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【伊丹市】で仲介手数料無料で家を買う方法|相場・エリア・交通を公的データで解説

兵庫

兵庫県伊丹市 専門 エリアガイド

伊丹市で 仲介手数料無料 で家を買う方法。

3,500万円の物件なら 122万1,000円 おトク/仲介手数料の上限額との差

ネットに掲載されている伊丹市の物件は、原則どこの会社の物件でも
買主様の仲介手数料0円でご購入いただけます。

伊丹市の相場データを確認する新居奉行 家タダ
  • 大阪府知事(1)第66296号
  • 個人情報の入力は不要
  • しつこい営業は一切なし
  • 相談・物件案内・内覧はすべて無料
伊丹市の人口
195,16586,296世帯/令和8年(2026年)9月1日現在(伊丹市 推計人口・男93,266人/女101,899人)
住宅地 公示価格
20.02万円/㎡前年比 +3.9%/36地点の単純平均(自算)
直近4四半期の成約
440国土交通省 不動産情報ライブラリ 成約価格情報/戸建212件・マンション228件
買主様の仲介手数料
03,500万円なら122万1,000円の削減

中央・西台・伊丹・宮ノ前・北本町・行基町・桜ケ丘・清水・藤ノ木・船原・北河原/稲野町・梅ノ木・柏木町・御願塚・平松・南町・南野・南本町・若菱町・鈴原町・南鈴原/昆陽・昆陽池・昆陽北・昆陽東・昆陽南・昆陽泉町・千僧・松ケ丘・寺本・寺本東・山田/安堂寺町・車塚・野間・野間北・池尻・奥畑・西野・中野東・中野西・中野北・鴻池/荒牧・荒牧南・荻野・荻野西・北野・瑞原・鋳物師・広畑・瑞ケ丘・瑞穂町・緑ケ丘/北伊丹・大鹿・春日丘・北園・下河原・高台・岩屋・小阪田・口酒井・桑津・西桑津・東桑津・中村・森本・大野・東野・天津・東有岡・堀池・美鈴町 ほか

伊丹市で、仲介手数料無料(0円)で家を買うことはできますか?

できます。ネットに掲載されている伊丹市の物件は、原則どこの会社が広告しているものでも、家タダを通してご購入いただければ買主様の仲介手数料は0円です。伊丹市の成約中央値は、戸建が3,500万円(212件)、中古マンションが2,100万円(228件)(直近4四半期・国土交通省 成約価格情報。家タダ自身の成約実績ではありません)。実際に成約している価格帯は1,700万円〜4,700万円(下位25%〜上位10%)で、この帯にかかる仲介手数料の上限額は62万7,000円〜161万7,000円価格が上がるほど手数料も上がりますが、家タダならどの価格帯でも買主様は0円です。町丁目別で最も中央値の高い伊丹(3,900万円)なら135万3,000円の差です。

  • 伊丹市で実際に成約している価格帯は1,700万円〜4,700万円(下位25%〜上位10%・直近4四半期・国土交通省 成約価格情報。家タダ自身の成約実績ではありません)。この帯にかかる仲介手数料の上限額は62万7,000円〜161万7,000円で、家タダを通して買えばその全額が0円になります。2,400万円なら85万8,000円、3,200万円なら112万2,000円、4,700万円なら161万7,000円。高い物件ほど、0円にできる金額は大きくなります。
  • なぜ0円にできるかというと、売主様側からのみ報酬をいただく「片手仲介」だからです。値引き交渉でも、キャンペーンでもありません。ネットに出ている伊丹市の物件なら、原則どこの会社が広告しているものでもご紹介できます。ただし印紙代・登記費用・火災保険料・固定資産税の精算金などの実費は別途かかります。対象外になる物件もあります(詳しくは14章のFAQに正直に書いています)。
  • 伊丹市の住宅地の公示価格は1㎡あたり平均200,194円(36地点の単純平均・令和8年地価公示)。前年比+3.9%。兵庫県内40市区町村のうち8位、神戸市の9区と町を除いた25市のなかでは4位です。
  • 市内で最も高い標準地(西台三丁目・345,000円/㎡)と最も安い標準地(桑津二丁目・120,000円/㎡)の差はわずか2.9倍。西宮市40.4倍・宝塚市24.2倍・尼崎市4.3倍と比べて、市内の土地値の格差が際立って小さい市です。
  • その理由は市公式の一文に書かれています。「昭和45年に猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定し、現在に至っています」。55年間、線引きが動いていない市です。
  • 「用途地域は13種類あり、本市においては、田園住居地域及び工業専用地域を除く11種類を指定しています」(市公式)。住宅が建てられない用途地域が市内に一つもありません
  • 地形は全体に平坦」「標高は最高45メートル、最低6メートル」(市公式)。標高差39メートル、東西7.0km・南北6.5kmの市域です。
  • 市内の鉄道駅は5駅だけ(JR伊丹・北伊丹/阪急伊丹・新伊丹・稲野)。伊丹駅はJRと阪急で別の駅です。猪名寺駅・武庫之荘駅は尼崎市、中山寺駅は宝塚市の駅です。
  • 大阪国際(伊丹)空港の「航空機騒音対策区域(第一種区域)」に指定された町名があります。市の常時騒音測定3局のうち2局が環境基準を超過(北村67dB/基準62dB、大野60dB/基準57dB・2024年)。買う前に必ず確認すべき論点として、10章で正面から扱います。
  • 学校給食費は中学校が令和6年度から、小学校が令和8年度から無償。こども医療費助成は通院0歳〜15歳・入院0歳〜18歳で、自己負担なし・所得制限なしです。

01伊丹市で仲介手数料が0円になる仕組み

売主様側からのみ報酬をいただく「片手仲介」

不動産の売買では、売主側と買主側それぞれに仲介会社が入ります。家タダは売主様側からの報酬だけで成立する形に 取引を組み立てるため、買主様からは仲介手数料をいただきません。宅地建物取引業法第46条にもとづく報酬額告示 (昭和45年建設省告示第1552号)は報酬の上限を定めたもので、下限の定めはありません。

伊丹市の価格帯で、いくら得になるか

伊丹市の住宅地は1㎡あたり平均200,194円(36地点の単純平均)。市内の標準地は最高345,000円/㎡(西台3丁目526番12)から最低120,000円/㎡(桑津2丁目427番1)まであり、どのエリアを選ぶかで土地の値段が2.9倍変わります。

物件価格(税抜)仲介手数料の上限額(税込)家タダの場合削減額
1,700万円62万7,000円0円▲62万7,000円
2,400万円85万8,000円0円▲85万8,000円
3,200万円112万2,000円0円▲112万2,000円
4,000万円138万6,000円0円▲138万6,000円
4,700万円161万7,000円0円▲161万7,000円

※速算式(物件価格×3%+6万円)×1.1 で算出。400万円以下は別区分。

伊丹市の成約価格帯だと、いくら変わるか

直近4四半期の成約中央値は、戸建が3,500万円(212件・平均面積104㎡・平均築2007年)、中古マンションが2,100万円(228件・平均専有70㎡・平均築1996年)。戸建3,500万円なら仲介手数料の上限額は122万1,000円、マンション2,100万円なら75万9,000円。これがまるごと0円になります。町丁目別で中央値がいちばん高いのは伊丹の3,900万円(27件・平均面積69㎡)で135万3,000円、次が西台の3,800万円(15件)で132万円の差。最寄駅別ではJR伊丹の3,300万円(56件・平均徒歩9分)が115万5,000円阪急伊丹の2,900万円(248件・平均徒歩10分)が102万3,000円です。逆に市内でいちばん中央値の低い昆陽南の1,200万円(12件)でも46万2,000円。伊丹市は440件のうち228件がマンション、212件が戸建と、マンションと戸建がほぼ半々という、府県下の市としてはめずらしい構成です。※「平均面積」は国土交通省の成約価格情報の「面積」欄の平均で、マンションは専有面積、戸建(宅地=土地と建物)は土地面積です。(成約価格情報は国土交通省の公表データで、家タダ自身の成約実績ではありません。)

仲介手数料以外に0円にできる費用

  • ローン事務手数料
  • 引越し代金
  • 購入時の申込金

※適用条件は物件・時期により異なります。対象になるかは物件URLをお送りいただければその場で無料診断します。

02数字で見る伊丹市 ― 公的統計でわかる街の実力

掲載している数値はすべて伊丹市・兵庫県・国土交通省の公表資料にもとづく実データです。

人口 ― 推計人口195,165人・86,296世帯

伊丹市の人口は195,165人、世帯数は86,296世帯です(令和8年〈2026年〉9月1日現在・伊丹市 推計人口)。内訳は男93,266人/女101,899人。1世帯当たり人員は約2.26人になります(195,165÷86,296で当方が算出)。

ここで使っている「推計人口」が何かは、市が定義を公表しています。市の原文は「推計人口と世帯数は、直近の国勢調査結果を基礎として、住民基本台帳に基づく月間の移動数の増減より毎月1日現在の人口として算出したもの」。つまり国勢調査の実測値を出発点に、その後の転入・転出を毎月足し引きした数字です。なお令和7年(2025年)国勢調査の結果は、本ページ作成時点で伊丹市の公表ページに掲載がなく、確認できていません(未取得)。市の国勢調査のページには令和2年・平成27年・平成22年の結果ページはありますが、令和7年の結果ページが存在せず、令和2年についても数値の記載がなくe-Statへの誘導のみとなっています。このページでは推測で数字を埋めない方針ですので、「前回比◯%」という増減の数字は掲載していません

そのうえで、伊丹市の人口を考えるときに決定的に効いてくるのが市域の大きさです。市公式は「面積 25.00平方キロメートル」「東西7.0キロメートル、南北6.5キロメートル」と記しています。195,165人を25.00km²で割ると約7,807人/km²(当方算出)。約19.5万人が、東西7km・南北6.5kmの範囲に収まっているということです。端から端まで歩いても2時間かからず、自転車なら30分程度で横断できる大きさに、政令市の1区に匹敵する人口が入っています。

そして地形です。市公式は「地形は全体に平坦で、東部に猪名川、西部に武庫川という2つの大きな川が市内を流れています」「標高は最高45メートル、最低6メートル」と記しています。標高差は39メートルしかありません。山の手と下町、高台と低地、といった地形による住宅地の階層が、伊丹市には物理的に成立しにくいということです。本ページの04章で扱う「市内格差2.9倍」という数字は、この地形と、次の章で見る区域区分・用途地域の指定のうえに成り立っています。

位置については、市公式が「兵庫県南東部にあります」「大阪市からは約10キロメートルと近く」「大阪の衛星都市の一つとも位置づけられます」と記しています。隣接するのは「兵庫県尼崎・西宮・宝塚・川西各市や大阪府の豊中・池田両市」の6市。2府県6市に囲まれた市だということは、本ページの06章(交通)で「市外の駅が最寄りになる物件」を扱うときに効いてきます。

項目備考
推計人口195,165人令和8年(2026年)9月1日現在
世帯数86,296世帯同上
男女別男 93,266人/女 101,899人合計195,165人を当方で検算済み
1世帯当たり人員(当方算出)約2.26人195,165人 ÷ 86,296世帯
推計人口の定義(市公式の逐語)「直近の国勢調査結果を基礎として、住民基本台帳に基づく月間の移動数の増減より毎月1日現在の人口として算出したもの」
令和7年国勢調査確認できていません(未取得)市公式の国勢調査ページに令和7年の結果ページが存在しない
市域面積25.00平方キロメートル市公式「伊丹のこと」の逐語
市域の広がり東西7.0キロメートル、南北6.5キロメートル東経135度24分、北緯34度47分
標高最高45メートル、最低6メートル標高差39メートル(当方の引き算)
地形(市公式の逐語)地形は全体に平坦で、東部に猪名川、西部に武庫川という2つの大きな川が市内を流れています
人口密度(当方算出)約7,807人/km²195,165人 ÷ 25.00km²
隣接する市尼崎市・西宮市・宝塚市・川西市/大阪府豊中市・池田市市公式の逐語「周囲は兵庫県尼崎・西宮・宝塚・川西各市や大阪府の豊中・池田両市と接しています」
市制施行昭和15年11月10日伊丹町と稲野村が合併して市制施行
市名の由来確認できていません(未取得)市公式の「伊丹のこと」「歴史」のいずれにも由来の記述なし

市街化区域と市街化調整区域

伊丹市の市街化調整区域は、川です。市公式の都市計画のページには、次の一文があります。

昭和45年に猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定し、現在に至っています

この一文には、伊丹市で家を買ううえで重要な事実が2つ入っています。1つは市街化調整区域が猪名川と武庫川だという指定の内容、もう1つは「現在に至っています」という55年分の時間です。昭和45年は1970年。伊丹市の線引きは、半世紀以上そのまま動いていないということになります。

市は市街化区域を「既に市街地となっている区域や、将来を展望したまちづくり計画に基づき、今後、優先的かつ計画的に市街化を促進する区域」、市街化調整区域を「私たちのまちにうるおいをもたらす豊かな自然環境や農業などを守るために当分市街化を抑制する区域」と説明しています。

ただし、ここから先は正直に書いておきます。伊丹市は市街化区域・市街化調整区域それぞれの面積と構成比を公表していません(未取得)。市のどのページにも、都市計画マスタープランの本編PDFにも面積の記載がありません。ですから本ページでは「調整区域は市域の◯%」という数字を出しません。「猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定」という市公式の逐語から読み取れる範囲、つまり市街地の部分は市街化区域であるという定性的な事実にとどめます。

地価公示 ― 36地点の実データ

令和8年地価公示(価格時点:令和8年1月1日)で、伊丹市の住宅地の標準地は36地点。 単純平均は1㎡あたり200,194円、前年の同一地点と比べた変動率の平均は+3.9%です。 上位・下位それぞれ5地点を所在地つきで掲載します。

標準地所在地番価格(円/㎡)前年比
伊丹-6西台3丁目526番12345,000+4.9%
伊丹-1梅ノ木4丁目33番1外303,000+4.5%
伊丹-15平松3丁目9番5286,000+4.0%
伊丹-13稲野町5丁目53番1268,000+3.9%
伊丹-36行基町4丁目23番5258,000+4.5%
(中略・全36地点)
伊丹-14桑津2丁目427番1120,000+1.7%
伊丹-31西野7丁目90番123,000
伊丹-3西野6丁目117番130,000+2.4%
伊丹-10西野2丁目43番148,000+4.2%
伊丹-23北野5丁目54番149,000+4.2%

※変動率は前年(令和7年)の同一標準地の価格と比較して当方が算出した自算値です。 前年に同一番号が無い地点(新規選定等)は「—」とし、平均の母数から除いています。 所在地は国土交通省の鑑定評価書情報にある「所在地番」(市名は省略表記)です。

同じ伊丹市内で、住宅地の地価は2.9倍ちがいます

最も高いのは西台3丁目526番12の1㎡あたり345,000円(+4.9%)。最も安いのは桑津2丁目427番1の120,000円(+1.7%)。その差は2.9倍です。「伊丹市の相場」という一つの数字で考えると、実際の物件価格とのズレが大きくなります。

伊丹市は兵庫県内で何番目に地価が高いか

令和8年地価公示で住宅地の標準地が3地点以上ある兵庫県内の40市区町村のうち、 伊丹市の住宅地の平均価格は8位神戸市の9区と町を除いた「市」だけで見ると、25市のなかで第4位です。

区分伊丹市の位置母数
住宅地の平均価格(県内・区を含む)8位40市区町村
住宅地の平均価格(市のみ)4位25市
前年比の変動率(県内・区を含む)8位40市区町村
前年比の変動率(市のみ)5位25市

※国土交通省の鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)から当方が全地点の価格を集計して算出した自算値です。 国土交通省が順位として公表しているものではありません。

伊丹市の地価マップ(令和8年地価公示・住宅地36地点)

標準地の所在地を丁目単位でまとめ、1㎡あたりの価格が高い順に並べました。 同じ市内で2.9倍の開きがあります。

※所在地は国土交通省の鑑定評価書情報にある「所在地番」を丁目までで表記したものです。 同一の丁目に複数の標準地がある場合は、価格の高いほうを採用しています。

03伊丹市の特徴 ― 市内格差2.9倍。「どこを選んでも大きくは変わらない市」の正体

伊丹市のデータを並べたとき、いちばん目を引くのは「差がない」ことです。 令和8年地価公示で、伊丹市の住宅地の標準地は36地点。 最も高いのが西台三丁目の345,000円/㎡、最も安いのが桑津二丁目の120,000円/㎡その差は2.9倍しかありません。

同じ兵庫県の阪神間で見ると、西宮市は市内で40.4倍、宝塚市は24.2倍、 隣の尼崎市でも4.3倍の開きがあります。 伊丹市の2.9倍は、兵庫県で当方が調査した5市のなかで最も小さい数字です。 そして、これは偶然ではありません。市公式の資料だけで、理由が説明できます。 順に見ていきます。

まず、令和8年地価公示の住宅地36地点を全部並べる

伊丹市には令和8年地価公示の標準地が、住宅地36地点・商業地9地点・工業地4地点の 合計49地点あります。まず住宅地36地点を、価格の高い順に全部並べます。

標準地所在地番価格(円/㎡) 前年比地積
伊丹-6西台三丁目526番12345,000 +4.9%951㎡
伊丹-1梅ノ木四丁目33番1外303,000 +4.5%227㎡
伊丹-15平松三丁目9番5286,000 +4.0%113㎡
伊丹-13稲野町五丁目53番1268,000 +3.9%233㎡
伊丹-36行基町四丁目23番5258,000 +4.5%119㎡
伊丹-16桜ケ丘三丁目42番1外257,000 +4.5%173㎡
伊丹-32御願塚二丁目18番3256,000 +4.1%165㎡
伊丹-2柏木町一丁目112番242,000 +3.9%189㎡
伊丹-18安堂寺町六丁目207番231,000 +3.1%157㎡
伊丹-29伊丹六丁目20番11227,000 +4.6%100㎡
伊丹-30清水三丁目9番11220,000 +3.8%93㎡
伊丹-35千僧六丁目54番外219,000 +3.8%231㎡
伊丹-7鈴原町九丁目376番210,000 +4.5%170㎡
伊丹-5瑞穂町三丁目39番2209,000 +4.0%132㎡
伊丹-28野間七丁目594番2202,000 +3.6%165㎡
伊丹-8千僧二丁目10番4201,000 +4.1%102㎡
伊丹-20高台一丁目152番11197,000 +4.2%105㎡
伊丹-24野間北二丁目5番11190,000 +4.4%101㎡
伊丹-33南野四丁目288番3185,000 +3.9%101㎡
伊丹-17松ケ丘二丁目23番183,000 +2.2%193㎡
伊丹-19昆陽五丁目149番182,000 +3.4%130㎡
伊丹-25昆陽東四丁目169番180,000 +3.4%76㎡
伊丹-11昆陽南五丁目121番175,000 +3.6%100㎡
伊丹-9瑞原三丁目33番1外171,000 +3.6%199㎡
伊丹-22荒牧三丁目229番171,000 +4.3%211㎡
伊丹-21緑ケ丘三丁目15番2外169,000 +3.7%184㎡
伊丹-27中野東一丁目289番169,000 +3.7%100㎡
伊丹-4池尻一丁目327番162,000 +3.8%102㎡
伊丹-34寺本六丁目32番外160,000 +3.9%100㎡
伊丹-26鴻池六丁目473番2159,000 +4.6%110㎡
伊丹-12東野四丁目1番9150,000 +4.2%100㎡
伊丹-23北野五丁目54番149,000 +4.2%133㎡
伊丹-10西野二丁目43番148,000 +4.2%161㎡
伊丹-3西野六丁目117番130,000 +2.4%139㎡
伊丹-31西野七丁目90番123,000 204㎡
伊丹-14桑津二丁目427番1120,000 +1.7%107㎡

この表から読み取れることを、4つ挙げます。

  • 下落地点はゼロ。前年比が取れた35地点はすべてプラスです (西野七丁目は前年に同一番号の標準地がないため「—」)。 平均は+3.9%で、兵庫県内40市区町村のうち変動率でも8位、 25市のなかでは5位です。
  • 価格の分布が狭い。最高345,000円/㎡・最安120,000円/㎡で2.9倍。 しかも36地点のうち16地点が20万円台以上、20地点が10万円台という分布で、 1万円台・数万円台といった極端に安い地点が1つもありません。 神戸市北区のように市内で11.7倍ひらく区と比べると、性格がまったく違います。
  • 上昇率の幅も狭い。いちばん高い西台三丁目の+4.9%から、 いちばん低い桑津二丁目の+1.7%まで。 36地点が3.2ポイントの幅に収まっています。
  • 地積は100〜200㎡台が中心。36地点のうち200㎡を超えるのは6地点だけで、 最小は昆陽東四丁目の76㎡。 例外が市内最高値の西台三丁目の951㎡で、 これは他の35地点とはっきり性格の違う大きな区画です。

出典:国土交通省 地価公示 鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)。 前年比は前年の同一標準地の価格と比較して当方が算出した自算値です。 所在地番は鑑定評価書情報の表記を丁目表記に改めたものです。

理由1:市街化調整区域が「猪名川と武庫川」だけで、55年動いていない

伊丹市の都市計画のページには、次の一文があります。 本ページでいちばん重要な逐語です。

昭和45年に猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定し、 現在に至っています

市街化調整区域の指定対象が、2本の川です。 都市計画法の市街化調整区域は「市街化を抑制すべき区域」で、 原則として建築を目的とした開発ができません。 建て替えに許可が要る、あるいはできない。住宅ローンの審査で取扱不可になる金融機関がある。 不動産の価格を決定的に下げる制度です。

その調整区域が、伊丹市では猪名川と武庫川として指定されている。 市公式の逐語を素直に読むかぎり、 「その他」=市街地の部分は市街化区域だということになります。 つまり伊丹市の市街地には、制度によって「家が建てられない安い土地」がつくられていません。 これが市内格差2.9倍の、いちばん根っこにある理由です。

そしてもう1つ、「現在に至っています」という5文字。 昭和45年は1970年です。55年間、区域区分が動いていないということになります。 多くの市では線引きの見直しが繰り返され、そのたびに土地の価値が動きます。 伊丹市にはその変動要因が半世紀ありませんでした。 市内の地価が、時間をかけて平準化していく条件がそろっていたと言えます。

ただし、ここで数字を出すことはできません。 伊丹市は市街化区域・市街化調整区域それぞれの面積と構成比を公表していません(未取得)。 市のどのページにも、都市計画マスタープランの本編PDFにも記載がありません。 「市域の◯%が市街化区域」という数字を、本ページは持っていません。 都市計画区域の名称・面積・決定年月日も同じく未取得です。 ここで他社サイトの数字を持ってくれば文章は滑らかになりますが、それはしません。

出典:伊丹市「市街化区域と市街化調整区域」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/TOSHIKEIKAKU/TOSIKEIKAKU/SIGAIKA/index.html

理由2:用途地域13種類のうち11種類。無いのは田園住居地域と工業専用地域

2つめの理由は用途地域です。市公式の逐語を引きます。

用途地域は13種類あり、本市においては、 田園住居地域及び工業専用地域を除く11種類を指定しています

用途地域13種類のうち、住宅を建てることが原則としてできないのは工業専用地域だけです。 その工業専用地域を、伊丹市は一つも指定していません。 つまり伊丹市には「用途地域の指定によって住宅が建てられない土地」が存在しないということです。

この意味は、隣の尼崎市と並べるとはっきりします。 尼崎市は工業専用地域が市街化区域の16.6%(約781ha)を占めます。 市街化区域の6分の1が「住めない用途地域」だということです。 その結果、尼崎市では用途地域の区分そのものが市内の土地の性格を大きく分けています。 伊丹市ではその分かれ方が起きていません。

「田園住居地域」の指定もありません。 田園住居地域は農地と調和した低層住宅地のための用途地域です。 工業専用地域も田園住居地域も無いということは、 伊丹市の市街化区域が、端から端まで「人が住む市街地」として設計されているということになります。

ここでも数字は出せません。 伊丹市は用途地域ごとの面積・構成比を公表していません(未取得)。 市公式のページは13種類の説明のみで面積の記載がなく、 都市計画総括図のPDF(12.0MB)は図面のため数値を読み取れません。 建ぺい率・容積率の指定も同じ理由で未取得です。 「第一種低層住居専用地域が◯ha」という内訳を、本ページは持っていません。

出典:伊丹市「用途地域」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/TOSHIKEIKAKU/TOSIKEIKAKU/YOTOTIKU/1449796843326.html

理由3:標高差39メートル。地形で価格差がつく余地が物理的に無い

3つめは地形です。市公式の「伊丹のこと」には、次の記載があります。

項目市公式の記載
地形地形は全体に平坦で、東部に猪名川、西部に武庫川という 2つの大きな川が市内を流れています
標高最高45メートル、最低6メートル
面積面積 25.00平方キロメートル
広がり東西7.0キロメートル、南北6.5キロメートル
位置「兵庫県南東部にあります」「大阪市からは約10キロメートルと近く」 「大阪の衛星都市の一つとも位置づけられます」
隣接「周囲は兵庫県尼崎・西宮・宝塚・川西各市や大阪府の豊中・池田両市と 接しています」

標高差は39メートル。東西7キロ、南北6.5キロ。 住宅地の価格は、多くの市で地形に強く影響されます。 高台の眺望、南斜面の日照、逆に急傾斜地の危険性と擁壁の維持費。 伊丹市には、この変数がほとんどありません。

兵庫県内で比べると違いがよく分かります。 宝塚市は市街化調整区域が市域の74.4%を占め、北部の西谷地域に人口の約1.1%が住む。 神戸市北区は面積240.29km²で区内の地価格差が11.7倍。 西宮市は市内で40.4倍ひらき、北部と南部で別の市のような価格構造を持っています。 これらはいずれも「山があること」「市域が広いこと」の帰結です。 伊丹市は、そのどちらでもありません。

この平坦さは、日々の生活にも効いてきます。 自転車で市域を横断できる大きさで、坂がほとんどない。 通学、買い物、高齢期の移動のしやすさが、 同じ市内でも住所によって大きく変わるということが起きにくい市です。 擁壁の築造年・構造・水抜き穴の状態を確認して更新費用を見込む、 という中古戸建の定番の確認項目も、平坦な市では基本的に出番がありません。

出典:伊丹市「伊丹のこと」 //www.city.itami.lg.jp/mirai/sinosyoukai/21179.html

商業地9地点・工業地4地点 ― 住宅地より、こちらが動いている

住宅地だけを見ていると見落とすのが、商業地と工業地です。

区分地点数平均価格 前年比
住宅地36地点200,194円/㎡ +3.9%
商業地9地点319,555円/㎡ +5.2%
工業地4地点134,500円/㎡ +7.6%

工業地の+7.6%は、住宅地の+3.9%のおよそ2倍です。 個別に見ると次のとおりです。

区分所在地番価格(円/㎡) 前年比地積
商業地中央一丁目45番590,000 +5.4%190㎡
商業地西台一丁目53番外458,000 +11.2%256㎡
商業地伊丹一丁目246番11370,000 +5.7%100㎡
商業地伊丹三丁目528番1342,000 +5.2%237㎡
商業地中央四丁目18番322,000 +5.2%177㎡
商業地大鹿七丁目23番2外240,000 +3.9%1,136㎡
商業地瑞穂町一丁目64番外207,000 +3.5%662㎡
商業地鴻池二丁目10番181,000 +2.3%1,145㎡
商業地荒牧七丁目143番166,000 +4.4%4,283㎡
工業地東有岡三丁目215番1145,000 +8.2%1,515㎡
工業地北河原五丁目70番135,000 +7.1%1,124㎡
工業地森本一丁目8番6130,000 +8.3%1,130㎡
工業地森本九丁目17番1外128,000 +6.7%1,279㎡

注目すべき点が2つあります。

1つめは西台一丁目の+11.2%。 これは住宅地・商業地・工業地を合わせた市内49地点で最大の上昇率です。 しかも西台は、住宅地の市内最高値(西台三丁目345,000円/㎡・+4.9%)がある町でもあります。 阪急伊丹駅を含む中心市街地に、いま最も強い動きが出ているということになります。 成約データでも西台の中央値は3,800万円(15件)で市内2位です。

2つめは工業地4地点の所在です。 北河原五丁目・森本一丁目・森本九丁目。 北河原と森本は、いずれも市が公表している航空機騒音対策区域(第一種区域)の町名です (町名の照合は当方によるもので、確度は中)。 住宅地としては価格が抑えられている一帯が、工業用地としては+7〜8%で上がっている。 これは伊丹市の土地の使われ方を、そのまま示している数字だと読めます。

出典:国土交通省 地価公示 鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)/ 伊丹市「航空機騒音対策(住宅の防音工事に係る費用助成)」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/KUKOSEISAKU/koukuukisouonntaisaku/48194.html

2.9倍の「下端」に何があるか ― 航空機騒音対策区域(第一種区域)

ここからが、伊丹市で家を買う方にとって最も重要な部分です。 市内格差が2.9倍しかない市で、それでも最も安い地点がある。 その最安地点である桑津二丁目(120,000円/㎡)の「桑津」は、 市が公表している航空機騒音対策区域(第一種区域)の町名に含まれています。

伊丹市は「航空機騒音対策区域(第一種区域)」という呼称で、 対象となる町名を公式に列挙しています。原文を引用します。

鋳物師、岩屋、大野1丁目の一部、北伊丹、北河原2〜6丁目、北園、 北本町3丁目の一部、口酒井2・3丁目の一部、桑津、下河原、東野1〜4丁目、藤ノ木2・3丁目、 緑ヶ丘3・4・6・7丁目と5丁目の一部、森本1・4丁目の一部と2・3・5・7〜9丁目
但し書き:「北園1丁目地内の北園児童遊園地は上記区域に含まれない

50音順に整理すると、次のようになります。

町名指定の範囲(市公式の表記)対応する小学校区(当方の照合)
鋳物師町名まるごと瑞穂小
岩屋町名まるごと神津小
大野1丁目の一部荻野小
北伊丹町名まるごと緑丘小
北河原2〜6丁目伊丹小・緑丘小
北園町名まるごと(北園1丁目地内の北園児童遊園地を除く)緑丘小
北本町3丁目の一部伊丹小・緑丘小
口酒井2・3丁目の一部神津小
桑津町名まるごと神津小
下河原町名まるごと緑丘小
東野1〜4丁目荻野小
藤ノ木2・3丁目伊丹小・有岡小
緑ヶ丘3・4・6・7丁目と5丁目の一部瑞穂小(校区表の表記は「緑ケ丘」)
森本1・4丁目の一部と2・3・5・7〜9丁目神津小

この表の使い方に、3つ注意点があります。

  • 「一部」指定が多い。大野1丁目、北本町3丁目、口酒井2・3丁目、緑ヶ丘5丁目、森本1・4丁目は いずれも「の一部」です。同じ丁目のなかで区域の内と外が分かれます。 町名だけ、丁目だけでは該当判断ができません。
  • 市公式のなかでも表記が揃っていません。 騒音区域の表記は「緑ヶ丘」、小学校区の表記は「緑ケ丘」。 「ケ」と「ヶ」が違います。同一の町名として扱ってよいかどうかも含め、確認が必要です。
  • 校区との対応は当方の照合です(確度:中)。 市が校区と騒音区域の対応表を公表しているわけではありません。

最終的な該当判断は、必ず伊丹市 都市活力部 空港政策課(072-784-8057)、 または助成の実施主体である関西エアポート株式会社(防音工事担当 06-4865-9620)に ご確認ください。

市の常時騒音測定3局のうち、2局が環境基準を超えている

「区域に指定されている」というのは制度上の線引きの話です。 では、実際の音はどうなのか。 伊丹市は市内3か所で常時騒音測定を行い、その結果を公表しています。

測定局所在地域類型環境基準値 2022年2023年2024年
北村測定局伊丹市北伊丹5丁目13 北村水源地2 62デシベル以下66dB67dB 67dB(基準超過)
西桑津測定局伊丹市桑津2丁目1-22 西桑津センター2 62デシベル以下60dB61dB 61dB(基準内)
大野測定局伊丹市大野3丁目5 大野センター1 57デシベル以下59dB60dB 60dB(基準超過)

3局のうち2局が、環境基準値を超えています。 北村測定局(北伊丹)は基準62デシベル以下に対して67デシベル、 大野測定局は基準57デシベル以下に対して60デシベル。 しかも2022年・2023年・2024年と3年連続で基準を超えたままです。 これは伊丹市自身が公表している数字です。

いっぽうで、西桑津測定局(桑津2丁目)は61デシベルで、基準62デシベル以下の範囲内です。 同じ第一種区域のなかでも、実測値には差があります。 「第一種区域だからすべて基準超過」でもなければ、 「区域外だから無関係」とも言い切れません。 音は住所ごとに違うという当たり前の事実を、この3局のデータは示しています。

なお、西桑津測定局は令和6年12月1日から桑津2丁目1-22の西桑津センターにあり、 それ以前は桑津2丁目6-16の西桑津会館にありました。 測定点そのものが移っている点も、数字を読むうえでは押さえておいてよいところです。

出典:伊丹市「航空機騒音の監視」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/KUKOSEISAKU/souonnkannshi/48196.html

助成制度がある。ただし「審査結果の前に着工したら、全て対象外」

第一種区域に指定されているということは、 裏を返せば住宅防音工事の助成の対象になりうるということでもあります。 市が説明している助成の内容は、次のとおりです。

項目内容(市公式)
対象対象区域内の住宅について、防音工事か前回の更新工事で設置された空気調和機器が、 「前回工事の完了検査日から10年以上経過し、所要の機能が失われている機器を交換する費用
助成主体関西エアポート株式会社(防音工事担当 06-4865-9620)より一部助成
令和8年度の申請受付2026年4月1日(水曜)〜2026年10月30日(金曜) 関西エアポート株式会社必着」
最重要の注意審査結果のお知らせ」を受け取るに工事を実施した場合、 全て対象外
市の所管都市活力部 空港政策課(072-784-8057)

「審査結果のお知らせを受け取る前に工事をしたら、全て対象外」。 これは中古住宅を買ってすぐリフォームする方が、いちばん踏みやすい地雷です。 購入 → 引渡し → すぐ内装と空調の工事、という流れは自然ですが、 その順番で進めると助成が受けられません。 第一種区域の物件を検討している方は、 購入の段階で、防音工事の履歴と助成の申請スケジュールを確認してください。 申請受付期間も年度ごとに区切られています。

ここから先は、確認できていません

正直に書きます。航空機騒音の区域指定について、次の項目は未取得です。

  • 根拠法令の正式名称。市公式の当該ページに法令名の記載がありません。 市の空港年表には「1967年8月:国が『航空機騒音防止法』を制定」という記述がありますが、 これは市のページ内の略称表記です。本ページでは法令名を書きません。
  • 第一種区域の指定年月日・告示日・区域図。市公式に記載がなく、 関西エアポート株式会社のホームページへ誘導されています。
  • 第一種区域における建築の制限。市公式の当該ページは 住宅防音工事の助成のみを説明しており、建築制限についての記載がありません。 「第一種区域だから建築が制限される」とは書けません。
  • 第二種区域・第三種区域が伊丹市内に指定されているかどうか。 市公式に記載を特定できませんでした。

これらは国土交通省大阪航空局の公表情報にあたるものと考えられますが、 同局のサイトは本ページ作成時点で取得できず、確認していません。 本ページでは「第一種区域」という市公式の呼称と町名リスト、 そして市が公表している実測値・助成制度までを事実として扱い、 それ以外は書いていません。

撤去都市宣言から共生都市宣言まで ― 空港と伊丹市の52年

伊丹市と大阪国際空港の関係は、一言で説明できるものではありません。 市が公表している年表を、そのまま並べます。

年月できごと(市公式)
1964年10月「大阪国際空港騒音対策協議会」が発足
1967年8月国が「航空機騒音防止法」を制定(市ページ内の略称表記)
1973年10月大阪国際空港撤去都市を宣言
1990年12月運輸省(現国土交通省)との協定書に調印。空港存続が決まる
2007年4月1日「大阪国際空港と共生する都市」宣言
2012年7月関西国際空港と大阪国際空港が経営統合
2015年3月低騒音機への段階的転換が完了

1973年に「撤去」を宣言した市が、1990年に存続に合意し、 2007年に「共生」を宣言している。 この34年の転換が意味しているのは、 騒音問題が「解決した」のではなく「折り合いがついた」ということです。 市は共生都市宣言の趣旨を「環境と安全の問題には万全を期すとともに、将来に向かって、 空港をまちの発展に重要な役割を果たす地域資源として、最大限いかしていこうとする、 まちづくりの基本方針」と説明しています (宣言の全文は確認できていません)。

そして家を買う人にとって重要なのが、2015年3月の「低騒音機への段階的転換が完了」です。 これは、いまの騒音レベルと、30年前・40年前の騒音レベルは違うということを意味します。 年配の方から「伊丹は飛行機がうるさい」と聞いたことがある方は多いと思いますが、 その記憶がいつの時点のものかで、話の前提が変わります。

ただし、それで終わりにしてはいけません。 前の項で見たとおり、2024年の実測でも3局のうち2局が環境基準を超過しています。 北村測定局67デシベル(基準62デシベル以下)、大野測定局60デシベル(基準57デシベル以下)。 低騒音機への転換は完了していて、それでもなお基準を超えている。 この2つを同時に書かないと、どちらの方向にも不正確になります。

空港そのものについて、市公式が記している数字も挙げておきます。 行政区域は「大阪府豊中市・池田市、兵庫県伊丹市」「伊丹空港は伊丹市にある」という言い方は、部分的にしか正しくありません。 面積は約312万平方メートル、滑走路はA滑走路が長さ1,828メートル・幅45メートル、 B滑走路が長さ3,000メートル・幅60メートル。 空港からは「北海道から沖縄まで全国の就航都市に約2時間以内で行くことができる」と 市は記しています。 運用時間・発着回数の制限については、市公式の空港概要ページに記載がなく未取得です。

出典:伊丹市「大阪国際空港の歴史と伊丹市のかかわり」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/KUKOSEISAKU/kukou/48191.html / 伊丹市「大阪国際空港と共生する都市宣言」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/KUKOSEISAKU/kyouseitoshisenngenn/48198.html / 伊丹市「大阪国際空港の概要とアクセス」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/KUKOSEISAKU/kukou/48190.html

ただし「騒音だけで下端が決まっている」とは言えない

ここは慎重に書きます。 市内最安の桑津二丁目(120,000円/㎡)は第一種区域の町名にあります。 第一種区域の町名にある住宅地の標準地3地点 (桑津二丁目120,000円/㎡・東野四丁目150,000円/㎡・緑ケ丘三丁目169,000円/㎡)は、 いずれも市平均200,194円/㎡を下回ります(3地点の平均146,333円/㎡・当方算出)。 ここまでは事実として指摘できます。

ところが、市内で安い側の地点を並べると、話はそれほど単純ではありません。

順位(安い順)所在地番価格(円/㎡) 第一種区域の町名か
1桑津二丁目427番1120,000 含まれる
2西野七丁目90番123,000 含まれない
3西野六丁目117番130,000 含まれない
4西野二丁目43番148,000 含まれない
5北野五丁目54番149,000 含まれない
6東野四丁目1番9150,000 含まれる

安い側の6地点のうち4地点は、第一種区域の町名に含まれません。 とくに西野は3地点が市内の下位に並びますが、 西野は市公式の第一種区域の町名リストにありません。 つまり「伊丹市の安い土地=騒音区域」という単純な図式は成り立ちません。

西野の価格水準がなぜこうなっているのかを説明する公表資料を、本ページは持っていません。 分からないことは分からないと書きます。 言えるのは次の2つだけです。 ①市内最安地点は第一種区域の町名にある。 ②しかし市内の安い側の地点の多くは、第一種区域の町名ではない。 そして③市内の最高と最安の差はそれでも2.9倍にとどまる伊丹市は、安い理由がはっきりしている市ではなく、そもそも差が小さい市だということです。

町丁目別の成約 ― 3,900万円から1,200万円まで

地価公示は2.9倍でしたが、実際に売買された物件の価格はもう少し開きます。 国土交通省の成約価格情報(直近4四半期・伊丹市440件)を町丁目別に見ると、次のとおりです。

町丁目件数成約中央値 平均面積
伊丹27件3,900万円 69㎡
西台15件3,800万円 67㎡
寺本15件3,200万円 96㎡
野間19件2,500万円 87㎡
池尻26件2,450万円 85㎡
北野14件1,700万円 75㎡
西野24件1,500万円 80㎡
昆陽南12件1,200万円 75㎡

最高の伊丹3,900万円と最安の昆陽南1,200万円で、3.3倍の差です。 地価公示の2.9倍より少し開いています。 ただし、この差の読み方には注意が必要です。

昆陽南の標準地(昆陽南五丁目121番)は175,000円/㎡で、 市内36地点のなかでは23位。決して最安ではありません。 それどころか、中央値3,200万円の寺本の標準地(寺本六丁目32番外)は160,000円/㎡で、 昆陽南より安いのです。 成約中央値の順番と、土地の単価の順番が一致していません。

なぜか。流通している物件の種類が違うからです。 伊丹市の成約440件の内訳はマンション228件・戸建212件で、ほぼ半々。 マンションの中央値は2,100万円(平均専有70㎡・平均築1996年)、 戸建の中央値は3,500万円(平均面積104㎡・平均築2007年)です。 マンションが多く流通している町丁目は中央値が下がり、 戸建中心の町丁目は上がるという、ごく単純な構造です。 平均面積を見ると、伊丹69㎡・西台67㎡はマンション寄り、 寺本96㎡・野間87㎡・池尻85㎡は戸建寄りだと読めます。

ここが伊丹市でいちばん誤解されやすいところです。 「昆陽南は1,200万円だから安い街」ではありません。 「昆陽南では、その価格帯の物件がよく流通している」というのが、データの正しい読み方です。 町名で相場を決めつけず、種別と面積をそろえて比較してください。

駅別の成約 ― JR伊丹3,300万円、阪急伊丹2,900万円

最寄駅件数成約中央値 平均徒歩備考
伊丹(JR)56件3,300万円 9分快速停車。大阪約15分・三ノ宮約25分
稲野20件3,050万円 12分阪急伊丹線。猪名寺駅(尼崎市)とは別
伊丹(阪急)248件2,900万円 10分市内440件の56%。阪急伊丹線の終点
新伊丹39件2,900万円 14分阪急伊丹線
中山寺17件3,400万円 19分宝塚市の駅。伊丹市の物件が17件
武庫之荘24件2,900万円 25分尼崎市の駅。伊丹市の物件が24件

この表から読み取れることが3つあります。

  • 阪急伊丹の一極集中。248件は市内440件の56%です。 阪急伊丹線は伊丹駅が終点の支線で、その終端に中心市街地があります。 伊丹市の住宅流通は、この1駅を中心に回っていると言っていい数字です。
  • JR伊丹と阪急伊丹は、同じ「伊丹駅」でも別物。 JR伊丹は56件・中央値3,300万円・平均徒歩9分。 阪急伊丹は248件・中央値2,900万円・平均徒歩10分。 件数で4.4倍、中央値で400万円の差があります。 JR伊丹は快速停車駅で「大阪まで約15分、三ノ宮まで約25分」(市公式)。 広告の「伊丹駅徒歩◯分」がどちらなのかは、必ず確認してください。
  • 市外の駅が最寄りの物件が41件ある。 中山寺(宝塚市)17件、武庫之荘(尼崎市)24件。 さらに成約の個票では、野間の戸建が塚口(阪急)=尼崎市を最寄りとして記録されています。 伊丹市は2府県6市に囲まれた東西7.0km・南北6.5kmの市ですから、 市外の駅が最寄りになる物件が構造的に出やすい市です。 なお市外の駅が最寄りでも、固定資産税・都市計画税・学区・ごみ収集などの行政サービスは 住所地である伊丹市のものが適用されます。

実際の成約は、こんな中身です

数字の話が続いたので、実際の成約事例も挙げておきます。 いずれも国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報で、 家タダ自身の取引実績ではありません。

種別所在成約価格専有・延床 間取築年構造最寄駅・徒歩時期
戸建野間3,500万円100㎡(土地100㎡) 3LDK2004年木造塚口(阪急)2025Q2
戸建鴻池3,500万円100㎡(土地125㎡) 4LDK2014年木造伊丹(阪急)2025Q3
戸建奥畑3,500万円100㎡(土地145㎡) 4LDK1995年軽量鉄骨造伊丹(阪急)2025Q2
戸建北野3,500万円140㎡(土地155㎡) 6LDK1991年鉄骨造伊丹(阪急)2025Q3
マンション宮ノ前2,100万円70㎡ 3LDK1989年SRC伊丹(阪急) 8分2025Q2
マンション中央2,100万円75㎡ 2LDK+S1985年SRC伊丹(阪急) 6分2025Q3
マンション西野2,100万円75㎡ 3LDK1987年SRC伊丹(阪急)2025Q4
マンション南野2,100万円70㎡ 3LDK1999年RC新伊丹 19分2025Q4

戸建4件の土地面積に注目してください。 100㎡・125㎡・145㎡・155㎡。 成約212件の平均面積104㎡という数字とも整合します。 伊丹市の戸建は、100㎡台が中心だということです。 築年は1991年・1995年・2004年・2014年と幅がありますが、 いずれも3,500万円で成約しています。 築23年差の物件が同じ価格帯で取引されているというのは、 建物より土地と立地で値段が決まっていることの表れだと読めます。

マンション4件は、すべて2,100万円です。 築1985年・1987年・1989年・1999年、専有70〜75㎡。 築36〜41年の物件が2,100万円で取引されているということですから、 マンションを検討する場合は、価格や専有面積と同じくらい、 管理組合の運営状況、修繕積立金の水準、長期修繕計画の有無、 直近の大規模修繕の履歴を確認する必要があります。 成約228件の平均築年は1996年で、平均で築30年に達しています。

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ 成約価格情報 (2025年第2四半期〜2026年第1四半期・伊丹市440件)。 これらは公的に公表された取引データであり、家タダの成約実績ではありません。 延床・土地面積は公表値を四捨五入した区分値です。

まとめ:伊丹市は「エリアで外さない市」。だから確認すべき項目が絞れる

伊丹市の住宅地の平均価格は、兵庫県内で住宅地の標準地が3地点以上ある 40市区町村のうち8位、神戸市の9区と町を除いた25市のなかでは4位。 変動率(+3.9%)でも県内40市区町村中8位、25市中5位です。 「価格の水準も、上がり方も、県内の上位」というのが、数字で見た伊丹市の位置です。

そしてその内側は、地価公示で2.9倍、成約で3.3倍。 西宮市40.4倍・宝塚市24.2倍・尼崎市4.3倍と比べれば、市内格差は際立って小さい。 言い換えると、伊丹市では「どのエリアを選ぶか」で勝負がつきません。 そのかわり、確認すべきことは市の資料からはっきり決まります。

  • その住所が航空機騒音対策区域(第一種区域)に入るかどうか。 丁目単位の「一部」指定が多く、町名では判断できません
  • 入る場合、防音工事の履歴と、助成の申請スケジュールはどうなっているか (審査結果の前に着工すると全て対象外です)
  • その物件が地区計画11地区のどれかに入るかどうか (とくに荒牧は3本の地区計画が重なっています)
  • 猪名川・武庫川の洪水、高潮、内水のハザードマップで、その住所がどう評価されているか
  • 土砂災害警戒区域に当たらないか(市内では少数ですが、ゼロではありません)
  • マンションなら管理組合・修繕積立金・大規模修繕の履歴 (成約228件の平均築年は1996年です)

この6点は、すべて契約前に調べられます。 家タダでは、これらの調査を契約前に無料で行ったうえで、 買主様の仲介手数料0円でお引き渡しまで進めます。

空から見た、この50年の伊丹市

伊丹市は、中世に伊丹城(のちの有岡城)が置かれ、近世には伊丹郷町で酒造業と俳諧文化が栄えた町でした。市制施行は昭和15年11月10日、伊丹町と稲野村の合併によるものです。その後昭和22年3月1日に神津村を、昭和30年4月1日に宝塚市の一部(旧長尾村の一部)を編入し、現在の面積25.00平方キロメートルになりました。そして昭和45年(1970年)に猪名川と武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定しています。左が1974〜78年、右が現在の同じ範囲です。左の写真は、その線引きが行われた直後の伊丹市にあたります。空港が同じ位置に写っていること、市街地がすでに市域のほぼ全体に広がっていることを見てください。伊丹市の市街地の骨格は、この時点でおおむね完成していたということです。市公式が「昭和45年に指定し、現在に至っています」と書いているのは、この形がそのまま50年続いてきたという意味でもあります。右側は、そこから半世紀が経ち、1973年の撤去都市宣言と1990年の存続合意、2007年の共生都市宣言を経て、2015年に低騒音機への転換が完了したあとの姿です。

1974〜1978年(国土地理院 国土画像情報 第1期)
現在(国土地理院 全国最新写真)

出典:国土地理院 地理院タイル(国土画像情報 第1期/全国最新写真)。同一のタイル座標(ズーム15・x28707〜28709・y13002〜13003)で切り出しています。

04伊丹市を5に分けて考える(エリアガイド)

伊丹市には、市が公式に定めた「市内を◯地域に分ける」という区分の一覧がありません。支所・地域センターによる区分も特定できませんでした。市公式で最も細かく、かつ町名単位で確定しているのは小学校区で、市の統計も「小学校区別年齢別推計人口」という単位を持っています。また第4次伊丹市都市計画マスタープラン(目標年次 令和10年)にはにぎわい交流ゾーン(中心市街地)/市民ふれあいゾーン(市役所周辺)/いきいき生産ゾーン(猪名川・空港周辺)というゾーン区分がありますが、各ゾーンに含まれる地区名の対応表までは確認できていません(未取得)

そこで本ページでは、市公式の小学校区(町名の対応)を土台に、令和8年地価公示の全49地点(住宅地36・商業地9・工業地4)、国土交通省の成約価格情報440件(町丁目別・駅別)、そして市が公表している航空機騒音対策区域(第一種区域)の町名を重ねて、5つのまとまりに整理します。伊丹市は東西7.0km・南北6.5km・標高差39メートルという小さく平坦な市で、市内の地価差は最高と最安で2.9倍しかありません。エリアで大きく外すリスクが小さいぶん、「どのエリアか」よりも「そのエリアの何が違うか」を具体的に見ていくことが重要です。

中心市街地(JR伊丹・阪急伊丹の駅前/伊丹小・有岡小校区)(最寄駅:伊丹(JR)・伊丹(阪急))

伊丹市の価格の上端が、そのままここにあります。住宅地の市内最高値は西台三丁目526番12の345,000円/㎡(前年比+4.9%・地積951㎡)で、上昇率も住宅地36地点で最大。商業地でも中央一丁目45番が590,000円/㎡(+5.4%)で市内最高、さらに西台一丁目53番外が458,000円/㎡・前年比+11.2%と、住宅地・商業地・工業地を合わせた市内49地点のなかで最大の上昇率を記録しています。伊丹一丁目246番11が370,000円/㎡(+5.7%)、伊丹三丁目528番1が342,000円/㎡(+5.2%)、中央四丁目18番が322,000円/㎡(+5.2%)と、商業地が上位に並びます。住宅地でも行基町四丁目23番5が258,000円/㎡(+4.5%)、桜ケ丘三丁目42番1外が257,000円/㎡(+4.5%)、伊丹六丁目20番11が227,000円/㎡(+4.6%)、清水三丁目9番11が220,000円/㎡(+3.8%)。

成約でも町丁目別の中央値は伊丹が3,900万円(27件・平均面積69㎡)で市内最高西台が3,800万円(15件・平均67㎡)で2位。駅別ではJR伊丹が3,300万円(56件・平均徒歩9分)で市内最高阪急伊丹が2,900万円(248件・平均徒歩10分)で、市内440件の56%がこの阪急伊丹駅を最寄りとしています。成約の個票では、宮ノ前のマンション(1989年築・SRC・専有70㎡・3LDK)が2,100万円(阪急伊丹 徒歩8分)、中央のマンション(1985年築・SRC・75㎡・2LDK+S)が2,100万円(同 徒歩6分)で成約しています。

このエリアは歴史的にも市の中心です。中世に伊丹氏が支配した伊丹城は天正2年(1574年)に荒木村重に追い落とされ、村重が入って有岡城と改名しました。昭和54年12月に有岡城跡が国の史跡に指定されています。近世には伊丹郷町で酒造業が盛んになり、あわせて俳諧文化が発展しました。市の景観計画は重点的な対象として「伊丹郷町・街道筋」を挙げています(ただしこれが正式な指定区域名かどうかは確認できていません)。地区計画にはJR伊丹駅東地区地区計画があります。

なお、このエリアの町名のうち、北本町3丁目の一部と藤ノ木2・3丁目は、市が公表している航空機騒音対策区域(第一種区域)に含まれます。同じ伊丹小学校区・有岡小学校区のなかでも、区域の内と外が丁目単位で分かれますので、個別の確認が必要です。

市南部(稲野・新伊丹/南小・鈴原小校区)(最寄駅:稲野・新伊丹)

中心市街地に次ぐ価格帯で、市内でもっともまとまって高い住宅地が並ぶエリアです。住宅地の標準地は梅ノ木四丁目33番1外が303,000円/㎡(+4.5%・地積227㎡)で市内2位平松三丁目9番5が286,000円/㎡(+4.0%)で3位稲野町五丁目53番1が268,000円/㎡(+3.9%)で4位、御願塚二丁目18番3が256,000円/㎡(+4.1%)、柏木町一丁目112番が242,000円/㎡(+3.9%)、鈴原町九丁目376番が210,000円/㎡(+4.5%)、南野四丁目288番3が185,000円/㎡(+3.9%)。市内の住宅地36地点のうち上位10地点のうち5地点が、このエリアにあります。

成約では稲野駅が20件・中央値3,050万円・平均徒歩12分新伊丹駅が39件・中央値2,900万円・平均徒歩14分。個票では南野のマンション(1999年築・RC・専有70㎡・3LDK)が2,100万円で成約しており、最寄駅は新伊丹・徒歩19分と記録されています。

このエリアで必ず押さえておきたいのが、駅名の取り違えです。阪急伊丹線の「稲野駅」と、JR福知山線の「猪名寺駅」は別の駅で、猪名寺駅は尼崎市にあります。伊丹市には稲野小学校があり、稲野町という町名もありますが、これらは「稲野」です。字面も読みも似ているため、物件検索でいちばん間違いが起きやすい組み合わせです。また市の南西側では、阪急神戸線の武庫之荘駅(尼崎市)を最寄りとする伊丹市の物件が24件(中央値2,900万円・平均徒歩25分)あります。駅名から市を判断しないでください。

市公式が挙げる航空機騒音対策区域(第一種区域)の町名リストに、このエリアの町名(稲野町・梅ノ木・柏木町・御願塚・平松・南町・南野・南本町・若菱町・鈴原町・南鈴原)は含まれていません。市内でもっとも高い住宅地がこのエリアと中心市街地に集中していることと、この事実は無関係ではないと読めますが、市が因果として説明しているわけではありませんので、本ページでは事実の並置にとどめます。

市西部(昆陽・千僧・野間・寺本・山田/稲野小・笹原小・花里小・昆陽里小・摂陽小校区)(最寄駅:伊丹(阪急)・市営バス)

市域の西半分には鉄道駅がありません。市公式は市内5駅が市域東部を走っていると記しています。そのぶん、このエリアの生活を支えているのが伊丹市営バスです。市公式は市営バスの特徴として「JR・阪急伊丹駅前周辺の中心市街地へ向かう路線を中心に本数の多さ」を挙げ、運賃を「大人250円、小児130円」としています。

地価は市の平均水準(200,194円/㎡)をまたぐ形で分布します。安堂寺町六丁目207番が231,000円/㎡(+3.1%)千僧六丁目54番外が219,000円/㎡(+3.8%・地積231㎡)野間七丁目594番2が202,000円/㎡(+3.6%)、千僧二丁目10番4が201,000円/㎡(+4.1%)、高台一丁目152番11が197,000円/㎡(+4.2%)、野間北二丁目5番11が190,000円/㎡(+4.4%)、松ケ丘二丁目23番が183,000円/㎡(+2.2%)、昆陽五丁目149番が182,000円/㎡(+3.4%)、昆陽東四丁目169番が180,000円/㎡(+3.4%・地積76㎡=36地点で最小)、昆陽南五丁目121番が175,000円/㎡(+3.6%)、寺本六丁目32番外が160,000円/㎡(+3.9%)。

成約では野間が19件・中央値2,500万円(平均面積87㎡)寺本が15件・中央値3,200万円(平均96㎡)昆陽南が12件・中央値1,200万円(平均75㎡)で市内の町丁目別では最も低い水準です。個票では野間の戸建(2004年築・木造・土地100㎡/延床100㎡・3LDK)が3,500万円奥畑の戸建(1995年築・軽量鉄骨造・土地145㎡/延床100㎡・4LDK)が3,500万円このうち野間の戸建の最寄駅は「塚口(阪急)」と記録されています。塚口駅は尼崎市です。しかも塚口はJRと阪急で別の駅ですので、広告表示には特にご注意ください。

昆陽南の中央値1,200万円と、寺本の3,200万円。同じ西部エリアでこれだけ開きますが、標準地の単価で見ると昆陽南五丁目175,000円/㎡・寺本六丁目160,000円/㎡でむしろ寺本のほうが安いという逆転が起きています。成約価格の差は、土地の単価の差ではなく、流通している物件の種類と広さの差だということです。町名で相場を決めつけず、面積あたりで比較してください。

市北部(荒牧・鴻池・池尻・西野・北野/天神川小・桜台小・池尻小・鴻池小校区)(最寄駅:伊丹(阪急)・中山寺(宝塚市))

伊丹市の価格の下端が、このエリアにあります。住宅地の標準地は荒牧三丁目229番が171,000円/㎡(+4.3%・地積211㎡)、瑞原三丁目33番1外が171,000円/㎡(+3.6%)、中野東一丁目289番が169,000円/㎡(+3.7%)、池尻一丁目327番が162,000円/㎡(+3.8%)、鴻池六丁目473番2が159,000円/㎡(+4.6%)、北野五丁目54番が149,000円/㎡(+4.2%)。そして西野が市内の下位を占めます。西野二丁目43番が148,000円/㎡(+4.2%)、西野六丁目117番が130,000円/㎡(+2.4%)で市内35位西野七丁目90番が123,000円/㎡(前年比は前年に同一番号がなく「—」)で市内34位市内で最も安い5地点のうち3地点が西野です。商業地では鴻池二丁目10番が181,000円/㎡(+2.3%)、荒牧七丁目143番が166,000円/㎡(+4.4%・地積4,283㎡=市内49地点で最大)。

成約では池尻が26件・中央値2,450万円(平均面積85㎡)西野が24件・中央値1,500万円(平均80㎡)北野が14件・中央値1,700万円(平均75㎡)。個票では鴻池の戸建(2014年築・木造・土地125㎡/延床100㎡・4LDK)が3,500万円北野の戸建(1991年築・鉄骨造・土地155㎡/延床140㎡・6LDK)が3,500万円で成約しています。市内の下位の地価水準にあるエリアでも、物件次第で3,500万円で成約しているという点は、伊丹市の2.9倍という狭さをよく表しています。

このエリアで最も重要なのが地区計画です。伊丹市の地区計画11地区のうち、荒牧中央地区・荒牧第2地区・荒牧地区の3つが「荒牧」に集中し、さらに鴻池地区・西野地区・池尻地区がこのエリアにあります。11地区のうち6地区がこの北部に入っているということです。各地区計画の区域・制限内容は確認できていません(未取得)ので、該当しそうな物件は必ず市の都市計画課にご確認ください。

交通面では、成約440件のうち17件が中山寺駅(JR宝塚線)を最寄りとしています(中央値3,400万円・平均徒歩19分)。中山寺駅は宝塚市の駅です。市境に近い北部ならではの現象です。なお、このエリアの町名(荒牧・荒牧南・荻野西・北野・鴻池・中野北・中野西・中野東・西野・池尻・瑞原)は、市が公表している航空機騒音対策区域(第一種区域)の町名リストに含まれていません。ただし区域の内と外は丁目単位で分かれる指定が多いため、最終的な該当判断は住所ごとに市の空港政策課へご確認ください。

市北東部・空港側(北伊丹・桑津・森本・東野・緑ケ丘/神津小・緑丘小・荻野小・瑞穂小校区)(最寄駅:北伊丹・伊丹(JR))

大阪国際(伊丹)空港に近い側で、航空機騒音対策区域(第一種区域)の中心となるエリアです。市が公表している第一種区域の町名のうち、鋳物師・岩屋・大野1丁目の一部・北伊丹・北河原2〜6丁目・北園・口酒井2・3丁目の一部・桑津・下河原・東野1〜4丁目・緑ヶ丘3・4・6・7丁目と5丁目の一部・森本1・4丁目の一部と2・3・5・7〜9丁目が、このエリアに含まれます。

地価にもその差がはっきり出ています。市内で最も安い住宅地の標準地は、桑津二丁目427番1の120,000円/㎡(+1.7%・地積107㎡)。前年比+1.7%は住宅地36地点で最も小さい上昇率でもあります。同じく第一種区域の町名にある標準地は東野四丁目1番9が150,000円/㎡(+4.2%)緑ケ丘三丁目15番2外が169,000円/㎡(+3.7%)第一種区域の町名にある住宅地の標準地3地点は、いずれも市平均200,194円/㎡を下回ります(3地点の平均は146,333円/㎡・当方算出。町名の照合は当方によるもので確度は中です)。一方で瑞穂町三丁目39番2は209,000円/㎡(+4.0%)と市平均を上回っており、瑞穂小学校区のなかでも騒音区域の内外で水準が分かれています

このエリアの土地利用を語るうえで欠かせないのが工業地です。令和8年地価公示の工業地4地点は、すべてこのエリアとその周辺にあります。東有岡三丁目215番1が145,000円/㎡(+8.2%・地積1,515㎡)北河原五丁目70番が135,000円/㎡(+7.1%)森本一丁目8番6が130,000円/㎡(+8.3%)森本九丁目17番1外が128,000円/㎡(+6.7%)工業地の平均上昇率+7.6%は、住宅地の+3.9%のおよそ2倍です。北河原・森本はいずれも第一種区域の町名ですから、騒音区域が住宅地としては価格を抑える方向に働き、工業用地としては強い需要を集めているという構図が読み取れます。商業地では大鹿七丁目23番2外が240,000円/㎡(+3.9%・1,136㎡)、瑞穂町一丁目64番外が207,000円/㎡(+3.5%・662㎡)。

市の常時騒音測定局3局も、すべてこのエリアにあります。北村測定局(北伊丹5丁目13 北村水源地)は2024年に67デシベルで環境基準値62デシベル以下を超過。大野測定局(大野3丁目5 大野センター)は2024年に60デシベルで環境基準値57デシベル以下を超過。西桑津測定局(桑津2丁目1-22 西桑津センター)は61デシベルで、環境基準値62デシベル以下の範囲内です。同じ第一種区域のなかでも、実測値には差があります。詳しくは04章と10章で扱います。

もう一点、このエリアには土砂災害警戒区域があります。伊丹市の土砂災害警戒区域はすべて「急傾斜地の崩壊」を対象としたもので、そのうちの1つが「鋳物師Ⅰ」です。鋳物師は瑞穂小学校区の町名であり、第一種区域にも含まれる町名です。2つのリスク情報が同じ町で重なっていることになります。ただし箇所数は市公式(6箇所)と兵庫県資料(計5)で食い違っており、確定した数を本ページは持っていません(未取得)「ゼロではない」という事実だけを、そのまま受け取ってください。

※エリア区分と各エリアの記述は、伊丹市・兵庫県・関係機関の公表資料にもとづいて作成しています。

05伊丹市の交通

鉄道

市公式は市内の鉄道を「JR宝塚線(伊丹、北伊丹の2駅)、阪急伊丹線(伊丹、新伊丹、稲野の3駅)」と記し、これらの駅が市域東部を走っているとしています。市内の鉄道駅は、合わせて5駅だけです。そのうち3駅(伊丹・新伊丹・稲野)は阪急伊丹線という支線で、阪急伊丹駅はその終点にあたります。成約440件のうち248件=56%が阪急伊丹駅を最寄りとしているのは、この支線の終端に中心市街地があるからです。一方JR伊丹駅は快速停車駅で、市公式の表現では「大阪まで約15分、三ノ宮まで約25分」。同じ「伊丹駅」でも、JRと阪急では役割がまったく違います。

路線1日平均乗降人員特徴
伊丹(JR)JR宝塚線(福知山線)市内で唯一、快速が停車する駅です。市公式は「快速が停車!大阪まで約15分、三ノ宮まで約25分」と記しています。大阪にも神戸にも30分以内で出られるという意味で、伊丹市の交通条件を決定づけている駅です。成約データではこの駅を最寄りとする物件が56件・中央値3,300万円・平均徒歩9分で、市内の駅別で中央値が最も高いまとまりになります。平均徒歩9分も市内の駅で最短。地区計画に「JR伊丹駅東地区地区計画」があります。空港へは市公式によると「JR伊丹駅から約30分」。阪急伊丹駅とは別の駅ですのでご注意ください。乗降人員は伊丹市統計書がxlsx等で直接取得できず、確認できていません(未取得)
伊丹(阪急)阪急伊丹線阪急伊丹線の終点で、中心市街地の中核です。市公式は「大阪梅田まで約20分、神戸三宮まで約30分」と記しています。成約データではこの駅を最寄りとする物件が248件市内440件のうち56%がこの駅を最寄りとしています。中央値2,900万円・平均徒歩10分。市内で圧倒的に取引の多い駅です。周辺の地価は、住宅地の市内最高値である西台三丁目526番12の345,000円/㎡(前年比+4.9%)、商業地の市内最高値中央一丁目45番の590,000円/㎡(+5.4%)、さらに西台一丁目53番外が458,000円/㎡で前年比+11.2%と、市内の全標準地49地点のなかで最も大きな上昇率を記録しています。空港へは市公式によると「阪急伊丹駅から約20分」。JR伊丹駅とは別の駅です。乗降人員は未取得
新伊丹阪急伊丹線阪急伊丹線の中間駅。市公式が挙げる市内5駅の1つです。成約データでは39件・中央値2,900万円・平均徒歩14分。成約の個票では南野のマンション(1999年築・RC・専有70㎡・3LDK)が2,100万円で成約しており、最寄駅は新伊丹・徒歩19分と記録されています。周辺の住宅地では南野四丁目288番3が185,000円/㎡(+3.9%)稲野町五丁目53番1が268,000円/㎡(+3.9%)乗降人員は未取得
稲野阪急伊丹線阪急伊丹線の駅で、市公式が挙げる市内5駅の1つ。JR福知山線の「猪名寺駅」とは別の駅です。猪名寺駅は尼崎市にあります。字面も読みも似ていますが所在市が違いますので、物件検索では特に注意してください。伊丹市には稲野小学校があり、稲野町という町名もありますが、これらは「稲野」であって「猪名寺」ではありません。成約データでは20件・中央値3,050万円・平均徒歩12分。周辺の住宅地では稲野町五丁目53番1が268,000円/㎡柏木町一丁目112番が242,000円/㎡(+3.9%)乗降人員は未取得
北伊丹JR宝塚線(福知山線)市域の北東側、大阪国際(伊丹)空港に近い側の駅です。市公式が挙げる市内5駅の1つ。駅名になっている「北伊丹」という町名は、市が公表している航空機騒音対策区域(第一種区域)の町名リストに含まれています。さらに市の常時騒音測定局のうち北村測定局(伊丹市北伊丹5丁目13 北村水源地)がこの一帯にあり、2024年の測定値は67デシベルで、環境基準値62デシベル以下を超過しています。この論点は10章で詳しく扱います。周辺は工業地の標準地が複数あり、北河原五丁目70番が135,000円/㎡(+7.1%)森本一丁目8番6が130,000円/㎡(+8.3%)成約データの最寄駅上位6駅にこの駅は入っていません。乗降人員は未取得

伊丹市内の鉄道駅は5駅だけです。市公式は市内の鉄道について「JR宝塚線(伊丹、北伊丹の2駅)、阪急伊丹線(伊丹、新伊丹、稲野の3駅)」と記しています。面積25.00km²・人口約19.5万人の市としては、鉄道駅の数はかなり少ないと言っていい水準です。しかも市公式は、この5駅が市域東部を走っていると記しています。つまり市域の西半分には鉄道駅がありません。

ここから先が、伊丹市でいちばん事故が起きやすいところです。

①「伊丹駅」は2つあります。JR宝塚線の伊丹駅と、阪急伊丹線の伊丹駅は別の駅で、場所も違います。国土交通省の成約価格情報でも別々に集計されていて、阪急伊丹が248件・中央値2,900万円、JR伊丹が56件・中央値3,300万円と、件数も価格帯も違います。物件広告の「伊丹駅徒歩◯分」がどちらの伊丹駅なのかは、必ず確認してください。

②「稲野駅」(阪急伊丹線・伊丹市)と「猪名寺駅」(JR福知山線)は別の駅で、猪名寺駅は尼崎市にあります。伊丹市には稲野小学校があり、稲野町という町名もありますが、これらは「稲野」です。

③「武庫之荘駅」(阪急神戸線)は尼崎市、「中山寺駅」(JR宝塚線)は宝塚市の駅です。ところが国土交通省の成約価格情報では、伊丹市の物件で武庫之荘駅を最寄りとするものが24件(中央値2,900万円・平均徒歩25分)、中山寺駅を最寄りとするものが17件(中央値3,400万円・平均徒歩19分)あります。さらに成約の個票では、野間の戸建(2004年築・木造・土地100㎡/延床100㎡・3LDK)が3,500万円で成約し、最寄駅は「塚口(阪急)」と記録されています。塚口駅も尼崎市で、しかも塚口はJRと阪急で別の駅です。

伊丹市は尼崎・西宮・宝塚・川西・豊中・池田の6市に囲まれた市で、東西7.0km・南北6.5kmしかありません。市外の駅が最寄りになる物件が、構造的に出やすい市だとご理解ください。住所が伊丹市であれば、固定資産税・都市計画税・学区・ごみ収集などの行政サービスは伊丹市のものが適用されます。

なお5駅すべてについて、1日平均乗降人員は確認できていません(未取得)。伊丹市統計書は年度版の一覧ページのみで、駅別乗降人員を含むファイルの直接URLを本文から特定できませんでした。このページは推測で数字を埋めない方針ですので、表の人員欄はすべて「—」としています。

道路

伊丹市の交通を語るうえで外せないのが、市営バスです。市公式は「伊丹市営バス」が市内各所で運行していること、その特徴として「JR・阪急伊丹駅前周辺の中心市街地へ向かう路線を中心に本数の多さ」を挙げています。運賃は「大人250円、小児130円」。人口約19.5万人の市が自前のバス事業を持っているというのは、全国的に見てもかなり手厚い部類です。市内の鉄道駅が5駅しかなく、しかもその5駅が市域東部に偏っている市で、駅から離れた町の生活を支えているのが市営バスだということになります。(ただし市公式は、市営バスと市内の地価差との関係については何も述べていません。本ページでも因果としては書きません。)

道路については、正直に書いておきます。伊丹市の公式ページから、市内を通る国道・高速道路の路線名、インターチェンジ名、都市計画道路の整備プログラムを確認できませんでした(未取得)。このページは推測で書かない方針ですので、「◯号線が通っている」「◯ICが近い」といった記述は一切していません。前面道路の幅員・種別、都市計画道路の計画の有無は、物件ごとに市の担当課または重要事項説明書でご確認ください。都市計画道路の区域にかかる敷地は、建築に制限がかかることがあります。

空港へのアクセスは、市公式が所要時間を明記しています。「空港までJR伊丹駅から約30分、阪急伊丹駅から約20分で行くことができます」。そして空港そのものについては「北海道から沖縄まで全国の就航都市に約2時間以内で行くことができる」と記しています。大阪国際(伊丹)空港は、伊丹市にとって騒音の発生源であると同時に、市公式が交通の利点として掲げている施設でもあります。この二面性は04章と10章で正面から扱います。なお空港の行政区域は市公式の逐語で「大阪府豊中市・池田市、兵庫県伊丹市」。空港は伊丹市だけにあるわけではありません。

地形の面では、伊丹市は移動しやすい市です。市公式は「地形は全体に平坦」「標高は最高45メートル、最低6メートル」「東西7.0キロメートル、南北6.5キロメートル」と記しています。標高差39メートル、端から端まで7キロ。自転車で市域を横断できる大きさで、しかも坂がほとんどありません。坂の多い市では、通学・買い物・高齢期の生活のしやすさが同じ市内でも住所によって大きく変わりますが、伊丹市ではその差が地形レベルでつきにくいということになります。これは04章で扱う「市内格差2.9倍」の、いちばん物理的な裏づけです。

※駅別の1日平均乗降人員は、伊丹市統計書の該当ファイルに到達できず確認できていません(未取得)。市内を通る道路(国道・高速道路・インターチェンジ・都市計画道路)についても、市公式での記載を確認できなかったため記載していません(未取得)。出典:伊丹市「交通・アクセス」//www.city.itami.lg.jp/mirai/sinosyoukai/21180.html /伊丹市「伊丹のこと」 //www.city.itami.lg.jp/mirai/sinosyoukai/21179.html /伊丹市「大阪国際空港の概要とアクセス」//www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/KUKOSEISAKU/kukou/48190.html /伊丹市「駐車場・自転車駐車場」//www.city.itami.lg.jp/kurashi_tetsuzuki/kotsu/2/index.html

06伊丹市で家を買う前に必ず確認する「市街化調整区域」

兵庫県で家を探すとき、阪神間の平地しか見ていなかった方が最初につまずくのがこれです。 同じ市の中でも、駅前の市街地と山手・北部とで市街化区域と市街化調整区域が分かれています。 伊丹市の市街化調整区域は、川です。市公式の都市計画のページには、次の一文があります。

昭和45年に猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定し、現在に至っています

この一文には、伊丹市で家を買ううえで重要な事実が2つ入っています。1つは市街化調整区域が猪名川と武庫川だという指定の内容、もう1つは「現在に至っています」という55年分の時間です。昭和45年は1970年。伊丹市の線引きは、半世紀以上そのまま動いていないということになります。

市は市街化区域を「既に市街地となっている区域や、将来を展望したまちづくり計画に基づき、今後、優先的かつ計画的に市街化を促進する区域」、市街化調整区域を「私たちのまちにうるおいをもたらす豊かな自然環境や農業などを守るために当分市街化を抑制する区域」と説明しています。

ただし、ここから先は正直に書いておきます。伊丹市は市街化区域・市街化調整区域それぞれの面積と構成比を公表していません(未取得)。市のどのページにも、都市計画マスタープランの本編PDFにも面積の記載がありません。ですから本ページでは「調整区域は市域の◯%」という数字を出しません。「猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定」という市公式の逐語から読み取れる範囲、つまり市街地の部分は市街化区域であるという定性的な事実にとどめます。

※区域区分の決定・変更:市公式の逐語は「昭和45年に猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定し、現在に至っています」。決定の告示番号・年月日そのもの、および都市計画区域の名称・面積は市の公表資料で確認できていません(未取得)

市街化調整区域だと何が起きるか

  • 原則として建築を目的とした開発ができない=将来の建て替えに許可が要る、あるいはできない場合がある
  • 住宅ローンの審査が通りにくい金融機関がある。取扱不可・融資比率を下げるなどの扱いになることがある
  • 再建築不可・接道条件・既存宅地の扱いなど、物件ごとに個別確認が必須
  • 一方で都市計画税がかからない=毎年のランニングコストは市街化区域より低い

都市計画税(税率0.3%)が課されるのは市街化区域内の土地・家屋です。伊丹市は市公式の逐語で「猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定」しており、一般に流通している住宅の大半は市街化区域内にあると考えられます。つまり伊丹市で家を買うということは、固定資産税1.4%+都市計画税0.3%=合計1.7%を毎年払い続けるということです(1.4%と0.3%はいずれも伊丹市の公表値。合計1.7%は当方の合算です)。「市街化調整区域だから都市計画税がかからない」という節税の選択肢は、伊丹市では事実上ありません。この点は、市街化調整区域の広い市(神戸市北区・宝塚市など)と比べたときのコスト面のデメリットとして、正直に書いておきます。

調べ方(ご自身でも確認できます)

  • 市の都市計画情報(Web GIS)で住所を入力して区域を確認する
  • 固定資産税の納税通知書を見る。都市計画税が課されていれば市街化区域、課されていなければ市街化調整区域の可能性が高い
  • 重要事項説明書の「都市計画法にもとづく制限」欄を確認する

※家タダでは、ご検討中の物件が調整区域かどうか、再建築の可否、ローンが通る金融機関があるかを契約前に無料で調査します。物件URLをお送りください。

「昭和45年に指定し、現在に至っています」の意味

都市計画法の区域区分(線引き)は、市街化区域=市街化を進める区域市街化調整区域=市街化を抑制する区域という2種類に都市計画区域を分ける制度です。どちらに入るかで、建てられるか建てられないか、ローンが通るか通らないか、毎年の都市計画税がかかるかかからないかが変わります。不動産の購入で最初に確認すべき区分だと言っていい制度です。

多くの市では、この線引きが何度も見直されます。調整区域の一部を市街化区域に編入して新しい住宅地をつくったり、逆に市街化区域の一部を調整区域に戻したりします。ところが伊丹市の市公式ページは、こう書いて終わっています。

昭和45年に猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定し、現在に至っています

昭和45年=1970年です。この一文を額面どおりに読むなら、伊丹市の区域区分は55年にわたって同じ形のままだということになります。住宅を買う側にとって、これは次のような意味を持ちます。

  • 「将来この一帯が調整区域に戻る」「新しく市街化区域に編入される」という不確実性が、他市より小さい。線引きの見直しは、その区域の土地の値段と使い方を根本から変えます。伊丹市はその動きが半世紀止まっている市です。
  • 市街地のなかに「安い調整区域」が混ざっていない。調整区域の指定対象が猪名川・武庫川という河川ですから、市街地の区画が調整区域に当たる場面は考えにくいということになります。これが04章で扱う「市内格差2.9倍」の制度的な土台です。
  • 逆に、都市計画税を払わなくて済む物件も、ほぼ無い。メリットの裏返しとして、毎年1.7%のコストは市内のほぼ全物件に等しくかかります。

ただし数字は出せません。市街化区域・市街化調整区域の面積と構成比は、伊丹市が公表していません(未取得)。「市域の何%が調整区域か」という比率を本ページは持っていませんし、他社サイトの数字を孫引きすることもしません。個別の物件がどちらの区域かは、市の都市計画情報の検索、または重要事項説明書で必ずご確認ください。伊丹市には「市街化区域証明申請」という手続きのページもあります。

用途地域は「13種類のうち11種類」。無いのは田園住居地域と工業専用地域

区域区分と並んで重要なのが用途地域です。伊丹市の市公式ページには、次の一文があります。

用途地域は13種類あり、本市においては、田園住居地域及び工業専用地域を除く11種類を指定しています

ここで効いてくるのが「工業専用地域を指定していない」という事実です。用途地域13種類のうち、住宅を建てることが原則としてできないのは工業専用地域だけです。その工業専用地域を、伊丹市は市内に一つも指定していません。つまり伊丹市には「用途地域の指定により家が建てられない土地」が存在しないということです。

比較すると分かりやすくなります。隣の尼崎市は、工業専用地域が市街化区域の16.6%(約781ha)を占めます。尼崎市では用途地域の区分そのものが市内の土地の性格を大きく分けているのに対し、伊丹市ではその分かれ方が生じていないということになります。「田園住居地域」も指定がありませんから、農地を前提とした用途地域も市内にはありません。

ただし、これも数字は出せません。伊丹市は用途地域ごとの面積・構成比を公表していません(未取得)。市公式のページは13種類の用途地域の説明のみで、面積の記載がなく、都市計画総括図のPDF(12.0MB)は図面のため数値を読み取れません。「第一種低層住居専用地域が◯ha」といった内訳を、本ページは持っていません。建ぺい率・容積率の指定も同じ理由で未取得です。検討中の物件の用途地域・建ぺい率・容積率は、市の都市計画情報の検索、または重要事項説明書でご確認ください。

地区計画が11地区。うち3つが「荒牧」

伊丹市は「伊丹市では、11地区で地区計画が都市計画決定されています」と公表しています。地区計画は、建ぺい率・容積率とは別に、その区域だけにかかる建築のルールです。建物の用途、壁面の位置、最低敷地面積、垣・柵の構造などが定められることがあります。検討中の物件がこの11地区のどれかに入っていれば、物件情報に書かれていない制限がかかっている可能性があります。

#地区計画の名称
1阪急住宅地区地区計画
2瑞ヶ丘沿道地区地区計画
3鴻池地区地区計画
4西野地区地区計画
5荒牧中央地区地区計画
6瑞穂・瑞ヶ丘・瑞原地区住宅地高度利用地区地区計画
7昆陽里地区地区計画
8池尻地区地区計画
9荒牧第2地区地区計画
10JR伊丹駅東地区地区計画
11荒牧地区地区計画

11地区のうち3つが「荒牧」です。荒牧中央地区・荒牧第2地区・荒牧地区。同じ地区名で3本の地区計画が積み重なっている場所は、市内にほかにありません。荒牧で物件を検討する場合は、どの地区計画の区域に入るのかを必ず確認してください。なお各地区計画の決定年月日・区域面積・制限の具体的な内容は、一覧ページに記載がなく確認できていません(未取得)ので、本ページでは地区名のみを掲載しています。市は各地区計画の概要ページとパンフレットも公開していますので、該当しそうな方は市の都市計画課にご確認ください。

生産緑地地区・高度地区・風致地区も制度としてある

伊丹市には生産緑地地区高度地区、および都市計画課の所掌事務としての風致地区のページ・記載があります。生産緑地地区は市街化区域内の農地を計画的に保全する制度で、指定された土地には建築等の制限がかかります。高度地区は建築物の高さの最高限度(または最低限度)を定める地域地区です。いずれも指定の箇所・面積・具体的な内容は本ページ作成時点で確認できていません(未取得)ので、制度が存在するという事実のみを記載しています。隣地が生産緑地の場合、指定が解除されたあとに土地利用が変わる可能性があります。購入前に周辺の指定状況を市にご確認ください。

出典:伊丹市「市街化区域と市街化調整区域」//www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/TOSHIKEIKAKU/TOSIKEIKAKU/SIGAIKA/index.html /伊丹市「用途地域」//www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/TOSHIKEIKAKU/TOSIKEIKAKU/YOTOTIKU/1449796843326.html /伊丹市「地区計画」//www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/TOSHIKEIKAKU/TOSIKEIKAKU/tikukeikaku/index.html /伊丹市「生産緑地地区」//www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/TOSHIKEIKAKU/TOSIKEIKAKU/SEISANRYOKUTI/index.html /伊丹市「高度地区」//www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/TOSHIKEIKAKU/TOSIKEIKAKU/YOTOTIKU/1390483319118.html

07伊丹市の固定資産税・都市計画税(毎年かかるコスト)

購入時の諸費用だけでなく、買ったあと毎年かかる税金も判断材料です。 仲介手数料は1回きりですが、固定資産税・都市計画税は所有している限り毎年発生します。

税目税率課税対象
固定資産税1.4%市街化区域・市街化調整区域を問わず課税
都市計画税0.3%市街化区域内の土地・家屋のみ
合計(市街化区域)1.7%課税標準額に対して

固定資産税の税率は1.4%、都市計画税の税率は0.3%。いずれも伊丹市の公表値です(合計1.7%は当方の合算で、市が1.7%と1本で公表しているページは確認していません)。

この税率は、隣の尼崎市とまったく同じです。固定資産税1.4%・都市計画税0.3%という組み合わせは阪神間の各市で共通しており、税率は市を選ぶ比較軸になりません。差が出るのは税率ではなく、課税標準額(=土地と家屋の評価額)のほうです。

細かいところで1点だけ、尼崎市と違う点があります。納期限です。伊丹市の令和8年度の納期限は第1期4月30日・第2期7月31日・第3期12月25日・第4期が令和9年3月1日。尼崎市は第4期が2月です。年度末の資金繰りを考える方は、この1か月のずれを覚えておくと実務的です。

納税義務者は賦課期日(毎年1月1日)現在の所有者で、1年分がその人に課税されます。年の途中で売買した場合、日割りの精算は売主・買主の合意で行う商慣習であって、市が按分して課税してくれるわけではありません。決済時の固定資産税・都市計画税の精算金は、仲介手数料とは別にかかる実費です。伊丹市には減免制度のページもありますので、該当しそうな事情がある方は市の資産税課にご確認ください。

ここは正直に書きます。伊丹市の「固定資産税・都市計画税とは」のページには、住宅用地の課税標準の特例(いわゆる6分の1・3分の1)と、新築住宅の減額措置についての記載がなく、確認できていません(未取得)。土地・家屋それぞれの詳細ページに掲載されている可能性がありますが、本ページ作成時点では到達できませんでした。このページは推測で数字を埋めない方針ですので、特例率や減額割合の数字は掲載していません。正確な内容は市の資産税課または納税通知書でご確認ください。

そのうえで、伊丹市の水準感だけを公的データで示しておきます。伊丹市の住宅地の公示価格は1㎡あたり平均200,194円(令和8年地価公示・36地点)で、兵庫県内で住宅地の標準地が3地点以上ある40市区町村のうち8位、神戸市の9区と町を除いた25市のなかでは4位です。県内では高いほうの市だということになります。土地の評価額は公示価格と連動しますから、同じ広さの土地なら毎年の保有コストの絶対額も、県内では上位の水準になります。

ただし伊丹市の場合、市内の標準地の幅が345,000円/㎡〜120,000円/㎡=2.9倍しかないという特徴があります。市内で場所を変えても、土地の単価がそこまで大きくは変わらないということです。「安いエリアを探して毎年の税負担を下げる」という発想が、伊丹市では効きにくいという言い方もできます。成約データを見ると、戸建212件の平均面積(土地面積)は104㎡。一般に住宅用地の特例は200㎡を境に率が変わりますので、伊丹市で流通している戸建の多くは、その境目の手前に収まる規模だと読めます(特例率そのものは上記のとおり市公式で確認できていません)。

免税点

同一人が伊丹市内に所有する資産の課税標準額の合計が次の額に満たない場合は課税されません。

区分免税点
土地300,000円
家屋200,000円
償却資産1,500,000円

※納期:年4期。令和8年度は第1期 令和8年(2026年)4月30日/第2期 7月31日/第3期 12月25日/第4期 令和9年(2027年)3月1日が納期限です(いずれも伊丹市の公表値。年度によって日付は変わります)/賦課期日は毎年1月1日。その日現在の所有者に1年分が課税されます

※税率・免税点は伊丹市の公表資料にもとづく最新値です。税額は物件ごとの課税標準額により異なります。正確な税額は市の資産税課または納税通知書でご確認ください。

08伊丹市の学区・子育て支援(住所で決まるもの)

伊丹市が学校選択制を実施しているかどうかは、本ページ作成時点で公表資料から確認できていません。このページでは推測で書かない方針のため、断定していません。市が公表している範囲では、住所地によって通う小学校・中学校が定められています。物件選びの段階で通学区域を確認し、最終的な判断は市の教育委員会にご確認ください。伊丹市の公式ページで確認できるのは「区域外通学」という制度で、「特別な事情等により、区域外の学校へ通学することがやむを得ないと判断されるときは、区域外通学を承認(承諾)する場合があります」と記されています。「学校選択制」という制度の記載は、市公式から確認できていません。実施しているという記載も、実施していないという記載も見つかっていないため、本ページでは実施の有無を断定していません「伊丹市は学校選択制を実施していません」と書いている情報を見かけたら、それは市公式の裏づけがある記述かどうかを確認してください。所管は学校教育課(072-784-8049)です。住所によって通う小学校・中学校が定められているため、物件選びの段階で通学区域を確認しておく重要度は高い市です。

指定された学校以外に通えるケース(指定校変更)

指定校制でも、次の事由に当てはまれば指定校以外への就学が認められる場合があります。 「入学前に転居予定」「建て替え中の仮住まい」は多くの市で認められるため、 購入と入学のタイミングが重なる方は事前に教育委員会へ確認してください。

許可される事由内容
区域外通学(制度の枠組み)伊丹市の公式表現は「特別な事情等により、区域外の学校へ通学することがやむを得ないと判断されるときは、区域外通学を承認(承諾)する場合があります」。事由は「伊丹市立小中学校区域外通学取扱い基準」という基準に列挙されている旨の記載がありますが、その基準PDFそのものに到達できず、事由の全一覧は確認できていません(未取得)。所管は学校教育課(072-784-8049)です。
部活動を理由とする申請(確認できた1項目)基準の項目9として「指定校に希望する部活動がないため、希望する部活動がある学校に通学させたい」が存在することは確認できました。中学生のお子様がいるご家庭にとっては実務的に重要な事由です。ただし承認・不承認の運用条件までは確認できていませんので、実際に使えるかどうかは学校教育課にご確認ください。
転居予定・仮住まい・兄姉と同一校などの事由他市で一般に認められている事由(1年以内の転居が確実、建替え中の仮住まい、指定校変更済みの兄姉と同じ学校、通学距離、いじめ等の教育的理由など)について、伊丹市の基準における取扱いは本ページ作成時点で確認できていません(未取得)購入と入学のタイミングが重なる方は、契約前に学校教育課へ直接ご確認ください。

※許可基準・受付時期は毎年変わります。最終判断は伊丹市の教育委員会です。必ず一次情報でご確認ください。

子育て支援は「市町村ごとに」違う

こども医療費助成や待機児童数は市町村が独自に決めているため、 隣の市に移るだけで条件が変わります。同じ兵庫県内でも、市が変われば条件が変わります。

項目内容
こども医療費助成の対象通院は0歳〜15歳(中学3年生まで)/入院は0歳〜18歳(高校生世代まで)
所得制限所得制限なし(ただし「兵庫県の補助金交付を受けるため、保護者の所得確認は必要」と市が明記)
一部自己負担通院・入院とも、すべての年齢区分で自己負担なし(0円)。0〜6歳児も、小学1年〜中学3年も負担なし。入院は高校生世代まで負担なし

伊丹市で「エリア」を考えるとき、いちばん使えるのは小学校区

伊丹市には、市が公式に定めた「市内を◯地域に分ける」という行政区分の一覧がありません(支所・地域センターによる区分の一覧も特定できませんでした)。そのかわり、市公式で最も細かく、かつ町名単位で確定しているのが小学校区です。市の統計も「小学校区別年齢別推計人口」という単位を持っています。そこで本ページでは、05章のエリアガイドもこの小学校区を土台に組み立てています。

市が公表している小学校と校区の町名の対応は、次のとおりです。町名はすべて市公式の記載をそのまま転記しています。

小学校校区の町名(市公式)
伊丹小北河原、北本町、行基町、桜ケ丘、清水、中央、西台、藤ノ木、船原、宮ノ前
稲野小昆陽、昆陽池、昆陽北、昆陽東、千僧、松ケ丘
南小稲野町、梅ノ木、柏木町、御願塚、平松、南町、南野、南本町、若菱町
神津小伊丹、岩屋、小阪田、口酒井、桑津、西桑津、東桑津、中村、森本
緑丘小大鹿、春日丘、北伊丹、北河原、北園、北本町、下河原、高台
桜台小鴻池、中野北、中野西、中野東、西野
天神川小荒牧、荒牧南、荻野西、北野、鴻池
笹原小安堂寺町、車塚、野間、南野、南野北
瑞穂小鋳物師、広畑、瑞ケ丘、瑞穂町、緑ケ丘
有岡小天津、伊丹、東有岡、藤ノ木、南町、南本町
花里小池尻、奥畑、昆陽、昆陽北、寺本
昆陽里小昆陽南、寺本、寺本東、野間北、山田
摂陽小昆陽泉町、昆陽東、昆陽南、寺本東、堀池、美鈴町
鈴原小梅ノ木、行基町、御願塚、鈴原町、南鈴原、美鈴町
荻野小大野、荻野、東野
池尻小池尻、西野
鴻池小荻野西、鴻池、中野東、瑞原

この表の読み方で、2つだけ注意点があります。

  • 同じ町名が複数の校区に出てきます。「伊丹」は神津小と有岡小、「鴻池」は桜台小・天神川小・鴻池小、「昆陽」は稲野小と花里小、「北河原」は伊丹小と緑丘小、「寺本」は花里小と昆陽里小、「美鈴町」は摂陽小と鈴原小の双方に登場します。つまり町名だけでは学区が決まらず、丁目・番地まで見ないと確定しません。市は町別・50音順の一覧と校区図も公開していますので、そちらで確認してください。
  • 校数そのものが確定していません。本ページが取得できたのは上の17校分の校区ですが、同じ市公式の記載のなかに「学校数:16校」という表記も同時に現れます。16校なのか17校なのかを確定できていないため(未取得)、本ページでは「市立小学校◯校」という書き方をしていません。町名と学校の対応関係そのものは市公式の記載です。

学区と「航空機騒音対策区域」を重ねて見る

伊丹市で住まいを選ぶとき、学区の話と切り離せないのが航空機騒音です。10章で詳しく扱いますが、市は「航空機騒音対策区域(第一種区域)」に指定された町名を公式に列挙しています。その町名を上の校区表と突き合わせると、次の対応になります。この照合は当方が行ったもので、市が校区と騒音区域の対応を公表しているわけではありません(照合の確度は中)。

小学校区第一種区域に含まれる町名(当方の照合)
神津小岩屋、口酒井(2・3丁目の一部)、桑津、森本 …第一種区域を多く含む
緑丘小北伊丹、北河原(2〜6丁目)、北園、北本町(3丁目の一部)、下河原 …第一種区域を多く含む
荻野小大野(1丁目の一部)、東野(1〜4丁目)
瑞穂小鋳物師、緑ケ丘(3・4・6・7丁目と5丁目の一部)
伊丹小北河原、北本町、藤ノ木(2・3丁目)…一部が第一種区域
有岡小藤ノ木(2・3丁目)…一部が第一種区域

丁目単位の「一部」指定が多いことに注意してください。「大野1丁目の一部」「北本町3丁目の一部」「口酒井2・3丁目の一部」「緑ヶ丘5丁目の一部」「森本1・4丁目の一部」というように、同じ丁目のなかで区域の内と外が分かれます町名だけで判断できません。さらに市公式のなかでも「緑ヶ丘」(騒音区域の表記)と「緑ケ丘」(校区表の表記)のように「ケ」と「ヶ」の表記が揃っていませんので、同一の町名として扱ってよいかどうかも含め、個別の住所の該当判断は、必ず市の空港政策課(072-784-8057)または関西エアポート株式会社にご確認ください。

給食費 ― 中学校は令和6年度から、小学校は令和8年度から無償

これは伊丹市で家を買う子育て世帯にとって、はっきりした金額の話です。市の原文を引用します。

令和6年度から実施している中学校・伊丹特別支援学校中学部の学校給食費の無償化に加え、令和8年度から小学校・伊丹特別支援学校小学部の学校給食費を無償化します

開始年度が小中で2年ずれているのが伊丹市の特徴です。中学校は令和6年度から先に無償になり、小学校が令和8年度から加わって、令和8年度に初めて小・中そろって無償になりました。無償化の前提となる1食あたりの単価は小学校337円・中学校393円(市の公表値)で、令和8年度の保護者負担は小学校・中学校とも0円です。

区分1食単価令和8年度の保護者負担無償化の開始
小学校・伊丹特別支援学校小学部337円0円令和8年度から
中学校・伊丹特別支援学校中学部393円0円令和6年度から

申込については、市が次のように記しています。「学校給食を食べ始める場合、こちらから申し込んでください」としたうえで、「申込書の提出が確認できない場合でも、適切な栄養の摂取による健康の保持増進等の観点から、学校給食停止・欠食届の提出が無ければ、各児童・生徒に学校給食を提供します」。手続きを忘れても給食が止まらない運用だということです。給食は小学校給食センター・中学校給食センターのページがそれぞれあり、センター方式で提供されています。

こども医療費 ― 通院は中3まで、入院は高校生世代まで、負担なし

伊丹市のこども医療費助成は、次のとおりです。

区分対象年齢自己負担所得制限
通院0歳〜15歳(中学3年生まで)負担なし(0〜6歳児も小1〜中3も)なし
入院0歳〜18歳(高校生世代まで)全年齢区分で負担なしなし

ただし市は「ただし兵庫県の補助金交付を受けるため、保護者の所得確認は必要」と注記しています。所得によって助成の可否が変わるわけではありませんが、手続きのうえで所得の確認そのものは行われるということです。

この点は、隣の尼崎市とはっきり差がつくところです。尼崎市のこども医療費助成は所得区分に応じた一部負担金の仕組みを持っています。伊丹市と尼崎市は住宅地の公示価格の水準が近く(尼崎206,468円/㎡・伊丹200,194円/㎡)、固定資産税・都市計画税の税率も同じ1.4%+0.3%ですから、この2市を並べて検討している方にとっては、給食費と医療費の差がそのまま「買ったあとの毎月の差」になります

待機児童数は、本ページでは確認できていません

正直に書きます。伊丹市の待機児童数は未取得です。市の保育関連ページ群(幼稚園・認定こども園・保育所、保育事業、保育料軽減補助金、幼児教育・保育の無償化、保育士確保)を確認しましたが、待機児童数を掲載したページを特定できませんでした。本ページには「待機児童ゼロ」といった記述は一切ありません。保育所の入所を前提に住まいを選ぶ場合は、必ず市に直接ご確認ください。学童については「児童くらぶ」のページが公開されています。

出典:伊丹市「小学校の校区」//www.city.itami.lg.jp/kosodate_kyoiku/gakkokyoiku/3/1405041441092.html /「中学校の校区」 //www.city.itami.lg.jp/kosodate_kyoiku/gakkokyoiku/3/1405041481581.html /「町別・50音順の校区」 //www.city.itami.lg.jp/kosodate_kyoiku/gakkokyoiku/3/1392297719899.html /「校区図」 //www.city.itami.lg.jp/kosodate_kyoiku/gakkokyoiku/3/16565.html /「学校給食費」 //www.city.itami.lg.jp/kosodate_kyoiku/gakkokyoiku/10/1454906031682.html /「こども医療費助成」 //www.city.itami.lg.jp/kosodate_kyoiku/kosodateshien/2/44452.html /「航空機騒音対策(住宅の防音工事に係る費用助成)」//www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/KUKOSEISAKU/koukuukisouonntaisaku/48194.html

09伊丹市で家を買う前に必ず確認したい点

1|航空機騒音対策区域(第一種区域)― 町名では判断できない

伊丹市で家を買うとき、最初に確認すべき項目です。 04章で町名リストと実測値を詳しく扱いましたので、ここでは実務の手順だけ整理します。

確認すること確認先・方法
その住所が第一種区域に入るか 伊丹市 都市活力部 空港政策課(072-784-8057)。 大野1丁目の一部・北本町3丁目の一部・口酒井2・3丁目の一部・緑ヶ丘5丁目の一部・ 森本1・4丁目の一部といった「一部」指定が多く、町名・丁目では判断できません
その住宅に防音工事の履歴があるか 売主様・管理組合への確認、重要事項説明書。 助成の対象は「防音工事か前回の更新工事で設置された空気調和機器が、 前回工事の完了検査日から10年以上経過し、所要の機能が失われている機器を交換する費用」です
助成の申請スケジュール 実施主体は関西エアポート株式会社(防音工事担当 06-4865-9620)。 令和8年度の申請受付は「2026年4月1日(水曜)〜2026年10月30日(金曜)必着」
工事の着手時期 「審査結果のお知らせ」を受け取る前に工事を実施した場合、全て対象外。 購入してすぐリフォームに入る流れとは相性が悪いので、順番に注意してください

実測値も市が公表しています。 市の常時騒音測定3局のうち、北村測定局(北伊丹5丁目13 北村水源地)が2024年に67デシベルで 環境基準値62デシベル以下を超過大野測定局(大野3丁目5 大野センター)が60デシベルで環境基準値57デシベル以下を超過。 西桑津測定局(桑津2丁目1-22 西桑津センター)は61デシベルで基準内です。 3局のうち2局が基準を超えており、しかも2022年から3年連続です。

環境基準の地域類型については、兵庫県の告示に 伊丹市が「市の全域。ただし、大阪国際空港敷地の区域を除く」として指定され、 類型はⅠおよびⅡ(区域により異なる)とされています (昭和51年7月2日 兵庫県告示第1376号ほか)。 この告示の内容はPDFからの抽出のため、確度は中です。 原文でのご確認をおすすめします。

そして、確認できていないことを明示しておきます。 区域指定の根拠法令の正式名称、指定の告示日、区域図、 第一種区域における建築の制限の有無と内容、 伊丹市内に第二種区域・第三種区域が指定されているかどうかは、いずれも未取得です。 市公式の当該ページは住宅防音工事の助成のみを説明しており、 建築制限についての記載がありません。 本ページでは「第一種区域だから建築が制限される」とは書いていません。 この点を正確に知りたい方は、国土交通省大阪航空局にご確認ください。

出典:伊丹市「航空機騒音対策(住宅の防音工事に係る費用助成)」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/KUKOSEISAKU/koukuukisouonntaisaku/48194.html / 伊丹市「航空機騒音の監視」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/KUKOSEISAKU/souonnkannshi/48196.html / 兵庫県「航空機騒音に係る環境基準の地域類型の指定」 //www.kankyo.pref.hyogo.lg.jp/jp/taiki/leg_237/leg_5881

2|水害 ― 猪名川・武庫川、そして「内陸なのに高潮」

伊丹市の地形は、市公式の逐語で 「地形は全体に平坦で、東部に猪名川、西部に武庫川という2つの大きな川が市内を流れています」。 市域の東西を2本の一級河川に挟まれている市だということです。 標高は最高45メートル・最低6メートル。

市のハザードマップのページには、次の記載があります。

  • 猪名川:「国土交通省が猪名川の浸水想定区域図を見直し
  • 武庫川:「兵庫県が武庫川の浸水想定区域図を見直し
  • 高潮:「令和4年6月7日に兵庫県より、本市において『高潮』に係る浸水想定区域の 指定を受けた

この3つめが、伊丹市を検討する方に見落とされやすい項目です。 伊丹市は海に面していない内陸の市です。 それでも令和4年6月7日に高潮の浸水想定区域の指定を受けていると、市が公式に書いています。 「内陸だから高潮は関係ない」という思い込みは、伊丹市では通用しません。

市は次の資料を公開しています。物件の住所で、それぞれ確認してください。

資料内容
洪水・土砂災害・高潮ハザードマップ表面(3.0MB)/裏面(8.5MB)のPDF
内水ハザードマップ洪水ハザードマップとは別の資料です
南海トラフ巨大地震津波浸水想定図 ページは存在しますが、内容(内陸市の津波浸水の有無)は確認できていません(未取得)
災害履歴図過去の災害の履歴を示す図
兵庫県CGハザードマップ県のシステムへのリンク

想定浸水深の具体値は、本ページでは確認できていません(未取得)。 いずれもPDFの地図面で、数値を文字として取得できませんでした。 「◯メートル浸水する」という数字を本ページは持っていませんので、 必ず市のハザードマップ本体でご確認ください。 所管は危機管理室です。

出典:伊丹市「ハザードマップ」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/SOMU/KIKIKANRI/hazardmap/index.html / 「洪水・土砂災害・高潮ハザードマップ」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/SOMU/KIKIKANRI/hazardmap/1585017520183.html / 「内水ハザードマップ」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/SOMU/KIKIKANRI/hazardmap/1585023347179.html

3|土砂災害警戒区域は「ゼロではない」。ただし箇所数は断定しません

ここは、書き方に注意が必要な項目です。 伊丹市は「地形は全体に平坦」「標高は最高45メートル、最低6メートル」という市ですが、 土砂災害警戒区域の指定がゼロというわけではありません。

市公式は、平成22年3月30日指定の4箇所令和元年5月31日指定の1箇所(新規)、 および平成22年指定の1箇所(鋳物師Ⅰ)についての範囲縮小の見直しを記しており、 いずれも「急傾斜地の崩壊」を対象としたものです。 合わせて計6箇所と読める記述です。

ところが、兵庫県の指定状況資料からの読み取りでは、数が合いません。 県資料からは急傾斜5/土石流1という別の内訳が読み取れ、 市公式(6箇所・すべて急傾斜地の崩壊)と整合しませんこのページでは、確定していない数字を断定形で書かない方針ですので、 箇所数は掲載していません。 確実に言えるのは「伊丹市に土砂災害警戒区域はある。ただしごく少数である」ということだけです。

参考までに、隣の尼崎市は土砂災害警戒区域の指定がゼロです (兵庫県の資料に明記されています)。 同じ阪神間の平地の市でも、この点では差があります。 そして伊丹市の土砂災害警戒区域のうち1つが「鋳物師Ⅰ」です。 鋳物師は瑞穂小学校区の町名であり、同時に航空機騒音対策区域(第一種区域)の町名でもあります。 2つのリスク情報が同じ町で重なっているということになります。 該当しそうな住所を検討している方は、 市のハザードマップと兵庫県の指定状況の両方でご確認ください。

出典:伊丹市「洪水・土砂災害・高潮ハザードマップ」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/SOMU/KIKIKANRI/hazardmap/1585017520183.html / 兵庫県「土砂災害警戒区域等の指定状況」 //web.pref.hyogo.lg.jp/ks15/documents/0630shiteijoukyou.pdf

4|市街化調整区域は「猪名川と武庫川」。それでも確認は必要です

07章で詳しく扱いましたが、伊丹市の市街化調整区域は市公式の逐語で 「昭和45年に猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定し、 現在に至っています」。 市街地の部分は市街化区域だと読める記述です。

それでも、個別の物件で確認は必要です。 理由は2つあります。 1つは市街化区域・市街化調整区域の面積と範囲を市が公表していない(未取得)ため、 本ページが「ここからここまでが市街化区域」という線を示せないこと。 もう1つは、河川に近い土地には、区域区分とは別の規制がかかる可能性があることです。 猪名川・武庫川の河川区域・河川保全区域の扱いについては、 本ページでは公的資料を確認していませんので何も書きません。 川に近い物件を検討する場合は、河川管理者(猪名川は国土交通省、武庫川は兵庫県)と 市の担当課の双方にご確認ください。

なお伊丹市には「市街化区域証明申請」という手続きのページがあります。 物件がどちらの区域かを公的に証明してもらう手続きです。 また市は都市計画情報の検索ページも公開しています。

5|地区計画が11地区。荒牧に3本集中している

伊丹市は「伊丹市では、11地区で地区計画が都市計画決定されています」と公表しています。 地区計画は、用途地域の建ぺい率・容積率とは別に、その区域だけにかかるルールです。 建物の用途、壁面の位置、最低敷地面積、垣・柵の構造などが定められることがあります。

11地区は、阪急住宅地区/瑞ヶ丘沿道地区/鴻池地区/西野地区/荒牧中央地区/ 瑞穂・瑞ヶ丘・瑞原地区住宅地高度利用地区/昆陽里地区/池尻地区/荒牧第2地区/ JR伊丹駅東地区/荒牧地区11地区のうち3地区が「荒牧」です。

各地区計画の決定年月日・区域面積・制限の具体的な内容は、 一覧ページに記載がなく確認できていません(未取得)。 本ページでは地区名のみを掲載しています。 物件情報の「用途地域:第一種住居地域」といった1行だけでは、 その土地に何が建てられるかは分かりません。 市は各地区計画の概要ページとパンフレットも公開していますので、 該当しそうな物件は必ず市の都市計画課にご確認ください。

出典:伊丹市「地区計画」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/TOSHIKEIKAKU/TOSIKEIKAKU/tikukeikaku/index.html / 「各種地区計画の概要」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/TOSHIKEIKAKU/TOSIKEIKAKU/tikukeikaku/kakusyu_tikukeikaku/index.html

6|景観計画・景観条例 ― 対象に「伊丹郷町・街道筋」

伊丹市には伊丹市景観計画伊丹市景観条例があり、 重点的な対象として「伊丹郷町・街道筋」が挙げられています。 伊丹郷町は近世に酒造業と俳諧文化が栄えた地域で、 市の歴史が現在の都市計画に接続しているのが伊丹市の特徴です。

届出の対象には工作物(アンテナ・携帯電話基地局等の機械類)も含まれ、 市は「協議と届出の流れ」のPDFを公開しています。 屋外広告物、景観の届出・申請書類のページもあります。

ただし「伊丹郷町・街道筋」が正式な景観形成地区・重点地区の区域名かどうか、 その範囲、届出が必要になる規模の基準は、確認できていません(未取得)。 中心市街地で新築・増改築・外構工事を予定している方は、 市の都市計画課(景観担当)に事前にご確認ください。 また都市計画課の所掌事務には「風致地区の申請」も挙がっていますが、 指定地区名・面積は未取得です。

出典:伊丹市「都市景観」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/TOSHIKEIKAKU/toshikeikan/toshikeikan/index.html / 「屋外広告物」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/TOSHIKEIKAKU/toshikeikan/okugaikoukokubutu/index.html

7|盛土規制法と密集市街地は、確認できていません

正直に書きます。 盛土規制法(宅地造成及び特定盛土等規制法)の規制区域が伊丹市内にどう指定されているかは、 確認できていません(未取得)。 伊丹市公式に該当するページを特定できず、建築指導課の所掌にも記載がありません。 伊丹市は中核市ではないため兵庫県が指定主体である可能性がありますが、 これは当方の推測であり、公的な裏づけがありませんので、本ページでは書いていません。

同じく密集市街地の該当の有無も未取得です。 伊丹市公式に該当する記載を特定できませんでした。 「伊丹市には密集市街地がありません」とは書けません。 「確認できていない」だけです。

造成を伴う購入(古家を解体して地盤を触る、駐車場を作るために擁壁や土留めを設ける、 隣地との段差を処理する等)を予定している場合は、 市の建築指導課と兵庫県の双方に、規制の有無を確認してください。 なお伊丹市の建築指導課は「建築物の確認・許可手続き、住宅の耐震化促進」を所掌しています。

8|マンションを買う場合 ― 成約228件の平均築年は1996年

伊丹市の成約440件のうち228件はマンションで、 中央値2,100万円・平均専有70㎡・平均築年1996年です。 平均で築30年ということになります。

成約の個票を見ると、宮ノ前(1989年築・SRC・専有70㎡・3LDK)が2,100万円、 中央(1985年築・SRC・75㎡・2LDK+S)が2,100万円、 西野(1987年築・SRC・75㎡・3LDK)が2,100万円、 南野(1999年築・RC・70㎡・3LDK)が2,100万円。 築26年の物件も築41年の物件も、同じ2,100万円で成約しています。

これは「築年が価格にあまり反映されていない」ということです。 言い換えると、価格だけを見ても物件の良し悪しが判断できないということでもあります。 マンションを検討する場合は、価格・専有面積・築年と同じくらい、次の点を確認してください。

  • 修繕積立金の水準と、積立金の総額(築30年なら、そろそろ2回目の大規模修繕の時期です)
  • 長期修繕計画があるか、直近でいつ改定されたか
  • 直近の大規模修繕の実施時期と内容(外壁・屋上防水・給排水管)
  • 管理費・修繕積立金の滞納状況
  • 管理組合が実際に機能しているか(総会の開催状況、理事会の記録)
  • 第一種区域内なら、防音工事の履歴と空気調和機器の設置時期 (助成の対象は「前回工事の完了検査日から10年以上経過」した機器の交換です)

家タダでは、ご検討中の物件について、 用途地域・接道・再建築の可否・地区計画の有無・ハザードマップの評価・ 航空機騒音対策区域の該当を、契約前に無料で調査します。 伊丹市は市内の地価差が2.9倍しかない市ですが、 差がつかないからこそ、物件ごとの個別条件で判断するしかない市でもあります。

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ 成約価格情報 (2025年第2四半期〜2026年第1四半期・伊丹市440件)/ 伊丹市「航空機騒音対策(住宅の防音工事に係る費用助成)」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/KUKOSEISAKU/koukuukisouonntaisaku/48194.html

10伊丹市の成り立ち ― 有岡城と酒造の郷町、そして空港とともに歩んだ半世紀

伊丹市の歴史は、1つの城と、1つの産業と、1つの空港で語ることができます。 順に見ていきます。

伊丹城から有岡城へ ― 天正2年、荒木村重

中世、この地を支配していたのは伊丹氏で、その居城が伊丹城でした。 市公式は、その伊丹城が天正2年(1574年)に荒木村重によって追い落とされたと記しています。 そして「荒木村重が伊丹城に入り、有岡城と改名(現在は有岡城跡として土塁の石垣などが残る)」。

昭和54年(1979年)12月、有岡城跡が国の史跡に指定されました。 市の中心部、JR伊丹駅の側に、戦国期の土塁の石垣が残っているということです。 04章で見たとおり、この一帯には住宅地の市内最高値(西台三丁目345,000円/㎡)と 商業地の市内最高値(中央一丁目590,000円/㎡)があります。 いまの伊丹市でいちばん地価の高い場所は、450年前に城があった場所だということになります。

伊丹郷町 ― 酒造業と俳諧が同時に育った町

近世、この地は伊丹郷町と呼ばれ、酒造業が盛んになります。 市公式の書き方で注目すべきは、そこに続く一文です。 「この産業と並行して俳諧文化が発展した」。

市は、酒造と俳諧を並べて書いています。 単に酒どころだったという話ではなく、 酒造業の富が文化を育てた町という文脈で歴史が記述されているということです。 そしてこの歴史は、現在の都市計画にまで接続しています。 伊丹市の景観計画は、重点的な対象として「伊丹郷町・街道筋」を挙げています。 (ただし、これが正式な指定区域名かどうかは確認できていません。)

昭和15年11月10日の市制施行と、3回の合併

市公式は市制施行についてこう記しています。 「昭和15年11月10日 伊丹町と稲野村合併、市制施行」。 別のページには「昭和15年11月 伊丹市制施行(10日)。市役所を伊丹字中ノ町(現中央3丁目)に置く」 とあり、2つのページで日付が一致しています。

その後、市域は2回広がります。

年月日できごと
昭和15年11月10日伊丹町と稲野村が合併し、市制施行。 市役所を伊丹字中ノ町(現中央3丁目)に置く
昭和22年3月1日神津村を編入
昭和30年4月1日宝塚市の一部(旧長尾村の一部)を編入

この3回で、現在の面積25.00平方キロメートルがかたちづくられました。 そして市域の名残は、いまも学区の名前に残っています。 稲野小学校は伊丹町と合併した稲野村神津小学校は昭和22年に編入された神津村に対応する名前です。 05章のエリアガイドで神津小学校区(伊丹・岩屋・小阪田・口酒井・桑津・西桑津・東桑津・中村・森本)を 1つのまとまりとして扱っているのは、 この地域がもともと別の村だったという歴史とも整合しています (ただし市が校区と旧村域の対応を公表しているわけではありません)。

なお、市名「伊丹」の由来は確認できていません(未取得)。 市公式の「伊丹のこと」「歴史」のいずれにも、由来を明記した記述がありません。 本ページでは推測による説明を載せていません。

昭和45年 ― 線引きが行われ、そのまま55年

戦後の伊丹市にとって、不動産の観点からいちばん重要な年が昭和45年(1970年)です。 市公式の逐語をもう一度引きます。

昭和45年に猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定し、 現在に至っています

04章で扱ったとおり、この線引きが55年間そのままです。 本ページの航空写真(04章の末尾)で左側に写っているのは1974〜78年の伊丹市、 つまりこの線引きが行われた直後の姿です。 市街地がすでに市域のほぼ全体に広がっていることを確認してください。 伊丹市の市街地の骨格は、その時点でおおむね完成していました。

空港とともに ― 撤去都市宣言から共生都市宣言まで

市公式は伊丹市を「大阪国際空港(伊丹空港)があるまちとしても知られています」と 紹介しています。そして空港との関係の年表を公表しています。

年月できごと(市公式)
1964年10月「大阪国際空港騒音対策協議会」が発足
1967年8月国が「航空機騒音防止法」を制定(市ページ内の略称表記)
1973年10月大阪国際空港撤去都市を宣言
1990年12月「運輸省(現国土交通省)との協定書に調印。空港存続が決まる
2007年4月1日「大阪国際空港と共生する都市」宣言
2012年7月関西国際空港と大阪国際空港が経営統合
2015年3月低騒音機への段階的転換が完了

1973年に「撤去」、1990年に「存続合意」、2007年に「共生」。 この34年の振れ幅が、伊丹市と空港の関係の難しさを物語っています。 市は共生都市宣言の趣旨を「環境と安全の問題には万全を期すとともに、将来に向かって、 空港をまちの発展に重要な役割を果たす地域資源として、最大限いかしていこうとする、 まちづくりの基本方針」と説明しています。

家を買う側にとって重要なのは、この年表を「過去の話」にしないことです。 2015年に低騒音機への転換が完了した一方で、 2024年の実測でも市の常時騒音測定3局のうち2局が環境基準を超過しています。 年表の続きは、いまも書かれている途中だということになります。 なお空港の行政区域は市公式の逐語で「大阪府豊中市・池田市、兵庫県伊丹市」で、 面積は約312万平方メートル。空港は伊丹市だけにあるわけではありません。

年表

できごと
中世伊丹氏が伊丹城を拠点に支配
天正2年(1574年)荒木村重が伊丹城を追い落とし、入城。「有岡城」と改名
近世伊丹郷町で酒造業が盛んになり、並行して俳諧文化が発展
昭和15年(1940年)11月10日 伊丹町と稲野村が合併し、市制施行。市役所を伊丹字中ノ町(現中央3丁目)に置く
昭和22年(1947年)3月1日神津村を編入
昭和30年(1955年)4月1日宝塚市の一部(旧長尾村の一部)を編入。現在の市域が完成
1964年(昭和39年)10月大阪国際空港騒音対策協議会が発足
1967年(昭和42年)8月国が「航空機騒音防止法」を制定(市ページ内の略称表記)
昭和45年(1970年) 猪名川・武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定(以後、現在に至る)
1973年(昭和48年)10月大阪国際空港撤去都市を宣言
昭和51年(1976年)7月2日 兵庫県が航空機騒音に係る環境基準の地域類型を告示(兵庫県告示第1376号。確度中)
昭和54年(1979年)12月有岡城跡が国の史跡に指定
1990年(平成2年)12月運輸省との協定書に調印。空港存続が決まる
2007年(平成19年)4月1日「大阪国際空港と共生する都市」を宣言
平成22年(2010年)3月30日土砂災害警戒区域を指定(急傾斜地の崩壊。箇所数は市公式と県資料で不整合)
2012年(平成24年)7月関西国際空港と大阪国際空港が経営統合
2015年(平成27年)3月低騒音機への段階的転換が完了
令和元年(2019年)5月31日土砂災害警戒区域を追加指定(1箇所)。「鋳物師Ⅰ」は範囲縮小の見直し
令和4年(2022年)6月7日 兵庫県から「高潮」に係る浸水想定区域の指定を受ける
令和6年度(2024年度)中学校・伊丹特別支援学校中学部の学校給食費を無償化
令和6年(2024年)12月1日西桑津測定局が桑津2丁目1-22の西桑津センターへ移転
令和8年度(2026年度) 小学校・伊丹特別支援学校小学部の学校給食費も無償化。小中そろって無償に
令和10年度第4次伊丹市都市計画マスタープランの目標年次

市名「伊丹」の由来は、市公式の「伊丹のこと」「歴史」のいずれにも記載がなく、 確認できていません(未取得)。本ページでは推測による説明を載せていません。 同様に、令和7年国勢調査の結果、市街化区域・市街化調整区域の面積、用途地域の面積内訳、 地区計画各地区の決定年月日、待機児童数も未取得です。 出典:伊丹市「伊丹のこと」 //www.city.itami.lg.jp/mirai/sinosyoukai/21179.html / 伊丹市「伊丹の歴史」 //www.city.itami.lg.jp/mirai/sinosyoukai/21181.html / 伊丹市「大阪国際空港の歴史と伊丹市のかかわり」 //www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/TOSHIKATSURYOKU/KUKOSEISAKU/kukou/48191.html

11伊丹市の物件を探す・相談する

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所在地大阪市中央区西心斎橋 おおきに心斎橋Landmarkビル702
免許番号大阪府知事(1)第66296号
電話06-4256-4106
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※掲載の数値は令和8年地価公示、令和7年国勢調査、国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報ほか公的資料にもとづきます。基準日は出典欄をご確認ください。

12伊丹市の不動産購入に関する記事

13伊丹市の不動産購入 よくある質問

伊丹市で本当に仲介手数料は0円になりますか?

はい。ネットに掲載されている伊丹市の物件は、原則どこの会社が広告しているものでも、家タダを通してご購入いただければ買主様の仲介手数料は0円です。宅地建物取引業法第46条にもとづく報酬額告示は報酬の上限を定めたもので、下限の定めはありません。つまり「これ以上もらってはいけない」という天井は法律で決まっていますが、「これだけはもらわなければならない」という床は決まっていない、ということです。家タダは売主様側からの報酬だけで成立する形に取引を組み立てているため、買主様からいただかなくても事業として成り立ちます。伊丹市の成約中央値(戸建3,500万円・マンション2,100万円/国土交通省 成約価格情報)で計算すると、仲介手数料の上限額は122万1,000円・75万9,000円。町丁目別で最も高い伊丹(3,900万円)なら135万3,000円、最寄駅別で最も高いJR伊丹(3,300万円)なら115万5,000円です。これがまるごと0円になります。物件URLをLINEでお送りいただければ、その場で対象かどうかを無料でお答えします。

伊丹市の住宅の相場はいくらくらいですか?

国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報(2025年第2四半期〜2026年第1四半期・440件)では、戸建の成約中央値が3,500万円(212件・平均面積104㎡・平均築2007年)、マンションが2,100万円(228件・平均専有70㎡・平均築1996年)です。マンション228件・戸建212件とほぼ半々という構成が伊丹市の特徴です。最寄駅別ではJR伊丹3,300万円(56件)、稲野3,050万円(20件)、阪急伊丹2,900万円(248件=市内440件の56%)、新伊丹2,900万円(39件)。町丁目別では伊丹3,900万円(27件)が最も高く、昆陽南1,200万円(12件)が最も低い水準です。ただし昆陽南の標準地(昆陽南五丁目)は175,000円/㎡で市内36地点中23位、中央値3,200万円の寺本の標準地は160,000円/㎡とむしろ寺本のほうが単価は安い成約中央値の差は土地の単価の差ではなく、流通している物件の種別と広さの差です。土地の値段は令和8年地価公示で1㎡あたり平均200,194円(住宅地36地点)、前年比+3.9%。商業地は9地点平均319,555円(+5.2%)、工業地は4地点平均134,500円(+7.6%)です。なお成約価格情報には「土地のみ」という区分が存在しないため、土地単独の成約中央値は本ページに掲載していません。

伊丹市で地価がいちばん高いエリアと安いエリアはどこですか?

令和8年地価公示の住宅地36地点で見ると、最も高い標準地は西台三丁目526番12の345,000円/㎡(前年比+4.9%・地積951㎡)、最も安い標準地は桑津二丁目427番1の120,000円/㎡(+1.7%)です。差はわずか2.9倍。西宮市40.4倍・宝塚市24.2倍・尼崎市4.3倍と比べて、兵庫県で当方が調査した5市のなかでは最も小さい数字です。西台は阪急伊丹駅を含む中心市街地側で、商業地でも中央一丁目が590,000円/㎡(市内最高)、西台一丁目が458,000円/㎡(前年比+11.2%=市内49地点で最大の上昇率)。次いで高いのは市南部で、梅ノ木四丁目303,000円/㎡、平松三丁目286,000円/㎡、稲野町五丁目268,000円/㎡、御願塚二丁目256,000円/㎡が並びます。逆に安い側は桑津二丁目120,000円/㎡、西野七丁目123,000円/㎡、西野六丁目130,000円/㎡、西野二丁目148,000円/㎡、北野五丁目149,000円/㎡、東野四丁目150,000円/㎡。36地点すべてが下落なし(前年比が取れた35地点はすべてプラス)で、上昇率の幅も+1.7%〜+4.9%の3.2ポイントに収まっています。伊丹市はエリアで大きく外すリスクが小さいぶん、割安なエリアを見つけて得をする余地も小さい市だとご理解ください。

伊丹市の航空機騒音はどのくらいですか?どの町が対象ですか?

この点は、伊丹市で家を買ううえで最も重要な確認事項ですので、正面からお答えします。伊丹市は「航空機騒音対策区域(第一種区域)」という呼称で、対象の町名を公表しています。鋳物師、岩屋、大野1丁目の一部、北伊丹、北河原2〜6丁目、北園、北本町3丁目の一部、口酒井2・3丁目の一部、桑津、下河原、東野1〜4丁目、藤ノ木2・3丁目、緑ヶ丘3・4・6・7丁目と5丁目の一部、森本1・4丁目の一部と2・3・5・7〜9丁目(北園1丁目地内の北園児童遊園地は区域に含まれない、という但し書きがあります)。「一部」指定が多く、同じ丁目でも区域の内と外が分かれますので、町名では判断できません。実測値も市が公表しており、常時騒音測定3局のうち北村測定局(北伊丹)が2024年に67デシベルで環境基準値62デシベル以下を超過、大野測定局が60デシベルで環境基準値57デシベル以下を超過しています(2022年から3年連続)。一方西桑津測定局(桑津)は61デシベルで基準内で、同じ第一種区域内でも実測値には差があります。なお市の年表では2015年3月に低騒音機への段階的転換が完了しており、数十年前の騒音レベルと現在は同じではありません。対象区域内の住宅には関西エアポート株式会社による防音工事の助成がありますが、「審査結果のお知らせ」を受け取る前に工事をすると全て対象外ですのでご注意ください。根拠法令の正式名称・告示日・建築の制限の有無・第二種/第三種区域の有無は確認できていません(未取得)ので、本ページでは断定していません。最終的な該当判断は市の空港政策課(072-784-8057)へご確認ください。

「伊丹駅」はJRと阪急で違うのですか?猪名寺駅は伊丹市ですか?

はい、別の駅です。そして猪名寺駅は伊丹市ではなく尼崎市です。伊丹市公式は市内の鉄道を「JR宝塚線(伊丹、北伊丹の2駅)、阪急伊丹線(伊丹、新伊丹、稲野の3駅)」と記しており、市内の鉄道駅は5駅だけです。JR伊丹駅と阪急伊丹駅は別の駅で、場所も違います。国土交通省の成約価格情報でも別々に集計され、阪急伊丹248件・中央値2,900万円、JR伊丹56件・中央値3,300万円と、件数も価格帯も違います。JR伊丹は市公式の表現で「快速が停車!大阪まで約15分、三ノ宮まで約25分」、阪急伊丹は「大阪梅田まで約20分、神戸三宮まで約30分」です。また阪急伊丹線の「稲野駅」とJR福知山線の「猪名寺駅」は別の駅で、猪名寺駅は尼崎市にあります。伊丹市には稲野小学校があり稲野町という町名もありますが、これらは「稲野」です。さらに武庫之荘駅(阪急神戸線)は尼崎市、中山寺駅(JR宝塚線)は宝塚市、塚口駅(JRと阪急で別の駅)も尼崎市です。それでも成約データでは、伊丹市の物件で武庫之荘駅を最寄りとするものが24件、中山寺駅を最寄りとするものが17件あります。伊丹市は尼崎・西宮・宝塚・川西・豊中・池田の6市に囲まれた東西7.0km・南北6.5kmの市ですから、市外の駅が最寄りになる物件が構造的に出やすいのです。広告の「最寄駅」と「住所」は別物としてご確認ください。

伊丹市に市街化調整区域の物件はありますか?

伊丹市の市公式は「昭和45年に猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定し、現在に至っています」と記しています。市街化調整区域の指定対象が2本の川だということです。この逐語を素直に読むかぎり、市街地の部分は市街化区域だと読めます。ただし、市は市街化区域・市街化調整区域の面積と構成比を公表していません(未取得)。そのため本ページでは「市域の◯%が市街化区域」という数字を出していません。個別の物件がどちらの区域かは、市の都市計画情報の検索、「市街化区域証明申請」の手続き、または重要事項説明書でご確認ください。なお、市街化区域内の物件には都市計画税(0.3%)がかかり、固定資産税1.4%と合わせて毎年1.7%の負担になります。市街化調整区域が広い市(神戸市北区・宝塚市など)にある「調整区域なら都市計画税ゼロ」という選択肢は、伊丹市では事実上ありません。これはコスト面のデメリットとして正直にお伝えします。

伊丹市の災害リスクはどうですか?

伊丹市は市公式の逐語で「地形は全体に平坦」「標高は最高45メートル、最低6メートル」「東部に猪名川、西部に武庫川という2つの大きな川が市内を流れています」という市です。水害については3種類の指定があります。①猪名川(国土交通省が浸水想定区域図を見直し)、②武庫川(兵庫県が浸水想定区域図を見直し)、そして③「令和4年6月7日に兵庫県より、本市において『高潮』に係る浸水想定区域の指定を受けた」海に面していない内陸の市ですが、高潮の指定を受けています。内水ハザードマップも別に公開されています。土砂災害警戒区域は「ゼロではありません」。市公式は計6箇所(すべて急傾斜地の崩壊)と読める記述をしていますが、兵庫県の資料からの読み取りでは別の内訳になり、市公式と県資料で数が整合しないため、本ページでは箇所数を断定していません。確実に言えるのは「ある。ただしごく少数」ということだけです。(参考までに、隣の尼崎市は土砂災害警戒区域の指定がゼロです。)そのうちの1箇所が「鋳物師Ⅰ」で、鋳物師は航空機騒音対策区域の町名でもあります。なお各ハザードマップの想定浸水深の具体値は、すべてPDFの地図面のため取得できていませんので、物件の住所で市のハザードマップ本体をご確認ください。

伊丹市に学校選択制はありますか?学区はどう決まりますか?

伊丹市が学校選択制を実施しているかどうかは、市公式から確認できていません(未取得)。市公式で確認できるのは「区域外通学」という制度で、「特別な事情等により、区域外の学校へ通学することがやむを得ないと判断されるときは、区域外通学を承認(承諾)する場合があります」と記されています。「学校選択制」という語そのものの記載を特定できていないため、本ページでは「実施している」とも「実施していない」とも書いていません。区域外通学の事由は「伊丹市立小中学校区域外通学取扱い基準」に列挙されている旨の記載がありますが、基準PDF本体に到達できず、事由の全一覧は未取得です。項目9として「指定校に希望する部活動がないため、希望する部活動がある学校に通学させたい」が存在することのみ確認できました。学区については、市が小学校区・中学校区の町名を公表しています。ただし同じ町名が複数の校区に登場します(「伊丹」は神津小と有岡小、「鴻池」は桜台小・天神川小・鴻池小など)。町名だけでは学区が決まらず、丁目・番地まで見ないと確定しません。なお小学校の校数については、17校分の校区を取得した一方で「16校」という記述も同時に現れており、校数を確定できていません(未取得)。学区を理由に物件を選ぶ場合は、市教育委員会 学校教育課(072-784-8049)へ直接ご確認ください。

子育ての費用は、隣の尼崎市とどう違いますか?

税率は同じで、給食費と医療費で差がつきます。まず税率は、伊丹市も尼崎市も固定資産税1.4%・都市計画税0.3%でまったく同じです。住宅地の公示価格の水準も近く、尼崎市206,468円/㎡・伊丹市200,194円/㎡。差が出るのは給食費と医療費です。伊丹市の学校給食費は中学校が令和6年度から、小学校が令和8年度から無償で、令和8年度の保護者負担は小中とも0円(1食単価は小学校337円・中学校393円)。尼崎市は小学校0円・中学校が月3,000円・年33,123円です。こども医療費助成は、伊丹市が通院0歳〜15歳(中学3年生まで)・入院0歳〜18歳(高校生世代まで)で、自己負担なし・所得制限なし(ただし兵庫県の補助金交付を受けるため保護者の所得確認は必要)。尼崎市は所得区分に応じた一部負担金の仕組みを持っています。中学生のお子様が1人いるご家庭なら、給食費だけで年間3万円強の差になります。なお伊丹市の待機児童数は市公式から確認できていません(未取得)ので、保育所の入所を前提に住まいを選ぶ場合は、必ず市に直接ご確認ください。細かい点では納期限も違い、伊丹市は第4期が令和9年3月1日、尼崎市は2月です。

伊丹市で買うとき、家タダに頼むデメリットはありますか?

正直にお伝えすると、あります。第一に、売主様側からの報酬だけで成立する形に組み立てるため、物件や取引条件によっては対象外になる場合があります(売主が仲介手数料を支払わない取引など)。すべての物件で0円になるとお約束はできません。第二に、仲介手数料が0円でも、登記費用・ローン関連費用・固定資産税および都市計画税の精算金・火災保険料などの実費はかかります。固定資産税・都市計画税は賦課期日(毎年1月1日)現在の所有者に1年分が課税される税で、年の途中の売買では日割り精算が商慣習となっており、これは決済時に必要な実費です。第三に、伊丹市固有のコストとして、毎年の固定資産税・都市計画税は合計1.7%で、市公式の逐語(猪名川・武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定)から読むかぎり、「都市計画税がかからない物件」を探す選択肢は事実上ありません。また伊丹市の住宅地の平均価格は県内40市区町村中8位・25市中4位と県内では高いほうの水準ですので、同じ広さなら毎年の保有コストの絶対額も相応になります。第四に、調査しても分からないことがあります。本ページで繰り返し書いているとおり、伊丹市は市街化区域・調整区域の面積、用途地域の面積内訳、地区計画の制限内容、航空機騒音の第一種区域における建築制限の有無、待機児童数などを公表していません。家タダは市や県への確認を含めて契約前に無料で調査しますが、行政が公表していないことは、私たちにも分かりません。その場合は「分からない」とお伝えします。そして調査の結果、購入をおすすめしないという結論になることもあります。対象になるかどうかは物件URLをお送りいただければその場で無料で診断しますので、まずはご相談ください。

伊丹市の物件、その価格で買って大丈夫ですか?

伊丹市は、市公式の逐語で「昭和45年に猪名川、武庫川を市街化調整区域に、その他を市街化区域に指定し、現在に至っています」という市です。用途地域は13種類のうち11種類を指定し、工業専用地域と田園住居地域はありません。地形は全体に平坦で、標高は最高45メートル・最低6メートル。その結果、住宅地の地価は市内で最高345,000円/㎡・最低120,000円/㎡と、その差はわずか2.9倍です。エリア選びで大きく外すリスクが小さいぶん、物件の個別条件で差がつく市だと言えます。その住所が航空機騒音対策区域(第一種区域)に入るか(丁目の「一部」指定が多く、町名では判断できません)、防音工事の履歴と助成の申請スケジュールはどうか(審査結果の前に着工すると全て対象外です)、地区計画11地区のどれかに入らないか、猪名川・武庫川の洪水と高潮・内水のハザードマップでその住所がどう評価されているか、マンションなら管理組合と修繕積立金はどうか(成約228件の平均築年は1996年です)。物件情報の1行だけでは判断できません。家タダでは、こうした調査をすべて契約前に無料で行ったうえで、買主様の仲介手数料0円でお引き渡しまで進めます。伊丹市の成約中央値(戸建3,500万円・マンション2,100万円)なら、1件あたり75万9,000円〜122万1,000円の差です。気になる物件のURLをLINEでお送りください。

14本ページで使用した出典(すべて公的一次情報)

当ページに掲載した数値は、すべて以下の公的機関の公表資料にもとづいています。基準日も併せてご確認ください。

運営:株式会社MILLIONS(大阪府知事(1)第66296号)

所在地:大阪市中央区西心斎橋 おおきに心斎橋Landmarkビル702

加盟:国土交通大臣指定 不動産流通機構/全国宅地建物取引業協会/不動産公正取引協議会

最終更新:2026年9月18日

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