ 景観重点地区(平成23年10月1日指定)+まちづくり協定(令和3年12月22日認定)

価格が下がるほど、地積が大きくなっているのが分かります。 上位の城山135㎡・甲陽園若江町102㎡に対し、 下位の苦楽園三番町219㎡・苦楽園六番町265㎡・仁川町6丁目394㎡・ 鷲林寺南町446㎡・甲陽園目神山町479㎡。 ㎡単価が最も低い甲陽園目神山町が、この一覧で最も広い区画です。

そして市公式で確認できる規制が最も厚いのも、甲陽園目神山町です。 景観重点地区であり、まちづくり協定の認定地区でもある。 市内でこの2つが重なっているのは、目神山だけです (もう1つのまちづくり協定認定地区は北部の宝生ケ丘で、こちらは59,300円/㎡)。

まとめると、こういうことです。
西宮市で「まちづくり協定」を住民自らが結んでいる2地区 (甲陽園目神山・宝生ケ丘)は、いずれも市内の㎡単価では最安層にある。
65,500円/㎡と59,300円/㎡。市の平均293,484円/㎡の5分の1前後です。

なぜ「規制が厚い地区ほど㎡単価が低い」のか

先に結論を書きます。安いのではなく、1区画が大きいのです。

地価公示は1平方メートルあたりの価格で表示されます。 ところが、この一帯の標準地は 甲陽園目神山町479㎡・鷲林寺南町446㎡・仁川町6丁目394㎡・苦楽園六番町265㎡・ 苦楽園三番町219㎡。 1区画が広ければ、総額は当然大きくなります。 そして総額が大きくなるほど、買える人は限られます。 買い手の母数が減れば、㎡あたりの単価は上がりにくくなる。 これは「不人気だから安い」のではなく、「1区画が大きいから㎡単価が下がる」という 面積効果です。

試しに、総額のイメージを計算してみます(当方の単純計算です)。

標準地㎡単価地積 単価×地積(土地だけの目安)
羽衣町103番6外(市内最高単価)525,000円 175㎡約9,188万円
甲陽園目神山町635番65,500円 479㎡約3,137万円
鷲林寺南町1番41485,000円 446㎡約3,791万円
苦楽園三番町16番7外146,000円 219㎡約3,197万円
名塩美山37番(市内最安単価)13,000円 298㎡約387万円

㎡単価では40.4倍でも、標準地1区画の土地代で見ると 9,188万円対387万円で約24倍です(当方算出)。 そして斜面の高級住宅地は、㎡単価が市内最安層でも、 土地代の目安は3,000万円台になります。 「甲陽園目神山は65,500円/㎡だから安い」というのは、読み方として間違っています。

もうひとつ、この一帯には規制が重なっています。 市公式で数値まで確認できるのが風致地区の制限です。 西宮市の風致地区は昭和12年(1937年)から指定されており、 市公式は「自然の風景と建築物の調和を維持する」ことを目的に 六甲山麓と河川沿いを対象としていると説明しています。 制限は次のとおりです。

種別建築物の高さ建ぺい率 道路からの後退隣地からの後退 緑地率地盤面の高低差
第1種10m以下 20%3.0m1.5m 50%6m以下
第2種10m以下30% 2.0m1.0m40% 6m以下
第3種15m以下40% 2.0m1.0m30% 6m以下

第1種風致地区では、建ぺい率20%・緑地率50%です。 敷地の半分を緑にしたうえで、建物は敷地の2割しか建てられない。 500㎡の土地を買っても、建築面積は100㎡までということになります。 だから区画が大きくなければ家が建たない。 この因果を市が明示しているわけではありませんが、 制度の数値と標準地の地積は、はっきり整合しています。

※どの土地が第何種の風致地区かは、市が開発審査課(0798-35-3491)への照会を案内しています。 「にしのみやWebGIS」でも住所ごとに確認できます。 本ページは「甲陽園目神山町が第◯種風致地区である」とは書いていません。 制限の内容と、標準地の地積という2つの事実を並べているだけです。 出典:西宮市「風致地区内の建築等の規制」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/toshikeikaku/nishinomiya_toshi/seigen/fuchichiku-seigen.html

その規制は、昭和38年の「文教住宅都市宣言」から始まっている

西宮市の住環境規制が厚いのは、偶然ではありません。出発点がはっきりしています。 昭和38年(1963年)11月3日の「文教住宅都市宣言」です。 市公式に掲載されている宣言文から引用します。

「西宮市は、阪神間の中央に位置し、自然の風光と温暖な気候に恵まれ、 市制施行いらい、多くの人々がここに平穏で快適な生活環境を求めて移り住み、 隆盛をみるにいたった。」

「ここに、西宮市は三十万市民のひとしく望むところにしたがい、 風光の維持、環境の保全・浄化、文教の振興を図り、当市にふさわしい都市開発を行い、 もって市民の福祉を増進するため、西宮市を『文教住宅都市』と定め、 こんごの市政運営がこの理念に基づいて強く推進されるものであることを宣言する。」

「風光の維持、環境の保全・浄化」。 この6文字と5文字が、60年以上にわたって西宮市の建築規制の根拠であり続けています。 証拠は市の資料そのものにあります。

  • 第5次総合計画の将来都市像が「未来を拓く 文教住宅都市・西宮 憩い、学び、つながりのある美しいまち」(計画期間は令和元年度を初年度とする10年間)。 令和の総合計画に、昭和38年の宣言の言葉がそのまま入っています。
  • 西宮市まちなみまちづくり基本条例(平成31年1月1日施行)の目的が 「文教住宅都市西宮における住環境形成に関する基本理念を定め」。 条例の目的規定に宣言の名前が書き込まれています。
  • 西宮市都市交通計画も、策定の目的として「文教住宅都市」としての魅力の維持を挙げています。 交通の計画にまで出てきます。
  • 環境学習都市宣言(平成15年12月14日)も、市公式によれば 「1963年の文教住宅都市宣言と1983年の平和非核都市宣言の精神を継承するもの」です。

その実装が、次の制度の積み重ねです。 西宮市の住環境規制は、条例1本ではなく「条例+要綱+景観制度+都市計画」の重ね技で できています。市公式で正式名称と内容を確認できたものを並べます。

制度制定・施行など市公式で確認できる内容
西宮市斜面地等における建築物の制限に関する条例 平成28年10月1日施行(改正) いわゆる地下室マンション規制。市の逐語は 「地下室マンションは、斜面の下から見ると圧迫感が大きく、 周辺の住環境に大きな影響を与えることから」。 建築基準法の地階の容積率緩和で、斜面に平地より大きなマンションが建つことへの対応として、 建築物の構造を制限する条例。適用の有無と内容は市 建築指導課(0798-35-3707)で確認
開発事業等におけるまちづくりに関する条例 — 目的は「良好な住環境の形成及び保全並びに安全で快適な都市環境を備えた市街地の形成」。 対象は開発事業=敷地500㎡以上かつ換算戸数10以上、または500㎡以上の宅地造成/ 小規模集合住宅等=住戸等の合計10以上/小規模開発事業=住戸等10未満/ 中高層建築物=高さ10m超または階数4以上。 事業主は「事業概要等の届出をし、市長と協議しなければならない」
西宮市まちなみまちづくり基本条例 平成31年1月1日施行 目的に「文教住宅都市西宮における住環境形成に関する基本理念を定め」。 基本理念は「恵まれた自然、歴史、文化、教育環境等をいかし、 周辺のまちなみや環境と調和した美しいまちの実現を目指す」。 第3章(8〜16条)がまちづくり協定の規定
西宮市地区計画等の区域内における建築物等の制限に関する条例 — 市の注意書き(逐語):「条例では、都市計画法で定められた地区整備計画のすべてを 規制しているものではありませんので、その規制内容については都市計画部または 開発指導課のホームページ等で確認ください」
開発事業等に係る紛争調整に関する条例— 調停手続きのページが市公式に存在
西宮市環境基本条例平成17年4月1日施行 環境学習都市宣言を基本理念とする。基本方針は学びあい/参画・協働/循環/共生/ネットワークの5項目
快適な市民生活の確保に関する条例 平成12年3月制定・同年7月1日施行 ①ポイ捨て禁止 ②犬のふんの不始末禁止 ③夜間花火の制限(午後10時〜翌朝6時、公共の場所での音の出る花火を禁止) ④深夜騒音禁止(午後11時〜翌朝6時)。 対象は「公共の場所(道路、公園、広場、河川、海岸、市民が自由に利用できる場所)」
市街化調整区域における緑の保全等に関する指導要綱 — 敷地300㎡以上で発動。保全区域・育成区域・共生区域に区分。 敷地1ha以上なら保全区域で緑化率60%以上、 「100平方メートルあたり高木(H=3.5m以上)5本以上かつ低木100本以上」
西宮市ワンルームマンション等の管理等に関する指導要綱 — 専有40㎡未満の単身者住宅を10戸以上有する集合建築物などが対象。 「全ての住戸において1戸当たりの専有面積が25平方メートル以上とすること」、 総戸数50超なら一般住宅(40㎡以上)への転換を求める。 総戸数100以上なら「敷地内に非常時の避難場所として使用できる空地」。 戸数に応じて管理人の巡回・駐在・常駐を指定
高容積地区での土地利用適正化に関する指導要綱 平成17年3月1日 対象は「容積率が300%以上の商業系用途地域」と 「国道2号沿道の工業系用途地域」。 「一定規模以上の建築物を建築される場合、店舗など用途地域の指定にふさわしい用途を 一定面積以上設けて頂きます」
高度地区当初1970年/1996年拡充/平成19年4月24日に全市的に変更 市の逐語は「9種類の最高限度高度地区と1種類の最低限度高度地区を定めました。」 「平成19年4月24日付けで、全市的に高度地区を変更しました。」 種類ごとの高さは市「高度地区による制限」の制限内容・形態規制図で確認(都市計画課 0798-35-3660)
風致地区昭和12年(1937年)から指定 第1種は高さ10m以下・建ぺい率20%・緑地率50%ほか(前掲)。 根拠は兵庫県「風致地区内における建築等の規制に関する条例」等。 区域は開発審査課(0798-35-3491)・にしのみやWebGISで確認
その他の地域地区— 特別用途地区、高度利用地区、防火地域、景観地区、駐車場整備地区、臨港地区、 特別緑地保全地区、流通業務地区、生産緑地地区

「9種類の最高限度高度地区+1種類の最低限度高度地区を全市に張っている」 というのは、かなり特異な状態です。 多くの自治体は高度地区を数種類しか定めないか、部分的にしか指定しません。 西宮市は平成19年4月24日に全市一斉で変更しています。 これは「文教住宅都市宣言」の実装そのものだと読めます。

そして、この規制の重なりが、いちばん濃いのが斜面の高級住宅地です。 景観の制度を並べると、それがはっきり出ます。

景観の制度地区指定・認定
景観重点地区(6地区)甲陽園目神山地区 平成23年10月1日
甲陽園目神山東地区平成25年4月1日
津門大塚地区平成28年1月8日
枝川町戸建住宅地区A地区平成28年9月7日
枝川町戸建住宅地区B地区令和元年12月27日
苦楽園五番町くすのき台地区令和2年2月28日
まちづくり協定(認定2地区)宝生ケ丘地区(59,300円/㎡) 令和元年7月12日認定
甲陽園目神山地区(65,500円/㎡)令和3年12月22日認定
景観地区(都市計画)関西学院周辺景観地区(区域面積 約51.4ha) 令和2年6月 都市計画決定
景観形成推進地区夙川周辺地区—
建築協定(7地区)西山町あかしあの会(甲陽園西山町の一部) 内容・有効期間は各協定のページ・建築安全課(0798-35-3789)で確認
西宮市鳴尾浜南地区(鳴尾浜1〜3丁目の一部)
西宮市鳴尾浜北地区(鳴尾浜1丁目の一部)
西宮市鳴尾浜木材団地(鳴尾浜2丁目の一部)
西宮浜産業団地地区(西宮浜1〜4丁目の一部)
夙川セントテラス秀麗の丘(高塚町の一部)
西宮市甲陽園山王町「滝の街」住宅地地区

景観重点地区6地区のうち3地区(甲陽園目神山・同東・苦楽園五番町くすのき台)が 六甲山麓の斜面住宅地です。 まちづくり協定の認定2地区も、甲陽園目神山(65,500円/㎡)と宝生ケ丘(59,300円/㎡)。 住民が自ら「まちなみや住環境の保全、向上のために守るべき事項を定め、自ら運営する」 と市が説明する制度を結んでいる2地区が、 そろって市内の㎡単価では最安層にある。 これが西宮市の地価データを読むときに、いちばん外してはいけない構図です。

買い手として、どう受け止めるか。
㎡単価の低さを「割安」と読むのは危険です。 1区画が219〜479㎡と大きいので総額は張りますし、 風致地区の建ぺい率20%・緑地率50%という水準で建てるなら、 建物の自由度は相当に制約されます。 景観重点地区・まちづくり協定・建築協定の区域では、 外壁の色、垣や塀の素材、緑化の方法まで決められていることがあります。 逆に言えば、その規制こそが、この一帯のまちなみを60年維持してきたものでもあります。 「規制が厳しいから資産価値が下がる」でも「安いからお買い得」でもなく、 そういう性格の住宅地だ、と理解して選ぶ場所です。

※本ページでは制度の名称・施行日・区域名までを載せています。 具体的な数値は、斜面地条例は建築指導課(0798-35-3707)、 景観重点地区・関西学院周辺景観地区は都市デザイン課(0798-35-3526)、 建築協定は建築安全課(0798-35-3789)、高度地区は都市計画課(0798-35-3660)の 各ページ・窓口で、物件の住所を伝えて確認してください。 出典:西宮市「斜面地等における建築物の制限に関する条例」 https://www.nishi.or.jp/jigyoshajoho/kenchiku/kenchikukijyunhou/jinjikyuyo.html / 「開発事業等におけるまちづくりに関する条例」 https://www.nishi.or.jp/jigyoshajoho/kaihatsujigyo/kaihatsujigyo/joreiseigen/kaihatsu.html / 「西宮市まちなみまちづくり基本条例」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/keikan/machizukuri/nishinomiya_machi/machizyorei.html / 「景観重点地区」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/keikan/keikan/todokede/keikanjutentiku.html / 「まちづくり協定」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/keikan/machizukuri/nishinomiya_machi/machikyotei.html / 「景観地区」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/keikan/keikan/todokede/keikantiku.html / 「建築協定」 https://www.nishi.or.jp/jigyoshajoho/kenchiku/kaihatsu/kenchikukyoutei/kenchiku-list.html / 「高度地区の制限」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/toshikeikaku/nishinomiya_toshi/seigen/kodochiku-seigen.html / 「文教住宅都市宣言」 https://www.nishi.or.jp/shisei/shinogaiyo/toshisengen/jutakutoshisengen.html

下がっているのは、93地点のうち2地点だけ

ここまで格差の話をしてきましたが、 令和8年地価公示で西宮市の住宅地が下落した地点は、たった2つです。

標準地価格(円/㎡)前年比 地積位置づけ
名塩茶園町594番3328,500 ▲1.7%286㎡ 北部の斜面ニュータウン。93地点で最大の下落
仁川町6丁目171番136,000 ▲0.7%394㎡ 南部の斜面地。同じ仁川町の1丁目は280,000円/㎡・4丁目は320,000円/㎡

この2地点に共通しているのは「斜面」と「区画の広さ」です。 名塩茶園町286㎡、仁川町6丁目394㎡。 93地点の平均221㎡を大きく上回ります。 そして市全体が+3.8%で上がっているなかで、この2地点だけが下げている。

さらに、横ばい(0.0%)の5地点を並べると、傾向がもっとはっきりします。

標準地価格(円/㎡)地積 備考
苦楽園三番町16番7外146,000219㎡ 南部の斜面住宅地
鷲林寺南町1番41485,000446㎡ 南部の斜面住宅地
甲陽園目神山町635番65,500479㎡ 景観重点地区+まちづくり協定
山口町中野1丁目469番3外29,400191㎡ 北部
名塩美山37番13,000298㎡ 北部。市内最安

マイナス2地点と横ばい5地点、合計7地点のすべてが、 北部か南部の斜面住宅地です。 そして7地点のうち6地点が地積200㎡超。 西宮市で「動いていない土地」は、広くて、坂の上にあるという傾向が、 数字としてはっきり出ています。

逆に、上昇率の高い地点も見ておきましょう。

標準地価格(円/㎡)前年比 地積
結善町5番1465,000+6.9% 1,254㎡
青木町40番7280,000+6.9% 106㎡
二見町7番1470,000+6.8% 1,028㎡
大屋町184番2381,000+6.4% 191㎡
甲子園口1丁目49番407,000+6.3% 214㎡
上甲子園4丁目120番2303,000+6.3% 89㎡
高木西町433番515,000+6.2% 125㎡
南昭和町70番1510,000+6.2% 1,008㎡

上位はすべて南部の平地です。 西宮市の地価は、南部の平地で上がり、斜面と北部では止まっている。 これが令和8年地価公示から読み取れる、いまの動きです。

商業地14地点は+7.5%、工業地3地点は+11.1%

住宅地ばかり見ていると見落とすのが、商業地と工業地です。 西宮市では、どちらも住宅地(+3.8%)を大きく上回って動いています。

区分地点数平均価格 前年比
住宅地93地点293,484円/㎡ +3.8%
商業地14地点573,285円/㎡ +7.5%
工業地3地点146,000円/㎡ +11.1%

商業地14地点を全部並べます。

所在地番価格(円/㎡)前年比地積
高松町541番外1,400,000+11.1%1,821㎡
和上町19番1760,000+11.1%421㎡
田中町67番611,000+8.1%193㎡
産所町14番2596,000+9.0%434㎡
南越木岩町85番外560,000+5.7%205㎡
甲子園口北町243番4550,000+8.9%126㎡
松原町48番535,000+8.1%273㎡
両度町102番1外527,000+8.4%635㎡
津門呉羽町73番2515,000+9.6%675㎡
甲子園口2丁目189番475,000+7.7%601㎡
松籟荘244番7内430,000+6.2%206㎡
室川町109番2385,000+6.1%1,880㎡
甲陽園西山町79番1外369,000+3.1%375㎡
東町1丁目110番3外313,000+2.6%3,536㎡

最高は高松町541番外の1,400,000円/㎡(+11.1%・1,821㎡)。 住宅地の最高値(羽衣町525,000円/㎡)の2.7倍です。 そして14地点のうち8地点が+8%以上。 上昇率トップは高松町541番外と和上町19番1の+11.1%で、同率で並びます。

一方で、商業地のなかにも温度差があります。 甲陽園西山町79番1外は369,000円/㎡で+3.1%、 東町1丁目110番3外は313,000円/㎡で+2.6%。 14地点で最も上昇率が低いのがこの2つで、 甲陽園西山町は山手の、東町は3,536㎡という大区画の商業地です。 住宅地と同じで、「山手」と「大区画」は動きが鈍い。

続いて工業地3地点です。

所在地番価格(円/㎡)前年比地積
西宮浜2丁目7番2外178,000+11.9%2,700㎡
鳴尾浜3丁目11番4177,000+12.0%2,447㎡
山口町阪神流通センター1丁目48番83,000+9.5%1,600㎡

3地点とも2桁近い上昇で、平均+11.1%。 西宮浜2丁目が+11.9%、鳴尾浜3丁目が+12.0%、 山口町阪神流通センター1丁目が+9.5%です。 南部の臨海埋立地2地点と、北部の流通センター1地点という構成で、 ここでも「西宮市には2つの産業立地がある」ことが見て取れます。 単価は西宮浜178,000円/㎡に対し山口町83,000円/㎡で2.1倍の差ですが、 住宅地の40.4倍と比べれば、工業地の南北差は驚くほど小さい。 工業用地は住宅用地ほど「立地のブランド」に左右されない、ということかもしれません (ただし市がそう説明しているわけではありません)。

出典:国土交通省 地価公示 鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)。 平均・前年比・倍率は当方が全地点を集計して算出した自算値です。

実際に売買された1,220件 ― 西宮市は「マンションの市」

ここまでは地価公示の話でした。 今度は実際に売買が成立した価格を見ます。 国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報で、 直近4四半期(2025年第2四半期〜2026年第1四半期)の西宮市の成約は1,220件です。

種別件数成約中央値 平均面積平均築年
中古マンション765件 3,400万円専有78㎡ 1997年
戸建(宅地=土地と建物)455件 4,000万円土地150㎡ 2003年

1,220件のうち765件、約63%がマンションです。 門真市(成約207件のうち戸建147件=約7割)や神戸市北区(509件のうち戸建353件=約7割)とは、 まったく逆の構成になっています。 西宮市は、阪神間のマンション市場だということが、この1行に出ています。

もうひとつ注目したいのが平均築年です。 マンションは1997年、戸建は2003年。 戸建のほうが6年新しいということになります。 一般に中古市場ではマンションのほうが新しいことが多いので、 これは西宮市のマンションストックが相応に古い世代を含んでいることを示しています。 1997年築なら築29年前後。 大規模修繕を2回以上経験している物件が、市場の中心にあると考えてください。

次に、最寄駅別です。

最寄駅件数成約中央値 平均徒歩仲介手数料の上限額
西宮北口120件 4,650万円10分 160万500円
苦楽園口106件4,150万円 13分143万5,500円
甲子園90件3,950万円 12分136万9,500円
甲子園口87件4,300万円 10分148万5,000円
甲陽園80件4,250万円 12分146万8,500円
西宮名塩79件 1,700万円13分 62万7,000円

この表がいちばん読ませたい表です。 上位5駅の中央値は3,950万円〜4,650万円の範囲に収まっていて、 差はわずか1.18倍(当方算出)。 ところが6位の西宮名塩だけが1,700万円で、西宮北口との差は2.7倍になります。

西宮市の成約価格は「駅ごとになだらかに違う」のではありません。 「南部5駅の塊」と「北部」という、2つの世界に分かれています。 地価公示で見た「南北7.4倍」が、成約価格では2.7倍まで縮まっているのは、 北部で流通している物件が広い(=1件あたりの総額が押し上げられる)からです。 現に町丁目別で見ると、北六甲台の平均面積は247㎡で市内最大です。

町丁目別も見ておきます。

町丁目件数成約中央値 平均面積
甲子園口25件4,800万円 82㎡
上大市17件4,000万円 89㎡
仁川町20件3,900万円 163㎡
北六甲台19件2,400万円 247㎡
上甲子園24件2,200万円 72㎡
西宮浜21件2,100万円 83㎡
東山台19件1,800万円 137㎡
高須町17件1,800万円 92㎡

最高の甲子園口4,800万円と最安の東山台・高須町1,800万円で2.7倍です。 ここで2つ、読み間違えやすい点を指摘しておきます。

  • 「甲子園口」と「上甲子園」は別の町名で、中央値が2.2倍ちがう。 4,800万円と2,200万円。平均面積は82㎡と72㎡でそれほど変わりません。 1文字違いの町名で、これだけ開きます。 地価公示でも甲子園口1丁目407,000円/㎡に対し上甲子園4丁目303,000円/㎡ですが、 地価の差は1.3倍程度。 成約中央値の2.2倍という差は、土地の単価だけでは説明できません。 流通している物件の種類・専有面積・築年の違いが効いていると読むべきです。
  • 「高須町1,800万円」と「北六甲台2,400万円」を同じ物差しで比べない。 高須町の平均面積は92㎡、北六甲台は247㎡です。 北六甲台のほうが600万円高いのに、面積は2.7倍。 西宮市では、成約価格の高低を「面積あたり」に直さないと、 まったく違う結論が出ます。

最後に、実際の成約事例を8件挙げておきます。 いずれも国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報であり、 家タダ自身の取引実績ではありません。

種別所在成約価格 面積間取築年構造 最寄駅・徒歩時期
マンション津門綾羽町3,400万円 専有70㎡3LDK2001年RC 今津(阪急)7分2025Q2
マンション川東町3,400万円 専有65㎡3LDK1998年SRC 香櫨園 2分2025Q3
マンション神垣町3,400万円 専有65㎡3LDK2003年RC 苦楽園口 17分2025Q4
マンション泉町3,400万円 専有75㎡3LDK2005年RC 香櫨園 17分2025Q2
戸建能登町4,000万円 土地80㎡/延床125㎡5LDK1999年 木造門戸厄神 15分2025Q4
戸建上田中町4,000万円 土地55㎡/延床90㎡3LDK2025年 木造洲先 10分2025Q2
戸建北六甲台4,000万円 土地305㎡/延床155㎡3LDK+S 2008年木造西宮名塩(徒歩分数の記録なし)2025Q2
戸建苦楽園六番町4,000万円 土地210㎡/延床220㎡7LDK1994年 軽量鉄骨造芦屋(JR)(徒歩分数の記録なし)2025Q2

この8件を見比べると、西宮市の価格の付き方が分かります。

  • マンション4件は、すべて3,400万円です。 香櫨園徒歩2分・1998年築・65㎡と、苦楽園口徒歩17分・2003年築・65㎡と、 泉町・香櫨園徒歩17分・2005年築・75㎡が、同じ値段で成約している。 徒歩分数・築年・専有面積のどれか1つだけで価格は決まりません。
  • 戸建4件も、すべて4,000万円です。 ところが土地面積は55㎡から305㎡まで5.5倍ひらいています。 上田中町(土地55㎡・2025年築の新築)と、 北六甲台(土地305㎡・2008年築)が同じ4,000万円。 西宮市では、同じ予算で「南部の狭い新築」と「北部の広い築18年」のどちらかを選ぶ という選択が、実際に成立しているということです。
  • 苦楽園六番町の戸建の最寄駅が「芦屋(JR)」と記録されています。 JR芦屋駅は芦屋市の駅です。 西宮市は芦屋市・尼崎市・宝塚市・神戸市と接しているため、 市外の駅が最寄りになる物件が実際にあります。 なおこの物件と北六甲台の物件は、 徒歩分数が分単位で記録されていません(データ上は0と集計されていますが、 これは「徒歩0分」という意味ではありません)。 徒歩で測れる距離ではない、ということです。

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ 成約価格情報 (2025年第2四半期〜2026年第1四半期・西宮市1,220件)。 これらは公的に公表された取引データであり、家タダの成約実績ではありません。 面積は公表値を四捨五入した区分値です。 成約価格情報には「土地のみ」という区分が存在しないため、 土地単独の成約中央値は本ページの対象外です。

まとめ:西宮市は「どこを買うか」で桁が変わる市

最後に、この章で見てきたことを整理します。

論点数字買う側にとっての意味
市内格差40.4倍(525,000円/㎡ ⇔ 13,000円/㎡) 「西宮市の相場」という1つの数字は使えません
南北差7.4倍(南部81地点330,314円 ⇔ 北部12地点44,883円) 予算の桁が変わるのは、まず南部か北部かです
北部内の差6.3倍(東山台81,500円 ⇔ 名塩美山13,000円) 「北部」でひとくくりにもできません
斜面の高級住宅地 甲陽園目神山65,500円・鷲林寺南町85,000円・苦楽園三番町146,000円 ㎡単価は市内最安層でも、区画が219〜479㎡と広いので総額は張ります。 「安い」と読むのは誤り
成約(駅別)南部5駅4,650〜3,950万円 ⇔ 西宮名塩1,700万円 2.7倍。成約でも南北で断層があります
成約(種別)マンション765件(3,400万円)/戸建455件(4,000万円) 約63%がマンション。西宮市は阪神間のマンション市場です
規制高度地区9種+最低限度1種を全市に/風致地区は昭和12年から/ 景観重点地区6・まちづくり協定2・建築協定7 物件情報の「用途地域」欄だけでは、建てられるものは決まりません
税固定資産税1.4%+都市計画税0.3%(市街化区域のみ) 市街化調整区域なら都市計画税がかかりません
災害土砂災害警戒区域261箇所・特別警戒区域132箇所 斜面住宅地を検討するなら、必ず住所単位で確認

西宮市で家を買うときに、本当に効いてくるのは次の5点です。

  • その住所は市街化区域か、市街化調整区域か(都市計画税0.3%が変わります)
  • 風致地区・高度地区・景観重点地区・まちづくり協定・建築協定・地区計画の どれがかかっているか(建ぺい率・高さ・緑地率・色彩まで変わります)
  • 土砂災害警戒区域(261箇所)・特別警戒区域(132箇所)に入っていないか
  • 洪水はどの川のハザードマップを見るべきか (武庫川511mm/24時間・有馬川391mm/6時間・夙川817mm/12時間と、条件が別です)
  • その最寄駅は本当に西宮市の駅か(仁川駅は宝塚市、JR芦屋駅は芦屋市です)

この5点は、すべて契約前に調べられます。 家タダでは、これらの調査を契約前に無料で行ったうえで、 買主様の仲介手数料0円でお引き渡しまで進めます。 西宮市の成約中央値(マンション3,400万円・戸建4,000万円)なら、 1件あたり118万8,000円〜138万6,000円の差です。

空から見た、この50年の西宮市

左が1974〜78年、右が現在の同じ範囲です。西宮市の市役所周辺、南部の平野部にあたります。

左の写真が撮られた1970年代半ばは、西宮市にとってどういう時期だったか。文教住宅都市宣言(昭和38年=1963年11月3日)から10年あまり、風致地区の指定(昭和12年=1937年)から40年ほど、そして高度地区の当初指定(1970年)の直後です。市が「風光の維持、環境の保全・浄化」を掲げ、制度で住環境を守るという方針を固めきった直後の市街地が、左側に写っています。

右側は、それから半世紀が経った姿です。この間に西宮市は、1996年に高度地区を防災の観点から拡充し、平成19年(2007年)4月24日には全市的に高度地区を変更しました。平成28年(2016年)10月1日には「斜面地等における建築物の制限に関する条例」が施行され、平成31年(2019年)1月1日には「まちなみまちづくり基本条例」が施行されています。令和2年(2020年)6月には関西学院周辺景観地区(約51.4ha)が都市計画決定。そして令和7年(2025年)9月25日、阪神西宮駅北地区の地区計画が決定され、公民連携事業と土地区画整理事業が動き出しています。

同じ範囲を見比べると、南部の平野部がすでに1970年代の時点でかなり埋まっていたことが分かります。西宮市の令和7年国勢調査の人口は482,260人(確定値・令和8年9月29日公表)。6行政区域別の速報値では、91.6%が南部の4行政区域(本庁・鳴尾・瓦木・甲東)に住んでいます。いま西宮市で起きているのは「新しく広げる」開発ではなく、すでにある市街地の「入れ替え」です。アサヒビール西宮工場跡地、津門飯田町外(森永乳業工場等跡地)といった大規模跡地のまちづくり方針のページが市公式にあるのも、その表れです。

そして、この写真に写っていない場所こそが、西宮市を理解する鍵でもあります。北へ六甲山系を越えた先に、塩瀬(24,377人)と山口(16,246人)があります。JR西宮名塩駅が開業したのは昭和61年(1986年)11月1日ですから、左の写真の時点では、名塩にまだ鉄道が来ていません。そして市が南北連絡バス(さくらやまなみバス)を走らせ始めたのは2009年4月1日。この写真の左と右のあいだに、北部にようやく鉄道とバスが通った。それが、住宅地93地点で40.4倍という市内格差の背景にあります。

1974〜1978年(国土地理院 国土画像情報 第1期)
現在(国土地理院 全国最新写真)

出典:国土地理院 地理院タイル(国土画像情報 第1期/全国最新写真)。同一のタイル座標(ズーム15・x28702〜28704・y13007〜13008)で切り出しています。

04西宮市を6に分けて考える(エリアガイド)

西宮市のエリア分けは、市公式の区分をそのまま使います。西宮市は中核市(平成20年4月移行)であって政令指定都市ではないので、行政上の「区」はありません。そのかわり市は、国勢調査の結果を本庁・鳴尾・瓦木・甲東・塩瀬・山口という6つの行政区域で集計しています。これが、市公式で確認できる唯一の網羅的な市域区分です。

令和7年国勢調査(速報値・令和7年10月1日現在)の6行政区域別の人口は、本庁201,926人(41.8%)/鳴尾94,531人(19.6%)/瓦木77,493人(16.1%)/甲東68,261人(14.1%)/塩瀬24,377人(5.0%)/山口16,246人(3.4%)(構成比は当方算出)。塩瀬と山口が北部で、合わせて40,623人=市全体の8.4%です。

以下では、この6区分に、①市の支所・市民サービスセンターの所在地 ②令和8年地価公示の住宅地93地点・商業地14地点・工業地3地点 ③国土交通省の成約価格情報(駅別・町丁目別・個票)④市が指定している景観重点地区・まちづくり協定・建築協定・地区計画を重ねて読んでいきます。

ひとつ、お断りしておきます。以下で各エリアに添えた「最寄駅」と、そのエリアに挙げた町名・標準地は、支所の所在地と地名の対応から当方が整理したものであって、市が「この行政区域にはこの町が属する」と公表しているものではありません。正確な区分が必要な場合は、西宮市にご確認ください。

本庁地域(市の中心・人口201,926人=41.8%)(最寄駅:西宮北口・夙川・苦楽園口・甲陽園・JR西宮・阪神西宮・香櫨園)

西宮市の人口の4割強が集中する、市の中心地域です。市の庁舎群(本庁舎・第二庁舎〈危機管理センター〉・南館・東館・西館・池田庁舎・こども未来センター)が置かれ、夙川市民サービスセンター(羽衣町7-30-124 夙川グリーンタウン1階)とアクタ西宮ステーション(北口町1-1 アクタ西宮西館5階)もこの地域にあります。

地価でいえば、市内のトップがここです。住宅地93地点の最高値は羽衣町103番6外の525,000円/㎡(+5.4%・175㎡)。続いて高木西町433番515,000円/㎡(+6.2%)、南昭和町70番1の510,000円/㎡(+6.2%)、雲井町104番480,000円/㎡、二見町7番1の470,000円/㎡(+6.8%)、結善町5番1の465,000円/㎡(+6.9%)と、40万〜50万円台の標準地がずらりと並びます。

そして93地点で上昇率が最も高い地点も、この地域にあります。結善町5番1が465,000円/㎡で前年比+6.9%(青木町40番7と同率)。市全体の+3.8%を大きく上回る伸びで、93地点で最も高い上昇率です。一方で老松町135番外は287,000円/㎡で前年比+0.3%。同じ本庁地域のなかでも、大きく動いている地点とほとんど動いていない地点があるということです。

成約データでは、西宮北口が120件・中央値4,650万円・平均徒歩10分で市内最多。苦楽園口106件・4,150万円・13分、甲陽園80件・4,250万円・12分と続きます。ところが同じ本庁地域の山側に、市内最安層の標準地が並んでいます。甲陽園目神山町635番65,500円/㎡、鷲林寺南町1番414の85,000円/㎡、苦楽園三番町16番7外146,000円/㎡。これは04章で詳しく扱う、西宮市最大の逆説です。

市の事業としては、阪神西宮駅北地区の地区計画が令和7年9月25日に決定され(西宮市告示甲第707号)、公民連携事業と土地区画整理事業が進行中。同日には和上公園(2.2.3040号)の都市計画変更も告示されています(告示甲第708号)。市公式にはアサヒビール西宮工場跡地と津門飯田町外(森永乳業工場等跡地)のまちづくりのページもあり、南部では大規模な跡地の再開発が同時並行で動いています。津門飯田町外は津門飯田町・甲子園口6丁目の約12ヘクタールで、令和7年2月にまちづくり協議会を設立し、令和8年6月に「まちづくり方針」を取りまとめ、今後は公民連携で具体的な検討を進めるとしています(市ページ2026年6月30日更新)。アサヒビール西宮工場(平成24年8月末に操業停止)の跡地については、市が「まちづくりガイドライン」を策定しています。周辺の物件を検討する方は、土地利用の具体化の状況を市 都市計画課(0798-35-3660)でご確認ください。景観の面では、津門大塚地区(平成28年1月8日指定)、枝川町戸建住宅地区A地区(平成28年9月7日)・B地区(令和元年12月27日)が景観重点地区、夙川周辺地区が景観形成推進地区に指定されています。

鳴尾地域(甲子園と臨海部・人口94,531人=19.6%)(最寄駅:甲子園・鳴尾武庫川女子大前・久寿川)

鳴尾支所(鳴尾町3丁目5-14)のある地域で、人口は市内2位の94,531人です。この地域の特徴は、内陸の住宅地と臨海部の埋立地が同居していることです。

成約データでは甲子園が90件・中央値3,950万円・平均徒歩12分。地価は甲子園六番町156番1が488,000円/㎡(+5.4%)で市内4位、甲子園二番町111番1外465,000円/㎡、甲子園四番町84番1が463,000円/㎡、甲子園砂田町76番405,000円/㎡。ところが同じ「甲子園」を冠する町でも、浜甲子園2丁目63番2外は231,000円/㎡(+1.8%)、南甲子園2丁目32番3は279,000円/㎡(+2.6%)で、番町と浜甲子園で2倍以上の差があります。「甲子園」という町名がついていれば同じ相場、ということはありません。

そして臨海部です。令和8年地価公示の工業地3地点のうち2地点がこの地域にあります。西宮浜2丁目7番2外が178,000円/㎡(+11.9%)、鳴尾浜3丁目11番4が177,000円/㎡(+12.0%)。住宅地の+3.8%に対して、工業地は12%前後で上がっています。市公式の建築協定一覧にも西宮市鳴尾浜南地区・鳴尾浜北地区・鳴尾浜木材団地・西宮浜産業団地地区と、この地域の4件が並びます。市街化区域を市が「既成市街地から臨海部の埋立地にかけて」と説明しているとおりの土地の使われ方です。

住まいの側で見ると、成約の町丁目別で西宮浜が21件・中央値2,100万円・平均面積83㎡、高須町が17件・1,800万円・92㎡。市全体のマンション中央値3,400万円に対して、かなり低い水準です。西宮市立総合教育センター付属 西宮浜義務教育学校があるのもこの地域で、市は児童・生徒募集の常設ページを設けています。

臨海部で必ず確認してほしいのが、高潮と津波です。高潮は令和4年6月7日に兵庫県が指定しており、想定台風は「910ヘクトパスカル、移動速度73キロメートル(500〜4000年の確率で発生する規模)」、潮位は台風期の朔望平均満潮位(T.P.+0.9m)に異常潮位(+0.143m)を加えたT.P.+1.043メートルという前提です。津波については、市の2025年防災マップの津波ハザードマップに配色の誤りがあり、市が訂正版を公表しています。紙版は、兵庫県が南海トラフ地震の新想定を反映した津波浸水想定を公表した後に配布予定です(詳しくは10章)。

瓦木地域(JR甲子園口と市の東側・人口77,493人=16.1%)(最寄駅:JR甲子園口・阪神国道)

瓦木支所(瓦林町8-1)と上甲子園市民サービスセンター(甲子園口3-9-3)のある地域です。

この地域でいちばん重要な数字が、成約の町丁目別データです。甲子園口が25件・中央値4,800万円・平均面積82㎡で、西宮市の町丁目別で最高。ところが上甲子園は24件・中央値2,200万円・平均面積72㎡です。件数がほぼ同じ(25件と24件)、平均面積も近い(82㎡と72㎡)のに、中央値が2.2倍ちがう。「甲子園口」と「上甲子園」という、1文字違いの町名でこれだけ開きます。物件情報を見るときは、町名を最後まで読んでください。

地価公示でもこの差は出ていて、甲子園口1丁目49番が407,000円/㎡(+6.3%)、甲子園口4丁目118番5外が403,000円/㎡(+5.2%)に対し、上甲子園1丁目186番3が374,000円/㎡(+5.1%)、上甲子園4丁目120番2は303,000円/㎡(+6.3%・89㎡)。地価の差は1.3倍程度ですから、成約中央値の2.2倍という差は、土地の単価だけでは説明できません。流通している物件の種類(マンションか戸建か、専有面積、築年)の違いが効いていると読むのが自然です。

成約データの駅別では甲子園口が87件・中央値4,300万円・平均徒歩10分。平均徒歩10分は西宮北口と並んで市内で最も短く、駅至近の物件が実際に流通しているエリアだと読めます。市営駐輪場もJR甲子園口の北第1〜第5・南第1〜第4の計9か所と、市内で最も多い配置です。

そのほかの標準地は瓦林町13番2が335,000円/㎡(+5.7%)、段上町8丁目18番38が283,000円/㎡(+3.7%・233㎡)、一里山町24番5が255,000円/㎡(+4.1%)、樋ノ口町2丁目6番5が248,000円/㎡(+6.0%)。商業地では甲子園口北町243番4が550,000円/㎡(+8.9%)、甲子園口2丁目189番が475,000円/㎡(+7.7%)です。

甲東地域(関西学院周辺・人口68,261人=14.1%)(最寄駅:甲東園・門戸厄神)

甲東支所(甲東園3丁目2-29 アプリ甲東3階)のある地域。人口68,261人は市内4位ですが、西宮市の「文教住宅都市」という性格が、いちばん制度として表れている地域です。

最大の論点は関西学院周辺景観地区です。令和2年6月に都市計画決定、区域面積は約51.4ha。市が公表している区域は逐語で「西宮市上甲東園2丁目、上甲東園3丁目、上甲東園5丁目、上ヶ原一番町、上ヶ原二番町、上ヶ原三番町、上ヶ原山手町、上ケ原山田町、仁川百合野町、甲山町の各一部」。建築物の形態・意匠・色彩について「まちなみとの調和を図るための基準」が都市計画で定められています。大学を核にした景観地区というのは、全国的にも珍しい指定です。令和8年4月1日から変更後の規定が適用されており、区域内で建物を新築する場合などは景観法にもとづく市長の認定を、宅地造成や木竹の伐採などは市の許可を、事前協議のうえで受ける必要があります。高さ・形態意匠の基準は市の「関西学院周辺景観地区」ページの都市計画決定図書・パンフレット(令和8年4月1日〜)に示されています。該当する町名の物件を検討される場合は、市 都市デザイン課(0798-35-3526)で建て替え時の基準をご確認ください。

そして、この景観地区の区域内でも価格差は大きい。上甲東園2丁目52番が372,000円/㎡(+4.8%)、甲東園2丁目44番2が369,000円/㎡(+4.8%)、上甲東園3丁目120番15が328,000円/㎡(+3.8%)に対し、上ケ原四番町1番4は244,000円/㎡(+0.4%)、上ケ原十番町104番22は202,000円/㎡(+1.0%)。同じ景観地区の区域内でも1.8倍ひらき、しかも上昇率が+0.4%と+1.0%と市平均(+3.8%)を大きく下回っています。

また、この地域には西宮市の「仁川町」があります。阪急仁川駅は宝塚市の駅ですが、西宮市には仁川町1〜6丁目という町名が実在します。地価は仁川町4丁目102番外320,000円/㎡(+4.9%)、仁川町1丁目63番1外280,000円/㎡(+3.3%)に対し、仁川町6丁目171番は136,000円/㎡(▲0.7%・394㎡)。この仁川町6丁目は、名塩茶園町(▲1.7%)と並んで93地点で2つしかないマイナス地点です。同じ町名の1丁目と6丁目で2.1倍の差があり、しかも6丁目だけが下がっている。町名で相場を判断してはいけない、という西宮市の典型例です。

そのほか門戸荘127番1が391,000円/㎡(+5.1%)、門戸東町150番3が332,000円/㎡(+4.4%)、上大市2丁目136番54が345,000円/㎡(+4.9%)、下大市東町172番16が333,000円/㎡(+5.0%)、美作町25番が233,000円/㎡(+0.9%・357㎡)。成約では上大市が17件・中央値4,000万円・平均89㎡、仁川町が20件・3,900万円・163㎡です。市の事業では、令和7年5月28日に門戸荘南地区の地区計画が変更されています(西宮市告示甲第286号)。

塩瀬地域(北部・人口24,377人=5.0%)(最寄駅:JR西宮名塩・JR生瀬)

ここから北部です。市の性格が変わります。塩瀬支所は名塩新町1の塩瀬センター1階。人口24,377人は市全体の5.0%で、山口地域と合わせても8.4%にすぎません。

北部に鉄道駅があるのは、この塩瀬地域だけです。JRの西宮名塩と生瀬の2駅。そして市公式の歴史資料によれば、JR西宮名塩駅の開業は昭和61年(1986年)11月1日です。北部に鉄道駅ができたのが1986年だった。この遅さが、名塩ニュータウンの性格をそのまま決めています。

地価は南部とは桁が違います。名塩南台1丁目12番4が52,500円/㎡(+5.0%・183㎡)、名塩1丁目2420番が38,500円/㎡(+1.3%・122㎡)、名塩茶園町594番33が28,500円/㎡(▲1.7%・286㎡)、名塩美山37番が13,000円/㎡(0.0%・298㎡)。名塩美山の13,000円/㎡は、市内の住宅地93地点で最安値で、最高の羽衣町525,000円/㎡とは40.4倍の差です。また名塩茶園町の▲1.7%は、93地点で最も大きい下落です。生瀬側は生瀬町2丁目610番13が68,900円/㎡(+1.3%・99㎡)で、地積99㎡は北部12地点で最も小さい数字です。

成約データでは西宮名塩が79件・中央値1,700万円・平均徒歩13分。西宮北口(4,650万円)の約2.7分の1です(当方算出)。町丁目別では北六甲台が19件・2,400万円・平均面積247㎡、東山台が19件・1,800万円・137㎡。北六甲台の平均247㎡は、市内の町丁目別で最も広い数字です。成約の個票でも、北六甲台の戸建(木造・2008年築・土地305㎡/延床155㎡・3LDK+S)が4,000万円で成約しています。南部の戸建の成約中央値と同じ4,000万円で、土地が305㎡。北部で買うということの意味が、この1件に凝縮されています。

北部の団地の標準地は、東山台3丁目15番10が81,500円/㎡(+1.9%)で北部12地点の最高値、宝生ケ丘1丁目1264番140が59,300円/㎡(+4.0%)、北六甲台3丁目1064番73が52,000円/㎡(+5.1%)、すみれ台1丁目19番4が45,000円/㎡(+4.7%)。宝生ケ丘地区は、市のまちづくり協定の認定2地区のうちの1つ(令和元年7月12日認定)です。

名塩は「名塩和紙」の産地で、市は名塩和紙学習館を運営しています。鉄道が1986年まで来なかった山間の地域が、和紙という地場産業を持っていた。これが塩瀬という土地の来歴です。

山口地域(北部・鉄道駅なし・人口16,246人=3.4%)(最寄駅:さくらやまなみバス(市公式の駅一覧に山口地域の駅は無い))

西宮市で最も人口が少ない行政区域です。16,246人=市全体の3.4%。山口支所は山口町下山口4丁目1-8の山口センター1階にあります。

そして、市公式の駅関連の一覧に、山口地域の駅は1つも出てきません。自転車等放置禁止区域の一覧にも、市営駐輪場の一覧にも、JR・阪急・阪神の3社しか登場せず、神戸電鉄の駅は1件も掲載されていません。

そのかわり、市が自らバスを走らせています。さくらやまなみバスです。市公式は「2009年4月1日から運行を開始しました」「西宮の南部地域と山口町・有馬温泉を結ぶバス」と明記し、目的を「山口地域から南部地域への直結を実現し、山口地域の活性化や各地域間のさまざまな交流が促進される」ことだとしています。1951年(昭和26年)の合併から58年後に、市がようやく南北を自前でつないだ。この事実が、山口という地域の位置を何より正確に表しています。

地価は山口町名来2丁目51番が38,000円/㎡(+2.7%・174㎡)、山口町上山口1丁目1159番2が32,000円/㎡(+2.2%・459㎡)、山口町中野1丁目469番3外が29,400円/㎡(0.0%・191㎡)。上山口の1区画459㎡は、市内の住宅地93地点で6番目に広い標準地です(当方集計。上位5つは結善町1,254㎡・二見町1,028㎡・南昭和町1,008㎡・雲井町675㎡・甲陽園目神山町479㎡)。南部の高級住宅地と同じくらい広い区画が、㎡単価3万円台で存在する。これが西宮市という市のふり幅です。

ただし「北部=全部が市街化調整区域」ではありません。令和7年12月23日に「名来2丁目10ほか16地区」で生産緑地地区の変更が告示されています(西宮市告示甲第966号)。生産緑地地区は市街化区域内の農地を対象とする制度ですから、名来2丁目には市街化区域があるということになります。都市計画税がかかるかどうかは、町名ではなく物件ごとに確認してください。

産業面では、令和8年地価公示の工業地3地点のうち1つが「山口町阪神流通センター1丁目48番」で83,000円/㎡(+9.5%・1,600㎡)。工業地としては市内最安ですが、上昇率は+9.5%です。

歴史の面では、山口村は1951年(昭和26年)4月に、塩瀬村とともに有馬郡から西宮市に編入されました。南部の町村(西宮町・今津村・芝村・大社村・甲東村・瓦木村・鳴尾村)はすべて武庫郡ですから、北部の2村だけが別の郡から、しかも最後に編入されたことになります。さくらやまなみバスが有馬温泉まで行くのは偶然ではなく、山口も有馬温泉も、もとは同じ有馬郡だったからです。

※エリア区分と各エリアの記述は、西宮市・兵庫県・関係機関の公表資料にもとづいて作成しています。

05西宮市の交通

鉄道

西宮市の鉄道は、JR・阪急・阪神の3社です。市公式の自転車等放置禁止区域と市営自転車駐車場の一覧に登場する事業者はこの3社だけで、神戸電鉄の駅は1つも掲載されていません。

市公式の一覧に掲載されている駅は、JRが西宮名塩・生瀬・甲子園口・西宮・さくら夙川、阪急が仁川・甲東園・門戸厄神・西宮北口・阪神国道・甲陽園・苦楽園口・夙川、阪神が武庫川・洲先・武庫川団地前・鳴尾武庫川女子大前・甲子園・久寿川・今津(阪神・阪急)・西宮・香櫨園です。ただし、このうち阪急仁川駅は宝塚市の駅ですので、本ページの駅一覧表には載せていません。阪神武庫川駅・洲先駅・武庫川団地前駅も、市境の武庫川沿いの駅なので表には載せていません(最寄りの物件は住所の市を確認してください)。

ここで見落とせないのが、北部に鉄道がどれだけあるかです。西宮市の北部は塩瀬地域(24,377人)と山口地域(16,246人)ですが、市公式の一覧に出てくる北部の駅は、JRの西宮名塩と生瀬の2駅だけ。そしてこの2駅は、いずれも塩瀬地域側です。山口地域の駅は、市公式の一覧に1つも出てきません。

だから西宮市は、自前でバスを走らせています。さくらやまなみバスです。市公式は「2009年4月1日から運行を開始しました」「西宮の南部地域と山口町・有馬温泉を結ぶバス」と記しています。目的は、山口地域から南部地域への直結を実現することで「山口地域の活性化や各地域間のさまざまな交流が促進される」ようにし、西宮のまちづくりに貢献すること。市公式サイトでは、このバス1路線が「都市計画」や「景観」と並ぶ独立したカテゴリとして扱われています。市は運行開始前について「山口地域から南部地域へ行くにはバスと電車の乗り継ぎが必要」だったと説明しており、さくらやまなみバスによって乗り換えなしで行けるようになりました。2021年からは車両更新に合わせてノンステップバスを導入しています。

同じ市内なのに、市が公共交通を自ら仕立てないと南北がつながらない。そしてそれが実現したのが2009年だった。1951年(昭和26年)の合併から58年です。この一点が、西宮市の南北の距離を何より雄弁に示しています。北部の物件を検討される方は、さくらやまなみバスの運行本数と所要時間を、必ずご自分で確認してください。時刻表は市の「さくらやまなみバス 時刻表」ページに平日・土曜・日曜祝日別(令和6年4月1日〜のダイヤ)で掲載されており、南部側は阪急西宮北口駅・JR西宮駅などから山口地域・有馬温泉へ向かう便です(問い合わせは市 交通政策課 0798-35-3527)。

駅路線1日平均乗降人員特徴
西宮北口阪急94,699人成約データで市内最多の120件が最寄りとしている駅で、中央値4,650万円・平均徒歩10分。この10分は、市内の主要6駅で甲子園口と並んで最も短い数字です。駅前には市のアクタ西宮ステーション(北口町1-1 アクタ西宮西館5階)があり、市営駐輪場も南東・南西・北東・北西の4方向に計8か所以上が配置されています。西宮市のワンルームマンション等指導要綱が「全住戸25㎡以上」「総戸数50超なら一般住宅(40㎡以上)への転換」を求めていることは、この駅周辺の住戸供給のかたちに直接関わってきます
夙川阪急25,370人市内の住宅地93地点で最高値の標準地・羽衣町103番6外(525,000円/㎡・前年比+5.4%・175㎡)があるエリアの駅です。夙川市民サービスセンターは羽衣町7-30-124の夙川グリーンタウン1階にあります。市は夙川周辺地区景観形成推進地区のページを設けており、景観の面でも別扱いされている一帯です。市営駐輪場は西第1・東第1〜第2・南第1〜第3の計6か所。洪水ハザードマップでは夙川の想定降雨が817mm/12時間(流域平均)で、武庫川(511mm/24時間)とは別の条件が与えられています
苦楽園口阪急11,292人成約106件・中央値4,150万円・平均徒歩13分で、件数は市内2位。注目すべきは地価で、苦楽園六番町63番が188,000円/㎡(+0.5%・265㎡)、苦楽園三番町16番7外が146,000円/㎡(0.0%・219㎡)。市全体の平均293,484円/㎡を大きく下回ります。ただしこれは「安い街」という意味ではなく、1区画が219〜265㎡と広いぶん㎡単価が下がるという構造です(04章で詳述)。苦楽園五番町くすのき台地区は景観重点地区(令和2年2月28日指定)。成約個票では神垣町のマンション(苦楽園口 徒歩17分・RC・2003年築・専有65㎡・3LDK)が3,400万円で成約しています
甲陽園阪急9,343人成約80件・中央値4,250万円・平均徒歩12分。西宮市の逆説がいちばんはっきり出るエリアです。周辺の標準地は甲陽園若江町295,000円/㎡・甲陽園本庄町267,000円/㎡・甲陽園西山町229,000円/㎡・甲陽園東山町208,000円/㎡と並びますが、甲陽園目神山町635番だけが65,500円/㎡(0.0%・479㎡)。目神山は景観重点地区(平成23年10月1日指定)であり、まちづくり協定の認定地区(令和3年12月22日認定)でもあります。市内で最も規制が厚い住宅地のひとつが、㎡単価では市内最安層にある。甲陽園西山町には建築協定「西山町あかしあの会」、甲陽園山王町には建築協定「滝の街」住宅地地区もあります。甲陽園目神山東地区も景観重点地区(平成25年4月1日指定)です
甲東園阪急22,895人甲東支所(甲東園3丁目2-29 アプリ甲東3階)のある駅。甲東地域は令和7年国勢調査(速報値)で68,261人=市全体の14.1%です。周辺の標準地は上甲東園2丁目52番が372,000円/㎡(+4.8%)、甲東園2丁目44番2が369,000円/㎡(+4.8%)。このエリアで押さえておきたいのが関西学院周辺景観地区です。令和2年6月に都市計画決定され、区域面積は約51.4ha。市の逐語では「西宮市上甲東園2丁目、上甲東園3丁目、上甲東園5丁目、上ヶ原一番町、上ヶ原二番町、上ヶ原三番町、上ヶ原山手町、上ケ原山田町、仁川百合野町、甲山町の各一部」が区域です。大学を核にした景観地区という、全国的にも珍しい指定です
門戸厄神阪急18,705人令和7年5月28日に「門戸荘南地区」の地区計画が変更された(西宮市告示甲第286号)エリアの駅です。周辺の標準地は門戸荘127番1が391,000円/㎡(+5.1%)、門戸東町150番3が332,000円/㎡(+4.4%)。成約個票では能登町の戸建(門戸厄神 徒歩15分・木造・1999年築・土地80㎡/延床125㎡・5LDK)が4,000万円で成約しています。土地80㎡・延床125㎡で4,000万円という水準が、西宮市の南部の戸建相場を端的に示しています
阪神国道阪急3,916人市公式の一覧で阪急の駅として掲載されている駅。市営駐輪場は「北今津第1〜第2」として整備されています。周辺の標準地は今津上野町54番3が363,000円/㎡(+3.1%)。「国道」を駅名にしている駅で、西宮市の指導要綱には「高容積地区での土地利用適正化に関する指導要綱」(平成17年3月1日)があり、その対象に「国道2号沿道の工業系用途地域」が含まれています。国道沿道では、用途地域だけでは読めない市独自の誘導が働いているということです
今津(阪神・阪急)阪神・阪急—市公式の一覧で「今津(阪神・阪急)」と、2社をまとめて記載されている駅です。周辺の標準地は今津久寿川町64番3が266,000円/㎡(+5.1%)、今津出在家町9番1が256,000円/㎡(+4.5%)。成約個票では津門綾羽町のマンション(今津〈阪急〉徒歩7分・RC・2001年築・専有70㎡・3LDK)が3,400万円で成約しています。市営駐輪場は「今津」「今津・西」の2か所
西宮(JR)JR37,368人阪神西宮駅とは別の駅です。西宮市には「西宮」を名のる駅がJRと阪神で2つあります。物件広告で「西宮駅徒歩◯分」と書かれていたら、どちらの西宮駅なのかを必ず確認してください。直線距離で離れており、徒歩圏はまったく重なりません。市営駐輪場は「JR西宮北第1〜第3」「JR西宮南第1〜第2」の計5か所。市内の商業地14地点では田中町67番が611,000円/㎡(+8.1%)、産所町14番2が596,000円/㎡(+9.0%)という水準が出ています
さくら夙川JR16,002人市公式の一覧でJRの駅として掲載されている駅。市営駐輪場は「JRさくら夙川北西」「南東(イ)」「南西」の3か所です。西宮市の市の花は「さくら」で、昭和40年3月に市制40周年を記念して市民公募で定められたものです。駅名にもその名が入っています。周辺は夙川の流域にあたり、洪水ハザードマップの想定降雨は817mm/12時間(流域平均)。武庫川(511mm/24時間)とは別の条件で作られた地図を見る必要があります
甲子園口(JR)JR35,268人成約87件・中央値4,300万円・平均徒歩10分。町丁目別の成約中央値では、甲子園口が25件・4,800万円(平均82㎡)で市内最高です。阪神甲子園駅とは別の駅なので、ここも混同にご注意ください。周辺の標準地は甲子園口1丁目49番が407,000円/㎡(+6.3%)、甲子園口4丁目118番5外が403,000円/㎡(+5.2%)。商業地では甲子園口北町243番4が550,000円/㎡(+8.9%)、甲子園口2丁目189番が475,000円/㎡(+7.7%)。上甲子園市民サービスセンターは甲子園口3-9-3にあります。市営駐輪場は北第1〜第5・南第1〜第4の計9か所で、市内で最も多い配置です
生瀬JR2,986人市の北部(塩瀬地域)の駅です。周辺の標準地は生瀬町2丁目610番13が68,900円/㎡(+1.3%・99㎡)。地積99㎡は北部12地点で最も小さく、北部のなかでは市街地に近い性格の場所だと読めます。塩瀬地域の人口は令和7年国勢調査(速報値)で24,377人=市全体の5.0%。塩瀬支所は名塩新町1の塩瀬センター1階にあります
西宮名塩JR14,456人成約79件・中央値1,700万円・平均徒歩13分。市内の主要6駅で中央値が最も低く、西宮北口(4,650万円)の約2.7分の1です(当方算出)。市公式の歴史資料によれば、JR西宮名塩駅の開業は昭和61年(1986年)11月1日。北部に鉄道駅ができたのが1986年だったという事実は、名塩ニュータウンの性格をそのまま説明しています。周辺の標準地は名塩南台1丁目12番4が52,500円/㎡(+5.0%)、名塩1丁目2420番が38,500円/㎡(+1.3%)、名塩茶園町594番33が28,500円/㎡(▲1.7%)、名塩美山37番が13,000円/㎡(0.0%)。名塩美山は市内の住宅地93地点で最安値です。名塩は「名塩和紙」の産地で、市は名塩和紙学習館を運営しています
西宮(阪神)阪神46,831人JR西宮駅とは別の駅です。このエリアで最大の論点は、阪神西宮駅北地区の地区計画が令和7年9月25日に決定されたこと(西宮市告示甲第707号)。市は同地区で公民連携事業と土地区画整理事業のページを設けており、市の中心部で面的な再整備が進行中です。同じ令和7年9月25日には和上公園(2.2.3040号)の都市計画変更も告示されています(告示甲第708号)。商業地では和上町19番1が760,000円/㎡(+11.1%)で、市内の商業地14地点で上昇率トップです。市営駐輪場は「西宮」「西宮・北」の2か所
香櫨園阪神11,288人市公式の一覧で阪神の駅として掲載されている駅。市営駐輪場は「香櫨園西第1」。成約個票では、川東町のマンション(香櫨園 徒歩2分・SRC・1998年築・専有65㎡・3LDK)が3,400万円、泉町のマンション(香櫨園 徒歩17分・RC・2005年築・専有75㎡・3LDK)が3,400万円。徒歩2分と徒歩17分、築1998年と築2005年で、成約価格が同じという例です。西宮市のマンション765件の中央値がちょうど3,400万円ですから、この2件はいずれも市の中心価格帯にあたります
久寿川阪神4,141人市公式の一覧で阪神の駅として掲載されている駅。市営駐輪場は「久寿川北」「久寿川南」の2か所です。周辺の標準地は今津久寿川町64番3が266,000円/㎡(+5.1%・164㎡)。鳴尾地域は令和7年国勢調査(速報値)で94,531人=市全体の19.6%で、本庁地域に次ぐ規模です
甲子園阪神52,729人成約90件・中央値3,950万円・平均徒歩12分。JR甲子園口駅とは別の駅です。周辺の標準地は甲子園六番町156番1が488,000円/㎡(+5.4%)で、市内の住宅地93地点で4位。そのほか甲子園二番町111番1外465,000円/㎡、甲子園四番町84番1が463,000円/㎡、甲子園砂田町76番405,000円/㎡と高い水準が並びます。一方で浜甲子園2丁目63番2外は231,000円/㎡(+1.8%)で、同じ「甲子園」でも番町と浜甲子園では2倍以上の差があります。市営駐輪場は北第1・南第1〜第3・西第1の計5か所
鳴尾・武庫川女子大前阪神23,886人鳴尾支所(鳴尾町3丁目5-14)のある駅。周辺の標準地は鳴尾町4丁目159番4外が282,000円/㎡(+2.2%)、東鳴尾町1丁目78番7が227,000円/㎡(+0.9%・64㎡)。東鳴尾町の地積64㎡は、市内の住宅地93地点で最も小さい標準地です(当方集計)。市内最大の標準地は結善町5番1の1,254㎡ですから、同じ市内で標準地の地積が約20倍ひらいていることになります。市営駐輪場は「鳴尾」「鳴尾・南」の2か所

※乗降客数は国土数値情報(駅別乗降客数データ)(国土交通省)https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-S12-2024.html の2024年の値をもとに株式会社MILLIONSが作成。鉄道事業者の提供資料にもとづく値で、事業者ごとに算出方法が異なります。このデータに含まれる市内の駅(表の駅)のなかでは、西宮北口駅(阪急)が約94,699人で最も多く、甲子園駅(阪神)約52,729人、西宮駅(阪神)約46,831人が続きます。JRでは西宮駅約37,368人、甲子園口駅約35,268人。北部の西宮名塩駅(JR)は約14,456人です。今津駅は阪神 約33,752人/日、阪急 約23,193人/日で、表では2社を1行にまとめているため人員欄は「—」にしています。

次に、表に載せた駅の選び方です。ここは西宮市でいちばん事故が起きやすいところです。西宮市の公式サイトには「どの駅が西宮市にあるか」を1件ずつ示した対応表がありません。そこで本ページでは、①自転車等放置禁止区域の指定駅一覧 ②市営自転車駐車場(駐輪場)の一覧という2つの市公式資料に駅名が掲載されていることを手がかりにしています。ただし、この2つの一覧は「西宮市が市内に区域・施設を設けている駅」を示すものであって、駅本体の所在市を証明するものではありません。また市公式のこの一覧には事業者名(JR・阪急・阪神)しか書かれておらず、路線名(◯◯線)の記載がありません。そこで本ページの表の「路線」欄も、市公式が書いている事業者名だけにしています。

そのうえで、次の3つの駅は表から外しています。
①阪急仁川駅は宝塚市の駅です。西宮市公式のキッズサイトは隣接市町について「東側:武庫川・仁川を境に尼崎市および宝塚市」と明記しており、仁川は市境の川です。ただしややこしいことに、西宮市には「仁川町1〜6丁目」という町名が実在します。地価公示でも仁川町1丁目63番1外が280,000円/㎡、仁川町4丁目102番外が320,000円/㎡、仁川町6丁目171番が136,000円/㎡という3地点が西宮市の標準地として設定されています。成約データでも仁川町は20件・中央値3,900万円・平均面積163㎡で、町丁目別の上位に入っています。「西宮市仁川町」は西宮市、「阪急仁川駅」は宝塚市。これを混同すると、市役所の窓口も、税率も、学区も、ごみの収集日も間違えます。
②阪神武庫川駅と、③洲先駅・武庫川団地前駅(市公式の一覧では阪神の駅として掲載)は、市境の武庫川沿いの駅です。市公式が「東側:武庫川…を境に尼崎市」と明記しているとおり、武庫川は市境の川なので、本ページの表には載せていません。これらの駅が最寄りの物件は、物件の住所(西宮市か尼崎市か)を登記と重要事項説明書で確かめてください。国土交通省の成約価格情報では、西宮市上田中町の戸建(2025年築・木造・土地55㎡/延床90㎡・3LDK)が「洲先 徒歩10分」として4,000万円で成約した記録があります。所在市がどこであれ、西宮市の物件の最寄駅として実際に機能しているということです。

そして、神戸電鉄について。西宮市の北部(山口町)は有馬温泉と同じ有馬郡だった地域ですが、市公式の駅関連の一覧(放置禁止区域・市営駐輪場)に、神戸電鉄の駅は1つも出てきません。北部(山口町)から南部へは、市が運行するさくらやまなみバスが乗り換えなしで結んでいます(後述)。

同じ駅名・似た駅名の取り違えにも注意してください。西宮市に関係する範囲だけでも、次のとおりです。「西宮」はJRと阪神で別の駅。「甲子園」(阪神)と「甲子園口」(JR)は別の駅。「今津」は阪神と阪急の2社(市公式も「今津(阪神・阪急)」と併記)。「夙川」(阪急)と「さくら夙川」(JR)も別の駅です。物件広告の「◯◯駅 徒歩◯分」は、社名まで確認しないと徒歩圏がまったく違うことになります。

最後に、成約データから見える駅の序列を並べておきます。国土交通省の成約価格情報(直近4四半期・西宮市1,220件)で、最寄駅として記録されている上位6駅は次のとおりです。西宮北口 120件・中央値4,650万円・平均徒歩10分/苦楽園口 106件・4,150万円・13分/甲子園 90件・3,950万円・12分/甲子園口 87件・4,300万円・10分/甲陽園 80件・4,250万円・12分/西宮名塩 79件・1,700万円・13分。上位5駅の中央値は3,950万円〜4,650万円の範囲に収まり、差は1.18倍しかありません(倍率は当方算出)。ところが6位の西宮名塩だけが1,700万円で、西宮北口との差は2.7倍になります。西宮市の成約価格は「駅ごとになだらかに違う」のではなく、「南部5駅の塊」と「北部」で断層のように分かれているという読み方のほうが、データに合います。

道路

西宮市で進行中の道路・鉄道の事業として、市公式が専用ページを設けているものが2つあります。1つは名神湾岸連絡線で、市公式によれば「名神高速道路、阪神高速3号神戸線(大阪方面)と阪神高速5号湾岸線を接続する」道路延長約3kmの自動車専用道路の計画です。令和3年度に国の新規事業化(令和3年3月30日に国土交通省が公表)とされ(市ページ更新日2024年4月5日)、市公式のカテゴリでは都市計画変更と環境影響評価の手続きのページが設けられています。もう1つは阪急武庫川新駅設置事業です。位置は阪急神戸線の武庫之荘駅〜西宮北口駅間(約3.3km)の武庫川橋梁上で、武庫之荘駅から約1.6km、西宮北口駅から約1.7km。市は令和7年度に駅舎等の詳細設計、令和8年度の夏頃に準備工(現地測量・現場事務所建築等)に着手し、「令和13年度末を新駅開業目標」としています(市「スケジュールと位置図」2025年4月30日更新)。尼崎市と西宮市の社会資本総合整備計画に位置づけられた事業です。新駅は、住宅需要の地図を変える可能性がある事業です。ただし開業は「目標」であり、新駅を理由にした価格の上乗せは、開業時期の不確実さも含めて判断してください。最新の進捗は市の事業ページでご確認ください。

都市計画道路については、市公式にページがあり、道路網の見直しが平成27年度に実施されています。都市計画道路の区域にかかる敷地は、建築に制限がかかることがあります。具体的には、将来の道路用地にかかる部分に階数や構造の制限が課される(都市計画法第53条の許可)ケースです。検討中の物件の前面道路や敷地に計画線がかかっていないかは、重要事項説明の前に、市の都市計画の窓口か「にしのみやWebGIS」で、計画線の有無と路線の幅員・整備時期を確認してください。

市の交通政策の枠組みも押さえておきます。西宮市は西宮市都市交通計画を持っており、市公式によれば、これは旧「総合交通戦略」(2016年)と「地域公共交通計画」を統合したものです。最終更新は2025年3月で、2024年2月・6月には鉄道駅の改良とコミュニティ交通の観点から改定されています。市がこの計画を策定する目的として掲げているのが「文教住宅都市」としての魅力の維持です。昭和38年の宣言が、令和の交通計画の目的にまで書き込まれている。このことは11章でもう一度扱います。市にはコミュニティ交通の専用ページもあります。

最後に、西宮市の道路と地形の関係について、正直に書いておきます。西宮市は市公式が「南北に長い市域は、北部の山地部と南部の平野部に分かれています」と記す市です。南部の平野部は阪神間の東西軸に沿って市街地が広がっていますが、六甲山麓の斜面住宅地(苦楽園・甲陽園・目神山・鷲林寺)と北部は、坂と山越えが前提になります。地価公示の標準地を見ても、甲陽園目神山町479㎡・鷲林寺南町446㎡・山口町上山口1丁目459㎡と、斜面と北部では1区画が非常に大きい。区画が大きいということは、道路から玄関までの距離も、擁壁の量も、除草や落ち葉の手間も大きいということです。西宮市の固定資産税の軽減メニューに「がけ地による評価額の減額」が入っているのは、こうした土地が市内に実在することの制度的な裏づけでもあります(申請が必要。資産税課 0798-35-3221・3222)。斜面の物件は、車の取り回し・擁壁の状態・冬季の路面を、必ず現地で、できれば雨の日に確認してください。

※出典:西宮市「自転車等放置禁止区域」https://www.nishi.or.jp/kotsu/kotsu/churin/hochikinshi.html /西宮市「自転車等駐車場」https://www.nishi.or.jp/kotsu/kotsu/churin/chushajo.html /西宮市「さくらやまなみバス」https://www.nishi.or.jp/kotsu/sakurayamanamibus/seidogaiyo/sakurayaanami.html /同「時刻表」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/sakurayamanamibus/jikokuhyo.html /西宮市「阪急武庫川新駅設置事業」https://www.nishi.or.jp/kotsu/kotsu/kotsukeikaku/mukohanshineki/index.html /同「スケジュールと位置図」https://www.nishi.or.jp/kotsu/kotsu/kotsukeikaku/mukohanshineki/shinchokujyoukyou/sukejyuru_ichizu.html /西宮市「名神湾岸連絡線」https://www.nishi.or.jp/kotsu/toshikeikaku/meishinwangan/meiwan.html /西宮市「西宮市都市交通計画」https://www.nishi.or.jp/kotsu/kotsu/kotsukeikaku/kotsukeikaku/kotsukeikaku.html /西宮市「都市計画道路」https://www.nishi.or.jp/kotsu/kotsu/doro/doro_toshi/index.html /西宮市「まちの位置(キッズサイト)」https://www.nishi.or.jp/kosodate/kids/town/town-place.html

06西宮市で家を買う前に必ず確認する「市街化調整区域」

兵庫県で家を探すとき、阪神間の平地しか見ていなかった方が最初につまずくのがこれです。 同じ市の中でも、駅前の市街地と山手・北部とで市街化区域と市街化調整区域が分かれています。 西宮市の市街化区域・市街化調整区域の面積と決定の経緯は、市の「西宮市都市計画年報(令和7年版・令和7年3月31日時点)」にまとめられています。年報は市の「西宮市都市計画決定一覧」のページから入手でき、国土交通省の「都市計画現況調査」と整合を図ったデータだと市は説明しています。

そのうえで、市が文章として公表していることは、はっきりしています。市公式は区域区分のページで、市街化区域を「既成市街地から臨海部の埋立地にかけて、計画的な市街化を優先する区域」、市街化調整区域を「六甲山などの自然環境や北部地域の農地など、市街化を抑制する区域」と説明しています。市が市街化調整区域の代表例として、真っ先に「六甲山」と「北部地域の農地」を挙げているということです。

西宮市の都市計画そのものは、かなり古くから始まっています。市公式は「西宮市では、昭和2年に西宮都市計画区域が決定され」と記しています。昭和2年=1927年、市制施行(1925年4月)のわずか2年後です。区域区分(いわゆる「線引き」)そのものは昭和43年(1968年)の都市計画法で創設された制度ですから、西宮市の都市計画には線引きより40年早く始まった歴史があることになります。

実務的に効いてくるのは、次の点です。西宮市で市街化調整区域に当たる可能性があるのは、市が名指ししている「六甲山などの自然環境」と「北部地域の農地」、つまり南部の六甲山麓の山側と、北部(塩瀬・山口)だと読むのが自然です。ただし個別の土地がどちらの区域に入るかは、市の「にしのみやWebGIS」か重要事項説明書でしか確認できません。町名で決めつけられる話ではありませんので、必ず物件単位でご確認ください。

※区域区分の決定・変更:区域区分の決定・変更の経緯と面積は、市の「西宮市都市計画決定一覧(西宮市都市計画年報)」のページに掲載されている「西宮市都市計画年報(令和7年版・令和7年3月31日時点)」で確認できます。問い合わせは西宮市 都市計画課(0798-35-3660)です

市街化調整区域だと何が起きるか

  • 原則として建築を目的とした開発ができない=将来の建て替えに許可が要る、あるいはできない場合がある
  • 住宅ローンの審査が通りにくい金融機関がある。取扱不可・融資比率を下げるなどの扱いになることがある
  • 再建築不可・接道条件・既存宅地の扱いなど、物件ごとに個別確認が必須
  • 一方で都市計画税がかからない=毎年のランニングコストは市街化区域より低い

都市計画税(税率0.3%)について、西宮市は「市街化区域内の土地・家屋に対してかかります」と明記しています。つまり市街化調整区域内の土地・家屋には、都市計画税がかかりません。固定資産税1.4%と合わせると、市街化区域内では1.7%、市街化調整区域内では1.4%。課税標準額が同じなら、毎年0.3%分だけ保有コストが違うということです。ただし「西宮市の北部だから都市計画税がかからない」という書き方は誤りになります。北部にも市街化区域はあり、その証拠に令和7年12月23日に山口町名来2丁目10ほか16地区で生産緑地地区の変更が告示されています(西宮市告示甲第966号)。生産緑地地区は市街化区域内の農地を対象とする制度ですから、名来2丁目には市街化区域が存在するということになります。判断は納税通知書と重要事項説明書で行ってください。

調べ方(ご自身でも確認できます)

  • 市の都市計画情報(Web GIS)で住所を入力して区域を確認する
  • 固定資産税の納税通知書を見る。都市計画税が課されていれば市街化区域、課されていなければ市街化調整区域の可能性が高い
  • 重要事項説明書の「都市計画法にもとづく制限」欄を確認する

※家タダでは、ご検討中の物件が調整区域かどうか、再建築の可否、ローンが通る金融機関があるかを契約前に無料で調査します。物件URLをお送りください。

西宮市で「市街化調整区域かどうか」が効いてくる場面

面積の内訳は都市計画年報で確認できますが、物件探しでより役に立つのは市が自分の言葉で書いていることです。そこから、実務上どこを警戒すべきかは絞り込めます。

市が書いていること買う側にとっての読み方
市街化区域=「既成市街地から臨海部の埋立地にかけて、計画的な市街化を優先する区域」阪急・JR・阪神の各線沿いの既成市街地と、西宮浜・鳴尾浜などの埋立地は市街化区域である可能性が高いと読めます
市街化調整区域=「六甲山などの自然環境や北部地域の農地など、市街化を抑制する区域」六甲山麓の山側と、北部(塩瀬・山口)の農地が市街化調整区域の代表例だと市が明示しています
生産緑地地区の変更を令和7年12月23日に「名来2丁目10ほか16地区」で告示(西宮市告示甲第966号)名来=山口町名来。生産緑地は市街化区域内農地の制度なので、北部にも市街化区域があることが分かります。「北部=全部調整区域」ではありません
都市計画税は「市街化区域内の土地・家屋に対してかかります」納税通知書を見れば、その土地がどちらかはほぼ判別できます。都市計画税が課されていれば市街化区域です

西宮市の調整区域には、もう一段のルールがある

ここが西宮市の特徴です。市街化調整区域には都市計画法の建築制限がかかりますが、西宮市はそれに加えて「市街化調整区域における緑の保全等に関する指導要綱」を持っています。市公式に掲載されている内容は次のとおりです。

項目内容(市公式)
対象区域市街化調整区域内。とくに「良好な自然環境を有する六甲山系・北摂山系の森林などの地域」
発動する規模敷地規模300㎡以上の建築行為・土地利用行為
区分敷地を保全区域・育成区域・共生区域に区分して緑化率を規定
緑化率の例敷地1ha以上の場合、保全区域では緑化率60%以上(同20%以上)
植栽「100平方メートルあたり高木(H=3.5m以上)5本以上かつ低木100本以上」

300㎡=約91坪です。これはかなり小さい閾値です。西宮市の住宅地の標準地93地点の地積は、市全体の単純平均で221㎡(当方算出)。北部12地点も平均221㎡です。つまり標準的な区画を2つ合わせただけで、この要綱の対象規模に届くということになります。市街化調整区域で土地を動かすときのコストを、西宮市は制度として高く設定している。名塩美山の13,000円/㎡という市内最安値の背景には、こうした制度の積み重ねがあります(ただし市が「この要綱が地価を下げている」と書いているわけではありません。本ページでは、制度と価格をそれぞれ事実として並べるにとどめます)。

近郊緑地保全区域 ― 木を切るのにも届出が要る

西宮市には、国の制度である近郊緑地保全区域もあります。根拠法は「近畿圏の保全区域の整備に関する法律」。国土交通大臣が指定する区域で、市公式は指定の趣旨を次のように引用しています。

「無秩序な市街地化のおそれが大であり、かつ、これを保全することによって得られる既成都市区域及びその近郊の地域の住民の健全な心身の保持及び増進又はこれらの地域における公害若しくは災害の防止の効果が著しい土地」

この区域内では、次の行為を行うときに「あらかじめ、西宮市長にその旨を届け出なければなりません」。

届出が必要な行為除かれるもの
①建築物の新築・改築・増築地下に設けるもの、高さ5m以下かつ床面積10㎡以下の増改築
②工作物の新築・改築・増築仮設、地下、高さ5m以下のもの
③土地の形質変更(宅地造成・開墾など)地下、面積60㎡以下で高さ3m超の法面を生じないもの
④木竹の伐採除伐・間伐等の保育、枯損木・危険木
⑤水面の埋立・干拓60㎡以下
⑥屋外堆積(土石・廃棄物・再生資源)60㎡以下かつ高さ1.5m以下

④の「木竹の伐採」に届出が要るという点は、山手の物件を検討する方には覚えておいていただきたいところです。庭の大きな木を切る、敷地の竹林を整理するといった行為が、区域内では市長への届出の対象になります。区域の範囲は市の「近郊緑地保全区域図」のページ(図面)で示されています。山手・北部の物件を検討する場合は、購入前にその図面で敷地が区域にかかるかを確かめ、届出の時期・方法は西宮市 開発審査課(0798-35-3491)にご確認ください(市の案内は「あらかじめ」届け出る、という書き方です)。

逆に、南部の市街化区域では「都市計画税がかからない選択肢」が無い

西宮市の人口の91.6%は南部(本庁・鳴尾・瓦木・甲東)に住んでいます。そして市は市街化区域を「既成市街地から臨海部の埋立地にかけて」と説明しています。南部の平野部で物件を探す限り、ほぼ確実に市街化区域=都市計画税0.3%の対象だと考えておくのが現実的です。固定資産税1.4%と合わせて毎年1.7%。西宮市は住宅地の㎡単価が兵庫県内5位・市のみ2位という水準の市ですから、この1.7%の絶対額も相応に大きくなります。これは西宮市を検討するうえでのコスト面のデメリットとして、正直に書いておきます。税の詳細は08章で扱います。

出典:西宮市「地域地区(区域区分・用途地域)」https://www.nishi.or.jp/kotsu/toshikeikaku/nishinomiya_toshi/toshikeikaku/chiikichiku.html /西宮市「西宮市の都市計画の概要」https://www.nishi.or.jp/kotsu/toshikeikaku/nishinomiya_toshi/toshikeikaku/gaiyo.html /西宮市「市街化調整区域における緑の保全等に関する指導要綱」https://www.nishi.or.jp/jigyoshajoho/kaihatsujigyo/kaihatsujigyo/keikakushishin/shigaikachosei.html /西宮市「近郊緑地保全区域」https://www.nishi.or.jp/jigyoshajoho/kaihatsujigyo/kinkoryokuchi/kinko.html /同「届出が必要な行為」https://www.nishi.or.jp/jigyoshajoho/kaihatsujigyo/kinkoryokuchi/kinko-todokee.html /西宮市「都市計画決定一覧(令和7年4月1日以降)」https://www.nishi.or.jp/kotsu/toshikeikaku/nishinomiya_toshi/kettei-list.html

07西宮市の固定資産税・都市計画税(毎年かかるコスト)

購入時の諸費用だけでなく、買ったあと毎年かかる税金も判断材料です。 仲介手数料は1回きりですが、固定資産税・都市計画税は所有している限り毎年発生します。

税目税率課税対象
固定資産税1.4%市街化区域・市街化調整区域を問わず課税
都市計画税0.3%市街化区域内の土地・家屋のみ
合計(市街化区域)1.7%課税標準額に対して

西宮市の固定資産税は1.4%、都市計画税は0.3%。いずれも市公式の2つのページで同じ値が確認できます。

ここで西宮市に固有の論点が1つあります。市は都市計画税について「市街化区域内の土地・家屋に対してかかります」とはっきり書いています。つまり市街化調整区域内の物件には都市計画税がかかりません。市街化区域内なら合計1.7%、市街化調整区域内なら1.4%です。西宮市は市街化調整区域の代表例として「六甲山などの自然環境や北部地域の農地」を挙げている市ですから、山手や北部の物件では、この0.3%の差が実際に生じうるということになります。ただし区域の境界は町名単位ではなく、「北部だから都市計画税がかからない」とは限りません。区域の分布は「にしのみやWebGIS」で住所ごとに確認できます。北部の山口町名来2丁目では令和7年12月23日に生産緑地地区の変更が告示されており、生産緑地は市街化区域内農地の制度ですから、北部にも市街化区域は存在します。判断材料は、納税通知書と重要事項説明書です。

納税義務者は賦課期日(毎年1月1日)現在の所有者で、1年分がその人に課税されます。年の途中で売買した場合、日割りの精算は売主・買主の合意で行う商慣習であって、市が按分して課税してくれるわけではありません。決済時の固定資産税・都市計画税の精算金は、仲介手数料とは別にかかる実費です。西宮市の価格帯(戸建の成約中央値4,000万円)では、この精算金も相応の額になります。

免税点は土地30万円・家屋20万円。同一人が市内に所有する資産の課税標準額の合計がこの額に満たない場合は課税されません。家屋の免税点は、地方税法の改正で令和9年度分から30万円に上がります(土地30万円は変わりません。地方税法第351条)。

住宅用地の課税標準の特例は、市の公表値で小規模住宅用地(住宅1戸当たり200㎡以下の部分)が固定資産税で6分の1・都市計画税で3分の1、一般住宅用地(200㎡を超える部分)が固定資産税で3分の1・都市計画税で3分の2です。適用の限度は「家屋の床面積の10倍」まで。市は計算例として、300㎡の敷地に1戸がある場合は200㎡を小規模住宅用地、残り100㎡を一般住宅用地として計算すると説明しています。

西宮市の方は、この「200㎡」という線を強く意識してください。理由は2つあります。

1つめ。成約データでは、西宮市の戸建455件の平均面積(土地面積)は150㎡で、200㎡は超えていません。ただし町丁目別に見ると北六甲台247㎡・仁川町163㎡・東山台137㎡という水準で、北部や山手では200㎡超がふつうに流通します。成約の個票でも、北六甲台の戸建は土地305㎡(延床155㎡・2008年築・3LDK+S)で4,000万円、苦楽園六番町の戸建は土地210㎡(延床220㎡・1994年築・7LDK)で4,000万円という記録が出ています。200㎡を超えた部分には、小規模住宅用地の6分の1ではなく一般住宅用地の3分の1が適用されます。

2つめ。西宮市の地価公示の標準地そのものが、南部の斜面住宅地で非常に広いことです。甲陽園目神山町479㎡・鷲林寺南町446㎡・仁川町6丁目394㎡・苦楽園三番町219㎡・苦楽園六番町265㎡。これらはいずれも㎡単価では市内の最安層ですが、面積が大きいので総額はそれなりになりますし、毎年の固定資産税でも「広さ」がそのまま効いてきます。斜面の高級住宅地を検討する方は、㎡単価の安さだけでなく、保有コストの総額で見てください。

新築住宅の減額措置は、令和8年4月1日から床面積要件が変わっています。減額の内容は「居住部分の床面積120平方メートルまでの部分について、固定資産税額が2分の1に減額」。床面積の要件は、新築日が令和8年3月31日までなら一般住宅50〜280㎡(共同賃貸住宅は1戸当たり40〜280㎡)、令和8年4月1日〜令和13年3月31日の新築なら一般住宅40〜240㎡です。上限が280㎡から240㎡に下がっています。減額期間は一般住宅・共同賃貸住宅が「新たに課税されることとなった年度から3年度間」、地上3階建以上の中高層耐火・準耐火構造住宅が「5年度間」。そして「都市計画税にはこの減額措置は適用されません」と市は明記しています。認定長期優良住宅は、地方税法の規定で減額期間が5年度分(中高層耐火建築物は7年度分)です(地方税法附則第15条の7)。

西宮市で特筆すべきなのが、軽減メニューに「がけ地による評価額の減額」が入っていることです。六甲山麓の斜面住宅地を大量に抱える市らしい項目で、市公式の土地の軽減のページに項目名が掲げられています。市の説明は「宅地内でがけ地・法面等で使用できない部分がある場合」に、要件を満たせば「申請により評価額の減額を行います」。自動では適用されず、申請が要るという点が大事です。がけ地を含む敷地を検討する場合は、売主様の物件で申請済みかどうかと、減額の程度を市の資産税課(0798-35-3221・3222)でご確認ください。なお共用私道は「宅地価格の10分の1に軽減」、公衆用道路は非課税です。私道負担のある物件では、この扱いも確認しておく価値があります。

最後に水準の話です。西宮市の住宅地の公示価格は1㎡あたり平均293,484円で、兵庫県内で住宅地の標準地が3地点以上ある40市区町村のうち5位、神戸市の9区と町を除いた25市のなかでは2位(1位は芦屋市395,000円/㎡)。地価が高いということは、同じ広さなら毎年の税額も高いということです。ただし市内の標準地は525,000円/㎡から13,000円/㎡まで40.4倍ひらいており、「西宮市だから固定資産税が高い」と一律に言うことはできません。場所次第で、まったく違います。

免税点

同一人が西宮市内に所有する資産の課税標準額の合計が次の額に満たない場合は課税されません。

区分免税点
土地300,000円
家屋200,000円

※納期:年4期。市公式は「納税通知書は毎年5月10日頃に送付します」「4期に分けて納めていただきます」(一括納付も可)と記しています。各期の納期限は、市の「市税の納付(納期限など)」ページに掲載の「納付納入期限一覧表(令和8年度)」と納税通知書で確認できます(税務管理課 0798-35-3218)/賦課期日は1月1日。1月1日時点で市内に固定資産を所有する人が納税義務者

※税率は西宮市の公表資料、免税点は地方税法第351条にもとづきます。税額は物件ごとの課税標準額により異なります。正確な税額は市の税担当課または納税通知書でご確認ください。

08西宮市の学区・子育て支援(住所で決まるもの)

西宮市は学校選択制を実施していません(指定校制)。住所地によって通う小学校・中学校が決まります。西宮市では住所そのものが学校を決めるため、物件選びの段階で通学区域を確認しておく重要度が上がります。西宮市教育委員会は、就学すべき学校を「西宮市立小学校、中学校及び義務教育学校の通学区域に関する規則」に基づいて住所ごとに指定しています(市「学校区(町名別)」令和8年4月1日更新)。どの住所がどの学校になるかは、市の「令和8年度 小・中・義務教育学校 学校区(町名別)」のページで、町名・番地ごとに引けます。

指定された学校以外に通う道は3つあります。①指定学校の変更(市内に住み、別の市立学校へ)、②区域外就学(市外に住みながら西宮市立学校へ)、③通学区域特認校の西宮浜義務教育学校(就学を承認されれば市内全域から通える)です。①②について市は「特別な事由がある場合、保護者の申し出により、指定学校以外の学校への就学が認められる場合があります」と説明し、基準を「指定学校・区域外就学許可基準」として公表しています。住宅の購入・転居の予定と入学時期が重なる方は、購入前に西宮市教育委員会 学事課(0798-35-3850)で、検討中の住所の指定校と、ご家庭の事情が許可基準に当てはまるかをご確認ください。

指定された学校以外に通えるケース(指定校変更)

指定校制でも、次の事由に当てはまれば指定校以外への就学が認められる場合があります。 「入学前に転居予定」「建て替え中の仮住まい」は多くの市で認められるため、 購入と入学のタイミングが重なる方は事前に教育委員会へ確認してください。

許可される事由内容
指定学校の変更(市内)西宮市内で、住所によって指定された学校から別の市立学校へ変更することです。市の説明は「特別な事由がある場合、保護者の申し出により、指定学校以外の学校への就学が認められる場合があります」。認められる事由は市の「指定学校・区域外就学許可基準」に定められています。市の案内は「学校または学事課へご相談ください」です。転居予定・学期途中の転居などの事情がある方は、購入前に西宮市教育委員会 学事課(0798-35-3850)へ相談してください。
区域外就学(市外に住む場合)西宮市外に居住しながら、西宮市立の学校に就学することです。他市から西宮市内の学校へ通わせたい場合、あるいは西宮市内の物件を買ったものの引渡しが年度途中になる場合などに関わってきます。基準は指定学校の変更と同じ「指定学校・区域外就学許可基準」で、相談先も学事課(0798-35-3850)です。
通学区域そのものの一部変更市は「小・中学校の通学区域の一部変更について」で過去の変更を公表しています。例えば平成28年4月に大森町3〜12番・15〜18番を瓦林小から高木小へ(瓦林小の教室不足への対応)、堤町・上之町・荒木町5〜22番を瓦木中から甲武中へ(平成29年4月からの変更予定として公表・瓦木中の教室不足への対応)、平成22年4月には船坂小の廃校で山口町船坂が山口小へ移っています。教室不足や統廃合で学区は変わりうるので、「いま公表されている学区」と「お子様が入学する時点の学区」がずれる可能性は頭に入れておいてください。
西宮浜義務教育学校(通学区域特認校)西宮市立総合教育センター付属 西宮浜義務教育学校は通学区域特認校で、市は「就学を承認された場合は、西宮市内全域から就学することができます」と案内しています。令和9年4月就学の募集では、まず就学説明会への申込み(令和8年9月28日〜10月19日)があり、募集要項と募集定員は説明会の後に掲載するとしています(市「西宮浜義務教育学校 令和8年度(令和9年4月就学)の児童・生徒募集」2026年9月28日更新)。問い合わせは教育研修課(0798-35-2864)です。
確認の方法西宮市で学区を理由にエリアを絞るなら、①市の「学校区(町名別)」ページで検討中の住所の指定校を引く ②番地で区域が分かれる町では番地まで確かめる ③指定校変更・区域外就学が必要になりそうなら学事課(0798-35-3850)に相談する、の順で進めてください。

※許可基準・受付時期は毎年変わります。最終判断は西宮市の教育委員会です。必ず一次情報でご確認ください。

子育て支援は「市町村ごとに」違う

こども医療費助成や待機児童数は市町村が独自に決めているため、 隣の市に移るだけで条件が変わります。同じ兵庫県内でも、市が変われば条件が変わります。

項目内容
こども医療費助成の対象0歳から高校3年生まで(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)
所得制限所得制限なし(市が公式に明記)
一部自己負担令和8年1月1日から、外来・入院とも一部負担金が無料。市の逐語は「令和8年1月1日から、高校生世代までのお子様を対象に、年齢・所得区分に関係なく一部負担金(外来・入院)が無料となりました」
保育所等の待機児童数75人(令和8年4月1日現在・こども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめ(令和8年4月1日)」)

西宮市で学区を調べる手順

西宮市の学区は、市の「令和8年度 小・中・義務教育学校 学校区(町名別)」で、町名・番地から小学校と中学校を引けます。いちばん確実なのはこのページを使うことです。

調べたいこと市の公表資料使い方
その住所の指定校令和8年度 学校区(町名別)(令和8年4月1日更新)町名で引く。番地・道路・川で学校が分かれる町があるので番地まで確認
学校ごとの区域令和8年度 学校区(校名別)通わせたい学校から逆に区域を確認
指定校以外に通えるか指定学校・区域外就学許可基準転居予定・学期途中の転居などの扱いを学事課(0798-35-3850)に相談
学区が変わる可能性小・中学校の通学区域の一部変更について教室不足・統廃合による過去の変更例を確認

学区は物件価格に直結する情報ですから、最終確認は必ず市教育委員会にしてください。西宮市教育委員会 学事課の電話番号は0798-35-3850です。

中学校区でみる西宮市の学校の組み合わせ

町名別の表から、中学校ごとにどの小学校の区域が含まれるかを整理すると、次のとおりです(1つの小学校区が2つの中学校区に分かれる場合は両方に出ています)。

中学校表に出てくる小学校
苦楽園中夙川・北夙川・苦楽園
大社中大社・安井・神原・甲陽園・夙川
上ケ原中広田・上ケ原・上ケ原南・大社・甲陽園・神原
甲陵中甲東・上ケ原・段上西
平木中平木・広田・大社
浜脇中浜脇・香櫨園
真砂中用海・今津・南甲子園
今津中用海・津門・今津
深津中深津・瓦木
瓦木中高木・瓦林・高木北
甲武中樋ノ口・段上・段上西
上甲子園中春風・上甲子園
学文中小松・鳴尾北
鳴尾中鳴尾北・南甲子園・甲子園浜・鳴尾
浜甲子園中甲子園浜・鳴尾東
鳴尾南中鳴尾東・高須
高須中高須西
塩瀬中(北部)生瀬・東山台・名塩
山口中(北部)北六甲台・山口
西宮浜義務教育学校(小中一貫。西宮浜1〜4丁目/通学区域特認校)

※西宮市「令和8年度 小・中・義務教育学校 学校区(町名別)」の表から当方が整理したものです。校区は諸事情により変更になることがあると市は案内しています。個別の住所は必ず市の表または学事課でご確認ください。

子育てのコストは、2026年に大きく動いた市です

西宮市の子育て関係で、2026年に2つの大きな変更がありました。これは物件を検討するときに知っておく価値があります。

時期内容読み方
令和8年1月1日こども医療費が高校生世代まで、年齢・所得区分に関係なく一部負担金(外来・入院)無料に拡充前は高校生世代などで「外来:1日800円限度(月2回まで、3回目以降無料)」でした。2026年より前の情報は古いということです
令和8年4月1日学校給食費を改定。通常額は小355円/中410円(1食)。ただし令和8年度は保護者負担が小50円/中205円に軽減(一部対象外有)「無償化」ではありません。年度を限った軽減措置です。小は約86%軽減、中は50%軽減と幅が違います(率は当方算出)

給食費については、表現に注意してください。市の文言は「令和8年4月1日に給食費を改定しましたが、令和8年度は保護者負担額が軽減されます」です。年度を限った書き方になっている以上、翌年度以降も小50円・中205円が続くとは限りません。兵庫県内でも、給食費の扱いは市によってまったく違います。西宮市を「給食費が無償の市」として紹介している情報があれば、それは誤りです。

いっぽうこども医療費の拡充は大きいです。0歳から高校3年生(18歳に達する日以後の最初の3月31日)まで、所得制限なしで外来・入院の一部負担金が無料。助成は原則として申請月から始まりますので、西宮市に転入されたら、引っ越しの手続きと一緒に申請を済ませてください。遡って助成されるわけではありません。

学区と地価の関係 ― 西宮市では先に「南部か北部か」で桁が変わる

西宮市の住宅地93地点は、最高の羽衣町525,000円/㎡から最安の名塩美山13,000円/㎡まで40.4倍ひらいています。この差は学区で説明できる幅を大きく超えていて、南北の地形と、六甲山麓の斜面という土地の条件が主な説明要因です(04章で詳しく扱います)。西宮市で予算を組むときは、学区の前に、まず「南部か北部か」「平地か斜面か」で桁が変わると考えてください。

そのうえで、学区を理由に物件を絞るなら、①市の「学校区(町名別)」で検討中の住所の指定校を引き、②通学区域の変更予定の有無と③指定校変更の許可基準を、市教育委員会 学事課(0798-35-3850)で確認してください。家タダでも、ご依頼いただければ契約前の調査のなかで確認します。

出典:西宮市「通学区域」https://www.nishi.or.jp/kosodate/kyoiku/gakkokyoiku/tsugakukuiki/index.html /「令和8年度 小・中・義務教育学校 学校区(町名別)」https://www.nishi.or.jp/kosodate/kyoiku/gakkokyoiku/tsugakukuiki/r6chomeibetsu.html /「指定学校の変更・区域外就学について」https://www.nishi.or.jp/kosodate/kyoiku/gakkokyoiku/tsugakukuiki/shiteigakko.html /「小・中学校の通学区域の一部変更について」https://www.nishi.or.jp/kosodate/kyoiku/gakkokyoiku/tsugakukuiki/shochu-henko.html /「市立の学校」 https://www.nishi.or.jp/kosodate/kyoiku/gakkokyoiku/gakko.html /「西宮浜義務教育学校(児童・生徒募集)」https://www.nishi.or.jp/kosodate/kyoiku/gakkokyoiku/hamagimubosyuu.html /「学校給食費」 https://www.nishi.or.jp/kosodate/kyoiku/gakkokyushoku/kyushokuhi.html /「こども医療費助成」https://www.nishi.or.jp/kurashi/iryohijosei/nyuyojito/kodomoiryo-josei.html /「こども医療費助成の拡充」https://www.nishi.or.jp/kurashi/iryohijosei/nyuyojito/nyuyoji-kakuju.html /こども家庭庁「保育所等関連状況取りまとめ(令和8年4月1日)」https://www.cfa.go.jp/policies/hoiku/torimatome/r8

09西宮市で家を買う前に必ず確認したい点

1|土砂災害警戒区域261箇所・特別警戒区域132箇所

西宮市で最初に確認すべきは、土砂災害の区域指定です。 兵庫県の資料(令和8年6月30日現在)では、西宮市の指定状況は次のとおりです。

区分急傾斜地の崩壊土石流 地滑り計
土砂災害警戒区域(イエロー)187 686261箇所
土砂災害特別警戒区域(レッド)113 190132箇所
(参考)兵庫県計・警戒区域14,2096,988 35621,553箇所
(参考)兵庫県計・特別警戒区域10,6892,124 012,813箇所

警戒区域261箇所・特別警戒区域132箇所。 レッドとイエローの比は132÷261=50.6%で、 兵庫県全体の12,813÷21,553=59.4%よりやや低いものの、 絶対数としては阪神間で大きい部類です (比率は当方算出)。 参考までに、神戸市北区は警戒区域858箇所・特別警戒区域424箇所です。

この2つの区域は、性質がまったく違います。市公式の説明はこうです。

区分市公式の説明(趣旨)買う側への影響
土砂災害警戒区域(イエロー) 「住民等の生命又は身体に危害が生じるおそれがある区域」 建築そのものの制限はありませんが、重要事項説明の対象です。 避難体制の整備が求められる区域です
土砂災害特別警戒区域(レッド) 「建築物に損壊が生じ、住民等の生命又は身体に著しい危害が生じるおそれがある区域」で、 開発行為の制限・建築物の構造規制がかかる 居室を有する建築物に構造規制がかかり、開発には許可が必要になります。 住宅ローンの担保評価や、将来の建て替えの自由度に直接響きます

西宮市でこの論点が特に重いのは、住宅地の分布が理由です。 04章で見たとおり、西宮市には 甲陽園・苦楽園・目神山・鷲林寺・仁川といった六甲山麓の斜面住宅地と、 名塩・生瀬・東山台・北六甲台・すみれ台・宝生ケ丘といった北部の斜面ニュータウンが あります。 これらは、市内で最も㎡単価が低い一群でもあります。 「相場より安い」と思った物件が、区域内だったという事態は起こりえます。

※区域がどの町丁目・どの敷地にかかるかは、市の土砂災害ハザードマップ(北部版・南部版)と 兵庫県CGハザードマップで、物件の住所ごとに確認してください。 本ページでは「甲陽園目神山が区域内である」といった個別の断定はしていません。 出典:兵庫県「土砂災害警戒区域指定状況(市町別)」令和8年6月30日現在 https://web.pref.hyogo.lg.jp/ks15/documents/0630shiteijoukyou.pdf / 西宮市「土砂災害ハザードマップ」 https://www.nishi.or.jp/kurashi/anshin/bosaijoho/kakushumap/hazardmap/dosya_hazard.html

なお、市の土砂災害ハザードマップの紙地図は「北部・南部の2分割」 (2026年8月更新)でしか作られていません。 1枚の地図に収まらない市域だということが、ここにも出ています。 市は参考として山地災害危険地区・土石流危険渓流も掲載しています。

2|洪水は「どの川を見るか」が地域で違う

西宮市の洪水ハザードマップでいちばん重要なのは、 対象河川ごとに想定降雨がまったく違うということです。 市公式が公表している条件は次のとおりです。

対象河川想定降雨(流域平均)管理者備考
武庫川511mm/24時間兵庫県 北部・南部に分けてPDF提供されています
有馬川391mm/6時間兵庫県 北部・山口町を流れる川。南部とは別の条件
夙川・芦屋川各817mm/12時間兵庫県 南部の西側
新川・東川・津門川・新戎川・堀切川・宮川各817mm/12時間兵庫県 南部の市街地を流れる中小河川

同じ市内で、想定降雨が「511mm/24時間」「391mm/6時間」「817mm/12時間」と 3通りあります。 これは、西宮市の川が流域の性格も、降り方の想定も違うことを意味します。 あなたが検討している住所は、どの川のハザードマップを見るべきなのか。 これを最初に決めてください。

そして、市の洪水ハザードマップは3種類の地図で構成されています。

  • ①浸水深。どれだけの深さまで浸かるか。
  • ②「水深0.5メートル以上が続く時間」=浸水継続時間。 これは見落とされがちですが、実務的にはきわめて重要です。 浸水が長く続けば、避難生活の期間も、 建物の復旧に要する費用と時間も大きく変わります。
  • ③「家屋倒壊・流失」のおそれがある区域(氾濫流・河岸侵食)。 浸水するかどうかではなく、家そのものが壊れるおそれがある区域という意味です。 これに該当する場合、建物の被害の性質がまったく変わります。

マップの更新は2025年8月。 浸水深・継続時間・家屋倒壊等氾濫想定区域は、物件の住所で地図を開き、3種類とも確認してください。 読み方に迷ったら、市 防災危機管理課(0798-35-3626)に問い合わせできます。

出典:西宮市「洪水ハザードマップ」 https://www.nishi.or.jp/kurashi/anshin/bosaijoho/kakushumap/hazardmap/kozui_hazard.html

3|高潮 ― 「910hPa・500〜4000年に1度」という前提

臨海部(西宮浜・鳴尾浜ほか)を検討される方は、高潮の想定を必ず見てください。 兵庫県が令和4年6月7日に高潮浸水想定区域を指定しています。 想定の前提は、市公式によれば次のとおりです。

項目想定
想定台風 「910ヘクトパスカル、移動速度73キロメートル (500〜4000年の確率で発生する規模)」
潮位 台風期の朔望平均満潮位(T.P.+0.9m)+異常潮位(+0.143m) =「T.P.+1.043メートル」
堤防一定潮位で破堤することを想定
河川武庫川等の主要河川は基本高水流量が流下している状態を仮定
対象大阪湾沿岸(兵庫県域)
マップ更新令和7年8月

「500〜4000年の確率で発生する規模」という前提は、 裏を返せば「めったに起きないが、起きたらこうなる」という想定だということです。 住宅ローンを35年で組むなら、その期間に起きる確率は低い。 しかし、建物の資産としての寿命はもっと長いし、 浸水想定区域に入っているかどうかは、重要事項説明の対象でもあります。 臨海部の物件では、市の高潮ハザードマップで物件の住所の想定浸水深を必ずご確認ください。

出典:西宮市「高潮ハザードマップ」 https://www.nishi.or.jp/kurashi/anshin/bosaijoho/kakushumap/hazardmap/107509720220722.html

4|津波 ― いま、地図が「過渡期」にあります

西宮市の津波ハザードマップについては、 2026年9月時点の状況を正確にお伝えしておく必要があります。

市は、「2025年防災マップ」の津波ハザードマップで、 水深「0〜0.3m」と「0.3〜1m」の配色を取り違える誤りがあったことを公表し、 訂正版を掲載しています。 市は「この訂正は水深の表記(配色)に関するもの」であり、 危険度評価そのものの変更ではないと明記しています。

そして、紙版の配布は、兵庫県が南海トラフ地震の新想定を反映した 津波浸水想定を公表した後に行う予定だとしています。市のページ(2026年9月4日更新)では、県の新想定は「令和8年度当初に公表予定」とされたまま、まだ公表されていません。

つまり、いまの西宮市の津波ハザードマップは
①訂正版が電子的に公開されている状態であり、
②兵庫県の新想定が反映されたものではない、という過渡期にあります。
臨海部の物件を検討されている方は、いま見ている地図が最終版ではない 可能性があることを前提にしてください。

市の津波ハザードマップのページ(2026年9月4日更新)では、 兵庫県の新しい津波浸水想定区域図はまだ公表されておらず、地図には反映されていません。 掲載中の地図は「(R8.8訂正版)津波ハザードマップ」です。 臨海部の物件では、訂正版の地図で住所の浸水深を確認し、県の新想定の公表後にもう一度確認してください。 問い合わせは西宮市 防災危機管理課(第二庁舎4階・0798-35-3626)です。

出典:西宮市「津波ハザードマップ」 https://www.nishi.or.jp/kurashi/anshin/bosaijoho/kakushumap/hazardmap/tsunamihazardmap.html

5|そのほかに市が公開している地図

西宮市は、洪水・高潮・津波・土砂災害のほかにも地図を公開しています。 物件の住所で、全部確認してください。

種類市公式の内容
内水氾濫「想定し得る最大規模の降雨」による内水氾濫で予想される浸水深を示した 内水ハザードマップ(令和8年2月更新)。川から離れた場所でも、下水・水路があふれて浸水することがあります
地質・活断層西宮市地質活断層図。第四紀後半(数十万年前から現在まで)に繰り返し動いたとみなされる断層を 活断層としています(2025年12月11日更新)。軟弱な地盤では揺れが増幅されると市は説明しています
液状化危険度分布図「南海トラフ巨大地震(陸側ケース)」発生時の液状化危険度。 兵庫県CGハザードマップ上で表示(2025年12月11日更新)
山地災害危険地区・土石流危険渓流 土砂災害ハザードマップに参考として掲載

とくに液状化危険度分布図は、臨海部(西宮浜・鳴尾浜)や 河川沿いの低地を検討される場合に見ておく価値があります。 西宮市は市が「南北に長い市域は、北部の山地部と南部の平野部に分かれています」と記す市で、 南部は武庫川・夙川・芦屋川ほかの河川が大阪湾に注ぐ平野です。 そして臨海部は埋立地です。 市自身が市街化区域を「既成市街地から臨海部の埋立地にかけて」と説明しているとおりです。

出典:西宮市「ハザードマップ」 https://www.nishi.or.jp/kurashi/anshin/bosaijoho/kakushumap/hazardmap/index.html

6|建てられるものが、用途地域だけでは分からない市

西宮市で、物件情報の「用途地域:第一種低層住居専用地域」という1行だけで 判断するのは危険です。 なぜなら、その上に高度地区・風致地区・景観地区・景観重点地区・地区計画・ まちづくり協定・建築協定が何重にも重なっている可能性があるからです。

西宮市の用途地域そのものは、建築基準法の13種類が使われています (直近の法改正は2017年)。 市公式は指定の傾向を、 山手側に「低層または中高層の住居系用途地域」、主要駅周辺に「商業地域」、 大工場のある地域に「工業系用途地域」と説明しています。 用途地域の種類別面積は「西宮市都市計画年報(令和7年版)」に、 個々の住所の用途地域は「にしのみやWebGIS」に掲載されています。

そのうえに乗っている制度が、次のとおりです。

制度効いてくること本ページでの数値の有無
高度地区(9種類の最高限度+1種類の最低限度) 建てられる高さ。市は平成19年4月24日に全市的に変更しています 種類ごとの高さは市「高度地区による制限」の制限内容・形態規制図で確認(都市計画課 0798-35-3660)
風致地区(昭和12年から) 高さ・建ぺい率・道路や隣地からの後退・緑地率・地盤面の高低差。 第1種なら建ぺい率20%・緑地率50% 制限の数値は04章に掲載。どの土地が第何種かは開発審査課(0798-35-3491)・WebGISで確認
景観地区(関西学院周辺景観地区・約51.4ha) 建築物の形態・意匠・色彩の基準が都市計画で定められています 区域の町名は上記。令和8年4月1日から変更後の規定。新築等は市長の認定が必要(都市デザイン課 0798-35-3526)
景観重点地区(6地区) 甲陽園目神山・同東・津門大塚・枝川町A・枝川町B・苦楽園五番町くすのき台 景観計画区域は市内全域。届出規模・基準は地区ごとに異なり、都市デザイン課(0798-35-3545)で確認
まちづくり協定(2地区) 宝生ケ丘(令和元年7月12日認定)・甲陽園目神山(令和3年12月22日認定)。 「地区住民等が地区のまちなみや住環境の保全、向上のために守るべき事項を定め、 自ら運営する制度」で、緑化方法・建築物の色彩・垣塀の素材などを定められます 協定の内容は市「まちづくり協定」のページ・地区の運営団体で確認
建築協定(7地区) 西山町あかしあの会/鳴尾浜南/鳴尾浜北/鳴尾浜木材団地/西宮浜産業団地/ 夙川セントテラス秀麗の丘/甲陽園山王町「滝の街」 内容・有効期間は各協定のページ・建築安全課(0798-35-3789)で確認
地区計画 市内41地区(地区計画36・再開発等促進区4・容積適正配分型1)。 北六甲台・名塩南台・すみれ台・名塩ニュータウン・甲陽園目神山・鷲林寺南・宝生ケ丘・ 苦楽園五番町くすのき台・関西学院周辺・甲子園口・甲子園一番・西宮マリナパークシティ戸建など。 令和7年5月28日に門戸荘南地区を変更、令和7年9月25日に阪神西宮駅北地区を決定 各地区の制限内容は市「地区計画による制限」のページ(2026年9月15日更新)。 区域内の建築などは着手の30日前までに届出(開発指導課 0798-35-3620)
斜面地等における建築物の制限に関する条例(平成28年10月1日施行) いわゆる地下室マンション規制。 市の逐語は「地下室マンションは、斜面の下から見ると圧迫感が大きく、 周辺の住環境に大きな影響を与えることから」 適用の有無と内容は建築指導課(0798-35-3707)で確認
開発事業の最低敷地面積(まちづくり条例) 第1種低層住居専用地域150㎡・第2種低層120㎡・中高層住居専用90㎡・住居系/準工業/工業80㎡・ 近隣商業/商業70㎡。外壁後退は開発事業1.0m・小規模開発事業0.5m(商業系は緩和) 市「建築物等の形態制限について」(開発指導課 0798-35-3663)
盛土規制法(宅地造成等工事規制区域) 2025年5月23日に市全域を指定。一定規模以上の盛土・切土などは許可・届出の対象 開発審査課(0798-35-3493)

市自身が注意を促している一文があります。 「西宮市地区計画等の区域内における建築物等の制限に関する条例」のページにある、次の文です。

「条例では、都市計画法で定められた地区整備計画のすべてを規制している ものではありませんので、その規制内容については都市計画部または開発指導課の ホームページ等で確認ください。」

条例に書いてあることが、地区計画の制限のすべてではない。 市がそう明記しているということは、 西宮市では「条例を読んだから大丈夫」が成立しないということです。 物件単位で、市の窓口に確認する以外にありません。

やるべきことは決まっています。

  • 「にしのみやWebGIS」で、その住所にかかる区域を全部確認する。 用途地域だけでなく、高度地区・風致地区・景観・地区計画・立地適正化計画の誘導区域まで。
  • 市の都市計画部/開発指導課に、地区計画とまちづくり協定の有無を確認する。
  • 斜面地・山手の物件なら、斜面地条例の適用を建築指導課(0798-35-3707)で確認する。 造成や擁壁の工事を伴うなら、盛土規制法の許可・届出も開発審査課(0798-35-3493)で確認する。
  • 市街化調整区域なら、「緑の保全等に関する指導要綱」(敷地300㎡以上で発動)と 近郊緑地保全区域の届出(木竹の伐採も対象)を確認する。

※立地適正化計画の居住誘導区域・都市機能誘導区域は「にしのみやWebGIS」で確認できます。 居住誘導区域の外で3戸以上の住宅の建築や1,000㎡以上の開発などをするときは、着手の30日前までに市への届出が必要です (都市再生特別措置法第88条)。1〜2戸の戸建てを建てる・買うだけなら届出は不要です。 出典:西宮市「地域地区」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/toshikeikaku/nishinomiya_toshi/toshikeikaku/chiikichiku.html / 「地区計画等の区域内における建築物等の制限に関する条例」 https://www.nishi.or.jp/jigyoshajoho/kenchiku/kenchikukijyunhou/chikukeikaku.html / 「にしのみやWebGIS」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/toshikeikaku/nishinomiya_toshi/087807111.html / 「地区計画による制限」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/toshikeikaku/nishinomiya_toshi/seigen/chikukeikaku-seigen.html / 「建築物等の形態制限について」 https://www.nishi.or.jp/jigyoshajoho/kaihatsujigyo/kaihatsujigyo/joreiseigen/kenchiku-seigen.html / 「盛土規制法【盛土規制法の運用開始及び規制区域の公示】」 https://www.nishi.or.jp/jigyoshajoho/kaihatsujigyo/takuchizosei/moridokiseihou.html / 「景観計画(2022改定版)及び景観計画区域について」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/keikan/keikan/about/keikan2022.html / e-Gov法令検索「都市再生特別措置法」第88条 https://laws.e-gov.go.jp/

7|マンションを買う場合 ― 平均築1997年という現実

西宮市の成約1,220件のうち765件(約63%)がマンションで、 中央値3,400万円・平均専有78㎡・平均築年1997年です。 平均で築29年前後ということになります。

築29年ということは、大規模修繕を2回以上経験している物件が中心だということです。 価格や専有面積と同じくらい、 管理組合の運営状況、修繕積立金の水準と残高、長期修繕計画の有無、 直近の大規模修繕の履歴が資産価値を左右します。

そして、西宮市で特に見ておきたいのがワンルームマンション等指導要綱です。 市は専有面積40㎡未満の単身者住宅を10戸以上有する集合建築物などを対象に、 次の指導を行っています。

指導の内容買う側にとっての意味
「全ての住戸において1戸当たりの専有面積が25平方メートル以上とすること」 極小住戸が大量に含まれるマンションは、制度上つくりにくくなっています
総戸数50超の場合は一般住宅(40㎡以上)への転換を求める 全国的に見ても強い水準の指導です。 西宮市で大規模な単身者向けマンションが増えにくい理由のひとつ
「総戸数が100以上又は寄宿舎の室数が100以上の建築物の建築を目的とする 開発事業にあっては、敷地内に非常時の避難場所として使用できる空地を設けること」 大規模物件には敷地内の空地が確保されます
戸数に応じて管理人の巡回・駐在・常駐を指定 管理体制が戸数に応じて決まる、ということです
管理規約(近隣迷惑行為禁止・駐車駐輪禁止・ゴミ収集日厳守など) 管理規約の水準にも市の指導が及んでいます

この要綱は、西宮市の住宅ストックの性格を制度の側から決めています。 成約データでマンションの平均専有が78㎡というのは、 ファミリー向けが中心の市場だということですが、 その背景にこの指導があると読むことはできます (ただし市が因果として説明しているわけではありません)。

出典:西宮市「ワンルームマンション等の管理等に関する指導要綱」 https://www.nishi.or.jp/jigyoshajoho/kaihatsujigyo/kaihatsujigyo/keikakushishin/1room.html / 国土交通省 不動産情報ライブラリ 成約価格情報(直近4四半期・西宮市1,220件)

8|生活のルールも条例で決まっている市です

最後に、住んでからの話を1つ。 西宮市には「快適な市民生活の確保に関する条例」(平成12年3月制定・同年7月1日施行)が あります。内容は次のとおりです。

項目内容
ポイ捨て禁止
犬のふん不始末を禁止
夜間花火の制限 午後10時〜翌朝6時、公共の場所での音の出る花火を禁止
深夜騒音の禁止午後11時〜翌朝6時

対象区域は「公共の場所(道路、公園、広場、河川、海岸、 市民が自由に利用できる場所)」です。 「音の出る花火」を時間帯で規制している条例を持つ市というのは、 文教住宅都市宣言(昭和38年11月3日)の「環境の保全・浄化」を、 生活レベルまで降ろしている一例だと読めます。

西宮市は環境基本条例(平成17年4月1日施行)も持っており、 環境学習都市宣言(平成15年12月14日)を基本理念としています。 行動憲章は5項目 (①自然体験を通じた環境配慮行動の実践 ②市民・事業者・行政のパートナーシップ ③循環型都市の構築 ④人と自然の共生社会 ⑤次世代への継承と国際的ネットワーク)で、 市公式はこれを 「1963年の文教住宅都市宣言と1983年の平和非核都市宣言の精神を継承するもの」と 位置づけています。

出典:西宮市「快適な市民生活の確保に関する条例」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/kankyo/kankyokeikaku/seido/kaiteki.html / 「西宮市環境基本条例」 https://www.nishi.or.jp/kotsu/kankyo/kankyokeikaku/seido/kankyokihon.html / 「環境学習都市宣言」 https://www.nishi.or.jp/shisei/shinogaiyo/toshisengen/kankyotoshisengen.html

10西宮市の成り立ち ― 武庫郡の7町村と、有馬郡の2村

西宮市の南北格差は、地形の話であると同時に「郡」の話です。 この章では、市公式の年表と「西宮小史」に書かれていることだけで、 西宮市がどうやって現在の市域になったのかをたどります。

1925年から1951年まで ― 26年かけて市域ができた

市公式の「市のあゆみ」に載っている合併の年表は、次のとおりです。 すべて逐語です。

年月内容(市公式の逐語)もとの郡
1925年(大正14年)4月 「市制施行により西宮町が西宮市となる」武庫郡
1933年(昭和8年)4月 「武庫郡今津町・芝村・大社村を合併」武庫郡
1941年(昭和16年)2月武庫郡甲東村を合併武庫郡
1942年(昭和17年)5月武庫郡瓦木村を合併武庫郡
1951年(昭和26年)4月 「武庫郡鳴尾村、有馬郡塩瀬村・山口村を合併」 武庫郡+有馬郡

市公式の「西宮小史」は、これをこうまとめています。 「昭和26年に鳴尾村・山口村・塩瀬村を合併して、現在の西宮市域を形成した」。 そして合併した町村の郡を、次のように明記しています。

「武庫郡では西宮町・今津村・芝村・大社村・甲東村・瓦木村・鳴尾村、 有馬郡では、山口村・塩瀬村」

この一文が、西宮市の南北格差の根っこです。 西宮市を構成する9つの町村のうち、7つは武庫郡。 有馬郡は、山口村と塩瀬村の2つだけです。 そしてその2村が、いちばん最後の1951年に編入された。

いまの6行政区域と、この郡の区分は、ぴたりと重なります。

行政区域人口(令和7年国勢調査 速報値) 構成比もとの郡・編入
本庁201,926人41.8% 武庫郡(西宮町・今津町・芝村・大社村ほか)
鳴尾94,531人19.6% 武庫郡 鳴尾村(1951年4月)
瓦木77,493人16.1% 武庫郡 瓦木村(1942年5月)
甲東68,261人14.1% 武庫郡 甲東村(1941年2月)
塩瀬24,377人5.0% 有馬郡 塩瀬村(1951年4月)
山口16,246人3.4% 有馬郡 山口村(1951年4月)

6行政区域のうち4つが武庫郡、2つが有馬郡。 そして有馬郡の2区域=北部の人口は、合わせて40,623人=市の8.4%です (構成比は当方算出)。

ここで、神戸市北区を思い出してください。 神戸市北区も、1947年から1958年にかけて有馬郡などから編入された地域です。 西宮市の北部と神戸市北区は、成り立ちがまったく同じなのです。 そしてさくらやまなみバスが「西宮の南部地域と山口町・有馬温泉を結ぶ」路線なのも、 偶然ではありません。山口も有馬温泉も、もとは同じ有馬郡だからです。

出典:西宮市「市のあゆみ」 https://www.nishi.or.jp/shisei/shinogaiyo/nishinomiyashishi/ayumi.html / 西宮市「西宮小史」 https://www.nishi.or.jp/bunka/rekishitobunkazai/nishinomiyanorekishi/shoshi.html

昭和2年 ― 都市計画が、線引きより40年早く始まっていた

市公式は、西宮市の都市計画の起点をこう記しています。 「西宮市では、昭和2年に西宮都市計画区域が決定され」。

昭和2年=1927年。市制施行(1925年4月)のわずか2年後です。 そして区域区分(いわゆる「線引き」)の制度が創設されたのは、 昭和43年(1968年)の都市計画法。 西宮市の都市計画は、線引き制度より41年早く始まっていたことになります。

その10年後、昭和12年(1937年)に風致地区の指定が始まります。 目的は市公式の説明で「自然の風景と建築物の調和を維持する」こと、 対象は六甲山麓と河川沿い。 戦前の時点で、西宮市はすでに「山と川の景観を守る」という都市計画を持っていた ということです。

年表にすると、こうなります。

年できごと
1925年(大正14年)4月市制施行。西宮町が西宮市となる
大正15年(1926年)4月 市章を制定(「西」の字をてん書で表示し、周囲を「ヤ」3つで囲む)
昭和2年(1927年)西宮都市計画区域が決定
1933年(昭和8年)4月武庫郡今津町・芝村・大社村を合併
昭和12年(1937年)風致地区の指定が始まる
1941年(昭和16年)2月武庫郡甲東村を合併
1942年(昭和17年)5月武庫郡瓦木村を合併
昭和21年(1946年)12月 市歌を制定(作詞:北村正元/作曲:山田耕筰)
1951年(昭和26年)4月 武庫郡鳴尾村、有馬郡塩瀬村・山口村を合併。現在の市域が完成
昭和38年(1963年)11月3日文教住宅都市宣言
昭和40年(1965年)3月 市の花を「さくら」に制定(市制40周年記念で市民公募)
昭和43年(1968年)都市計画法で区域区分(線引き)制度が創設される
1970年高度地区を当初指定
昭和53年(1978年)9月市の木を「くすのき」に制定
1983年平和非核都市宣言
昭和61年(1986年)11月1日 JR西宮名塩駅が開業(北部に初めて鉄道駅ができる)
1996年高度地区を防災の観点から拡充
平成12年(2000年)3月制定・7月1日施行 快適な市民生活の確保に関する条例
平成15年(2003年)12月14日環境学習都市宣言
平成17年(2005年)3月1日 高容積地区での土地利用適正化に関する指導要綱
平成17年(2005年)4月1日西宮市環境基本条例施行
平成19年(2007年)4月24日全市的に高度地区を変更
平成20年(2008年)4月中核市へ移行
2009年(平成21年)4月1日 さくらやまなみバスの運行開始(西宮の南部地域と山口町・有馬温泉を結ぶ)
平成23年(2011年)10月1日甲陽園目神山地区を景観重点地区に指定
平成25年(2013年)4月1日甲陽園目神山東地区を景観重点地区に指定
平成28年(2016年)1月8日津門大塚地区を景観重点地区に指定
平成28年(2016年)9月7日枝川町戸建住宅地区A地区を景観重点地区に指定
平成28年(2016年)10月1日 西宮市斜面地等における建築物の制限に関する条例が施行(地下室マンション規制)
平成31年(2019年)1月1日 西宮市まちなみまちづくり基本条例が施行
令和元年(2019年)度第5次総合計画の計画期間が始まる(10年間)
令和元年(2019年)7月西宮市立地適正化計画を策定
令和元年(2019年)7月12日宝生ケ丘地区のまちづくり協定を認定
令和元年(2019年)12月27日枝川町戸建住宅地区B地区を景観重点地区に指定
令和2年(2020年)2月28日 苦楽園五番町くすのき台地区を景観重点地区に指定
令和2年(2020年)6月 関西学院周辺景観地区を都市計画決定(区域面積 約51.4ha)
令和3年(2021年)12月22日 甲陽園目神山地区のまちづくり協定を認定
令和4年(2022年)都市景観形成基本計画・景観計画を改定(2022改定版)
令和4年(2022年)6月7日兵庫県が高潮浸水想定区域を指定
令和5年(2023年)8月28日 (第3次)西宮市都市計画マスタープランが都市計画審議会の議を経て承認
2025年3月西宮市都市交通計画を更新
令和7年(2025年)5月28日 門戸荘南地区の地区計画を変更(西宮市告示甲第286号)
2025年8月洪水ハザードマップを更新
令和7年(2025年)8月1日立地適正化計画の変更計画を公表
令和7年(2025年)9月25日 阪神西宮駅北地区の地区計画を決定(西宮市告示甲第707号)。 同日、和上公園(2.2.3040号)の都市計画変更も告示(告示甲第708号)
令和7年(2025年)10月1日 令和7年国勢調査。人口482,260人・223,270世帯(確定値)
令和7年(2025年)12月23日 生産緑地地区を変更(名来2丁目10ほか16地区・西宮市告示甲第966号)
令和8年(2026年)1月1日 こども医療費が高校生世代まで、年齢・所得区分に関係なく一部負担金無料に
令和8年(2026年)3月13日立地適正化計画を軽微に変更
令和8年(2026年)4月1日 学校給食費を改定(小355円/中410円。令和8年度は保護者負担が小50円/中205円)。 新築住宅の固定資産税減額の床面積要件が40〜240㎡に変更
令和8年(2026年)5月29日総務省が令和7年国勢調査の速報値を発表
令和8年(2026年)6月30日 兵庫県の土砂災害警戒区域指定状況の基準日(西宮市 警戒261・特別警戒132箇所)
令和8年(2026年)8月土砂災害ハザードマップ(北部版・南部版)を更新
令和8年(2026年)9月29日 令和7年国勢調査の確定値が公表(人口482,260人・223,270世帯)
令和8年(2026年)12月28日市の分室4施設での証明発行業務が終了

昭和38年11月3日 ― すべての規制の出発点

西宮市の年表のなかで、不動産の観点から最も重要な日付は 昭和38年(1963年)11月3日です。 文教住宅都市宣言が行われた日です。全文の主要部を、もう一度引用します。

「西宮市は、阪神間の中央に位置し、自然の風光と温暖な気候に恵まれ、 市制施行いらい、多くの人々がここに平穏で快適な生活環境を求めて移り住み、 隆盛をみるにいたった。」

「ここに、西宮市は三十万市民のひとしく望むところにしたがい、 風光の維持、環境の保全・浄化、文教の振興を図り、当市にふさわしい都市開発を行い、 もって市民の福祉を増進するため、西宮市を『文教住宅都市』と定め、 こんごの市政運営がこの理念に基づいて強く推進されるものであることを宣言する。」

「三十万市民」と書かれています。 いまの西宮市の人口は482,260人(令和7年国勢調査 確定値)ですから、 この宣言から人口は1.6倍になりました(当方算出)。 それでも宣言は生きています。

生きているというのは、比喩ではありません。

  • 第5次総合計画の将来都市像が「未来を拓く 文教住宅都市・西宮 憩い、学び、つながりのある美しいまち」(令和元年度から10年間)
  • 西宮市まちなみまちづくり基本条例(平成31年1月1日施行)の目的規定が 「文教住宅都市西宮における住環境形成に関する基本理念を定め」
  • 西宮市都市交通計画の策定目的が「文教住宅都市」としての魅力の維持
  • 環境学習都市宣言(平成15年12月14日)が 「1963年の文教住宅都市宣言と1983年の平和非核都市宣言の精神を継承するもの」

60年以上前の宣言の言葉が、総合計画にも、条例の目的規定にも、 交通計画にも、別の宣言にも書き込まれている。 これが、西宮市の規制がなぜこれほど積み重なっているのかの答えです。 高度地区9種類+最低限度1種類を全市に張り、平成19年4月24日に一斉変更したのも、 昭和12年から風致地区を指定し続けているのも、 平成28年に地下室マンション規制の条例を施行したのも、 景観重点地区を6地区・まちづくり協定を2地区・建築協定を7地区置いているのも、 すべてこの宣言の延長線上にあります。

買う側にとって、これは両面です。 良い面は、まちなみが60年守られてきたこと。 甲陽園・苦楽園・目神山の斜面住宅地がいまのかたちを保っているのは、 制度が効いているからです。 厳しい面は、自分が建てるときにも同じ制度がかかること。 建ぺい率20%・緑地率50%という風致地区第1種の数値は、 「隣が守る」だけでなく「自分も守る」ルールです。 西宮市で土地を買うというのは、この制度に参加するということだと 理解しておいてください。

市の花はさくら、市の木はくすのき

最後に、市のシンボルを紹介しておきます。

項目内容制定
市章「西」の字をてん書で表示し、周囲を「ヤ」3つで囲む 大正15年(1926年)4月
市の花さくら 昭和40年(1965年)3月。市制40周年を記念して市民公募
市の木くすのき昭和53年(1978年)9月
市歌作詞:北村正元/作曲:山田耕筰 昭和21年(1946年)12月

市の花が「さくら」であることは、 市が2009年から走らせているバスの名前にも出ています。「さくらやまなみバス」。 市の花の名を冠したバスが、市の南部と、1951年に有馬郡から編入された山口町・有馬温泉を 結んでいる。 そしてJRには「さくら夙川」という駅があります。

※本ページでは市公式に書かれている範囲を超える説明を載せていません。 出典:西宮市「市のあゆみ」 https://www.nishi.or.jp/shisei/shinogaiyo/nishinomiyashishi/ayumi.html / 西宮市「西宮小史」 https://www.nishi.or.jp/bunka/rekishitobunkazai/nishinomiyanorekishi/shoshi.html / 西宮市「市章・市の花・市の木・市歌」 https://www.nishi.or.jp/shisei/shinogaiyo/symbol.html / 西宮市「文教住宅都市宣言」 https://www.nishi.or.jp/shisei/shinogaiyo/toshisengen/jutakutoshisengen.html / 西宮市「環境学習都市宣言」 https://www.nishi.or.jp/shisei/shinogaiyo/toshisengen/kankyotoshisengen.html / 西宮市「第5次総合計画」 https://www.nishi.or.jp/shisei/sogokeikaku/sogokeikaku/dai5jisogokeikaku/dai5jisougoukeikaku.html / 西宮市「名塩和紙学習館」 https://www.nishi.or.jp/bunka/rekishitobunkazai/ritsukyodoshiryokan/washi-access/index.html / 西宮市「むかしの写真(JR西宮名塩駅開業)」 https://www.nishi.or.jp/bunka/rekishitobunkazai/mukashiphoto/JRnasioekikaigyou.html

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13西宮市の不動産購入 よくある質問

西宮市で本当に仲介手数料は0円になりますか?

はい。ネットに掲載されている西宮市の物件は、原則どこの会社が広告しているものでも、家タダを通してご購入いただければ買主様の仲介手数料は0円です。宅地建物取引業法第46条にもとづく報酬額告示は報酬の上限を定めたもので、下限の定めはありません。つまり「これ以上もらってはいけない」という天井は法律で決まっていますが、「これだけはもらわなければならない」という床は決まっていない、ということです。家タダは売主様側からの報酬だけで成立する形に取引を組み立てているため、買主様からいただかなくても事業として成り立ちます。西宮市の成約中央値(国土交通省 成約価格情報・直近4四半期)で計算すると、マンション3,400万円なら仲介手数料の上限額は118万8,000円、戸建4,000万円なら138万6,000円。成約件数が市内最多の西宮北口駅の中央値4,650万円なら160万500円です。西宮市は、仲介手数料の絶対額が大きくなる価格帯の市ですので、0円にできるかどうかが総支払額にはっきり効いてきます。物件URLをLINEでお送りいただければ、その場で対象かどうかを無料でお答えします。

西宮市の住宅の相場はいくらくらいですか?

国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報(直近4四半期・1,220件)では、中古マンションの成約中央値が3,400万円(765件・平均専有78㎡・平均築1997年)、戸建が4,000万円(455件・平均土地面積150㎡・平均築2003年)です。1,220件のうち約63%がマンションで、西宮市は阪神間のマンション市場だということがこの構成に出ています。最寄駅別では西宮北口4,650万円(120件)、甲子園口4,300万円(87件)、甲陽園4,250万円(80件)、苦楽園口4,150万円(106件)、甲子園3,950万円(90件)、西宮名塩1,700万円(79件)。南部5駅は3,950万〜4,650万円の範囲に収まり差は1.18倍ですが、北部の西宮名塩だけが1,700万円で2.7倍の差になります。町丁目別では甲子園口4,800万円(25件)が最高、東山台・高須町の1,800万円が最低です。土地の値段は令和8年地価公示で1㎡あたり平均293,484円(住宅地93地点)、前年比+3.8%。商業地は14地点平均573,285円(+7.5%)、工業地は3地点平均146,000円(+11.1%)です。なお成約価格情報には「土地のみ」という区分が存在しないため、土地単独の成約中央値は載せていません。

西宮市で地価がいちばん高いエリアと安いエリアはどこですか?

令和8年地価公示の住宅地93地点で見ると、最も高い標準地は羽衣町103番6外の525,000円/㎡(前年比+5.4%・175㎡)、最も安い標準地は名塩美山37番の13,000円/㎡(0.0%・298㎡)です。差は40.4倍で、これは大阪府下24市のどの市より大きい市内格差です(門真市は1.7倍、神戸市北区は11.7倍)。ただし「北部が安いだけ」ではありません。北部12地点の平均は44,883円/㎡、南部81地点は330,314円/㎡で7.4倍。さらに北部のなかでも東山台81,500円/㎡と名塩美山13,000円/㎡で6.3倍あります。6.4倍(羽衣町÷東山台)×6.3倍(東山台÷名塩美山)=40.4倍という2段構えの構造です(倍率は当方算出)。93地点のうち前年比マイナスは2地点だけ(名塩茶園町▲1.7%、仁川町6丁目▲0.7%)で、上昇率が最も高いのは結善町5番1と青木町40番7の+6.9%です。

甲陽園目神山や苦楽園は高級住宅地のはずなのに、なぜ地価が安いのですか?

安いのではなく、1区画が大きいからです。地価公示は1㎡あたりの価格で表示されます。甲陽園目神山町635番の標準地は479㎡、鷲林寺南町1番414は446㎡、仁川町6丁目171番は394㎡、苦楽園六番町63番は265㎡、苦楽園三番町16番7外は219㎡。93地点の平均地積221㎡を大きく上回ります。区画が大きければ総額は張り、買える人は限られます。そのぶん㎡単価は上がりにくい。試しに単価×地積で土地代の目安を出すと、甲陽園目神山町は約3,137万円、鷲林寺南町は約3,791万円、苦楽園三番町は約3,197万円(当方の単純計算)。㎡単価が市内最安層でも、土地代の目安は3,000万円台です。制度の面も重なります。西宮市の風致地区は第1種なら高さ10m以下・建ぺい率20%・緑地率50%で、敷地の半分を緑にしたうえで建物は敷地の2割まで。区画が大きくなければ家が建ちません。さらに甲陽園目神山は景観重点地区(平成23年10月1日指定)であり、まちづくり協定の認定地区(令和3年12月22日認定)でもあります。市内で最も規制が厚い住宅地が、㎡単価では市内最安層にある。これが西宮市の地価データでいちばん誤解されやすいところです。「安いからお買い得」でも「規制が厳しいから価値が下がる」でもなく、そういう性格の住宅地だと理解して選ぶ場所だとお考えください。

西宮市の北部(名塩・山口)はどんなところですか?

西宮市の北部は塩瀬地域(24,377人)と山口地域(16,246人)で、合わせて40,623人=市全体の8.4%です(令和7年国勢調査 速報値。構成比は当方算出)。市公式は市域を「南北に長い市域は、北部の山地部と南部の平野部に分かれています」と記しています。成り立ちも南部とは違い、塩瀬村と山口村は1951年(昭和26年)4月に「有馬郡」から編入された最後の2村です。南部の町村(西宮町・今津町・芝村・大社村・甲東村・瓦木村・鳴尾村)はすべて武庫郡ですから、北部だけが別の郡から、しかも最後に編入されたことになります。神戸市北区(有馬郡などから戦後に編入)と同じ成り立ちです。交通面では、北部の鉄道駅はJRの西宮名塩・生瀬の2駅だけで、市公式の駅一覧に山口地域の駅は1つもありません。そしてJR西宮名塩駅の開業は昭和61年(1986年)11月1日。市は2009年4月1日からさくらやまなみバス(「西宮の南部地域と山口町・有馬温泉を結ぶバス」)を運行しています。合併から58年後に、市が自ら公共交通を仕立てて南北がつながったわけです。価格は、成約データで西宮名塩が79件・中央値1,700万円。町丁目別では北六甲台が19件・2,400万円・平均面積247㎡(市内最大)、東山台が19件・1,800万円・137㎡です。南部と同じ4,000万円で、土地305㎡の戸建が成約した例もあります。ただし支所は塩瀬・山口の2か所が置かれているとはいえ、洪水も土砂災害もハザードマップが北部版・南部版に分かれる市域です。通勤・通学・買い物の動線は、必ずご自身で現地確認してください。

西宮市に学校選択制はありますか?

西宮市は、住所ごとに通う学校を指定しています(指定校制)。市教育委員会は就学すべき学校を「西宮市立小学校、中学校及び義務教育学校の通学区域に関する規則」に基づいて指定しており、住所ごとの学校は市の「令和8年度 小・中・義務教育学校 学校区(町名別)」で町名・番地から引けます。指定校以外に通う方法は、①指定学校の変更(市内)②区域外就学(市外居住)③通学区域特認校の西宮浜義務教育学校(承認されれば市内全域から就学可)の3つです。①②は「特別な事由がある場合、保護者の申し出により、指定学校以外の学校への就学が認められる場合があります」と市が説明し、基準は「指定学校・区域外就学許可基準」に定められています。個別の事情については「学校または学事課へご相談ください」と市は案内しています。学校数は市立小学校40校・私立小学校2校・市立中学校19校・市立義務教育学校1校(西宮浜義務教育学校)・市立高等学校2校です。学区を理由に物件を選ぶ場合は、西宮市教育委員会 学事課(0798-35-3850)へ直接ご確認ください。

西宮市の土砂災害・洪水のリスクはどうですか?

兵庫県の資料(令和8年6月30日現在)では、西宮市の土砂災害警戒区域(イエロー)は261箇所、土砂災害特別警戒区域(レッド)は132箇所です。内訳は警戒区域が急傾斜地の崩壊187・土石流68・地滑り6、特別警戒区域が急傾斜地の崩壊113・土石流19・地滑り0。レッドは「建築物に損壊が生じ、住民等の生命又は身体に著しい危害が生じるおそれがある区域」で、開発行為の制限と建築物の構造規制がかかります。担保評価や将来の建て替えの自由度に直接響きますので、必ず住所単位でご確認ください。洪水については、対象河川ごとに想定降雨が違うのが西宮市の特徴です。武庫川511mm/24時間、有馬川391mm/6時間、夙川・芦屋川および新川・東川・津門川・新戎川・堀切川・宮川は各817mm/12時間(いずれも流域平均・兵庫県管理河川)。地図は①浸水深 ②「水深0.5メートル以上が続く時間」 ③「家屋倒壊・流失」のおそれがある区域、の3種類があります。高潮は令和4年6月7日に兵庫県が指定(想定台風910hPa・T.P.+1.043m)。津波については、市が2025年防災マップの配色の誤りを訂正した版を公表中で、紙版は兵庫県の南海トラフ新想定(市のページでは令和8年度当初に公表予定・2026年9月4日時点で未公表)の公表後に配布予定です。浸水深は物件の住所ごとに違うので、市のハザードマップで必ず住所を指定して確認してください。内水氾濫(想定し得る最大規模の降雨・令和8年2月更新)・液状化(南海トラフ巨大地震の陸側ケース)・地質活断層の地図も市公式にありますので、住所で全部ご確認ください。

西宮市で、都市計画税がかからない物件はありますか?

あります。西宮市は都市計画税について「市街化区域内の土地・家屋に対してかかります」と明記しています。つまり市街化調整区域内の土地・家屋には都市計画税がかかりません。固定資産税1.4%と合わせると、市街化区域内なら1.7%、市街化調整区域内なら1.4%。毎年0.3%分の差です。市は市街化調整区域を「六甲山などの自然環境や北部地域の農地など、市街化を抑制する区域」と説明していますので、該当しうるのは山手と北部だと読めます。ただし「北部だから都市計画税がかからない」とは限りません。令和7年12月23日に山口町名来2丁目10ほか16地区で生産緑地地区の変更が告示されており(西宮市告示甲第966号)、生産緑地は市街化区域内農地の制度ですから、北部にも市街化区域は存在します。なお西宮市の市街化区域・市街化調整区域の面積は、市の「西宮市都市計画年報(令和7年版)」に掲載されています。判断は、納税通知書(都市計画税が課されていれば市街化区域)と重要事項説明書、または「にしのみやWebGIS」で行ってください。ただし市街化調整区域には、都市計画法の建築制限に加えて市の「市街化調整区域における緑の保全等に関する指導要綱」(敷地300㎡以上で発動、1ha以上なら保全区域で緑化率60%以上)もかかります。税が安いぶん、建てる自由度は下がるとお考えください。

仁川駅や芦屋駅が最寄りの物件は、西宮市ですか?

駅と住所は別物として確認してください。阪急仁川駅は宝塚市の駅、JR芦屋駅は芦屋市の駅です。ただしややこしいことに、西宮市には「仁川町1〜6丁目」という町名が実在します。令和8年地価公示でも仁川町1丁目280,000円/㎡・4丁目320,000円/㎡・6丁目136,000円/㎡の3地点が西宮市の標準地として設定されており、成約データでも仁川町は20件・中央値3,900万円・平均面積163㎡です。「西宮市仁川町」は西宮市、「阪急仁川駅」は宝塚市。また国土交通省の成約価格情報では、西宮市苦楽園六番町の戸建(1994年築・軽量鉄骨造・土地210㎡/延床220㎡・7LDK)が4,000万円で成約し、最寄駅が「芦屋(JR)」と記録されています。西宮市は芦屋市・尼崎市・宝塚市・神戸市と接していますので、市外の駅が最寄りになる物件は実際にあります。なお阪神武庫川駅・洲先駅・武庫川団地前駅は市境の武庫川沿いの駅です。市公式は隣接市町について「東側:武庫川・仁川を境に尼崎市および宝塚市」と明記しています。これらの駅が最寄りの物件は、住所(西宮市か尼崎市か)を登記と重要事項説明書で確かめてください。市外の駅が最寄りでも、固定資産税・都市計画税・学区・ごみ収集などの行政サービスは、住所地の市のものが適用されます。

西宮市で買うとき、家タダに頼むデメリットはありますか?

正直にお伝えすると、あります。第一に、売主様側からの報酬だけで成立する形に組み立てるため、物件や取引条件によっては対象外になる場合があります(売主が仲介手数料を支払わない取引など)。すべての物件で0円になるとお約束はできません。第二に、仲介手数料が0円でも、登記費用・ローン関連費用・固定資産税および都市計画税の精算金・火災保険料などの実費はかかります。固定資産税・都市計画税は賦課期日(毎年1月1日)現在の所有者に1年分が課税される税で、年の途中の売買では日割り精算が商慣習となっており、これは決済時に必要な実費です。西宮市の価格帯(マンション3,400万円・戸建4,000万円)では、この精算金も相応の額になります。第三に、西宮市固有のコストです。毎年の固定資産税・都市計画税は市街化区域内で合計1.7%。西宮市の住宅地の公示価格は平均293,484円/㎡で兵庫県内40市区町村中5位、25市中2位という水準ですから、同じ広さなら毎年の税額の絶対額も大きくなります。斜面や北部の物件は1区画が広く、200㎡を超えた部分は住宅用地特例が6分の1ではなく3分の1になります。さらに西宮市は規制が重なる市です。高度地区(9種類+最低限度1種類を全市に)、風致地区(昭和12年から)、景観地区・景観重点地区6地区・まちづくり協定2地区・建築協定7地区、斜面地等における建築物の制限に関する条例、ワンルーム指導要綱、市街化調整区域の緑の保全指導要綱、近郊緑地保全区域の届出。物件によっては、建ぺい率・高さ・緑地率・外壁の色まで制限がかかります。これらの制限の具体的な数値は、市の各課の資料を物件の住所ごとに確かめる必要があります。家タダはこうした調査を契約前に無料で行いますが、調査の結果、購入をおすすめしないという結論になることもあります。対象になるかどうかは物件URLをお送りいただければその場で無料で診断しますので、まずはご相談ください。

西宮市の物件、その価格で買って大丈夫ですか?

西宮市は、住宅地93地点で最高525,000円/㎡(羽衣町)・最安13,000円/㎡(名塩美山)。その差は40.4倍です。しかもそれは「北部が安いから」だけではありません。南部の斜面高級住宅地 ― 甲陽園目神山65,500円/㎡、鷲林寺南町85,000円/㎡、苦楽園三番町146,000円/㎡ ― が、市内の最安層に並んでいるからです。1区画が219〜479㎡と広く、風致地区・景観重点地区・まちづくり協定が重なる区域。㎡単価の低さを「割安」と読んではいけません。確認すべきことは、公的資料からはっきり決まります。その住所は市街化区域か調整区域か(都市計画税0.3%が変わります)。風致地区・高度地区・景観重点地区・まちづくり協定・地区計画のどれがかかるか。土砂災害警戒区域261箇所・特別警戒区域132箇所に入っていないか。洪水はどの川のハザードマップを見るべきか(武庫川511mm/24時間・有馬川391mm/6時間・夙川817mm/12時間と条件が別です)。そして、その最寄駅は本当に西宮市の駅か(仁川駅は宝塚市、JR芦屋駅は芦屋市です)。これらは物件の住所ごとに、市の地図や各課の資料で確かめる必要があります。家タダでは、こうした調査をすべて契約前に無料で行ったうえで、買主様の仲介手数料0円でお引き渡しまで進めます。西宮市の成約中央値(マンション3,400万円・戸建4,000万円)なら、1件あたり118万8,000円〜138万6,000円の差です。気になる物件のURLをLINEでお送りください。

14本ページで使用した出典(すべて公的一次情報)

当ページに掲載した数値は、すべて以下の公的機関の公表資料にもとづいています。基準日も併せてご確認ください。

運営:株式会社MILLIONS(大阪府知事(1)第66296号)

所在地:大阪市中央区西心斎橋 おおきに心斎橋Landmarkビル702

加盟:国土交通大臣指定 不動産流通機構/全国宅地建物取引業協会/不動産公正取引協議会

最終更新:2026年9月18日