
【神戸市西区】で仲介手数料無料で家を買う方法|相場・エリア・交通を公的データで解説
神戸市西区 専門 エリアガイド
神戸市西区で 仲介手数料無料 で家を買う方法。
2,700万円の物件なら 95万7,000円 おトク/仲介手数料の上限額との差
ネットに掲載されている神戸市西区の物件は、原則どこの会社の物件でも
買主様の仲介手数料0円でご購入いただけます。
神戸市西区で、仲介手数料無料(0円)で家を買うことはできますか?
できます。ネットに掲載されている神戸市西区の物件は、原則どこの会社が広告しているものでも、家タダを通してご購入いただければ買主様の仲介手数料は0円です。西区の成約中央値は、戸建が2,700万円(293件)、中古マンションが2,200万円(243件)(直近4四半期・国土交通省 成約価格情報。家タダ自身の成約実績ではありません)。実際に成約している価格帯は1,600万円〜4,200万円(下位25%〜上位10%)で、この帯にかかる仲介手数料の上限額は59万4,000円〜145万2,000円。価格が上がるほど手数料も上がりますが、家タダならどの価格帯でも買主様は0円です。町丁目別で最も中央値の高い竹の台の3,600万円なら125万4,000円の差です。西区は人口228,268人で神戸市9区のうち最多。成約536件のうち戸建293件・マンション243件と、どちらも厚みのある市場です。
- 神戸市西区で実際に成約している価格帯は1,600万円〜4,200万円(下位25%〜上位10%・直近4四半期・国土交通省 成約価格情報。家タダ自身の成約実績ではありません)。この帯にかかる仲介手数料の上限額は59万4,000円〜145万2,000円で、家タダを通して買えばその全額が0円になります。2,200万円なら79万2,000円、2,900万円なら102万3,000円、4,200万円なら145万2,000円。高い物件ほど、0円にできる金額は大きくなります。
- なぜ0円にできるかというと、売主様側からのみ報酬をいただく「片手仲介」だからです。値引き交渉でも、キャンペーンでもありません。ネットに出ている神戸市西区の物件なら、原則どこの会社が広告しているものでもご紹介できます。ただし印紙代・登記費用・火災保険料・固定資産税の精算金などの実費は別途かかります。対象外になる物件もあります(詳しくは14章のFAQに正直に書いています)。
- 西区の人口は228,268人(2025年国勢調査速報)で神戸市9区のうち最多。面積は138.01平方キロメートルで、市公式は「市域の約4分の1を占め、北区に次いで2番目に広い区」と記しています。
- それでいて住宅地の公示価格は1㎡あたり平均74,694円(35地点の単純平均・令和8年地価公示)。神戸市9区では8位(下から2番目。最下位は北区58,056円/㎡)、兵庫県内40市区町村では17位です。人口の規模と土地の単価が、連動していません。
- いっぽうで前年比は+2.6%。北区(+2.5%)・垂水区(+2.2%)を上回り、この3区で最も高い伸びです。神戸市9区のなかでも変動率は5位で、価格の順位(8位)より上にあります。
- 2020年→2025年の人口減少は▲10,609人(▲4.4%)。減少数・減少率とも神戸市9区で最大です。「市内最多」と「最も減った」が同じ区に同居しています。
- 区内で最も高い標準地(学園西町二丁目・173,000円/㎡)と最も安い標準地(神出町田井字上ノ祢宜・17,200円/㎡)の差は10.1倍。35地点のうち前年比0.0%の横ばいが10地点あり、そのうち8地点が「字(あざ)」の付く農村地番です。
- その背景にあるのが「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」(平成8年4月15日 神戸市条例第10号、最終改正 令和4年4月1日)。西区は106集落で、北区66集落を上回る市内最多です。農村用途区域17,935haのうち住宅が建てやすい集落居住区域は402ha=約2.2%(当方算出)。同条例第10条により、建築・宅地造成・土地の形質変更・木竹伐採は着手30日前までに市長へ届出。
- 西区は「産業の区」でもあります。工業地7地点の平均は74,142円/㎡で、住宅地35地点の平均74,694円/㎡とほぼ同額。しかも工業地の前年比は+7.8%で住宅地+2.6%の3倍です。地区計画16地区のうち3つが産業系(神戸複合産業団地・同南地区・玉津・櫨谷工業地区)。
- 災害リスクは神戸市のなかで薄いほうです。市公式は津波について「北区・西区は浸水しないため掲載なし」と明記。土砂災害警戒区域は206箇所(急傾斜地の崩壊176・土石流30・地すべり0)で、北区858箇所の約24%。密集市街地の再生優先地区4地区にも含まれません。安いのは、危ないからではありません。
01神戸市西区で仲介手数料が0円になる仕組み
売主様側からのみ報酬をいただく「片手仲介」
不動産の売買では、売主側と買主側それぞれに仲介会社が入ります。家タダは売主様側からの報酬だけで成立する形に 取引を組み立てるため、買主様からは仲介手数料をいただきません。宅地建物取引業法第46条にもとづく報酬額告示 (昭和45年建設省告示第1552号)は報酬の上限を定めたもので、下限の定めはありません。
神戸市西区の価格帯で、いくら得になるか
神戸市西区の住宅地は1㎡あたり平均74,694円(35地点の単純平均)。市内の標準地は最高173,000円/㎡(学園西町2丁目5番23)から最低17,200円/㎡(神出町田井字上ノ祢宜206番1)まであり、どのエリアを選ぶかで土地の値段が10.1倍変わります。
| 物件価格(税抜) | 仲介手数料の上限額(税込) | 家タダの場合 | 削減額 |
|---|---|---|---|
| 1,600万円 | 59万4,000円 | 0円 | ▲59万4,000円 |
| 2,200万円 | 79万2,000円 | 0円 | ▲79万2,000円 |
| 2,900万円 | 102万3,000円 | 0円 | ▲102万3,000円 |
| 3,600万円 | 125万4,000円 | 0円 | ▲125万4,000円 |
| 4,200万円 | 145万2,000円 | 0円 | ▲145万2,000円 |
※速算式(物件価格×3%+6万円)×1.1 で算出。400万円以下は別区分。
西区の成約価格帯だと、いくら変わるか
直近4四半期の成約中央値は、戸建が2,700万円(293件・平均土地面積172㎡・平均築2002年)、中古マンションが2,200万円(243件・平均専有85㎡・平均築1997年)。戸建2,700万円なら仲介手数料の上限額は95万7,000円、マンション2,200万円なら79万2,000円。これがまるごと0円になります。この「戸建2,700万円・マンション2,200万円」という組み合わせは、本ページで扱う3区のなかで最も高い水準です(北区は戸建2,400万円・マンション820万円、垂水区は戸建2,700万円・マンション1,400万円)。町丁目別で中央値がいちばん高いのは竹の台の3,600万円(30件・平均面積150㎡)で125万4,000円、井吹台西町の3,300万円(30件)なら115万5,000円、学園東町の3,250万円(32件)なら113万8,500円。成約データの最寄駅別では西神南の3,100万円(68件・平均徒歩10分)が108万9,000円、件数最多の西神中央の2,600万円(199件・徒歩10分)が92万4,000円です。逆に区内でいちばん中央値の低い伊川谷町の1,200万円(40件・平均面積90㎡)でも46万2,000円。※「平均面積」は国土交通省の成約価格情報の「面積」欄の平均で、マンションは専有面積、戸建(宅地=土地と建物)は土地面積です。(成約価格情報は国土交通省の公表データで、家タダ自身の成約実績ではありません。)
仲介手数料以外に0円にできる費用
- ローン事務手数料
- 引越し代金
- 購入時の申込金
※適用条件は物件・時期により異なります。対象になるかは物件URLをお送りいただければその場で無料診断します。
02数字で見る神戸市西区 ― 公的統計でわかる街の実力
掲載している数値はすべて神戸市西区・兵庫県・国土交通省の公表資料にもとづく実データです。
人口 ― 令和7年国勢調査で見る
令和7年(2025年)国勢調査の速報集計で、西区の人口は228,268人、世帯数は103,442世帯です(2025年10月1日現在)。この228,268人は、神戸市9区のなかで最多です。
ところが前回(2020年)の238,877人・100,141世帯と比べると、人口は10,609人減(▲4.4%)、世帯数は3,301世帯増(+3.3%)。この▲10,609人・▲4.4%は、減少数・減少率とも神戸市9区で最大です(世帯の増減と率、および「9区で最大」の比較は当方の算出・比較によります)。市内で最も人口が多い区が、市内で最も人口を減らしている。これが西区のいまの姿です。
神戸市全体の総人口は1,497,630人で2020年比△27,522人(△1.8%)、世帯数は766,349世帯で+31,429世帯(+4.3%)。神戸市は150万人を割りました。西区の▲4.4%は、市全体の△1.8%のおよそ2.4倍の速さです。なお2025年国勢調査速報で人口が増加したのは中央区(+3.1%)・兵庫区(+2.5%)・灘区(+0.4%)の3区のみで、西区は含まれていません。
ただし、世帯の中身を見ると別の顔が出てきます。西区の1世帯当たり人員は2.32人(2020年国勢調査)で、北区と並んで神戸市内で最多タイ。神戸市全体の1.95人(2025年)を大きく上回ります。そして高齢化率(65歳以上人口の割合)は28.4%(2020年国勢調査)で、垂水区31.0%・北区32.0%より低い水準です。人口はいちばん減っているのに、世帯の人数はいちばん多く、高齢化率はいちばん低い。本ページで扱う3区のなかでは、最もファミリー層が残っている区だと言えます。(ただし、なぜ人口が減っているのかの理由は市公式に記載がなく、本ページでは断定していません。)
区の面積は138.01平方キロメートル。西区の公式ページは「面積は138.01平方キロメートルで市域の約4分の1を占め、北区に次いで2番目に広い区です」と記しています。人口228,268人を138.01km²で割ると約1,654人/km²(当方算出)で、北区(約848人/km²)のおよそ2倍の密度です。
そして西区は、神戸市9区のなかで最も新しい区です。市公式の逐語を引きます。「1982年(昭和57年)8月1日に、伊川谷町、櫨谷町、玉津町、平野町、押部谷町、神出町、岩岡町の7町をもって、垂水区から分区し誕生しました。」分区当時の人口は約94,000人で、いまは市内最多。44年でおよそ2.4倍(当方算出)になった計算です。市公式は人口増加の要因として西神ニュータウン・学園都市・西神南ニュータウンなどの建設を挙げています。(ただしこれらの計画面積・計画人口・入居開始年は市公式で確認できていません=未取得ですので、本ページには数値を書いていません。)
| 項目 | 値 | 備考 |
|---|---|---|
| 令和7年(2025年)国勢調査 速報 | 228,268人(神戸市9区で最多) | 2025年10月1日現在 |
| 世帯数(同) | 103,442世帯 | 同上 |
| 前回(2020年)国勢調査 人口 | 238,877人 | 2020年10月1日現在 |
| 前回(2020年)国勢調査 世帯数 | 100,141世帯 | 同上 |
| 人口の増減 | ▲10,609人(▲4.4%) | 減少数・減少率とも9区で最大(比較は当方)。神戸市全体は△27,522人(△1.8%) |
| 世帯数の増減(当方算出) | +3,301世帯(+3.3%) | 神戸市全体は+31,429世帯(+4.3%) |
| 1世帯当たり人員 | 2.32人 | 2020年国勢調査。北区と並んで市内最多タイ。神戸市全体は1.95人(2025年) |
| 高齢化率(65歳以上人口割合) | 28.4% | 2020年国勢調査。垂水区31.0%・北区32.0%より低い |
| 区の面積 | 138.01 平方キロメートル | 市公式の逐語「市域の約4分の1を占め、北区に次いで2番目に広い区です」 |
| 人口密度(当方算出) | 約1,654人/km² | 228,268人 ÷ 138.01km²。北区の約2倍 |
| 位置(市公式の逐語) | 「神戸市の西端に位置し、明石、三木の2市と加古郡稲美町に隣接しています。」 | 神戸市「西区の概要」 |
| 区制施行(市公式の逐語) | 「1982年(昭和57年)8月1日に、伊川谷町、櫨谷町、玉津町、平野町、押部谷町、神出町、岩岡町の7町をもって、垂水区から分区し誕生しました。」 | 神戸市9区で最も新しい区 |
| 分区当時(1982年)の人口 | 約94,000人 | 現在は市内最多。44年で約2.4倍(当方算出) |
| 農業(市公式の逐語) | 「自然環境に恵まれた緑豊かな西区では、稲作のほか、都心近郊の農業地域としての特色を活かした園芸・畜産などの農業が盛んに行われており、観光農園や直売所が数多くあります。」 | 神戸市「西区の概要」 |
| 区役所所在地 | 〒651-2295 神戸市西区糀台5-4-1 | 2022年2月に西神中央へ移転(玉津支所あり) |
| 区名の由来 | 確認できていません(未取得) | 市公式に由来を明記したページを特定できず。区概要は「神戸市の西端に位置し」とのみ記載 |
市街化区域と市街化調整区域
ここに出てくる面積は、西区のものではなく神戸市全体のものです。神戸市は区ごとの市街化区域・市街化調整区域の面積を公表していません(未取得)ので、本ページでは市全体の数字を示したうえで、区としての読み方を書きます。
神戸市全体では、神戸都市計画区域 約55,730haのうち、市街化区域が約20,244ha(36%)、市街化調整区域が約35,486ha(64%)です。政令指定都市でありながら、市域の3分の2が市街化調整区域という、全国的にもかなり珍しい構造をしています。
そして、この調整区域の主たる分布先が西区と北区です。神戸市の都市計画区域マスタープランは、市街化調整区域について「市街化を抑制し、緑豊かな自然環境の保全・育成をはかり、農村環境など地域特性を活かした秩序ある土地利用を誘導する」と定めており、西区を名指しした記述として「西区押部谷町木見地区において、主に工業・流通業務地としての整備をはかる」という一文があります。西区の調整区域は、農地としてだけでなく、産業用地としても位置づけられているということです。
ただし西区内の市街化調整区域の面積・分布を示した市公式の文章資料は確認できていません(未取得)。区域区分は計画図(図面)で表示され、区域区分変更の告示PDFも「計画図表示のとおり」とするのみで、区別の内訳が文章として書かれていないためです。「西区の◯%が調整区域です」という数字を、本ページは持っていません。個別の物件の区域は、神戸市の都市計画情報検索・神戸市情報マップ、または重要事項説明書で必ずご確認ください。
| 区分 | 面積 | 構成比 |
|---|---|---|
| 市街化区域 | 20,244 ha | 36.3% |
| 市街化調整区域 | 35,486 ha | 63.7% |
| 合計(都市計画区域) | 55,730 ha | 100.0% |
地価公示 ― 35地点の実データ
令和8年地価公示(価格時点:令和8年1月1日)で、神戸市西区の住宅地の標準地は35地点。 単純平均は1㎡あたり74,694円、前年の同一地点と比べた変動率の平均は+2.6%です。 上位・下位それぞれ5地点を所在地つきで掲載します。
| 標準地 | 所在地番 | 価格(円/㎡) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 神戸西-15 | 学園西町2丁目5番23 | 173,000 | +4.8% |
| 神戸西-12 | 竹の台4丁目17番17 | 169,000 | +4.3% |
| 神戸西-4 | 井吹台西町5丁目1番46 | 133,000 | +2.3% |
| 神戸西-21 | 王塚台5丁目120番2 | 111,000 | +5.7% |
| 神戸西-29 | 伊川谷町潤和字山ノ上1306番9 | 108,000 | +3.8% |
| … | (中略・全35地点) | ||
| 神戸西-26 | 神出町田井字上ノ祢宜206番1 | 17,200 | +0.0% |
| 神戸西-19 | 岩岡町岩岡字中筋1561番1外 | 17,700 | +0.0% |
| 神戸西-35 | 櫨谷町福谷字口縁谷268番外 | 19,100 | +0.0% |
| 神戸西-10 | 押部谷町栄字北垣内56番 | 21,000 | +0.0% |
| 神戸西-20 | 伊川谷町前開字矢ノ崎765番外 | 21,300 | +0.0% |
※変動率は前年(令和7年)の同一標準地の価格と比較して当方が算出した自算値です。 前年に同一番号が無い地点(新規選定等)は「—」とし、平均の母数から除いています。 所在地は国土交通省の鑑定評価書情報にある「所在地番」(市名は省略表記)です。
同じ神戸市西区内で、住宅地の地価は10.1倍ちがいます
最も高いのは学園西町2丁目5番23の1㎡あたり173,000円(+4.8%)。最も安いのは神出町田井字上ノ祢宜206番1の17,200円(+0.0%)。その差は10.1倍です。「神戸市西区の相場」という一つの数字で考えると、実際の物件価格とのズレが大きくなります。
神戸市西区は兵庫県内で何番目に地価が高いか
令和8年地価公示で住宅地の標準地が3地点以上ある兵庫県内の40市区町村のうち、 神戸市西区の住宅地の平均価格は17位。 神戸市の9区のなかで見ると第8位です。
| 区分 | 神戸市西区の位置 | 母数 |
|---|---|---|
| 住宅地の平均価格(県内・区を含む) | 17位 | 40市区町村 |
| 住宅地の平均価格(神戸市の区のみ) | 8位 | 9区 |
| 前年比の変動率(県内・区を含む) | 14位 | 40市区町村 |
| 前年比の変動率(神戸市の区のみ) | 5位 | 9区 |
※国土交通省の鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)から当方が全地点の価格を集計して算出した自算値です。 国土交通省が順位として公表しているものではありません。
神戸市西区の地価マップ(令和8年地価公示・住宅地35地点)
標準地の所在地を丁目単位でまとめ、1㎡あたりの価格が高い順に並べました。 同じ市内で10.1倍の開きがあります。
※所在地は国土交通省の鑑定評価書情報にある「所在地番」を丁目までで表記したものです。 同一の丁目に複数の標準地がある場合は、価格の高いほうを採用しています。
03神戸市西区の特徴 ― 人口は9区で最多、地価は9区で8位。そして工業地が住宅地と同じ値段
神戸市西区の数字には、3つの「ねじれ」があります。
ねじれ①。人口は神戸市9区で最多(228,268人)なのに、 住宅地の平均価格は9区で8位(74,694円/㎡)です。 面積も138.01km²で北区に次ぐ2位。 人口と面積は市内トップクラスなのに、土地の単価は下から2番目。
ねじれ②。その市内最多の人口が、市内で最も速く減っています。 2020年→2025年で▲10,609人(▲4.4%)。 減少数・減少率とも神戸市9区で最大です(比較は当方)。 「市内最多」と「最も減った」が同じ区に同居しています。
ねじれ③。工業地の平均単価が、住宅地の平均単価とほぼ同じです。 令和8年地価公示で、西区の工業地7地点の平均は74,142円/㎡。 住宅地35地点の平均74,694円/㎡との差は、わずか552円。 しかも工業地の前年比は+7.8%で、住宅地の+2.6%のちょうど3倍です。
この章では、この3つのねじれを、公的資料だけで説明できるところまで説明します。
まず、神戸市9区の住宅地平均のなかでの位置を確認する
| 区 | 住宅地の平均 | 地点数 | 前年比 | 県内順位(40市区町村中) |
|---|---|---|---|---|
| 中央区 | 363,538円/㎡ | 13 | +4.6% | 2位 |
| 東灘区 | 354,575円/㎡ | 33 | +4.7% | 3位 |
| 灘区 | 352,809円/㎡ | 21 | +4.4% | 4位 |
| 兵庫区 | 203,937円/㎡ | 16 | +3.1% | 7位 |
| 須磨区 | 147,172円/㎡ | 40 | +2.5% | 10位 |
| 長田区 | 143,047円/㎡ | 17 | +1.8% | 11位 |
| 垂水区 | 129,785円/㎡ | 57 | +2.2% | 12位 |
| 西区 | 74,694円/㎡ | 35 | +2.6% | 17位 |
| 北区 | 58,056円/㎡ | 48 | +2.5% | 21位 |
西区は9区で8位。県内40市区町村では17位です。 中央区(363,538円/㎡)の約4.9分の1。 ただし変動率+2.6%は9区で5位で、 価格の順位(8位)より上にあります。 北区(+2.5%)・垂水区(+2.2%)を上回り、 本ページで扱う3区のなかでは最も高い伸びです。
ここで人口を重ねてください。 西区の人口は228,268人で9区最多。 垂水区206,825人、北区203,615人がこれに続きます。 人口では1位、地価では8位。 これが西区の第一のねじれです。
※順位・平均は国土交通省の鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)から 当方が全地点の価格を集計して算出した自算値であり、国土交通省が順位として公表しているものではありません。 人口は令和7年(2025年)国勢調査 速報集計(2025年10月1日現在)。
令和8年地価公示 ― 住宅地35地点を全部並べる
価格の高い順に、35地点すべてを所在地番つきで並べます。 所在地番に「字(あざ)」が入っている地点は、地番を太字にしています。
| 標準地 | 所在地番 | 価格(円/㎡) | 前年比 | 地積 |
|---|---|---|---|---|
| 神戸西-15 | 学園西町2丁目5番23 | 173,000 | +4.8% | 203㎡ |
| 神戸西-12 | 竹の台4丁目17番17 | 169,000 | +4.3% | 207㎡ |
| 神戸西-4 | 井吹台西町5丁目1番46 | 133,000 | +2.3% | 180㎡ |
| 神戸西-21 | 王塚台5丁目120番2 | 111,000 | +5.7% | 86㎡ |
| 神戸西-29 | 伊川谷町潤和字山ノ上1306番9 | 108,000 | +3.8% | 201㎡ |
| 神戸西-22 | 枝吉1丁目104番3 | 106,000 | +6.0% | 107㎡ |
| 神戸西-13 | 伊川谷町有瀬字バリバリ南926番12 | 104,000 | +4.0% | 123㎡ |
| 神戸西-34 | 中野2丁目2番4 | 103,000 | +4.0% | 205㎡ |
| 神戸西-23 | 大津和2丁目9番18 | 102,000 | +2.8% | 320㎡ |
| 神戸西-8 | 今寺18番3 | 98,300 | +3.5% | 143㎡ |
| 神戸西-1 | 南別府3丁目6番15 | 98,000 | +5.9% | 119㎡ |
| 神戸西-24 | 伊川谷町有瀬字一ノ谷302番3 | 97,800 | +2.4% | 99㎡ |
| 神戸西-18 | 枝吉4丁目138番 | 95,900 | +4.8% | 121㎡ |
| 神戸西-25 | 伊川谷町潤和字石塚1514番5 | 89,100 | +3.6% | 165㎡ |
| 神戸西-30 | 伊川谷町有瀬字尾崎238番10 | 89,000 | +3.5% | 149㎡ |
| 神戸西-11 | 天王山19番9 | 78,500 | +2.6% | 180㎡ |
| 神戸西-31 | 丸塚2丁目121番10 | 73,200 | +3.8% | 105㎡ |
| 神戸西-27 | 長畑町4番18 | 72,600 | +3.7% | 117㎡ |
| 神戸西-16 | 玉津町高津橋字岡ノ下278番12 | 71,500 | +3.2% | 141㎡ |
| 神戸西-9 | 竜が岡1丁目9番11外 | 71,400 | +4.2% | 266㎡ |
| 神戸西-17 | 玉津町新方字大東14番37 | 64,300 | +0.0% | 171㎡ |
| 神戸西-14 | 玉津町高津橋字上大谷997番2 | 60,000 | +0.8% | 120㎡ |
| 神戸西-7 | 岩岡町岩岡字新地616番85 | 59,400 | +4.8% | 194㎡ |
| 神戸西-6 | 福吉台2丁目4番3 | 56,300 | +4.8% | 153㎡ |
| 神戸西-32 | 玉津町西河原字村中145番1外 | 51,100 | +0.0% | 320㎡ |
| 神戸西-2 | 桜が丘東町4丁目20番4 | 47,900 | +1.7% | 220㎡ |
| 神戸西-3 | 美穂が丘2丁目3番13 | 41,500 | +0.0% | 283㎡ |
| 神戸西-5 | 北山台3丁目566番1527 | 39,000 | +0.0% | 182㎡ |
| 神戸西-33 | 高雄台566番697 | 29,200 | ▲0.3% | 117㎡ |
| 神戸西-28 | 平野町芝崎字樋ノ口276番外 | 25,000 | +0.0% | 300㎡ |
| 神戸西-20 | 伊川谷町前開字矢ノ崎765番外 | 21,300 | +0.0% | 245㎡ |
| 神戸西-10 | 押部谷町栄字北垣内56番 | 21,000 | +0.0% | 274㎡ |
| 神戸西-35 | 櫨谷町福谷字口縁谷268番外 | 19,100 | +0.0% | 460㎡ |
| 神戸西-19 | 岩岡町岩岡字中筋1561番1外 | 17,700 | +0.0% | 1015㎡ |
| 神戸西-26 | 神出町田井字上ノ祢宜206番1 | 17,200 | +0.0% | 676㎡ |
太字の地番を数えてください。16地点あります。 35地点のうち16地点=約46%が「字」の付く地番です(当方算出)。 そして価格の低いほうから6地点は、すべて「字」付きで、すべて前年比0.0%。 神出町田井字上ノ祢宜17,200円/㎡、岩岡町岩岡字中筋17,700円/㎡、 櫨谷町福谷字口縁谷19,100円/㎡、押部谷町栄字北垣内21,000円/㎡、 伊川谷町前開字矢ノ崎21,300円/㎡、平野町芝崎字樋ノ口25,000円/㎡。
数字でも整理しておきます。35地点のうち、 上昇24地点・横ばい(0.0%)10地点・下落1地点。 横ばい10地点のうち8地点が「字」付きで、 残る2地点は美穂が丘二丁目(41,500円/㎡)と北山台三丁目(39,000円/㎡)という団地名の地点です。 唯一の下落地点も農村部ではなく、高雄台566番697(29,200円/㎡・▲0.3%)という団地名の地点でした。
いっぽう上昇率の上位はこうです。 枝吉一丁目104番3+6.0%(106,000円/㎡)、 南別府三丁目6番15+5.9%(98,000円/㎡)、 王塚台五丁目120番2+5.7%(111,000円/㎡)、 学園西町二丁目5番23+4.8%(173,000円/㎡・区内最高値)、 枝吉四丁目138番+4.8%(95,900円/㎡)、 岩岡町岩岡字新地616番85+4.8%(59,400円/㎡)、 福吉台二丁目4番3+4.8%(56,300円/㎡)、 竹の台四丁目17番17+4.3%(169,000円/㎡)。 区の東部(枝吉・南別府・王塚台)とニュータウン(学園西町・竹の台)が、そろって上がっています。
地積も見ておきましょう。 最安の神出町田井字上ノ祢宜は676㎡、2番目に安い岩岡町岩岡字中筋は1,015㎡。 いっぽう最高の学園西町二丁目は203㎡。 区内で最も安い土地が、区内で最も広い。 西区の「安い」は、狭いから安いのではありません。広くてもその価格だということです。
出典:国土交通省 地価公示 鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)。 前年比は前年の同一標準地の価格と比較して当方が算出した自算値です。 標準地番号は国土交通省の鑑定評価書情報における地域名「神戸西」に対応します。
説明(1) ― 106集落。西区は「共生ゾーン条例」の市内最多の区である
「農村=北区」というイメージは、集落数では成り立ちません。 神戸市には「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」 (平成8年4月15日 神戸市条例第10号、最終改正 令和4年4月1日)があり、 条例第1条は目的をこう定めています。
「この条例は、市内の農村地域について、秩序ある土地利用の計画的推進、 農村らしい景観の保全及び形成、里づくり協議会による里づくり計画の作成等を行う」
市の紹介ページは、この条例を「西北神に広がる豊かな農業・農村地域を守るため」の 制度だと説明しています。 そして取組状況は西区106集落・北区66集落という2区の集落数でしか集計されていません。
| 区 | 集落数 | 里づくり協議会の設立 | 里づくり計画の策定 |
|---|---|---|---|
| 西区 | 106集落(市内最多) | 96(91%) | 70(66%) |
| 北区 | 66集落 | 65(98%) | 50(76%) |
集落の数では西区が北区を大きく上回ります。 いっぽうで協議会の設立率(91% vs 98%)と計画の策定率(66% vs 76%)は、 どちらも西区のほうが低い。 集落は多いが、組織化は北区が先行しているという関係です。
| 農村用途区域の4区分(条例第8条) | 面積 | 構成比 | 住宅を建てるときの位置づけ |
|---|---|---|---|
| 農業保全区域 | 8,913 ha | 49.7% | 地目が農地の場合、区域内外に農地以外の代替地がないことを条件に農家住宅 |
| 環境保全区域 | 8,375 ha | 46.7% | 里づくり計画に定める土地利用計画への位置づけと市長協議が必要 |
| 集落居住区域 | 402 ha | 2.2% | 4区分で最も住宅が建てやすい。里づくり協議会と協議の上、承諾が得られていることが要件 =地縁組織の同意が事実上の関門 |
| 特定用途区域(A・B) | 245 ha | 1.4% | 「市長が認めたもの」に限定 |
| 合計 | 17,935 ha | 100.0% | 市域55,702haの約32%(当方算出) |
集落居住区域402ha。農村用途区域17,935haの、約2.2%。 これが「ふつうに家が建てられる農村の土地」の分量です。 残る約97.8%は、農業保全区域・環境保全区域・特定用途区域。 (面積は市公式、構成比は当方算出。区別の内訳は市公式に公表がなく未取得のため、 これは市全体の数字です。各区域の建築可否は市の土地利用基準PDFからの読み取りで確度は中です。)
そして手続きです。条例第10条。
「農村用途区域内において、建築物の新築・増築・改築、宅地造成、土地の形質変更、 駐車場の設置、木竹伐採、土石採取、水面埋立てを行おうとする者は、 着手日の30日前までに市長に届け出なければならない」(ただし非常災害時の応急措置等を除く)
駐車場の設置も、木竹の伐採も、届出の対象です。 さらに農村景観保全形成地域では「様式第3号による行為説明書」と 関連図書(建築物は平面図・立面図まで)の添付が必須で、 農村用途区域より規制が重いとされています (西区内の指定地区名・区域は未取得)。 そして土地利用基準はこう釘を刺しています。
「都市計画法、農業振興地域の整備に関する法律、農地法、森林法及び その他の法令の規定に基づき、許可等を得ていなければ、土地利用を行うことはできません」
国の制度(市街化調整区域)の上に、神戸市独自の条例がもう一枚かかっている。 神戸市全体では市街化調整区域が約35,486ha=市域の64%を占め、 その主たる分布先が西区と北区です。 西区の35地点のうち16地点が「字」付きで、前年比0.0%の10地点のうち8地点がそこに重なる。 これが第一の説明です。
説明(2) ― 西区は9区で最も新しい区。神戸市になって80年、区になって44年
神戸市の市域の変遷について、市はこう記しています。 「1889年4月1日、神戸区に葺合村、荒田村を合併して神戸市が誕生しました。」 誕生時の面積は約21 km²。 「1947年から1958年にかけて、現在の東灘区や西北神地域を合併」し、 「28町村と合併した結果、面積は当初の25倍近くに相当する約530 km²まで 増加しました。」
西区の全域は、この「28町村」の一部です。 垂水区の区史年表によれば、 1947年3月に明石郡の伊川谷村・櫨谷村・押部谷村・玉津村・平野村・神出村・岩岡村の7村が 神戸市に合併し、垂水区に編入されました。 そして1982年8月1日に、その7町がそのまま西区として分区します。 西区の公式ページの逐語を引きます。
「1982年(昭和57年)8月1日に、伊川谷町、櫨谷町、玉津町、平野町、押部谷町、 神出町、岩岡町の7町をもって、垂水区から分区し誕生しました。」
つまり「西区はもともと垂水区だった」。 これは市公式の年表で裏が取れる事実です。 西区は、神戸市9区のなかで最も新しい区で、 神戸市になって約80年、区になって44年しか経っていません。 中央区とは、都市としての歴史が90年以上ずれています。 363,538円/㎡と17,200円/㎡の差は、 別々の町だったものが同じ市になった結果だと、市公式の年表から読むことができます。
そして、その44年で人口は2.4倍になりました。 分区当時(1982年)の人口は約94,000人で、いまは228,268人で市内最多(当方算出で約2.4倍)。 市公式は人口増加の要因として 西神ニュータウン・学園都市・西神南ニュータウンなどの建設を挙げています。 (ただしこれらの計画面積・計画人口・入居開始年は市公式で確認できていません=未取得ですので、 本ページには数値を書いていません。 神戸市は新住宅市街地開発事業を市全体で「2,092.6ha・8地区」とのみ公表しており、 個別地区の面積を掲載した機械可読の資料を特定できませんでした。)
説明(3) ― 「安いのは危ないから」ではない
ここは、はっきり書いておきたいところです。 西区の地価が9区で8位である理由は、災害リスクではありません。 むしろ西区は、神戸市のなかで最もリスクの構成が薄い部類に入ります。
| リスク | 西区 | 比較 |
|---|---|---|
| 津波浸水想定区域 | なし | 市公式が「北区・西区は浸水しないため掲載なし」と明記。 ある区は東灘・灘・中央・兵庫・長田・須磨・垂水の7区 |
| 土砂災害警戒区域 | 206箇所(急傾斜地の崩壊176・土石流30) | 市全体2,356箇所の約8.7%で9区中4位。北区858箇所の約24%(当方算出) |
| 地すべり警戒区域 | 0箇所 | 中央区・灘区・長田区と並ぶ。北区は23箇所 |
| 密集市街地の再生優先地区 | 該当なし | 市の4地区は灘北西部・兵庫北部・長田南部・東垂水 |
| 坂のまちエリアリノベーション | 該当なし | 市の6エリアは兵庫山麓/鵯越駅・丸山駅/禅昌寺東部・高取山麓/塩屋/鈴蘭台駅/神鉄長田駅・名倉 |
| 都市景観形成地域・眺望景観形成地域・沿道景観形成地区 | いずれも該当なし | 景観の届出義務がかかる地域が区内にない(農村景観保全形成地域は別途・地区名は未取得) |
津波ゼロ、地すべりゼロ、密集市街地なし、坂のまちの対象エリアなし。 土砂災害警戒区域も北区の4分の1です。 西区の地価が低いことの説明に、災害リスクは使えません。 使えるのは、面積(138.01km²=市域の約4分の1)、 都心からの距離、 市街化調整区域と共生ゾーン条例という制度、 そして区としての歴史の浅さ(1982年分区)です。 (ただし土砂災害特別警戒区域=レッドゾーンの箇所数は市・県とも未取得ですので、 個別の物件については必ずご確認ください。)
説明(4) ― 工業地が住宅地と同じ値段で、3倍の速さで上がっている
そして、西区でいちばん他区にない数字がこれです。
| 区分 | 地点数 | 平均価格 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 住宅地 | 35地点 | 74,694円/㎡ | +2.6% |
| 商業地 | 2地点 | 117,500円/㎡ | +6.4% |
| 工業地 | 7地点 | 74,142円/㎡ | +7.8% |
工業地7地点の平均74,142円/㎡は、住宅地35地点の平均74,694円/㎡と、 わずか552円しか違いません。 そして前年比は+7.8%で、住宅地+2.6%のちょうど3倍。 西区では、工業用地が住宅地と同じ値段で取引され、3倍の速さで値上がりしています。
工業地7地点の内訳も出しておきます。
| 標準地 | 所在地番 | 価格(円/㎡) | 前年比 | 地積 |
|---|---|---|---|---|
| 神戸西9-3 | 森友4丁目34番 | 103,000 | +10.2% | 676㎡ |
| 神戸西9-4 | 大津和3丁目4番7外 | 93,000 | +5.7% | 1,148㎡ |
| 神戸西9-1 | 伊川谷町潤和字西ノ口750番5 | 75,000 | +10.3% | 1,513㎡ |
| 神戸西9-7 | 室谷2丁目2番2 | 70,200 | +9.7% | 6,000㎡ |
| 神戸西9-5 | 宮下1丁目2番5 | 66,000 | +4.8% | 270㎡ |
| 神戸西9-6 | 伊川谷町有瀬字土橋663番13外 | 61,800 | +4.2% | 255㎡ |
| 神戸西9-2 | 上新地3丁目9番5 | 50,000 | +9.4% | 819㎡ |
7地点のうち4地点が+9%を超えています。 最大は伊川谷町潤和字西ノ口の+10.3%、次いで森友四丁目の+10.2%。 地積も室谷二丁目が6,000㎡、伊川谷町潤和字西ノ口が1,513㎡、大津和三丁目が1,148㎡と、 大型の敷地が並びます。
これは偶然ではありません。都市計画の方針と一致しています。 神戸市の都市計画区域マスタープランには、西区を名指しした一文があります。
「西区押部谷町木見地区において、主に工業・流通業務地としての整備をはかる」
そして西区の地区計画16地区のうち3つが産業系です。 神戸複合産業団地/神戸複合産業団地南地区/玉津・櫨谷工業地区。 ほかの区の地区計画は住宅団地や駅前が中心ですから、これは西区の特徴です。 さらに2023年6月1日施行の全市的な用途地域見直しでは、 工業系地域の容積率・建ぺい率が200/60→300/80に引き上げられています。 (ただし市はこの見直しと西区の工業地の地価上昇を、因果として結びつけてはいません。)
買う側にとっての意味は2つあります。 第一に、職住近接が成立し得る区だということ。 第二に、住宅を買う土地の隣が産業用地である可能性があるということです。 用途地域と地区計画を、必ず契約前に確認してください。 工業地が住宅地と同じ単価で、しかも3倍の速さで上がっているということは、 土地の使われ方がこれから変わり得るということでもあります。
商業地2地点も挙げておきます。 枝吉二丁目114番2外が132,000円/㎡(前年比+7.3%・地積292㎡)、 池上三丁目6番14外が103,000円/㎡(+5.6%・1,215㎡)。 2地点平均で117,500円/㎡・+6.4%。 住宅地・商業地・工業地のすべてが上昇しており、 上昇率は工業地>商業地>住宅地の順です。
ここまでを、一つの構図にまとめる
ここからは書き方に注意が必要です。 以上はいずれも神戸市が公式に公表している事実ですが、 「だから西区の地価は人口最多でも9区で8位なのだ」という因果は、 神戸市が公式に書いているわけではありません。 本ページはこの点を断定しません。 そのうえで、事実の並びとして、次の構図で説明できますとだけ書きます。
| 公的事実 | それが市場の数字とどう並ぶか |
|---|---|
| 面積138.01km²=市域の約4分の1。北区に次いで2番目に広い | 1区のなかに性格の違う市場が同居する。区内格差10.1倍 |
| 神戸市の市域の64%が市街化調整区域。主たる分布先が西区・北区 | 宅地として供給できる土地が、制度として絞られている |
| 共生ゾーン条例の対象が西区106集落=市内最多。 集落居住区域は402ha=約2.2% | 「ふつうに家が建てられる農村の土地」がそもそも少ない |
| 条例第10条。建築・造成・形質変更・木竹伐採に着手30日前の届出 | 取引・工事のリードタイムが延び、買い手の裾野が狭まる |
| 35地点のうち16地点が「字」付き。前年比0.0%の10地点のうち8地点がそこに重なる | 区全体が+2.6%で上がるなかで、農村部だけ値が動いていない |
| 区の発足は1982年8月1日で9区最新。1947年まで明石郡だった | 都心(中央区)と都市としての歴史が90年以上ずれている |
| 津波ゼロ・地すべりゼロ・密集市街地なし・坂のまち対象なし | 安さの理由に災害リスクは使えない |
| 工業地7地点の平均74,142円/㎡(+7.8%)が住宅地74,694円/㎡(+2.6%)とほぼ同額。 地区計画16のうち3つが産業系 | 住宅地と産業用地が同じ価格帯で競合している |
| 市が西神中央を「連携拠点」、学園都市を「地域拠点」に指定。 西区役所移転2022年2月・文化芸術ホール2022年10月1日 | 投資は地下鉄の終端側に集中している。学園西町173,000円/㎡・竹の台169,000円/㎡ |
結論として書けるのはここまでです。 「市内最多の人口を抱えながら、市域の約4分の1という面積の大半が 市街化調整区域と農村用途区域の上にあり、区としての歴史は44年しかない」という事実の並びは、 学園西町173,000円/㎡と神出町17,200円/㎡が同じ区内に並ぶことと、矛盾しません。 ただしこれは説明であって、証明ではありません。 西区内の市街化調整区域の面積・分布、農村用途区域の区別内訳が取れれば論点は確定しますが、 これらの数値は神戸市の公表資料に無く、本ページでは未取得です。
成約536件 ― 戸建2,700万円・マンション2,200万円
国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報(2025年第2四半期〜2026年第1四半期)で、 西区の成約は536件。種別の内訳はこうです。
| 種別 | 件数 | 成約中央値 | 平均面積 | 平均築年 |
|---|---|---|---|---|
| 戸建(宅地=土地と建物) | 293件 | 2,700万円 | 土地172㎡ | 2002年 |
| 中古マンション等 | 243件 | 2,200万円 | 専有85㎡ | 1997年 |
| 合計 | 536件 | — | — | — |
ここで、本ページで扱う3区を並べてみてください。
| 区 | 成約件数 | 戸建の中央値 | マンションの中央値 | マンションの平均専有 |
|---|---|---|---|---|
| 西区 | 536件 | 2,700万円 | 2,200万円 | 85㎡ |
| 垂水区 | 578件 | 2,700万円 | 1,400万円 | 74㎡ |
| 北区 | 509件 | 2,400万円 | 820万円 | 74㎡ |
戸建の中央値は垂水区と同じ2,700万円ですが、マンションが違います。 西区2,200万円に対して、垂水区1,400万円・北区820万円。 西区のマンションは、垂水区の約1.6倍、北区の約2.7倍(当方算出)。 平均専有面積も85㎡と、垂水・北の74㎡より広い。 土地の単価がいちばん低い3区のなかで、マンションの価格帯がいちばん高いのが西区です。 ここが、地価公示の平均値だけでは絶対に見えない部分です。
平均築年も見ておきましょう。 戸建が2002年、マンションが1997年。 どちらも1982年の分区より後、そして新耐震基準(1981年)より後です。 西区の住宅ストックは、区の誕生とともに形成されたものだということが、この数字から読めます。
出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ 成約価格情報(2025年第2四半期〜2026年第1四半期)。 これは国土交通省が公表している取引データであって、家タダ自身の成約実績ではありません。 「平均面積」は成約価格情報の「面積」欄の平均で、マンションは専有面積、 宅地(土地と建物)は土地面積です。 なお成約価格情報には「土地のみ」という区分が存在しないため、 本ページでは土地単独の成約中央値を掲載していません。
町丁目別・最寄駅別の成約中央値(全データ)
| 町丁目 | 件数 | 成約中央値 | 平均面積 | 手数料上限額との差 |
|---|---|---|---|---|
| 糀台 | 64件 | 2,750万円 | 101㎡ | 97万3,500円 |
| 伊川谷町 | 40件 | 1,200万円 | 90㎡ | 46万2,000円 |
| 学園東町 | 32件 | 3,250万円 | 131㎡ | 113万8,500円 |
| 春日台 | 32件 | 1,900万円 | 139㎡ | 69万3,000円 |
| 竹の台 | 30件 | 3,600万円 | 150㎡ | 125万4,000円 |
| 井吹台西町 | 30件 | 3,300万円 | 126㎡ | 115万5,000円 |
| 樫野台 | 30件 | 2,000万円 | 131㎡ | 72万6,000円 |
| 玉津町 | 29件 | 1,900万円 | 132㎡ | 69万3,000円 |
| 最寄駅(成約データ上の記録) | 件数 | 成約中央値 | 平均徒歩 | 手数料上限額との差 |
|---|---|---|---|---|
| 西神中央(西区・市公式で確認) | 199件 | 2,600万円 | 10分 | 92万4,000円 |
| 西神南(西区) | 68件 | 3,100万円 | 10分 | 108万9,000円 |
| 明石(所在市区は未確認) | 62件 | 1,550万円 | 22分 | 57万7,500円 |
| 学園都市(西区) | 31件 | 3,200万円 | 9分 | 112万2,000円 |
| 西明石(所在市区は未確認) | 25件 | 2,900万円 | 20分 | 102万3,000円 |
| 栄(兵庫/西区) | 24件 | 2,550万円 | 15分 | 90万7,500円 |
この2つの表の読み方は、はっきりしています。 町丁目別では竹の台3,600万円から伊川谷町1,200万円まで3.0倍(当方算出)。 最寄駅別では西神南3,100万円から明石1,550万円まで2.0倍。 そして徒歩分数は学園都市9分・西神中央10分・西神南10分に対して 栄15分・西明石20分・明石22分。 地下鉄4駅の圏内が高く・近く、それ以外が安く・遠い。 西区の市場は、地下鉄西神・山手線の終端4駅を軸に組み立てられています。
「明石」と「西明石」を最寄りとする物件が合わせて87件ある点にも注目してください。 西区の成約536件のうち約16%(当方算出)です。 市公式は西区の位置を 「神戸市の西端に位置し、明石、三木の2市と加古郡稲美町に隣接しています。」と記しており、 隣接市の駅が最寄りになる物件が現実に多いということです (明石駅・西明石駅の所在市区は神戸市公式では確認できていません=未取得)。
個票も並べておきます。 美賀多台のマンション(1994年築・SRC・専有85㎡・3LDK)が2,200万円(西神中央・徒歩0分)。 学園東町のマンション(1990年築・RC・専有100㎡・3LDK+S)が2,200万円(学園都市・徒歩10分)。 井吹台西町のマンション(1999年築・RC・専有85㎡・3LDK)が2,200万円(西神南・徒歩9分)。 北別府のマンション(2008年築・RC・専有95㎡・4LDK)が2,200万円(明石・徒歩0分)。 春日台の戸建(1990年築・軽量鉄骨造・土地225㎡/延床115㎡・4LDK+S)が2,700万円 (西神中央・徒歩0分)。 糀台の戸建(2016年築・木造・土地135㎡/延床100㎡・4LDK)が2,700万円(西神南・徒歩20分)。 玉津町の戸建(2018年築・木造・土地175㎡/延床95㎡・5LDK)が2,700万円(明石・徒歩0分)。 伊川谷町の戸建(2018年築・木造・土地125㎡/延床100㎡・3LDK)が2,700万円(朝霧・徒歩0分)。
マンションの4件はすべて2,200万円、戸建の4件はすべて2,700万円です。 マンションは築1990年で100㎡、築1994年で85㎡、築1999年で85㎡、築2008年で95㎡。 戸建は築1990年で土地225㎡、築2016年で135㎡、築2018年で175㎡、築2018年で125㎡。 築年が28年ひらいても、面積が100㎡ひらいても、同じ価格で並んでいます。 西区の市場では、築年と面積が価格にそのまま反映されていません。 だからこそ、1件ずつ中身を確認する必要があります。
最後に、県内での位置を確認しておきます。 令和8年地価公示で住宅地の標準地が3地点以上ある兵庫県内の40市区町村のうち、 西区の住宅地の平均価格74,694円/㎡は17位。 前年比の変動率(+2.6%)では14位です。 神戸市の9区のなかで見ると、平均価格が8位、変動率が5位。 価格の順位より、変動率の順位のほうが3つ上にあります。 35地点のうち24地点が上昇し、下落は1地点だけです。 「いちばん安い区の一つ」ではありますが、「止まっている区」ではありません。
※順位は国土交通省の鑑定評価書情報から当方が全地点の価格を集計して算出した自算値であり、 国土交通省が順位として公表しているものではありません。 仲介手数料の上限額は宅地建物取引業法第46条にもとづく報酬額告示の速算式 (価格×3%+6万円)×1.1で当方が算出したものです。
空から見た、この50年の神戸市西区
左が1974〜78年、右が現在の、同じ範囲です。左の写真が撮られた時代、ここはまだ「西区」ではありませんでした。神戸市西区が誕生したのは1982年(昭和57年)8月1日。市公式の逐語を引くと、「1982年(昭和57年)8月1日に、伊川谷町、櫨谷町、玉津町、平野町、押部谷町、神出町、岩岡町の7町をもって、垂水区から分区し誕生しました。」左の写真の時点では、この一帯はまだ垂水区でした。
さらにさかのぼると、この7町が神戸市になったのは1947年3月です(明石郡の伊川谷村・櫨谷村・押部谷村・玉津村・平野村・神出村・岩岡村が神戸市に合併し、垂水区に編入)。神戸市は1889年4月1日に約21km²で市制を施行し、「1947年から1958年にかけて、現在の東灘区や西北神地域を合併」「28町村と合併した結果、面積は当初の25倍近くに相当する約530km²まで増加」しました。西区の全域が、その「28町村」の一部です。
右の写真は、そこから半世紀を経た姿です。分区当時(1982年)の人口は約94,000人、いまは228,268人で神戸市9区のうち最多。44年でおよそ2.4倍(当方算出)になりました。市公式は人口増加の要因として西神ニュータウン・学園都市・西神南ニュータウンなどの建設を挙げています(計画面積・計画人口・入居開始年は未取得のため、数値は書いていません)。
いっぽうで、この2枚のあいだにほとんど姿を変えていない場所も、同じ区の中に広がっています。1996年(平成8年4月15日)に制定された「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」は、農村用途区域17,935haを指定し、西区の106集落(北区66集落を上回る市内最多)がその対象になっています。市公式は西区の農業について「自然環境に恵まれた緑豊かな西区では、稲作のほか、都心近郊の農業地域としての特色を活かした園芸・畜産などの農業が盛んに行われており、観光農園や直売所が数多くあります。」と記しています。変わった場所と、制度によって変わらないことが選び取られた場所。この2枚の写真の違いは、いまの西区の地価が最高173,000円/㎡から最安17,200円/㎡まで10.1倍ひらいていることと、同じ話をしています。












出典:国土地理院 地理院タイル(国土画像情報 第1期/全国最新写真)。同一のタイル座標(ズーム15・x28673〜28675・y13009〜13010)で切り出しています。
04神戸市西区を6に分けて考える(エリアガイド)
西区を考えるときの出発点は、1982年8月1日です。神戸市西区の公式ページは、区の誕生をこう記しています。「1982年(昭和57年)8月1日に、伊川谷町、櫨谷町、玉津町、平野町、押部谷町、神出町、岩岡町の7町をもって、垂水区から分区し誕生しました。」この7町の名前が、いまも区内の地名として、そして市立学校の名前として(伊川谷・櫨谷・玉津第一/玉津・平野・神出・岩岡・押部谷)全部残っています。
そこに、市公式が人口増加の要因として挙げる西神ニュータウン・学園都市・西神南ニュータウンが重なります。旧7町の農村と、あとから乗った3つのニュータウン。これが西区の二層構造で、区内の地価が10.1倍ひらいている理由でもあります。
なお市の「くらしの防災ガイド」西区版は区内を4分割しています(①岩岡・神出周辺 ②平野・玉津・伊川谷周辺 ③西神・櫨谷周辺 ④押部谷・学園都市周辺)。これは行政資料上の区分で、都市計画上の地域区分ではありません(灘区のような山手/浜手型の公式区分は、西区の市公式ページでは確認できませんでした=未取得)。
本ページでは、令和8年地価公示の住宅地35地点・商業地2地点・工業地7地点の実数と国土交通省の成約価格情報536件(町丁目別・最寄駅別)を重ねて、6つのまとまりに整理します。
先に結論を書いておきます。住宅地35地点のうち上昇24地点・横ばい(0.0%)10地点・下落1地点。横ばい10地点のうち8地点が「字(あざ)」の付く農村地番です(玉津町新方字大東・玉津町西河原字村中・平野町芝崎字樋ノ口・伊川谷町前開字矢ノ崎・押部谷町栄字北垣内・櫨谷町福谷字口縁谷・岩岡町岩岡字中筋・神出町田井字上ノ祢宜)。区全体は前年比+2.6%で上がっているのに、この一帯だけ値が動いていません。
なお各町丁目が市街化区域か市街化調整区域か、農村用途区域のどの区分にあたるかを示した公表資料は確認できていません(未取得)。以下で町丁目名と地価・成約の実数を挙げているのは、その町丁目が特定の区域に入っていることを示すものではありません。個別の物件がどの区域にかかるかは、神戸市情報マップまたは重要事項説明書でご確認ください。
西神中央(糀台・竹の台・狩場台・樫野台・美賀多台・春日台)― 市の「連携拠点」(最寄駅:西神中央)
西区でいま最も投資が入っているエリアです。神戸市の都市計画区域マスタープランは西神中央を「連携拠点」に指定し、「地域拠点の機能に加え、隣接市との連携に必要なターミナル機能などの強化をはかる」と記しています。西神中央は地下鉄西神・山手線のS17=終点です。
そして実際に施設が入れ替わっています。西区役所が2022年2月にここへ移転(西区糀台5-4-1)し、西神中央文化・芸術ホール等が2022年10月1日にオープンしました。市はその背景を「かねてからの区民ホール(なでしこホール)や現在の西図書館への要望等を踏まえ」、駅前の市有地を活用して音楽・舞台芸術施設、図書館機能の充実、新規住宅を一体的に整備した(民間事業者の活力を活用した複合開発)と説明しています。さらに市は「西神住宅団地において、西区役所の西神中央への移転(2022年2月)を一つの契機として、まちの一層のにぎわいや魅力向上を目指し、駅周辺のリノベーションを進め」るとし、プレンティ広場・パークアベニューでの賑わいづくり(社会実験)も行っています。神戸市の「神戸市が開発したニュータウンの活性化」の5対象(西神中央駅周辺/名谷駅前/六甲アイランド/ポートアイランド/ベルトコンベヤトンネル)のうちの1つがここです。
地価公示では竹の台四丁目17番17が169,000円/㎡(前年比+4.3%・地積207㎡)で区内2位。成約データでは西神中央を最寄りとする物件が199件(区内最多・全536件の約37%)・中央値2,600万円・平均徒歩10分。町丁目別では糀台が64件・中央値2,750万円・平均面積101㎡で区内最多の取引件数、竹の台が30件・中央値3,600万円・平均面積150㎡で区内最高の中央値、樫野台が30件・中央値2,000万円・平均面積131㎡、春日台が32件・中央値1,900万円・平均面積139㎡。同じ西神中央圏でも、竹の台3,600万円と春日台1,900万円で1.9倍(当方算出)ひらきます。
成約の個票では美賀多台のマンション(1994年築・SRC・専有85㎡・3LDK)が2,200万円(西神中央・徒歩0分)、春日台の戸建(1990年築・軽量鉄骨造・土地225㎡/延床115㎡・4LDK+S)が2,700万円(西神中央・徒歩0分)。春日台の土地225㎡は、住宅用地の課税標準の特例で小規模住宅用地(固定資産税で6分の1)が適用される200㎡の線を超えています。土地の広さは魅力ですが、毎年の固定資産税では広さがそのまま効いてきます。地区計画には「西神第2地区」があります。
西神南(井吹台)― 区内で成約中央値が最も高い駅圏(最寄駅:西神南)
成約データで見ると、西区でいちばん高いのはここです。西神南を最寄りとする物件は68件・中央値3,100万円・平均徒歩10分で、区内6駅のなかで中央値が最も高い水準。町丁目別でも井吹台西町が30件・中央値3,300万円・平均面積126㎡です。
地価公示では井吹台西町五丁目1番46が133,000円/㎡(前年比+2.3%・地積180㎡)で区内の住宅地35地点で3位。ただし上昇率+2.3%は、区の平均+2.6%をわずかに下回ります。成約の中央値は区内最高なのに、標準地の上昇率は平均以下。この2つは矛盾しません。成約の中央値は「どんな物件が取引されたか」で決まり、標準地の変動率は「その1地点の土地の評価がどう動いたか」で決まるからです。同じ「高い・安い」でも、見ている対象が違います。
成約の個票では井吹台西町のマンション(1999年築・RC・専有85㎡・3LDK)が2,200万円(西神南・徒歩9分)、糀台の戸建(2016年築・木造・土地135㎡/延床100㎡・4LDK)が2,700万円(西神南・徒歩20分)。築2016年・4LDKの戸建が2,700万円という水準です。
なお、西神南ニュータウンの計画面積・計画人口・入居開始年(まちびらき年)は、神戸市の公表資料から確認できていません(未取得)。市は新住宅市街地開発事業を市全体で「2,092.6ha・8地区」とのみ公表しており、個別地区の面積を掲載した機械可読の資料を特定できませんでした。本ページには、ニュータウンの規模に関する数値を一切書いていません。
学園都市・学園西町・学園東町 ― 区内の地価最高値がある一帯(最寄駅:学園都市)
令和8年地価公示で、西区の住宅地35地点のうち最も高い標準地があるのがこの一帯です。学園西町二丁目5番23が173,000円/㎡(前年比+4.8%・地積203㎡)で区内最高値。神戸市の都市計画区域マスタープランは学園都市を「地域拠点」に位置づけています。学園都市駅は西区です。垂水区の「学園南」と混同しないでください。市の自転車等放置禁止区域の指定駅一覧・市営自転車駐車場一覧のいずれも、学園都市駅を西区として掲載しています。
成約データでは学園都市を最寄りとする物件が31件・中央値3,200万円・平均徒歩9分。徒歩9分は区内6駅で最短です。町丁目別では学園東町が32件・中央値3,250万円・平均面積131㎡。成約の個票では学園東町のマンション(1990年築・RC・専有100㎡・3LDK+S)が2,200万円(学園都市・徒歩10分)。専有100㎡のマンションが2,200万円という水準です。
ここで一つ、正直に書いておきます。「神戸研究学園都市」という名称の市公式ページを、本ページでは特定できませんでした(未取得)。区内の大学名も、市公式に列挙したページを特定できていません(未取得)ので、本ページには学校名を一切書いていません。確認できているのは「学園都市駅が西区にある」ことと、「市が学園都市を地域拠点に位置づけている」ことまでです。学園都市・学園西町・学園東町という地名がついている以上、教育施設の立地はご自身で現地・公式サイトにてご確認ください。
伊川谷町 ― 旧7町の中核。区内で成約中央値が最も低い町丁目(最寄駅:伊川谷)
伊川谷は西区です。市公式の道路ページが第二神明道路の渋滞区間を「第二神明道路(伊川谷〜明石西)」と書くため垂水区や明石市と取り違えられがちですが、伊川谷駅前駐輪場・伊川谷小学校・伊川谷中学校はいずれも西区として市公式に掲載されています。そもそも西区は1982年8月1日に伊川谷町ほか7町で発足した区で、伊川谷は西区の中核の町名です。
成約データでは、伊川谷町が区内で最も中央値の低い町丁目です。40件・中央値1,200万円・平均面積90㎡。区内最高の竹の台3,600万円とは3.0倍(当方算出)の開きがあります。成約の個票では伊川谷町の戸建(2018年築・木造・土地125㎡/延床100㎡・3LDK)が2,700万円(最寄駅は朝霧・徒歩0分と記録)。中央値は1,200万円でも、築2018年の戸建は2,700万円で成約している。町丁目の中央値を「その町の相場」と読まないでください。取引されている物件の種別と築年で、数字は大きく動きます。
地価公示では、伊川谷町に「字」の付く標準地が5地点あります。伊川谷町潤和字山ノ上1306番9が108,000円/㎡(前年比+3.8%・地積201㎡)、伊川谷町有瀬字バリバリ南926番12が104,000円/㎡(+4.0%・123㎡)、伊川谷町有瀬字一ノ谷302番3が97,800円/㎡(+2.4%・99㎡)、伊川谷町潤和字石塚1514番5が89,100円/㎡(+3.6%・165㎡)、伊川谷町有瀬字尾崎238番10が89,000円/㎡(+3.5%・149㎡)。5地点すべてが上昇しており、価格帯も89,000〜108,000円/㎡とそろっています。
ところが同じ伊川谷町に、こういう標準地もあります。伊川谷町前開字矢ノ崎765番外が21,300円/㎡(前年比0.0%・地積245㎡)。伊川谷町潤和字山ノ上の108,000円/㎡と比べて5.1倍(当方算出)、しかもこちらは値が動いていません。同じ町名のなかで5倍の差があり、片方は上がり、片方は止まっている。「伊川谷町の相場」という一つの数字は、西区では意味を持ちません。地区計画には「前開地区」「潤和山の手台地区」があります。工業地でも伊川谷町潤和字西ノ口750番5が75,000円/㎡(前年比+10.3%・地積1,513㎡)、伊川谷町有瀬字土橋663番13外が61,800円/㎡(+4.2%・255㎡)があります。
玉津町・枝吉・池上・王塚台・大津和 ― 区の東部と商業地(最寄駅:西神中央)
区の東部、明石市に近い一帯です。玉津町は1982年の分区時に西区を構成した7町の一つで、市立玉津第一小学校・玉津中学校があります。区内の商業地2地点は、どちらもこのエリアにあります。枝吉二丁目114番2外が132,000円/㎡(前年比+7.3%・地積292㎡)、池上三丁目6番14外が103,000円/㎡(+5.6%・1,215㎡)。商業地2地点の平均は117,500円/㎡で前年比+6.4%と、住宅地の+2.6%の2倍以上の勢いで上がっています。
住宅地では王塚台五丁目120番2が111,000円/㎡(前年比+5.7%・地積86㎡)で区内4位、枝吉一丁目104番3が106,000円/㎡(+6.0%・107㎡)で上昇率は区内最大、中野二丁目2番4が103,000円/㎡(+4.0%・205㎡)、大津和二丁目9番18が102,000円/㎡(+2.8%・320㎡)、今寺18番3が98,300円/㎡(+3.5%・143㎡)、南別府三丁目6番15が98,000円/㎡(+5.9%・119㎡)、枝吉四丁目138番が95,900円/㎡(+4.8%・121㎡)、長畑町4番18が72,600円/㎡(+3.7%・117㎡)、丸塚二丁目121番10が73,200円/㎡(+3.8%・105㎡)、竜が岡一丁目9番11外が71,400円/㎡(+4.2%・266㎡)。この一帯は上昇率が高く、+2.8%から+6.0%まで全地点がプラスです。
いっぽうで、同じ玉津町に横ばいの地点があります。玉津町新方字大東14番37が64,300円/㎡(前年比0.0%・地積171㎡)、玉津町西河原字村中145番1外が51,100円/㎡(0.0%・320㎡)。玉津町高津橋字岡ノ下278番12は71,500円/㎡(+3.2%・141㎡)、玉津町高津橋字上大谷997番2は60,000円/㎡(+0.8%・120㎡)で、同じ玉津町のなかでも上がる地点と止まる地点が分かれています。
成約データでは玉津町が29件・中央値1,900万円・平均面積132㎡。成約の個票では玉津町の戸建(2018年築・木造・土地175㎡/延床95㎡・5LDK)が2,700万円(最寄駅は明石・徒歩0分と記録)、北別府のマンション(2008年築・RC・専有95㎡・4LDK)が2,200万円(明石・徒歩0分)。成約データ上、明石・西明石を最寄りとする西区の物件は合わせて87件(明石62件・中央値1,550万円・平均徒歩22分/西明石25件・2,900万円・徒歩20分)。西区の成約536件のうち約16%(当方算出)です。市公式が区の位置を「神戸市の西端に位置し、明石、三木の2市と加古郡稲美町に隣接しています。」と記すとおりの姿が、取引データに出ています。地区計画には「玉津・櫨谷工業地区」「水谷中央地区」「上津橋地区」があります。
農村部(神出町・岩岡町・押部谷町・櫨谷町・平野町)― 区内の地価が止まっている一帯(最寄駅:押部谷)
ここが、西区の地価が10.1倍ひらく理由そのものです。区内の住宅地35地点のうち、価格の低いほうから並べると次のようになります。神出町田井字上ノ祢宜206番1が17,200円/㎡(前年比0.0%・地積676㎡)で区内最安、岩岡町岩岡字中筋1561番1外が17,700円/㎡(0.0%・1,015㎡)、櫨谷町福谷字口縁谷268番外が19,100円/㎡(0.0%・460㎡)、押部谷町栄字北垣内56番が21,000円/㎡(0.0%・274㎡)、伊川谷町前開字矢ノ崎765番外が21,300円/㎡(0.0%・245㎡)、平野町芝崎字樋ノ口276番外が25,000円/㎡(0.0%・300㎡)。6地点すべてが前年比0.0%です。
地番の書き方に注目してください。田井字上ノ祢宜、岩岡字中筋、福谷字口縁谷、栄字北垣内、前開字矢ノ崎、芝崎字樋ノ口。すべて「字(あざ)」が入っています。一丁目・二丁目という住居表示ではなく、住居表示が実施されていない旧来の農村の土地だということが、地番そのものから読み取れます。西区の住宅地35地点のうち「字」が付くのは16地点あり、前年比0.0%の10地点のうち8地点がこの「字」付きです。区全体は+2.6%で上がっているのに、この一帯だけ動いていません。
動かない理由は、市場ではなく制度にあります。神戸市には「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」(平成8年4月15日 神戸市条例第10号)があり、西区の106集落がその対象です。106集落は北区の66集落を上回る市内最多で、里づくり協議会の設立は96集落(91%)、里づくり計画の策定は70集落(66%)。農村用途区域17,935haのうち、住宅が建てやすい「集落居住区域」は402ha=約2.2%(当方算出)しかありません。条例第10条により、建築物の新築・増築・改築、宅地造成、土地の形質変更、駐車場の設置、木竹伐採、土石採取、水面埋立てを行う者は、着手日の30日前までに市長に届け出なければならないとされています。しかも土地利用基準は「都市計画法、農業振興地域の整備に関する法律、農地法、森林法及びその他の法令の規定に基づき、許可等を得ていなければ、土地利用を行うことはできません」と明記しています。
地積にも目を向けてください。岩岡町岩岡字中筋は1,015㎡、神出町田井字上ノ祢宜は676㎡、櫨谷町福谷字口縁谷は460㎡。区内で最も安い土地が、区内で最も広いという関係です。西区の「安い」は、狭いから安いのではありません。広くてもその価格だということです。
いっぽう、この一帯にも上昇している地点はあります。岩岡町岩岡字新地616番85が59,400円/㎡(前年比+4.8%・地積194㎡)、福吉台二丁目4番3が56,300円/㎡(+4.8%・153㎡)、天王山19番9が78,500円/㎡(+2.6%・180㎡)。「農村部だから一律に止まっている」という読み方も正しくありません。そして区内で唯一の下落地点は農村部ではなく団地です。高雄台566番697が29,200円/㎡(前年比▲0.3%・地積117㎡)。ほかに北山台三丁目566番1527が39,000円/㎡(0.0%・182㎡)、美穂が丘二丁目3番13が41,500円/㎡(0.0%・283㎡)、桜が丘東町四丁目20番4が47,900円/㎡(+1.7%・220㎡)と、横ばい・下落の残る2地点も団地名の地点です。
買う側にとっての意味を、正直に書きます。第一に、価格は圧倒的に安い。神出町の標準地は17,200円/㎡で、同じ神戸市の中央区(住宅地平均363,538円/㎡)の約21分の1です。第二に、建てられるもの・できることが制度で強く制限される。第三に、その制限は住民自身が里づくり計画として選び取っている。第四に、出口(将来の売却)も同じ制度の上にある。前年比0.0%が10地点というのは、値下がりしていないという意味でもありますが、市場が薄いという意味でもあります。「安いから買う」ではなく、「この制度の上に住む」という判断をしてください。
※エリア区分と各エリアの記述は、神戸市西区・兵庫県・関係機関の公表資料にもとづいて作成しています。
05神戸市西区の交通
鉄道
西区の鉄道は、神戸市営地下鉄 西神・山手線と神戸電鉄 粟生線の2本立てです。神戸市交通局の路線構成では、西神・山手線は北神線と直通して「S01 谷上 〜 S17 西神中央」でつながっており、西神中央が終点(S17)にあたります。神戸市の自転車等放置禁止区域の指定駅一覧では、地下鉄の学園都市・伊川谷・西神南・西神中央の4駅と、神戸電鉄粟生線の木幡・栄の2駅が西区の駅として掲載されています。市営自転車駐車場(無料)の一覧には、さらに押部谷駅前・木津駅が西区として掲載されています。
都市計画上の位置づけは、神戸市9区のなかでも厚いほうです。神戸市の都市計画区域マスタープランは、「西神中央、岡場を連携拠点とし、地域拠点の機能に加え、隣接市との連携に必要なターミナル機能などの強化をはかる」、「鈴蘭台、名谷、学園都市、垂水、舞子、谷上を地域での都市活動や文化活動を支える地域拠点とし」と記しています。西区からは西神中央が「連携拠点」、学園都市が「地域拠点」。2つの拠点指定を受けているのは、北区(岡場+鈴蘭台・谷上)と西区だけです。
そして、いちばん大事な注意点をもう一度書きます。名谷駅は須磨区です。「西神ニュータウン=名谷」というのは誤りで、名谷は須磨ニュータウンの団地名です。学園都市駅は西区、伊川谷駅も西区。垂水区にあるのは「学園南」という地名・地区計画です。
| 駅 | 路線 | 1日平均乗降人員 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 西神中央 | 神戸市営地下鉄 西神・山手線(S17・終点) | — | 西区の中心駅で、神戸市の都市計画区域マスタープランが「連携拠点」に指定している駅です。市の表現は「西神中央、岡場を連携拠点とし、地域拠点の機能に加え、隣接市との連携に必要なターミナル機能などの強化をはかる」。西神・山手線のS17=終点にあたり、北神線と直通してS01 谷上(北区)までつながります。西区役所は2022年2月にここへ移転(西区糀台5-4-1)、西神中央文化・芸術ホール等は2022年10月1日にオープンしました。市は「西神住宅団地において、西区役所の西神中央への移転(2022年2月)を一つの契機として、まちの一層のにぎわいや魅力向上を目指し、駅周辺のリノベーションを進め」ると記しています。市営自転車駐車場(有料)は西神中央駅前(東)(西)(南)の3か所。1つの駅に市営駐輪場が3か所あるのは、西区ではここだけです。成約データではこの駅を最寄りとする物件が199件(区内最多・全536件の約37%)・中央値2,600万円・平均徒歩10分。乗降人員は神戸市統計書がxlsxのみのため取得できていません(未取得) |
| 西神南 | 神戸市営地下鉄 西神・山手線 | — | 神戸市の自転車等放置禁止区域の指定駅一覧に、西区の地下鉄の駅として掲載されています。市営自転車駐車場(有料)も西神南駅前にあります。成約データでは68件・中央値3,100万円・平均徒歩10分で、区内6駅のなかで中央値が最も高いまとまりです。地価公示では周辺にあたる井吹台西町五丁目1番46が133,000円/㎡(前年比+2.3%・地積180㎡)で区内3位。成約の町丁目別では井吹台西町が30件・中央値3,300万円・平均面積126㎡。成約の個票では井吹台西町のマンション(1999年築・RC・専有85㎡・3LDK)が2,200万円(西神南・徒歩9分)、糀台の戸建(2016年築・木造・土地135㎡/延床100㎡・4LDK)が2,700万円(西神南・徒歩20分)。乗降人員は未取得 |
| 伊川谷 | 神戸市営地下鉄 西神・山手線 | — | 「伊川谷は西区」です。ここは取り違えが非常に多いところです。神戸市の道路ページが第二神明道路の渋滞区間を「第二神明道路(伊川谷〜明石西)」と書くため、垂水区や明石市と取り違えられることがありますが、伊川谷駅前駐輪場・伊川谷小学校・伊川谷中学校はいずれも西区として市公式に掲載されています。そもそも西区は1982年に伊川谷町ほか7町で発足しており、伊川谷は西区の中核の町名です。区は「伊川谷駅前空間の活用」というページも設けています。地価公示では伊川谷町潤和字山ノ上1306番9が108,000円/㎡(前年比+3.8%・地積201㎡)、伊川谷町有瀬字バリバリ南926番12が104,000円/㎡(+4.0%・123㎡)、伊川谷町有瀬字一ノ谷302番3が97,800円/㎡(+2.4%・99㎡)など、「字」の付く地番の標準地が5地点あります。成約データの町丁目別では伊川谷町が40件・中央値1,200万円・平均面積90㎡で区内最安。乗降人員は未取得 |
| 学園都市 | 神戸市営地下鉄 西神・山手線 | — | 「学園都市駅は西区」です。垂水区ではありません。神戸市の自転車等放置禁止区域の指定駅一覧・市営自転車駐車場一覧のいずれも、学園都市駅を西区として掲載しています。いっぽう垂水区には「学園南」という地名と地区計画(学園南地区・学園南インターチェンジ南地区・学園南インターチェンジ北地区)があり、非常に紛らわしい。物件検索のときに取り違えないようご注意ください。神戸市の都市計画区域マスタープランは、「鈴蘭台、名谷、学園都市、垂水、舞子、谷上を地域での都市活動や文化活動を支える地域拠点とし」と記しています。地価公示では学園西町二丁目5番23が173,000円/㎡(前年比+4.8%・地積203㎡)で区内の住宅地35地点の最高値。成約データでは31件・中央値3,200万円・平均徒歩9分で、徒歩分数は区内6駅で最短です。町丁目別では学園東町が32件・中央値3,250万円・平均面積131㎡。なお「神戸研究学園都市」という名称の市公式ページと、区内の大学名は本ページでは確認できていません(未取得)ので、学校名は一切書いていません。乗降人員は未取得 |
| 押部谷 | 神戸電鉄 粟生線 | — | 神戸市の市営自転車駐車場(無料)の一覧に、西区の駅として掲載されています(一覧では押部谷駅前・木幡駅前・栄駅前・木津駅が神戸電鉄粟生線の駅として並びます)。押部谷町は1982年の分区時に西区を構成した7町の一つで、市立押部谷小学校・押部谷中学校も西区の学校一覧に掲載されています。神戸市の都市計画区域マスタープランには「西区押部谷町木見地区において、主に工業・流通業務地としての整備をはかる」という西区を名指しした市街地整備の方針が記されています。地価公示では押部谷町栄字北垣内56番が21,000円/㎡(前年比0.0%・地積274㎡)。乗降人員は未取得 |
| 木幡・栄(兵庫)・木津 | 神戸電鉄 粟生線 | — | 木幡駅と栄駅は、神戸市の自転車等放置禁止区域の指定駅一覧に西区の神戸電鉄の駅として掲載されています。木津駅も市営自転車駐車場(無料)の一覧に西区の駅として掲載されています。市立木津小学校も西区の学校一覧にあります。成約データでは栄(兵庫)を最寄りとする物件が24件・中央値2,550万円・平均徒歩15分。神戸電鉄粟生線は、西区の北部を通る路線だということになります(ただし緑が丘方面ほか、粟生線の他の駅の所在区は市公式で確認できていません=未取得)。乗降人員は未取得 |
※本表に載せているのは、神戸市公式で「西区の駅」だと裏が取れた駅だけです。神戸市の公式サイトには「どの駅がどの区にあるか」を1件ずつ示した対応表がなく、鉄道各社の駅一覧にも所在区の表記がありません。そこで本ページでは、自転車等放置禁止区域の指定駅一覧と市営自転車駐車場一覧という、駅を所在区ごとに分けて掲載している市公式の一次情報から所在区を確認できた駅だけを表にしています。
西区の地下鉄の駅は、終端側の4駅です。西神・山手線/北神線の駅順は「S01 谷上(北区)→新神戸→三宮→県庁前→大倉山→湊川公園→上沢→長田→新長田→板宿→妙法寺→名谷(須磨区)→総合運動公園→学園都市→伊川谷→西神南→S17 西神中央」。このうち西区は学園都市・伊川谷・西神南・西神中央の4駅です。総合運動公園駅の所在区は市公式の区別一覧に掲載がなく、確認できていません(未取得)。
ここで、よくある3つの誤りを正しておきます。①「名谷駅は西区」は誤り。名谷駅は須磨区です。名谷は須磨ニュータウンの団地名で、「西神ニュータウン=名谷」というのも誤りです。②「学園都市駅は垂水区」は誤り。学園都市駅は西区です。垂水区にあるのは「学園南」という地名・地区計画です。③「伊川谷は垂水区・明石市」は誤り。伊川谷は西区です。市公式の道路ページが第二神明道路の渋滞区間を「伊川谷〜明石西」と書くため取り違えられやすいのですが、伊川谷駅前駐輪場・伊川谷小学校・伊川谷中学校はいずれも西区として市公式に掲載されています。
そのうえで、国土交通省の成約価格情報に「最寄駅」として記録されている駅名なら、所在区とは無関係に事実として書けます。西区の物件536件について、最寄駅として記録されている上位6駅は次のとおりです。西神中央 199件・中央値2,600万円・平均徒歩10分/西神南 68件・3,100万円・徒歩10分/明石 62件・1,550万円・徒歩22分/学園都市 31件・3,200万円・徒歩9分/西明石 25件・2,900万円・徒歩20分/栄(兵庫)24件・2,550万円・徒歩15分。
注目していただきたいのは「明石」と「西明石」です。合わせて87件、西区の成約536件のうち約16%(当方算出)が、この2駅を最寄りとして記録しています。市公式は西区の位置を「神戸市の西端に位置し、明石、三木の2市と加古郡稲美町に隣接しています。」と記しており、隣接市の駅が最寄りになる物件が現実に多いということです(明石駅・西明石駅の所在市区は神戸市公式では確認できていません=未取得ですので、本ページでは所在を書いていません)。徒歩分数も明石22分・西明石20分と長く、実際にはバスや自転車での移動が前提になる物件だと読むのが自然です。
そして駅別の価格の並び方が、西区の特徴を示しています。中央値は西神南3,100万円から明石1,550万円まで2.0倍(当方算出)。徒歩分数は学園都市9分・西神中央10分・西神南10分に対し、栄15分・西明石20分・明石22分。地下鉄4駅の圏内が高く・近く、それ以外が安く・遠い。西区の市場は、地下鉄西神・山手線の終端4駅を軸に組み立てられています。
なお各駅の乗車人員・乗降人員は取得できていません(未取得)。神戸市統計書の「4 運輸・通信」に駅別乗車人員が収録されていますが、xlsx形式のみの提供で、本ページでは数値を読み取れませんでした。数字を持っていないので、駅の規模を人数で比較する記述は本ページには一切ありません。
道路
西区は、神戸市が公表している「ミッシングリンク」の当事者です。神戸市は道路網のページで「神戸市内の高速道路ネットワークは、大阪湾岸道路西伸部や神戸西バイパスなど、ミッシングリンクが存在しています。これにより、阪神高速道路神戸線(京橋〜摩耶)や第二神明道路(伊川谷〜明石西)において、交通の集中による渋滞が頻発しています」と公表しています。伊川谷は西区ですから、市が名指しする2つの渋滞区間のうち1つが西区に関係します。そしてその解消策とされる神戸西バイパスは未完成。市公式が「渋滞が頻発している」と書き、その対策路線が未完成だと書いている。これは西区で車を使う生活を考えるときの前提です(神戸西バイパスの西区内の経路・延長・完成時期は未取得。市公式の道路ページはミッシングリンクの指摘のみで、専用ページを特定できませんでした)。
区内の国道・主要地方道の路線別リストは、市公式に見当たりませんでした(未取得)。神戸市が公表している緊急輸送道路の一覧では、高速自動車国道等として山陽自動車道・中国縦貫自動車道・新名神高速道路・神戸淡路鳴門自動車道・第二神明道路が、主要国道として「一般国道2号(浜手バイパス)、一般国道2号、一般国道43号、一般国道175号」が挙げられていますが、これは神戸市全体の一覧です。本ページでは路線名を市全体の一覧として紹介するにとどめ、「西区を通る国道は◯号です」という書き方はしていません。なお神戸市は道路網の階層を広域幹線道路(高速道路など)→都市内幹線道路→補完的幹線道路の3階層で説明しています。
西区の地区計画には、インターチェンジや産業団地の名前が並びます。区内16地区のうち神戸複合産業団地・神戸複合産業団地南地区・玉津・櫨谷工業地区の3つが産業系です。そして神戸市の都市計画区域マスタープランには「西区押部谷町木見地区において、主に工業・流通業務地としての整備をはかる」という西区を名指しした方針があります。西区は、住宅の区であると同時に、物流・産業の区として計画されているということです。実際、令和8年地価公示で西区の工業地は7地点・平均74,142円/㎡・前年比+7.8%。住宅地35地点の平均74,694円/㎡とほぼ同額で、上昇率は住宅地(+2.6%)の3倍です。
地形と位置について、市公式の言葉を引いておきます。西区の概要ページは区の位置を「神戸市の西端に位置し、明石、三木の2市と加古郡稲美町に隣接しています。」と記し、農業については「自然環境に恵まれた緑豊かな西区では、稲作のほか、都心近郊の農業地域としての特色を活かした園芸・畜産などの農業が盛んに行われており、観光農園や直売所が数多くあります。」と記しています。面積は138.01平方キロメートルで市域の約4分の1、北区に次いで2番目に広い区。この広さは行政資料にも出ていて、くらしの防災ガイド(ハザードマップ)の西区版は4分割で発行されています(①岩岡・神出周辺 ②平野・玉津・伊川谷周辺 ③西神・櫨谷周辺 ④押部谷・学園都市周辺)。北区は6分割ですから、それに次ぐ分割数です。区は「西区あんない」として区全域図+A〜Dの4ゾーン別詳細図も公開しています(地図PDFの町名等は未取得)。内覧するときは、区内での移動時間を甘く見積もらないでください。西神中央と岩岡町では、同じ「西区」でも生活圏がまったく違います。
※西区内の駅別の乗車人員・乗降人員は取得できていません(未取得)。神戸市統計書「4 運輸・通信」に駅別乗車人員が収録されていますが、xlsx形式のみの提供で本ページでは読み取れませんでした。また区内を通る国道・主要地方道の路線別リストと神戸西バイパスの区内経路・延長・完成時期も市公式に見当たらず、未取得です。総合運動公園駅と、神戸電鉄粟生線の緑が丘方面ほかの駅の所在区も確認できていません。出典:神戸市「自転車等放置禁止区域」//www.city.kobe.lg.jp/a26843/kurashi/access/road/cyclehoutikinsi.html /神戸市「市営自転車駐車場一覧」//www.city.kobe.lg.jp/a26843/kurashi/access/road/cycleitiran/index.html /神戸市「道路網」//www.city.kobe.lg.jp/a59650/kurashi/access/road/r_net.html /神戸市「緊急輸送道路(路線一覧PDF)」//www.city.kobe.lg.jp/documents/8736/emergencyroad_list.pdf /神戸市「都市計画区域マスタープラン」//www.city.kobe.lg.jp/documents/57660/kuikimaster.pdf /神戸市「西区の概要」//www.city.kobe.lg.jp/k25836/kuyakusho/nishiku/shokai/introduction/gaiyou/index.html /神戸市「西区あんない」//www.city.kobe.lg.jp/k25836/kuyakusho/nishiku/shokai/map/annaizu.html /神戸市交通局 //kotsu.city.kobe.lg.jp/
06神戸市西区で家を買う前に必ず確認する「市街化調整区域」
兵庫県で家を探すとき、阪神間の平地しか見ていなかった方が最初につまずくのがこれです。
同じ市の中でも、駅前の市街地と山手・北部とで市街化区域と市街化調整区域が分かれています。
ここに出てくる面積は、西区のものではなく神戸市全体のものです。神戸市は区ごとの市街化区域・市街化調整区域の面積を公表していません(未取得)ので、本ページでは市全体の数字を示したうえで、区としての読み方を書きます。
神戸市全体では、神戸都市計画区域 約55,730haのうち、市街化区域が約20,244ha(36%)、市街化調整区域が約35,486ha(64%)です。政令指定都市でありながら、市域の3分の2が市街化調整区域という、全国的にもかなり珍しい構造をしています。
そして、この調整区域の主たる分布先が西区と北区です。神戸市の都市計画区域マスタープランは、市街化調整区域について「市街化を抑制し、緑豊かな自然環境の保全・育成をはかり、農村環境など地域特性を活かした秩序ある土地利用を誘導する」と定めており、西区を名指しした記述として「西区押部谷町木見地区において、主に工業・流通業務地としての整備をはかる」という一文があります。西区の調整区域は、農地としてだけでなく、産業用地としても位置づけられているということです。
ただし西区内の市街化調整区域の面積・分布を示した市公式の文章資料は確認できていません(未取得)。区域区分は計画図(図面)で表示され、区域区分変更の告示PDFも「計画図表示のとおり」とするのみで、区別の内訳が文章として書かれていないためです。「西区の◯%が調整区域です」という数字を、本ページは持っていません。個別の物件の区域は、神戸市の都市計画情報検索・神戸市情報マップ、または重要事項説明書で必ずご確認ください。
| 区分 | 面積 | 構成比 |
|---|---|---|
| 市街化区域 | 20,244 ha | 36.3% |
| 市街化調整区域 | 35,486 ha | 63.7% |
| 合計(都市計画区域) | 55,730 ha | 100.0% |
※区域区分の決定・変更:神戸市は昭和45年(1970年)に区域区分(線引き)を当初決定しています。決定・変更の年月日そのものは市の公表資料で確認できていません(未取得)
市街化調整区域だと何が起きるか
- 原則として建築を目的とした開発ができない=将来の建て替えに許可が要る、あるいはできない場合がある
- 住宅ローンの審査が通りにくい金融機関がある。取扱不可・融資比率を下げるなどの扱いになることがある
- 再建築不可・接道条件・既存宅地の扱いなど、物件ごとに個別確認が必須
- 一方で都市計画税がかからない=毎年のランニングコストは市街化区域より低い
都市計画税(税率0.3%)が課されるのは、神戸市の公式表現で「毎年1月1日現在に都市計画法による市街化区域に土地・家屋を所有している人」です。市街化調整区域内の物件には都市計画税がかかりません。神戸市は市域の64%が市街化調整区域で、その主たる分布先が西区・北区ですから、西区では「毎年の税率そのものが物件によって違う」ということが実際に起こります。固定資産税1.4%と合わせると、市街化区域内では1.7%、市街化調整区域内では1.4%です(1.4%と0.3%は神戸市の公表値。合計1.7%は当方の合算で、神戸市が1.7%と1本で公表しているページは確認できていません)。物件がどちらなのかは、納税通知書と重要事項説明書で必ず確認してください。
調べ方(ご自身でも確認できます)
- 市の都市計画情報(Web GIS)で住所を入力して区域を確認する
- 固定資産税の納税通知書を見る。都市計画税が課されていれば市街化区域、課されていなければ市街化調整区域の可能性が高い
- 重要事項説明書の「都市計画法にもとづく制限」欄を確認する
※家タダでは、ご検討中の物件が調整区域かどうか、再建築の可否、ローンが通る金融機関があるかを契約前に無料で調査します。物件URLをお送りください。
西区で家を買うなら、まずこの条例を読む ―「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」
神戸市西区の物件を検討している方にとって、この条例は都市計画法と同じくらい重要です。正式名称は「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」(通称「共生ゾーン条例」。正式名称はこちらです)。条例番号まで書くと平成8年4月15日 神戸市条例第10号、最終改正は令和4年4月1日です。政令指定都市でこういう条例を持っているのは神戸市だけです。
条例の第1条(目的)は、こう書いてあります。
「この条例は、市内の農村地域について、秩序ある土地利用の計画的推進、農村らしい景観の保全及び形成、里づくり協議会による里づくり計画の作成等を行う」
市の紹介ページはこれを「西北神に広がる豊かな農業・農村地域を守るため」の制度だと説明しています。「西北神」とは西区と北区のことで、実際、この条例の取組状況は西区106集落・北区66集落という2区の集落数でしか集計されていません。つまりこれは、事実上、西区と北区だけにかかる制度です。
そして「農村=北区」というイメージは、集落数では成り立ちません。西区の106集落は、北区の66集落を大きく上回る市内最多です。いっぽうで里づくり協議会の設立率は西区91%(96集落)に対して北区98%(65集落)、里づくり計画の策定率は西区66%(70集落)に対して北区76%(50集落)。集落の数は西区が多く、組織化の進み方は北区が先行しているという関係です。
農村用途区域17,935ha ― そのうち家が建てやすいのは402ha(約2.2%)
指定されている農村用途区域の合計面積は17,935ha(2023年12月現在)。神戸市の市域面積は557.02km²=55,702haですから、市域のおよそ32%が、条例で農村用途区域に指定されている計算になります(当方算出)。そして条例第8条は、この農村用途区域を4つに区分しています。条文の定義と、2023年12月現在の面積を並べます。
| 区分 | 条文の定義(逐語) | 面積 | 構成比 |
|---|---|---|---|
| 農業保全区域 | 「基本的に農業の振興及び良好な営農環境の整備、保全及び活用を目的とした土地利用の用途に供する区域」 | 8,913 ha | 49.7% |
| 環境保全区域 | 「基本的に良好な自然環境の整備、保全及び活用を目的とした土地利用の用途に供する区域」 | 8,375 ha | 46.7% |
| 集落居住区域 | 「基本的に良好な生活環境の整備、保全及び活用を目的とした土地利用の用途に供する区域」 | 402 ha | 2.2% |
| 特定用途区域(A・B合計) | 「基本的に前3項に規定する土地利用の用途以外の土地利用の用途に供する区域」 | 245 ha | 1.4% |
| 合計 | 農村用途区域 | 17,935 ha | 100.0% |
※面積は神戸市「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」ページ(2023年12月現在)。構成比は当方算出です。区別の内訳は市公式に公表がなく未取得のため、これは市全体の数字です。
この表の一行だけ覚えて帰ってください。集落居住区域402ha。農村用途区域17,935haの、わずか約2.2%です。神戸市の土地利用基準によれば、集落居住区域は4区分のなかで最も住宅建築がしやすい区域で、里づくり協議会との「協議の上、承諾が得られている」ことを要件に一般住宅の建築が可能とされています。言い換えると、地縁組織の同意が事実上の関門になるということです。いっぽう農業保全区域では「当該土地の地目が農地である場合、当該用途区域内外に農地以外の代替地がないこと」を条件とする農家住宅の建築、環境保全区域では「里づくり計画に定める土地利用計画」への位置づけと市長協議が必要、特定用途区域A/Bは「市長が認めたもの」に限定、と整理されています。(この建築可否の整理は市の土地利用基準PDFからの読み取りで、確度は中です。実際の可否は必ず神戸市の担当部局にご確認ください。)
第10条 ― 着手の30日前までに、市長への届出が要る
そして買う側にとっていちばん実務的なのが第10条です。
「農村用途区域内において、建築物の新築・増築・改築、宅地造成、土地の形質変更、駐車場の設置、木竹伐採、土石採取、水面埋立てを行おうとする者は、着手日の30日前までに市長に届け出なければならない」(ただし非常災害時の応急措置等を除く)
「木竹伐採」が入っている点に注目してください。庭の木を切ることまでが届出の対象になり得る、という書き方です。施行規則では、届出が不要な行為として「通常の管理行為又は軽易な行為」=既存敷地内での改築、幅2メートル未満の農道設置、高さ1.5メートル以下の工作物、保育目的の間伐などが挙げられています。また農村景観保全形成地域(施行規則第6条)では「様式第3号による行為説明書」と関連図書の添付が必須で、建築物については平面図・立面図まで求められます。農村用途区域より規制が重い区域が、さらにその中にあるということです。ただし西区内の農村景観保全形成地域の指定地区名・区域は確認できていません(未取得)。農村景観保全形成基本計画の「別冊」にあるとされていますが、本ページでは特定できませんでした。
さらに土地利用基準は、大前提としてこう書いています。
「都市計画法、農業振興地域の整備に関する法律、農地法、森林法及びその他の法令の規定に基づき、許可等を得ていなければ、土地利用を行うことはできません」
つまり、この条例の届出をクリアしても、それだけで建てられるわけではありません。都市計画法(市街化調整区域の開発許可)、農地法(農地転用)、農業振興地域の整備に関する法律(農用地区域からの除外)、森林法(林地開発)。制度が何重にも重なっているというのが、西区の農村部の土地の実態です。市公式が「自然環境に恵まれた緑豊かな西区では、稲作のほか、都心近郊の農業地域としての特色を活かした園芸・畜産などの農業が盛んに行われており、観光農園や直売所が数多くあります」と記す、その農業地域がこれです。
第17条・第18条 ― 「里づくり計画」は住民が自分で作っている
この条例のもう一つの特徴は、規制を住民自身が決める仕組みになっていることです。第17条は里づくり協議会の認定要件を「農村環境の整備等を図ることを活動目的とし、町又は字の区域を活動区域とし、地縁に基づいて形成され、特定個人の利益を誘導しない団体」であることと定めています。第18条は里づくり計画の記載事項として「計画の名称、対象地区の位置・区域、整備目標・方針、および農業振興、環境整備、土地利用、景観保全形成、市街地交流、新田園コミュニティ、農村定住起業に関する計画等」を挙げています。
| 区 | 集落数 | 里づくり協議会の設立 | 里づくり計画の策定 |
|---|---|---|---|
| 西区 | 106集落(市内最多) | 96(91%) | 70(66%) |
| 北区 | 66集落 | 65(98%) | 50(76%) |
西区は106集落のうち96集落、91%が協議会を持っています。つまりこの地域で「開発されないこと」は、行政が一方的に押しつけた規制ではなく、地域の意思として制度化されているということです。神出町田井字上ノ祢宜の17,200円/㎡という価格は、市場の需給だけでついた価格ではありません。
なお神戸市は、この条例について2015年以降7回の規制緩和を行ったとし、現在は「Uターン希望者が家を新たに建築する事が可能になったり、また新たな移住者が新築住宅を建築したり、古民家を活用してカフェなどをオープン」することが認められていると説明しています(回数と実施年は市ページの要約的記述で、確度は中です)。門戸が閉じているわけではありません。閉じてはいないが、手続きがある。そこが要点です。
神戸市は市街化区域を「減らして」いる
もう一つ、神戸市で押さえておきたい動きがあります。区域区分の見直し資料によれば、市街化区域は約20,395ha → 約20,244ha(△151ha)、市街化調整区域は約35,331ha → 約35,486ha(+155ha)と変更されています。市街化区域が減り、調整区域が増えているということです。人口減少局面でのいわゆる「逆線引き」的な動きで、全国的にも珍しい方向です。神戸市は現在「第9回線引き見直し」の方針を公表しています。特定保留区域は約9ha→約111ha、一般保留区域は約66ha→約107haへと増えています。
いっぽう、市街化区域の側では2023年6月1日に全市的な用途地域見直しが施行されました。全市的な用途地域見直しは1973年以降9回(1973・1982・1988・1996・2001・2007・2013・2018・2022年)行われており、2023年6月施行分では駅周辺地区の容積率を200%→300%に引き上げ、工業系地域の容積率・建ぺい率を200/60→300/80に引き上げ、住居系地域の幹線道路沿いで150㎡までの小規模店舗を許容、駅周辺で1,500㎡までの事務所・店舗を許容する、といった緩和が行われています。この「工業系地域の容積率・建ぺい率の引き上げ」は、西区にとっては他人事ではありません。西区の工業地7地点は前年比+7.8%で、住宅地の+2.6%の3倍の勢いで上がっています。(ただし市はこの見直しと西区の工業地の地価上昇を、因果として結びつけてはいません。)
西区で「調整区域かどうか」「共生ゾーンかどうか」をどう確かめるか
西区内の市街化調整区域の分布も、農村用途区域の区別内訳も、市公式では確認できていません(未取得)。共生ゾーンの区域概要図PDFは公開されていますが図面のみで、本ページでは町名等の文字情報を取得できませんでした。確かめる方法は4つあります。
- 神戸市の「都市計画情報検索」と「神戸市情報マップ」で住所を入力する。線引き・用途地域・地区計画・高度地区がまとめて見られます。
- 共生ゾーンの区域概要図(2023年12月現在)で位置を確認する。市公式が公開しているPDFです。
- 固定資産税の納税通知書を見る。都市計画税が課されていれば市街化区域、課されていなければ市街化調整区域の可能性が高くなります。神戸市の都市計画税は「市街化区域に土地・家屋を所有している人」への課税だと明記されています。
- 重要事項説明書の「都市計画法にもとづく制限」欄と、「その他の法令にもとづく制限」欄の両方を確認する。共生ゾーン条例は後者に記載されるべき制限です。
地区計画は西区だけで16地区 ― うち3つが産業系
神戸市には地区計画が94地区、防災街区整備地区計画が1地区、合わせて95地区あり、その面積は約3,697.8haです(2025年12月8日現在)。市街化区域20,244haに対して約18%(当方算出)。そしてそのうち16地区が西区にあります。天王山地区/西神第2地区/神戸複合産業団地/前開地区/岩岡南地区/二ツ屋地区/小山地区/丸塚地区/水谷中央地区/白水地区/桜が丘地区/上津橋地区/潤和山の手台地区/月が丘地区/玉津・櫨谷工業地区/神戸複合産業団地南地区の16です。北区16地区と並んで市内最多クラスです。
この一覧の特徴は、産業系の地区計画が3つ含まれていることです。神戸複合産業団地、神戸複合産業団地南地区、玉津・櫨谷工業地区。ほかの区の地区計画は住宅団地や駅前が中心ですが、西区はここが違います。神戸市の都市計画区域マスタープランに「西区押部谷町木見地区において、主に工業・流通業務地としての整備をはかる」という西区を名指しした方針があることとも整合します。西区は、住宅の区であると同時に、産業用地の区でもあるということです(ただし各地区の決定年月日・区域面積・建築制限の内容は未取得です)。
さらに神戸市地区計画及びまちづくり協定等に関する条例(通称まちづくり条例・1981年12月制定)にもとづくまちづくり協定が20地区(2026年6月1日現在)あり、1978年制定の神戸市都市景観条例もあります。神戸で家を買うということは、何らかの地区ルールが乗っている可能性が相応にある、ということです。地区計画がかかっていると、建ぺい率・容積率・高さ・壁面位置・用途・垣根の構造などに追加の制限が入ることがあります。制限は物件の自由度を下げますが、同時に周辺の環境が守られるという意味では買い手の利益にもなります。重要なのは「あるかないか」を契約前に確定させることです。
出典:神戸市「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」//www.city.kobe.lg.jp/a99375/shise/kekaku/kezaikankokyoku/symbiosis.html /条例本文PDF(平成8年4月15日 神戸市条例第10号)//www.city.kobe.lg.jp/documents/14587/202204_jyorei.pdf /施行規則PDF //www.city.kobe.lg.jp/documents/14587/201604_03sekoukisoku_1.pdf /土地利用基準PDF //www.city.kobe.lg.jp/documents/14587/tochiriyoukijun2022.pdf /区域概要図PDF(2023年12月現在)//www.city.kobe.lg.jp/documents/14587/gaiyouzu_202312.pdf /神戸市「区域区分(線引き)」//www.city.kobe.lg.jp/documents/57660/kuikikubun.pdf /神戸市「都市計画区域マスタープラン」//www.city.kobe.lg.jp/documents/57660/kuikimaster.pdf /神戸市「地区計画」//www.city.kobe.lg.jp/a35466/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/district/index.html /神戸市「まちづくり協定」//www.city.kobe.lg.jp/a96653/kurashi/machizukuri/torikumi/agreement.html /神戸市「用途地域の見直し」//www.city.kobe.lg.jp/a84931/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/youtominaoshi/index.html /神戸市「市街化調整区域における建築・開発」//www.city.kobe.lg.jp/a33173/business/kaihatsu/kaihatsukyoka/chosekuiki/kenchiku_kaihatsu.html
07神戸市西区の固定資産税・都市計画税(毎年かかるコスト)
購入時の諸費用だけでなく、買ったあと毎年かかる税金も判断材料です。 仲介手数料は1回きりですが、固定資産税・都市計画税は所有している限り毎年発生します。
| 税目 | 税率 | 課税対象 |
|---|---|---|
| 固定資産税 | 1.4% | 市街化区域・市街化調整区域を問わず課税 |
| 都市計画税 | 0.3% | 市街化区域内の土地・家屋のみ |
| 合計(市街化区域) | 1.7% | 課税標準額に対して |
固定資産税の税率は1.4%、都市計画税の税率は0.3%。いずれも神戸市の公表値です。固定資産税の計算式は市の公式表現で「課税標準額(1,000円未満切捨て)×税率(1.4%)=税額(100円未満切捨て)」、都市計画税は「課税標準額×税率(0.3%)」です。合計1.7%という数字を神戸市が1本で公表しているページは確認できていませんので、本ページでは1.4%と0.3%を分けて示したうえで合算値を併記しています。
そして西区では、ここが他区より重要になります。都市計画税の課税対象は「毎年1月1日現在に都市計画法による市街化区域に土地・家屋を所有している人」。神戸市は市域の64%が市街化調整区域で、その主たる分布先が西区・北区です。つまり西区には、都市計画税がかからない物件が実際に存在します。市街化区域内なら毎年1.7%、市街化調整区域内なら1.4%。課税標準額が同じなら、0.3%分だけ毎年の保有コストが違うということです。ただし個別の物件がどちらなのかは物件ごとに違い、西区内の市街化調整区域の分布を示した市公式の資料は確認できていません(未取得)。「西区だから都市計画税がかからない」という書き方は誤りになります。納税通知書と重要事項説明書で確認するのが確実です。
納税義務者は賦課期日(毎年1月1日)現在の所有者で、1年分がその人に課税されます。年の途中で売買した場合、日割りの精算は売主・買主の合意で行う商慣習であって、市が按分して課税してくれるわけではありません。決済時の固定資産税・都市計画税の精算金は、仲介手数料とは別にかかる実費です。納付は一括払いまたは年4回分割で、口座振替・クレジットカード払いに対応しています。縦覧期間は毎年4月1日〜4月30日で、会場は新長田合同庁舎(長田区)です。2026年5月1日からは、固定資産税関係証明の対面発行窓口が新長田合同庁舎に集約されます。西区役所は2022年2月に西神中央(西区糀台5-4-1)へ移転しており、玉津支所もあります。いずれも新長田合同庁舎とは別の場所ですので、窓口に行く前に電子申請や郵送で済むかどうかを神戸市にご確認ください。
住宅用地の課税標準の特例は、神戸市の公表値で小規模住宅用地(住宅1戸当たり200㎡以下の部分)が固定資産税で価格の6分の1・都市計画税で3分の1、一般住宅用地(それを超える部分)が固定資産税で3分の1・都市計画税で3分の2です。市の原文は「住宅用地の課税標準額は、評価額に特例率(住宅用地特例率)を乗じた額が上限となります」。
西区の方は、この「200㎡」という線に注意してください。成約データでは、西区の戸建293件の平均面積(土地面積)は172㎡です。町丁目別に見ると竹の台150㎡・春日台139㎡・玉津町132㎡・学園東町131㎡・樫野台131㎡・井吹台西町126㎡・糀台101㎡といった水準ですが、個票では春日台の戸建が土地225㎡、玉津町の戸建が土地175㎡といった例も出ています。200㎡を超える土地が実際に流通している区だということです。200㎡を超えた部分は小規模住宅用地の6分の1ではなく、一般住宅用地の3分の1が適用されます。土地が広いことは西区の魅力ですが、毎年の固定資産税では広さがそのまま負担に効いてくるという点は正直にお伝えしておきます。
新築住宅の減額措置は、2026年4月1日から床面積要件が変わっています。2026年3月31日までの新築は「居住部分の床面積が50㎡(一戸建以外の貸家住宅は40㎡)以上280㎡以下」でしたが、2026年4月1日以降の新築は「40㎡以上240㎡以下」になりました。減額割合はいずれも2分の1、減額期間は一般住宅で3年度分、3階建以上の耐火・準耐火構造で5年度分(認定長期優良住宅は2031年3月31日までの新築でそれぞれ5年・7年に延長)です。上限が280㎡から240㎡に下がった点は、延床の大きな住宅が建てられる西区ではむしろ効いてくる変更です。
西区の住宅地の公示価格は1㎡あたり平均74,694円で、兵庫県内で住宅地の標準地が3地点以上ある40市区町村のうち17位、神戸市9区のなかでは8位という水準です。中央区(363,538円/㎡)の約4.9分の1ですから、同じ広さの土地なら、毎年の保有コストの絶対額も大きく違います。ただし区内の標準地は最高173,000円/㎡から最安17,200円/㎡まで10.1倍ひらいており、「西区だから固定資産税が安い」と一律には言えません。物件の場所次第です。
なお土地・家屋の免税点の金額は、神戸市の公表ページで確認できていません(未取得)。一般に言われる「土地30万円・家屋20万円」という数字は、神戸市の公式ページ上で裏が取れなかったため本ページには記載していません。償却資産の免税点は「課税標準となるべき額が150万円未満の場合は、課税されません」と明記されています。また「固定資産税が免税点未満の場合は、都市計画税も課税されません」とも記されています。
免税点
同一人が神戸市西区内に所有する資産の課税標準額の合計が次の額に満たない場合は課税されません。
| 区分 | 免税点 |
|---|---|
| 償却資産 | 1,500,000円 |
※納期:年4期。2026年度は第1期 2026年4月30日/第2期 7月31日/第3期 12月25日/第4期 2027年3月1日が納期限です(納税通知書は2026年4月1日発送)。「固定資産税(概要)」ページは「年4回(4月、7月、12月、翌年2月)」と記していますが、実際の納期限は年度ごとにずれますので、該当年度の市税スケジュールをご確認ください/賦課期日は1月1日。「毎年1月1日現在に固定資産(土地・家屋・償却資産)を所有している人に対して、その年の4月1日から始まる年度分の税として課される」(神戸市)
※税率・免税点は神戸市西区の公表資料にもとづく最新値です。税額は物件ごとの課税標準額により異なります。正確な税額は市の資産税課または納税通知書でご確認ください。
08神戸市西区の学区・子育て支援(住所で決まるもの)
神戸市西区が学校選択制を実施しているかどうかは、本ページ作成時点で公表資料から確認できていません。このページでは推測で書かない方針のため、断定していません。市が公表している範囲では、住所地によって通う小学校・中学校が定められています。物件選びの段階で通学区域を確認し、最終的な判断は市の教育委員会にご確認ください。神戸市の公式ページには「学校選択制」という語が出てきません。実施しているという記載も、実施していないという記載も見つかっていないため、本ページでは実施の有無を断定していません。実在が確認できた制度は①指定学校の変更 ②区域外就学 ③小規模特認校の3つです。根拠は「神戸市学齢児童及び学齢生徒の就学に関する規則」。申請時期は市の公式表現で「翌年4月に小学1年生になる方は10月以降に、中学1年生になる方は11月以降に、指定学校変更の手続ができます」です。なお小規模特認校は藍那小学校(北区)と六甲山小学校(灘区)の2校で、西区には指定校も分校もありません。また神戸市には「当分の間、指定学校の変更を認める地区」を定める要綱があり、特定の地区に住むと指定校以外を選べる運用があります。その地区名は本ページ作成時点で確認できていません(未取得)ので、学区を理由に物件を選ぶ場合は神戸市教育委員会に直接ご確認ください。
指定された学校以外に通えるケース(指定校変更)
指定校制でも、次の事由に当てはまれば指定校以外への就学が認められる場合があります。 「入学前に転居予定」「建て替え中の仮住まい」は多くの市で認められるため、 購入と入学のタイミングが重なる方は事前に教育委員会へ確認してください。
| 許可される事由 | 内容 |
|---|---|
| 1 身体的理由(1)障害・病気 | 「障害・病気により就学困難と認められる場合」。必要書類は医師の診断書等。変更できる期間は「卒業までの必要と認める期間」です。 |
| 1 身体的理由(2)特別支援学級 | 「指定学校以外の特別支援学級に入級する場合」。必要書類は障害を証する書類等。変更できる期間は入級期間中です。 |
| 2 転居に伴う理由(1)1年以内に転居 | 「1年以内に転居が確実な場合」。必要書類は建築確認書・売買契約書・賃貸借契約書等の写し。変更できる期間は当該学年中の転居の日まで。住宅の購入と入学のタイミングが重なる方は、まずここを見てください。売買契約書の写しで申請できるという点が実務上重要です。 |
| 2 転居に伴う理由(2)ア 転居で他校区へ | 「転居のため他校区に移った場合」。必要書類は同上。変更できる期間は「卒業までの必要と認める期間」。引っ越しても前の学校に通い続けられる可能性があるということです。 |
| 2 転居に伴う理由(2)イ 新築・増改築の仮住まい | 「新築・増改築により一時的に移った場合」。必要書類は同上。変更できる期間は入居の日まで。建て替え中の仮住まいが典型例です。 |
| 2 転居に伴う理由(2)ウ 住宅融資手続き | 「住宅融資手続きで住所と実際居住地が不一致」の場合。必要書類は同上。変更できる期間は入居の日まで。 |
| 2 転居に伴う理由(3)公共事業 | 「公共事業に協力して転居」した場合。必要書類は公共工事主体からの依頼書等。変更できる期間は「卒業までの必要と認める期間」。 |
| 3 校区変更等(1)住居表示変更 | 「住居表示変更後、従前学校の継続を希望」する場合。必要書類の指定はなし。変更できる期間は卒業まで。西区の標準地35地点のうち、地番に「字(あざ)」が付く=住居表示が実施されていないと見られる地点は16地点あります。こうした地域では住居表示の変更が起こり得ます。 |
| 3 校区変更等(2)校区調整地区 | 「校区調整地区で教育長が指定した場合」。必要書類の指定はなし。変更できる期間は「卒業までの必要と認める期間」。神戸市には別途「当分の間、指定学校の変更を認める地区を定める要綱」があります。 |
| 4 家庭事情(1)登校前後に監督者がいない | 「登校前後に監督者がいない場合」。必要書類は理由を証する書類。変更できる期間は卒業まで。共働き世帯にとって実務的な事由です。 |
| 4 家庭事情(2)兄弟姉妹と同校 | 「指定学校変更済みの兄弟姉妹と同校を希望」する場合。必要書類の指定はなし。変更できる期間は卒業まで。 |
| 5 通学利便性 ア 距離 | 「片道2km以上(小学)・3km以上(中学)で負担軽減」が必要な場合。必要書類の指定はなし。変更できる期間は卒業まで。西区は面積138.01km²=市域の約4分の1を占め、北区に次いで2番目に広い区です。小学校29校・中学校13校はいずれも北区に次ぐ市内2位の校数ですが、農村部では通学距離が実際に課題になり得ます。 |
| 5 通学利便性 イ 公共交通機関 | 「公共交通機関利用が認められている場合」。必要書類の指定はなし。変更できる期間は卒業まで。 |
| 5 通学利便性 ウ 通学経路 | 「他校区を経由しない通学経路がない場合」。必要書類の指定はなし。変更できる期間は卒業まで。 |
| 6 教育的理由 | 「いじめ・不登校・学校行事等で特別の配慮が必要」な場合。必要書類は理由を証する書類等。変更できる期間は「卒業までの必要と認める期間」。 |
| 7 小規模特認校 | 藍那小学校(北区)・六甲山小学校(灘区)への就学希望。必要書類は小規模特認校就学申請書・勤務時間等書類。変更できる期間は卒業まで。市は制度の目的に「複式学級の解消」を挙げています。西区には小規模特認校の指定校も分校もありません。条件は「保護者及び児童・生徒がともに神戸市内に居住していること」「公共交通機関を利用し、自力でおおむね1時間以内で通学できること」等です。 |
※許可基準・受付時期は毎年変わります。最終判断は神戸市西区の教育委員会です。必ず一次情報でご確認ください。
子育て支援は「市町村ごとに」違う
こども医療費助成や待機児童数は市町村が独自に決めているため、 隣の市に移るだけで条件が変わります。同じ兵庫県内でも、市が変われば条件が変わります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| こども医療費助成の対象 | 0歳〜高校3年生(18歳到達後、最初の3月31日まで) |
| 所得制限 | 所得制限なし(神戸市が公式に「所得制限なし」と明記) |
| 一部自己負担 | 0〜2歳は通院・入院とも自己負担なし(0円)。3歳〜高校生の通院は「2割負担 1日最大400円を月2回までの負担(3回目以降、自己負担なし)」。3歳〜高校生の入院時の自己負担については、市の公表ページで確認できていません(未取得) |
| 保育所等の待機児童数 | 0人(2026年4月1日時点・国の「保育所等利用待機児童数調査」にもとづく数値。5年連続ゼロ) |
西区の市立小学校29校・中学校13校
神戸市の市立学校一覧に掲載されている西区の学校は次のとおりです。小学校29校・中学校13校は、いずれも北区(32校・16校)に次いで市内2位(校数の比較は当方算出)。
| 区分 | 学校名 |
|---|---|
| 市立小学校(29校) | 東町/小寺/長坂/有瀬/太山寺/井吹東/井吹の丘/井吹西/伊川谷/櫨谷/糀台/狩場台/竹の台/樫野台/木津/桜が丘/押部谷/月が丘/北山/高和/高津橋/玉津第一/枝吉/出合/美賀多台/春日台/平野/神出/岩岡 |
| 市立中学校(13校) | 太山寺/長坂/井吹台/伊川谷/櫨谷/桜が丘/押部谷/玉津/王塚台/平野/西神/神出/岩岡 |
| 小規模特認校・分校 | 西区には指定校も分校もありません。神戸市の小規模特認校は藍那小学校(北区)と六甲山小学校(灘区)の2校、分校は桜の宮小学校・中学校のしらゆり分校(北区)です |
太字にした学校名を見てください。伊川谷・櫨谷・押部谷・玉津(玉津第一)・平野・神出・岩岡。これは1982年8月1日に西区を構成した7町の名前そのものです。市公式の逐語を引くと、「1982年(昭和57年)8月1日に、伊川谷町、櫨谷町、玉津町、平野町、押部谷町、神出町、岩岡町の7町をもって、垂水区から分区し誕生しました。」分区から44年経ったいまも、旧7町の名前が学校名として全部残っています。
いっぽう糀台・狩場台・竹の台・樫野台・美賀多台・春日台・井吹東・井吹の丘・井吹西・月が丘・桜が丘は、市公式が人口増加の要因として挙げる西神ニュータウン・学園都市・西神南ニュータウンとともにできた学校です。ニュータウンの学校と、旧町の学校。この並びが、区内で地価が10.1倍ひらいている構造とそのまま重なります。(ただし各ニュータウンの計画面積・計画人口・入居開始年は市公式で確認できていません=未取得ですので、本ページには数値を書いていません。)
西区の子どもをめぐる数字 ― 減っているが、ファミリー比率は高い
西区の人口は2020年→2025年で▲10,609人(▲4.4%)。減少数・減少率とも神戸市9区で最大です(比較は当方)。ところが世帯の中身を見ると、別の顔が出てきます。
| 項目 | 西区 | 垂水区 | 北区 | 神戸市全体 |
|---|---|---|---|---|
| 人口(2025年速報) | 228,268人(9区で最多) | 206,825人 | 203,615人 | 1,497,630人 |
| 2020年比 | ▲4.4%(9区で最大) | ▲3.9% | ▲3.3% | △1.8% |
| 1世帯当たり人員 | 2.32人(市内最多タイ) | 2.17人 | 2.32人 | 1.95人 |
| 高齢化率 | 28.4%(3区で最も低い) | 31.0% | 32.0% | — |
※人口・世帯は令和7年(2025年)国勢調査 速報集計(2025年10月1日現在)、1世帯当たり人員と高齢化率は2020年国勢調査。神戸市全体の1世帯当たり人員は2025年の値。「9区で最多」「9区で最大」「市内最多タイ」「3区で最も低い」の比較は当方によります。
人口はいちばん減っているのに、1世帯当たりの人数はいちばん多く、高齢化率はいちばん低い。本ページで扱う3区のなかでは、最もファミリー層が残っている区だと言えます。ただし、なぜ人口が減っているのかの理由は市公式に記載がなく、本ページでは断定していません。学区を理由に物件を選ぶ場合は、必ず神戸市教育委員会に最新の状況をご確認ください。
学区で物件を選ぶなら、まず「指定学校の変更」の一覧を見る
神戸市の公式ページには「学校選択制」という語が一度も出てきません。実施しているとも、実施していないとも書かれていないため、本ページでは断定していません。実在が確認できたのは①指定学校の変更 ②区域外就学 ③小規模特認校の3つです。
このうち住宅購入で実際に効いてくるのが「指定学校の変更」です。神戸市は事由を7分類・16項目で公表しており、購入と入学のタイミングが重なる方には次の2つが直接関係します。
| 事由 | 条件 | 必要書類 | 変更できる期間 |
|---|---|---|---|
| 2 転居に伴う理由(1) | 1年以内に転居が確実な場合 | 建築確認書・売買契約書・賃貸借契約書等の写し | 当該学年中の転居の日まで |
| 2 転居に伴う理由(2)イ | 新築・増改築により一時的に移った場合 | 同上 | 入居の日まで |
売買契約書の写しで申請できるという点が実務上いちばん大きいところです。引き渡し前でも、契約さえ済んでいれば手続きの入口に立てます。申請時期は「翌年4月に小学1年生になる方は10月以降に、中学1年生になる方は11月以降に、指定学校変更の手続ができます」と市が明記しています。秋に動く制度だということを、逆算して覚えておいてください。
また、通学利便性の事由として「片道2km以上(小学)・3km以上(中学)」が明記されています。西区は面積138.01km²で市域の約4分の1を占め、北区に次いで2番目に広い区です。小学校29校・中学校13校は市内2位の校数ですが、農村部では通学距離が現実的な論点になり得ます。物件を決める前に、通学路を実際に歩いて(あるいはバス・地下鉄・神戸電鉄に乗って)確かめることをおすすめします。なお市の「坂のまち神戸プロジェクト」のエリアリノベーション6エリアに西区は含まれません(兵庫山麓/鵯越駅・丸山駅/禅昌寺東部・高取山麓/塩屋/鈴蘭台駅/神鉄長田駅・名倉)。坂の課題が政策対象になっていない区だということです。
さらに神戸市には「当分の間、指定学校の変更を認める地区を定める要綱」があります。特定の地区に住むと、指定校以外を選べるという運用です。その地区名は本ページ作成時点で確認できていません(未取得)。西区内に該当地区があるかどうかも分かっていませんので、学区を理由にエリアを絞る場合は、必ず神戸市教育委員会にご確認ください。
給食は「小学校だけ無償」。中学校は1食170円
ここは誤解が多いところなので、正確に書きます。神戸市は2026年度、市立小学校・義務教育学校(前期課程)・特別支援学校(小学部)の学校給食を公費負担により無償化しています。市の原文は「これらの学校の保護者からは学校給食費を徴収しません」。いっぽう中学校は有償で、「生徒:1食あたり170円(牛乳代30円を含む)」。市は「子育て世帯の経済的負担軽減を図るため給食費の助成をしています」としています。年間の徴収額として市が示している例は31,230円で、9期に分割して納付します。「神戸市は給食無償」と一括りにすると誤りになります。
就学援助の所得基準の目安は、2026年度で2人世帯176万1千円・3人世帯223万4千円・4人世帯266万4千円。定期申請は2026年4月1日〜5月19日(消印有効)、随時申請は2026年5月20日〜2027年2月5日です。新入学学用品費は小学1年生64,300円・小学6年生81,000円・中学校81,000円。中学校には自転車通学費(4,730円まで)の区分があります。広い区で通学距離が長くなりやすい西区では、この区分の存在も頭に入れておいてよいところです。電子申請(e-KOBE)または郵送で申請します。
こども医療費助成は高校3年生まで・所得制限なし
神戸市のこども医療費助成は0歳〜高校3年生(18歳到達後、最初の3月31日まで)が対象で、所得制限はありません。0〜2歳は通院・入院とも自己負担なし(0円)、3歳〜高校生の通院は「2割負担 1日最大400円を月2回まで(3回目以降、自己負担なし)」。新しい受給者証は2026年7月1日から有効です。3歳〜高校生の入院時の自己負担については、市の公表ページで確認できていません(未取得)。
保育については、神戸市は「2026年4月1日時点で、国の『保育所等利用待機児童数調査』に基づく『保育所等利用待機児童数』は、5年連続でゼロとなりました」と公表しています。ただし「待機児童」と「保留児童」は別物です。神戸市は保留児童の区別内訳資料を別途出していますが、その数値は本ページでは取得できていません(未取得)。西区内の保育所数・学童数も、区ページに集計値の掲載がなく未取得です。希望する園に入れるかどうかは、この「ゼロ」とは別の話だとご理解ください。
西神中央に、文化施設が集まってきている
子育て・教育という点で、西区でいま最も動いているのが西神中央です。神戸市の都市計画区域マスタープランは西神中央を「連携拠点」(「地域拠点の機能に加え、隣接市との連携に必要なターミナル機能などの強化をはかる」)、学園都市を「地域拠点」に位置づけています。そして市は「西神住宅団地において、西区役所の西神中央への移転(2022年2月)を一つの契機として、まちの一層のにぎわいや魅力向上を目指し、駅周辺のリノベーションを進め」ると記しています。
西神中央文化・芸術ホール等は2022年10月1日にオープンしました。市はその背景を「かねてからの区民ホール(なでしこホール)や現在の西図書館への要望等を踏まえ」、駅前の市有地を活用して音楽・舞台芸術施設、図書館機能の充実、新規住宅を一体的に整備した(民間事業者の活力を活用した複合開発)と説明しています。さらにプレンティ広場・パークアベニューでの賑わいづくり(社会実験)も行われています。神戸市の「神戸市が開発したニュータウンの活性化」の対象は西神中央駅周辺/名谷駅前/六甲アイランド/ポートアイランド/ベルトコンベヤトンネルで、西区からは西神中央が入っています。
区役所3階には区の魅力発信拠点「こべや」(西区糀台5丁目4-1)があり、「繋がりから成長へ」をコンセプトに西区産品の販売や交流イベントが行われています。16事業者が「こべやブランド」として登録し、農産物・和菓子・調味料・焼き菓子・パン等を販売しています。市公式が「自然環境に恵まれた緑豊かな西区では、稲作のほか、都心近郊の農業地域としての特色を活かした園芸・畜産などの農業が盛んに行われており、観光農園や直売所が数多くあります」と記す区の性格が、区役所の中にそのまま持ち込まれているかたちです。ほかにNWWM(西区の魅力・担い手発掘プロジェクト)、学生との連携事業、伊川谷駅前空間の活用といった区の取り組みページもあります。
出典:神戸市「市立小学校一覧」//www.city.kobe.lg.jp/a61516/kosodate/education/gakkoen/syougatukou.html /「市立中学校一覧」//www.city.kobe.lg.jp/a61516/kosodate/education/gakkoen/tyugatukou.html /「指定学校の変更・区域外就学」//www.city.kobe.lg.jp/a80876/kosodate/gakko/school/area/kouku/kuikigai.html /「指定学校の変更について」(PDF)//www.city.kobe.lg.jp/documents/66486/r7shiteigai.pdf /「小規模特認校」//www.city.kobe.lg.jp/a80876/kosodate/gakko/school/area/tokuninkou.html /「学校給食費」//www.city.kobe.lg.jp/a54017/kosodate/gakko/school/lunch/nagare/kyusyokuhi/index.html /「就学援助」//www.city.kobe.lg.jp/a80876/kosodate/shien/scholarship/enter/index.html /「こども医療費助成」//www.city.kobe.lg.jp/a52670/kenko/health/medical/kodomoiryohijose.html /「待機児童数」//www.city.kobe.lg.jp/z/kodomokatekyoku/shienbu/taikijido-su.html /神戸市「西神中央駅周辺のリノベーション」//www.city.kobe.lg.jp/a26136/20200205212138.html /神戸市「ニュータウンの活性化」//www.city.kobe.lg.jp/a26136/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/shintoshi/index.html /神戸市「こべや」//www.city.kobe.lg.jp/k25836/kuyakusho/nishiku/kekaku/keikaku/kobeyatop.html
09神戸市西区で家を買う前に必ず確認したい点
1|西区の災害リスクは、神戸市のなかで最も薄い部類に入る
先に結論を書きます。西区の地価が9区で8位である理由に、災害リスクは使えません。 市公式で確認できる範囲で整理すると、こうなります。
| 区 | 急傾斜地の崩壊 | 土石流 | 地すべり | 計 | 津波浸水想定区域 |
|---|---|---|---|---|---|
| 北区 | 611 | 224 | 23 | 858 | なし |
| 須磨区 | 238 | 64 | 4 | 306 | あり |
| 垂水区 | 195 | 13 | 2 | 210 | あり |
| 西区 | 176 | 30 | 0 | 206 | なし |
| 長田区 | 167 | 19 | 0 | 186 | あり |
| 灘区 | 145 | 31 | 0 | 176 | あり |
| 中央区 | 108 | 47 | 0 | 155 | あり |
| 東灘区 | 117 | 19 | 1 | 137 | あり |
| 兵庫区 | 86 | 35 | 1 | 122 | あり |
| 神戸市計 | 1,843 | 482 | 31 | 2,356 | — |
西区は206箇所で9区中4位。市全体の約8.7%(当方算出)にとどまり、 北区858箇所の約24%です。 そして地すべり警戒区域は0箇所(中央区・灘区・長田区と並ぶ。北区は23箇所)。 さらに津波浸水想定区域もありません。 市公式が「各区の浸水想定区域(北区・西区は浸水しないため掲載なし)」と明記しています。 海に面していない内陸区だからです。
加えて、神戸市の密集市街地再生優先地区4地区 (灘北西部・兵庫北部・長田南部・東垂水)に西区は含まれません。 「坂のまち神戸プロジェクト」のエリアリノベーション6エリア (兵庫山麓/鵯越駅・丸山駅/禅昌寺東部・高取山麓/塩屋/鈴蘭台駅/神鉄長田駅・名倉)にも 西区は含まれません。 神戸市の「まちの課題」として名指しされている枠組みに、西区はほとんど登場しないのです。
指定するのは神戸市ではなく兵庫県です。 市の公式表現は「兵庫県は法令に基づき、順次、基礎調査を実施したうえで、 『土砂災害警戒区域(イエローゾーン)』及び『土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)』を 指定しています」。 問い合わせ先を間違えないようにしてください。
※上の表の箇所数はすべて警戒区域(イエローゾーン)です。 特別警戒区域(レッドゾーン)の箇所数は、市・県とも本ページでは取得できていません(未取得)。 レッドゾーンに指定されると、居室を有する建築物に構造規制がかかり、 開発には許可が必要になります。担保評価にも影響し得ます。 イエローとレッドは、実務上まったく別物です。混同しないでください。 「西区の災害リスクが薄い」というのは区全体の傾向であって、 個別の物件がイエローゾーンに入っていないことを意味しません。必ず地図でご確認ください。 出典:兵庫県「令和8年6月30日現在の指定状況」 //web.pref.hyogo.lg.jp/ks15/documents/0630shiteijoukyou.pdf / 神戸市「土砂災害警戒区域等」 //www.city.kobe.lg.jp/a19183/bosai/prevention/preparation/sand/doshasaigaikuiki.html / 神戸市「津波対策の完了について」 //www.city.kobe.lg.jp/a46366/tsunamitaisaku/tsunamikanryou.html / 神戸市「密集市街地の再生」 //www.city.kobe.lg.jp/a96653/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/misshu/index.html / 神戸市「坂のまち神戸プロジェクト」//www.city.kobe.lg.jp/a01110/saka.html
2|共生ゾーン条例 ― 買う前に「農村用途区域かどうか」を必ず確定させる
西区で家を買うときに、いちばん見落とされやすいのがこれです。 「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」(平成8年4月15日 神戸市条例第10号)の 農村用途区域に入っているかどうかで、できることが変わります。 農村用途区域は市全体で17,935ha、対象は西区106集落・北区66集落で、 集落数では西区が市内最多です。
| 確認すること | なぜ必要か |
|---|---|
| 農村用途区域の内か外か。内なら4区分のどれか | 集落居住区域(402ha=全体の約2.2%)以外は、一般住宅の新築が原則として難しくなります |
| 里づくり協議会の承諾が得られるか | 集落居住区域で一般住宅を建てる場合、協議会との「協議の上、承諾が得られている」ことが要件。 地縁組織の同意が事実上の関門になります(確度・中) |
| 市街化区域か市街化調整区域か | 調整区域では開発行為・建築行為が制限されます。 同時に都市計画税0.3%の課税有無も変わります |
| 農村景観保全形成地域の内か外か | 内なら行為説明書+平面図・立面図の添付が必要で、農村用途区域より規制が重くなります (西区内の指定地区名は未取得) |
| 農地法・農業振興地域の整備に関する法律・森林法の扱い | 土地利用基準が「許可等を得ていなければ、土地利用を行うことはできません」と明記しています |
| 地区計画がかかっているか | 西区には16地区の地区計画があります(決定年月日・面積・制限内容は未取得) |
そして忘れてはいけないのが、第10条の「30日前」です。 農村用途区域内で 建築物の新築・増築・改築、宅地造成、土地の形質変更、駐車場の設置、木竹伐採、土石採取、 水面埋立てを行う者は、着手日の30日前までに市長に届け出なければなりません。 買ってすぐ着工、というスケジュールは組めません。 リフォームや外構工事、庭木の伐採でも該当し得ます。 資金計画と工程表を作るときに、この30日を必ず入れてください。
いっぽうでプラス面も正確に書いておきます。 西区では106集落中96集落(91%)が里づくり協議会を設立し、70集落(66%)が里づくり計画を策定 しています。 里づくり計画の記載事項には「農業振興、環境整備、土地利用、景観保全形成、市街地交流、 新田園コミュニティ、農村定住起業に関する計画等」が含まれます。 移住・定住・起業が、計画の項目として正面から入っているということです。 市も2015年以降の規制緩和により 「Uターン希望者が家を新たに建築する事が可能になったり、また新たな移住者が新築住宅を建築したり、 古民家を活用してカフェなどをオープン」することが認められていると説明しています (この記述は市ページの要約的表現で、確度は中です)。
出典:神戸市「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」 //www.city.kobe.lg.jp/a99375/shise/kekaku/kezaikankokyoku/symbiosis.html / 条例本文PDF //www.city.kobe.lg.jp/documents/14587/202204_jyorei.pdf / 施行規則PDF //www.city.kobe.lg.jp/documents/14587/201604_03sekoukisoku_1.pdf / 土地利用基準PDF //www.city.kobe.lg.jp/documents/14587/tochiriyoukijun2022.pdf / 区域概要図PDF //www.city.kobe.lg.jp/documents/14587/gaiyouzu_202312.pdf
3|用途地域を必ず見る ― 西区は工業地が住宅地と同じ値段の区
これは西区でしか書けない注意点です。 令和8年地価公示で、西区の工業地7地点の平均は74,142円/㎡。 住宅地35地点の平均74,694円/㎡との差はわずか552円です。 そして工業地の前年比+7.8%は、住宅地の+2.6%の3倍。
これは偶然ではなく、都市計画の方針と一致しています。 神戸市の都市計画区域マスタープランには、西区を名指しした一文があります。
「西区押部谷町木見地区において、主に工業・流通業務地としての整備をはかる」
そして西区の地区計画16地区のうち3つが産業系です。 神戸複合産業団地/神戸複合産業団地南地区/玉津・櫨谷工業地区。 さらに2023年6月1日施行の全市的な用途地域見直しでは、 工業系地域の容積率・建ぺい率が200/60→300/80に引き上げられています。
買う側が確認すべきことは、はっきりしています。
- 物件の用途地域。工業地域・工業専用地域・準工業地域のいずれかであれば、 周辺に工場・倉庫・物流施設が立地し得ます。工業専用地域には住宅を建てられません。
- 隣接地の用途地域。自分の敷地が住居系でも、道路を挟んだ隣が工業系ということが起こります。
- 地区計画の有無と内容。西区16地区のうち3つが産業系です。
- 将来の交通量。市公式は第二神明道路(伊川谷〜明石西)の渋滞を課題として挙げ、 その解消策とされる神戸西バイパスは未完成です。
「工業地が住宅地と同じ単価で、3倍の速さで上がっている」ということは、 土地の使われ方がこれから変わり得るということでもあります。 良い面もあります。職住近接が成立し得ること、そして 産業用地の需要が土地の値崩れを防いでいる可能性があることです。 ただし市はこれを因果として説明していません。本ページも断定しません。
出典:国土交通省 地価公示 鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)/ 神戸市「都市計画区域マスタープラン」//www.city.kobe.lg.jp/documents/57660/kuikimaster.pdf / 神戸市「地区計画」 //www.city.kobe.lg.jp/a35466/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/district/index.html / 神戸市「用途地域の見直し(2023年6月1日施行)」 //www.city.kobe.lg.jp/a84931/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/youtominaoshi/index.html / 神戸市「道路網」//www.city.kobe.lg.jp/a59650/kurashi/access/road/r_net.html
4|地名の取り違えに注意 ― 名谷・学園都市・伊川谷
西区は、地名の取り違えが起きやすい区です。 ここを間違えると、住所も学区も税も全部違ってきます。
| 紛らわしい名前 | 正しい所在 | 根拠 |
|---|---|---|
| 名谷駅 | 須磨区(西区ではない) | 地下鉄の駅順で名谷は学園都市より三宮側。名谷は須磨ニュータウンの団地名。 「西神ニュータウン=名谷」は誤り |
| 学園都市駅 | 西区(垂水区ではない) | 市の自転車等放置禁止区域一覧・市営自転車駐車場一覧のいずれも西区として掲載。 垂水区にあるのは「学園南」という地名・地区計画 |
| 伊川谷 | 西区(垂水区・明石市ではない) | 伊川谷駅前駐輪場・伊川谷小学校・伊川谷中学校がいずれも西区として市公式に掲載。 西区は1982年に伊川谷町ほか7町で発足 |
| 総合運動公園駅 | 所在区は未取得 | 市公式の区別一覧に掲載がなく、本ページでは断定していません |
| 明石駅・西明石駅 | 所在市区は未取得 | 神戸市公式では確認できませんでした。ただし成約データでは西区の物件87件が この2駅を最寄りとして記録しています |
地下鉄西神・山手線の西区の駅は、終端側の4駅だけです。 駅順は「S01 谷上(北区)→新神戸→三宮→県庁前→大倉山→湊川公園→上沢→長田→新長田→板宿→ 妙法寺→名谷(須磨区)→総合運動公園→学園都市→伊川谷→西神南→ S17 西神中央」。 このうち市公式で西区だと裏が取れているのは学園都市・伊川谷・西神南・西神中央の4駅です。 ほかに神戸電鉄粟生線の木幡・栄(自転車等放置禁止区域の指定駅一覧)、 押部谷・木津(市営自転車駐車場一覧)が西区として掲載されています。
「最寄駅」と「住所」は別物としてご確認ください。 固定資産税・都市計画税・学区・ごみ収集などの行政サービスは、住所地の区のものが適用されます。 西区の成約536件のうち87件(約16%)が明石・西明石を最寄りとして記録しており、 隣接市の駅が最寄りになる物件が現実に多いのが西区です。
出典:神戸市「自転車等放置禁止区域」 //www.city.kobe.lg.jp/a26843/kurashi/access/road/cyclehoutikinsi.html / 神戸市「市営自転車駐車場一覧」 //www.city.kobe.lg.jp/a26843/kurashi/access/road/cycleitiran/index.html / 神戸市交通局 //kotsu.city.kobe.lg.jp/ / 神戸市「西区の概要」 //www.city.kobe.lg.jp/k25836/kuyakusho/nishiku/shokai/introduction/gaiyou/index.html
5|ニュータウンの中古住宅を買うときに見るところ
西区の成約536件のうち293件が戸建で 中央値2,700万円・平均土地面積172㎡・平均築年2002年、 243件がマンションで中央値2,200万円・平均専有85㎡・平均築年1997年です。 市公式が人口増加の要因として挙げる 西神ニュータウン・学園都市・西神南ニュータウンの住宅が、 区内の中古市場の中核にあると考えるのが自然です。
ただし、ここは正直に書きます。 これらのニュータウンの計画面積・計画人口・入居開始年(まちびらき年)は、 神戸市の公表資料から確認できていません(未取得)。 市は新住宅市街地開発事業を市全体で「2,092.6ha・8地区」、 一団地の住宅施設を「351.98ha・9地区」とのみ公表しており、 個別地区の名称・面積を掲載した機械可読の資料を特定できませんでした。 本ページには、ニュータウンの規模や開発時期に関する数値を一切書いていません。 また「神戸研究学園都市」という名称の市公式ページ、および区内の大学名も未取得ですので、 学校名も書いていません。
中古住宅を見るときの確認事項は次のとおりです。
- 土地が200㎡を超えているか。超える部分は住宅用地の特例が 小規模住宅用地(固定資産税で6分の1)から一般住宅用地(3分の1)に変わります。 西区の成約戸建の平均土地面積は172㎡ですが、 個票では春日台の戸建が土地225㎡という例も出ています。
- マンションの築年と修繕。区の成約マンションの平均築年は1997年です。 大規模修繕の履歴と長期修繕計画、修繕積立金の水準を必ず確認してください。 神戸市には長寿命化の大規模修繕工事をした分譲マンションへの固定資産税の減額措置が あります(制度ページの存在を確認。具体的な要件は未取得)。
- 地区計画の有無。西区には16地区の地区計画があり、うち3つが産業系です (各地区の制限内容は未取得)。
- 最寄駅が区内か区外か。成約536件のうち87件(約16%)が明石・西明石を 最寄りとして記録しています。徒歩22分・20分という平均徒歩分数は、 実際にはバスや自転車での移動が前提になり得ることを示しています。
- 用途地域。西区は工業地が住宅地とほぼ同単価で、3倍の速さで上がっている区です。 周辺の土地の使われ方が変わり得ます。
出典:神戸市「西区の概要」 //www.city.kobe.lg.jp/k25836/kuyakusho/nishiku/shokai/introduction/gaiyou/index.html / 神戸市「西神中央駅周辺のリノベーション」//www.city.kobe.lg.jp/a26136/20200205212138.html / 神戸市「ニュータウンの活性化」 //www.city.kobe.lg.jp/a26136/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/shintoshi/index.html / 神戸市「長寿命化の大規模修繕工事をした分譲マンションへの減額措置」 //www.city.kobe.lg.jp/a72594/kurashi/tax/kotei/sansyo4/mansyon.html
6|「くらしの防災ガイド」西区版は4分割 ― 住所単位で見る
神戸市は区ごとに「くらしの防災ガイド」(2026年度版・土砂災害・水害ハザードマップ付)を 公開しています。 西区版は4分割で発行されています。
| 分割 | 対象地域 |
|---|---|
| ① | 岩岡・神出周辺 |
| ② | 平野・玉津・伊川谷周辺 |
| ③ | 西神・櫨谷周辺 |
| ④ | 押部谷・学園都市周辺 |
1冊に収まらないのは、区が広いからです。 西区の面積は138.01km²で市域の約4分の1、北区に次いで2番目。 北区が6分割、西区が4分割です。 西神中央に住む人と、岩岡町に住む人は、同じ「西区版」のハザードマップを見ていません。 生活圏が別だということが、市の資料の作り方に出ています。
本ページに、想定浸水深などの具体的な数値は書いていません。 理由は単純で、地図面がPNG画像で、数値を文字として抽出できなかったから(未取得)です。 区は「西区あんない」として区全域図+A〜Dの4ゾーン別詳細図も公開していますが、 こちらも地図PDFの町名等は未取得です。
確認していただきたいのは次の4つです。
- 土砂災害警戒区域・特別警戒区域。西区内に警戒区域が206箇所あります (急傾斜地の崩壊176・土石流30・地すべり0)。特別警戒区域の箇所数は未取得です。
- 洪水浸水想定。区内の河川について、住所単位でご確認ください(区内状況は未取得)。
- 避難所と避難経路。西区は4分割のガイドが必要なほど広く、 同じ区内でも避難の考え方が地域ごとに違います。
- 津波・高潮。津波浸水想定区域はありません(市公式が明記)。 高潮についての市公式の明文は未取得です。
神戸市のハザードマップは日本語のほか英語・中文・韓国語でも公開されています。 兵庫県のCGハザードマップもあわせてご確認ください。
出典:神戸市「ハザードマップ」 //www.city.kobe.lg.jp/a19183/bosai/prevention/map/tokubetugou_new/index.html / 「くらしの防災ガイド」区別PDF索引 //www.city.kobe.lg.jp/a19183/bosai/prevention/map/tokubetugou_new/pdfkohyo2019.html / 土砂災害・水害ハザードマップ //www2.wagmap.jp/kobecity/PositionSelect?mid=19 / 神戸市「西区あんない」 //www.city.kobe.lg.jp/k25836/kuyakusho/nishiku/shokai/map/annaizu.html
7|神戸市は「地区ルールが乗っている」確率が高い市。西区はとくに高い
神戸市には地区計画が94地区+防災街区整備地区計画1地区=計95地区、 約3,697.8ha(2025年12月8日現在)あります。 市街化区域20,244haに対して約18%(当方算出)。 そのうち16地区が西区で、北区16地区と並んで市内最多クラスです。 天王山地区/西神第2地区/神戸複合産業団地/前開地区/岩岡南地区/二ツ屋地区/小山地区/ 丸塚地区/水谷中央地区/白水地区/桜が丘地区/上津橋地区/潤和山の手台地区/月が丘地区/ 玉津・櫨谷工業地区/神戸複合産業団地南地区。
さらにまちづくり協定が20地区(2026年6月1日現在。 根拠は1981年12月制定の神戸市地区計画及びまちづくり協定等に関する条例)、 1978年制定の神戸市都市景観条例もあります。 地区計画がかかると、建ぺい率・容積率・高さ・壁面の位置・用途・垣柵の構造などに 追加の制限が入ることがあります。 制限は自由度を下げますが、同時に周辺の環境を守る働きもします。 大切なのは、契約前に「あるか・ないか・何が書いてあるか」を確定させることです。 西区16地区の決定年月日・区域面積・建築制限の内容は、本ページでは確認できていません(未取得)。 神戸市の「都市計画情報検索」「神戸市情報マップ」で住所を入力すれば、 線引き・用途地域・地区計画・高度地区がまとめて確認できます。
なお神戸市の高度地区は1973年に当初指定され、以降8回の全市見直しを経ており、 「斜線型高さ制限」と「絶対高さ制限」の2類型があります。 防火地域922ha・準防火地域5,942ha(2025年12月8日現在)。 西区内の用途地域・高度地区・防火/準防火地域の具体的な指定は未取得ですので、 本ページには数値を書いていません。
最後に、西区で現在事業中の再開発事業について書いておきます。 神戸市で現在事業中の市街地再開発事業は垂水中央東地区・神戸三宮雲井通5丁目地区の2件のみで、 西区には該当がありません。 また「計画的開発団地のリノベーション」のモデル3団地 (垂水区多聞台・北区有野台・北区唐櫃台)にも西区は含まれません。 西区内の土地区画整理事業の個別地区も未取得です (市公式の一覧ページに区別の掲載がなく、市全体で4,776.5ha・52地区という集計値のみ)。 西区で進んでいるのは、再開発でも団地再生でもなく、 西神中央の拠点化(区役所移転2022年2月・文化芸術ホール2022年10月1日オープン)です。
※神戸市に「斜面地建築物の制限条例」があるという確認は取れていません。 横浜市など他都市には存在しますが、神戸市公式に該当ページを特定できませんでしたので、 本ページには書いていません。 出典:神戸市「地区計画」 //www.city.kobe.lg.jp/a35466/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/district/index.html / 「用途地域・高度地区」//www.city.kobe.lg.jp/a84931/areadistrict.html / 「都市計画情報検索」//www.city.kobe.lg.jp/a35466/business/kaihatsu/plan/search.html / 「神戸市情報マップ」//www2.wagmap.jp/kobecity/Portal / 神戸市「市街地再開発事業」 //www.city.kobe.lg.jp/a13150/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/redevelop/index.html / 神戸市「土地区画整理事業」 //www.city.kobe.lg.jp/a13150/shise/kekaku/jutakutoshikyoku/adjustment/index.html
10神戸市西区の成り立ち ― 明石郡の7村が、1947年に神戸市に入り、1982年に区になった
まず、正直にお伝えしておきます。 「西区」という区名の由来を明記した神戸市の公式ページは、確認できませんでした(未取得)。 区の概要ページが記しているのは 「神戸市の西端に位置し、明石、三木の2市と加古郡稲美町に隣接しています。」という一文だけです。 市の西端だから西区、と読むのが自然ですが、市公式がそう書いているわけではありませんので、 本ページでは断定していません。
そのかわり、西区には区の成り立ちが、一文で全部書かれています。 そしてそれが、いまの地価の構造をそのまま説明します。
市公式の一文 ―「7町をもって、垂水区から分区し誕生しました」
「1982年(昭和57年)8月1日に、伊川谷町、櫨谷町、玉津町、平野町、押部谷町、 神出町、岩岡町の7町をもって、垂水区から分区し誕生しました。」
西区は、神戸市9区のなかで最も新しい区です。 誕生は1982年8月1日。まだ44年しか経っていません。 そしてその前は垂水区でした。
さらにさかのぼると、垂水区の区史年表にこうあります。 1947年3月、明石郡の伊川谷村・櫨谷村・押部谷村・玉津村・平野村・神出村・岩岡村の各村が 神戸市に合併し、垂水区に編入。 つまり、いまの西区は1947年3月に神戸市になった旧明石郡の農村です。
1889年の神戸市は、21km²の港町だった
神戸市の市域の変遷について、市はこう記しています。
「1889年4月1日、神戸区に葺合村、荒田村を合併して神戸市が誕生しました。」 誕生時の面積は約21 km²。 「1947年から1958年にかけて、現在の東灘区や西北神地域を合併」し、 「28町村と合併した結果、面積は当初の25倍近くに相当する約530 km²まで 増加しました。」現在の面積は557.02 km²。
西区の全域が、この「28町村」の一部です。 神戸市が1889年に生まれたとき、西区の土地は神戸市ではありませんでした。 神戸市になったのは戦後の1947年、区として独立したのは1982年。 中央区とは、都市としての歴史が90年以上ずれています。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1889年4月1日 | 神戸市が市制施行(約21km²) |
| 1947年3月 | 明石郡の伊川谷村・櫨谷村・押部谷村・玉津村・平野村・神出村・岩岡村の7村が 神戸市に合併し、垂水区に編入 |
| 1947〜1958年 | 神戸市が28町村と合併。面積は当初の約25倍・約530km²へ |
| 昭和45年(1970年) | 神戸市が区域区分(線引き)を当初決定 |
| 1982年8月1日 | その7町をもって、垂水区から分区し西区が誕生(分区当時の人口 約94,000人) |
| 平成8年(1996年)4月15日 | 人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例(神戸市条例第10号)制定 |
| 2022年2月 | 西区役所が西神中央へ移転(西区糀台5-4-1。玉津支所あり) |
| 2022年10月1日 | 西神中央文化・芸術ホール等がオープン |
| 2025年10月1日 | 国勢調査速報で人口228,268人=神戸市9区で最多 |
この年表と、令和8年地価公示の標準地の並びを見比べてください。 区内で最も安い標準地は神出町田井字上ノ祢宜206番1の17,200円/㎡。 神出町は、1982年の分区時に西区を構成した7町の一つです。 その次に安いのが岩岡町岩岡字中筋1561番1外の17,700円/㎡(岩岡町も7町の一つ)、 櫨谷町福谷字口縁谷268番外の19,100円/㎡(櫨谷町も7町の一つ)、 押部谷町栄字北垣内56番の21,000円/㎡(押部谷町も7町の一つ)、 伊川谷町前開字矢ノ崎765番外の21,300円/㎡(伊川谷町も7町の一つ)、 平野町芝崎字樋ノ口276番外の25,000円/㎡(平野町も7町の一つ)。 安い標準地の所在地が、1982年の分区時の7町の名前と「字」付きの地番で並んでいます。 そしてこの6地点は、すべて前年比0.0%で値が動いていません。
44年で人口2.4倍 ― ニュータウンが区をつくった
市公式は分区当時(1982年)の人口を約94,000人とし、 「現在は市内最多」と記しています。 2025年国勢調査速報の228,268人と比べると、44年でおよそ2.4倍(当方算出)。 そして市は人口増加の要因として 西神ニュータウン・学園都市・西神南ニュータウンなどの建設を挙げています。 別の市公式ページでは「西神住宅団地」という表記も使われています。
ただし、ここは正直に書きます。 これらのニュータウンの計画面積・計画人口・入居開始年(まちびらき年)は、 神戸市の公表資料から確認できていません(未取得)。 市は新住宅市街地開発事業を市全体で「2,092.6ha・8地区」、 一団地の住宅施設を「351.98ha・9地区」とのみ公表しており、 個別地区の名称・面積を掲載したHTMLまたは機械可読PDFを特定できませんでした。 本ページには、ニュータウンの規模や開発時期に関する数値を一切書いていません。 また「神戸研究学園都市」という名称の市公式ページ、および区内の大学名も未取得ですので、 学校名も書いていません。
そのかわり、学校名の一覧が、区の成り立ちを語っています。 西区の市立小学校29校のうち、 伊川谷・櫨谷・玉津第一・平野・神出・岩岡・押部谷は、 1982年の分区時の7町の名前そのもの。 いっぽう糀台・狩場台・竹の台・樫野台・美賀多台・春日台・井吹東・井吹の丘・井吹西・ 月が丘・桜が丘は、ニュータウンとともにできた学校です。 旧7町の学校と、ニュータウンの学校。 44年経ったいまも、この2つが並んで存在しています。
いっぽうで、1996年に「農村を守る条例」ができた
西区が人口を2.4倍に増やしていたのと同じ時期に、 神戸市は「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」 (平成8年4月15日 神戸市条例第10号)を制定しています。 条例第1条の目的は 「市内の農村地域について、秩序ある土地利用の計画的推進、農村らしい景観の保全及び形成、 里づくり協議会による里づくり計画の作成等を行う」。 市はこれを「西北神に広がる豊かな農業・農村地域を守るため」の制度だと説明しています。
そして西区の対象は106集落。北区の66集落を上回る市内最多です。 里づくり協議会の設立は96集落(91%)、里づくり計画の策定は70集落(66%) (2023年12月現在)。 農村用途区域は市全体で17,935haで、そのうち 住宅が建てやすい集落居住区域は402ha=約2.2%(当方算出)しかありません。
つまり西区は、同じ44年のあいだに2つのことを同時にやってきた区です。 ニュータウンで人口を2.4倍に増やし、そのいっぽうで農村を条例で守ってきた。 その結果が、学園西町173,000円/㎡と神出町17,200円/㎡が同じ区内に並ぶという 区内格差10.1倍の構造です。 (ただし市はこれを因果として説明していません。本ページも断定しません。)
市公式は、西区の農業をこう記しています。
「自然環境に恵まれた緑豊かな西区では、稲作のほか、 都心近郊の農業地域としての特色を活かした園芸・畜産などの農業が盛んに行われており、 観光農園や直売所が数多くあります。」
いま動いているのは、西神中央
西区でいま最も投資が入っているのが西神中央です。 神戸市の都市計画区域マスタープランは 「西神中央、岡場を連携拠点とし、地域拠点の機能に加え、 隣接市との連携に必要なターミナル機能などの強化をはかる」、 「鈴蘭台、名谷、学園都市、垂水、舞子、谷上を地域での都市活動や文化活動を支える 地域拠点とし」と記しています。 西区からは西神中央が「連携拠点」、学園都市が「地域拠点」。 2つの拠点指定を受けているのは、北区(岡場+鈴蘭台・谷上)と西区だけです。
そして市は「西神住宅団地において、西区役所の西神中央への移転(2022年2月)を 一つの契機として、まちの一層のにぎわいや魅力向上を目指し、駅周辺のリノベーションを進め」ると 記しています。 西神中央文化・芸術ホール等は2022年10月1日にオープン。 市はその背景を「かねてからの区民ホール(なでしこホール)や現在の西図書館への要望等を踏まえ」、 駅前の市有地を活用して音楽・舞台芸術施設、図書館機能の充実、新規住宅を一体的に整備した (民間事業者の活力を活用した複合開発)と説明しています。 プレンティ広場・パークアベニューでの賑わいづくり(社会実験)も行われています。 神戸市の「神戸市が開発したニュータウンの活性化」の対象 (西神中央駅周辺/名谷駅前/六甲アイランド/ポートアイランド/ベルトコンベヤトンネル)にも 西神中央が入っています。
区役所3階には区の魅力発信拠点「こべや」(西区糀台5丁目4-1)があり、 「繋がりから成長へ」をコンセプトに西区産品の販売や交流イベントが行われています。 16事業者が「こべやブランド」として登録し、 農産物・和菓子・調味料・焼き菓子・パン等を販売しています。 ほかにNWWM(西区の魅力・担い手発掘プロジェクト)、学生との連携事業、 伊川谷駅前空間の活用といった区の取り組みもあります。 区の伝統行事のページも存在しますが、内容は本ページでは取得できていません(未取得)。
区のいま
人口は2025年国勢調査速報で228,268人・103,442世帯で神戸市9区のうち最多。 いっぽう2020年比で▲10,609人(▲4.4%)と、減少数・減少率とも9区で最大です (比較は当方)。 1世帯当たり人員2.32人は北区と並んで市内最多タイ、 高齢化率28.4%は垂水区31.0%・北区32.0%より低い。 面積は138.01平方キロメートル=市域の約4分の1で北区に次いで2番目に広い区、 人口密度は約1,654人/km²(当方算出)で北区の約2倍です。
明石郡の7村が、1947年に神戸市になり、1982年に区になった。 その44年でニュータウンが人口を2.4倍にし、同じ時期に条例が農村を固定した。 西区で物件を見るときは、その土地がこの流れのどちら側に立っているのかを一度考えてみてください。 地価が10.1倍ひらいている理由の多くは、そこにあります。
出典:神戸市「西区の概要」 //www.city.kobe.lg.jp/k25836/kuyakusho/nishiku/shokai/introduction/gaiyou/index.html / 神戸市「垂水区史(区の歩み)」 //www.city.kobe.lg.jp/j39681/kuyakusho/tarumiku/shoukai/gaiyou/kushi.html / 神戸市「神戸市域の変遷」//www.city.kobe.lg.jp/a89138/shise/about/energy/rekishi.html / 神戸市「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」 //www.city.kobe.lg.jp/a99375/shise/kekaku/kezaikankokyoku/symbiosis.html / 神戸市「都市計画区域マスタープラン」//www.city.kobe.lg.jp/documents/57660/kuikimaster.pdf / 神戸市「西神中央駅周辺のリノベーション」//www.city.kobe.lg.jp/a26136/20200205212138.html / 神戸市「こべや」//www.city.kobe.lg.jp/k25836/kuyakusho/nishiku/kekaku/keikaku/kobeyatop.html / 神戸市「区役所・支所の案内」//www.city.kobe.lg.jp/a84453/shise/institution/kuyakusho.html
11神戸市西区の物件を探す・相談する
ネットで見つけた神戸市西区の物件は、原則どこの会社が広告しているものでも、家タダでご購入いただけます。 SUUMO・アットホーム・ホームズ・各社ホームページ、どこで見つけた物件でも構いません。 物件URLをLINEで送っていただければ、その場で「仲介手数料0円の対象か」を無料でお答えします。
ご相談から引渡しまでの流れ
| ステップ | 内容 | 費用 |
|---|---|---|
| 1. ご相談 | LINE・電話・メールで物件URLをお送りください | 無料 |
| 2. 無料診断 | 仲介手数料0円の対象か、相場と比べて妥当か回答 | 無料 |
| 3. 内覧 | 神戸市西区内の物件は担当者が現地までご同行します | 無料 |
| 4. 調査 | 役所・法務局調査、区域区分(市街化調整区域か)の確認、レインズ成約データの確認 | 無料 |
| 5. 価格交渉 | 成約事例を根拠に交渉を代行します | 無料 |
| 6. 契約・決済 | 重要事項説明、住宅ローン手続きのサポート | 仲介手数料0円 |
※物件価格・印紙税・登記費用・住宅ローン保証料など、仲介手数料以外の実費は別途必要です。
お問い合わせ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社MILLIONS(家タダ) |
| 所在地 | 大阪市中央区西心斎橋 おおきに心斎橋Landmarkビル702 |
| 免許番号 | 大阪府知事(1)第66296号 |
| 電話 | 06-4256-4106 |
| LINE | LINEで相談する |
※掲載の数値は令和8年地価公示、令和7年国勢調査、国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報ほか公的資料にもとづきます。基準日は出典欄をご確認ください。
12神戸市西区の不動産購入に関する記事
- 【大阪市24区】仲介手数料無料で家を買う|地価・人口・学校選択制で選ぶエリア比較 大阪市内と比べたい場合はこちら。24区を公的データで横並びにしています。
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区ごとの地価・人口・制度を横並びで比較したい方は【大阪市24区】エリア比較ハブ/【神戸市】9区の比較ページをご覧ください。
13神戸市西区の不動産購入 よくある質問
神戸市西区で本当に仲介手数料は0円になりますか?
はい。ネットに掲載されている神戸市西区の物件は、原則どこの会社が広告しているものでも、家タダを通してご購入いただければ買主様の仲介手数料は0円です。宅地建物取引業法第46条にもとづく報酬額告示は報酬の上限を定めたもので、下限の定めはありません。つまり「これ以上もらってはいけない」という天井は法律で決まっていますが、「これだけはもらわなければならない」という床は決まっていない、ということです。家タダは売主様側からの報酬だけで成立する形に取引を組み立てているため、買主様からいただかなくても事業として成り立ちます。西区の成約中央値(戸建2,700万円・マンション2,200万円)で計算すると、仲介手数料の上限額は95万7,000円・79万2,000円。町丁目別で最も高い竹の台の3,600万円なら125万4,000円、最寄駅別で最も高い西神南の3,100万円なら108万9,000円です。これがまるごと0円になります。物件URLをLINEでお送りいただければ、その場で対象かどうかを無料でお答えします。
神戸市西区の住宅の相場はいくらくらいですか?
国土交通省 不動産情報ライブラリの成約価格情報(2025年第2四半期〜2026年第1四半期・536件)では、戸建の成約中央値が2,700万円(293件・平均土地面積172㎡・平均築2002年)、中古マンションが2,200万円(243件・平均専有85㎡・平均築1997年)です。この「マンション2,200万円」は、本ページで扱う3区のなかで最も高い水準で、垂水区1,400万円の約1.6倍、北区820万円の約2.7倍(当方算出)。土地の単価がいちばん低い部類の3区のなかで、マンションの価格帯がいちばん高いのが西区です。成約データ上の最寄駅別では西神中央2,600万円(199件・区内の約37%)、西神南3,100万円(68件)、明石1,550万円(62件)、学園都市3,200万円(31件)、西明石2,900万円(25件)、栄(兵庫)2,550万円(24件)。町丁目別では竹の台3,600万円(30件)が最も高く、伊川谷町1,200万円(40件)が最も安くなっています。土地の値段は令和8年地価公示で1㎡あたり平均74,694円(住宅地35地点)、前年比+2.6%。商業地は2地点平均117,500円(+6.4%)、工業地は7地点平均74,142円(+7.8%)です。なお成約価格情報は国土交通省の公表データで、家タダ自身の成約実績ではありません。
人口が9区で最多なのに、なぜ西区の地価は9区で8位なのですか?
市公式に「因果」として書かれた資料はありませんので、断定はできません。そのうえで、神戸市が公表している事実を並べると、次の構図で説明できます。第一に、面積です。西区は138.01平方キロメートルで市域の約4分の1を占め、北区に次いで2番目に広い区。人口が多いのは、そもそも区が広いからでもあります。第二に、神戸市は都市計画区域55,730haのうち市街化調整区域が35,486ha=64%で、その主たる分布先が西区・北区です。第三に、その上に「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」(平成8年4月15日 神戸市条例第10号)があり、西区は106集落で市内最多(北区66集落)。農村用途区域17,935haのうち住宅が建てやすい集落居住区域は402ha=約2.2%(当方算出)しかありません。同条例第10条により、農村用途区域内での建築物の新築・増築・改築、宅地造成、土地の形質変更、木竹伐採などは着手日の30日前までに市長への届出が必要です。第四に、歴史です。西区の全域は1947年3月に神戸市へ編入された旧明石郡の7村で、区として発足したのは1982年8月1日。神戸市9区で最も新しい区です。これらの事実は、人口228,268人(9区で最多)と住宅地平均74,694円/㎡(9区で8位)という並びと矛盾しません。ただし説明であって証明ではありません。西区内の市街化調整区域の面積・分布は市公式に数値がなく未取得です。
西区は地価が安いですが、災害リスクが高いからではないですか?
いいえ。むしろ西区は、神戸市のなかで災害リスクの構成が最も薄い部類に入ります。①津波:浸水想定区域がありません。市公式が「各区の浸水想定区域(北区・西区は浸水しないため掲載なし)」と明記しています。浸水想定区域があるのは東灘・灘・中央・兵庫・長田・須磨・垂水の7区です。②土砂災害:警戒区域206箇所(急傾斜地の崩壊176・土石流30・地すべり0)。神戸市全体2,356箇所の約8.7%で9区中4位、北区858箇所の約24%です(比率は当方算出)。地すべり警戒区域は0箇所で、中央区・灘区・長田区と並びます。③密集市街地:該当なし。市の再生優先地区4地区は灘北西部・兵庫北部・長田南部・東垂水で、西区は含まれません。④坂のまち:該当なし。市の「坂のまち神戸プロジェクト」のエリアリノベーション6エリアにも西区は含まれません。神戸市の「まちの課題」として名指しされる枠組みに、西区はほとんど登場しません。安さの理由に災害リスクは使えないというのが、公的資料から言えることです。ただし土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の箇所数は市・県とも未取得ですし、「区全体の傾向」と「個別の物件」は別の話です。洪水浸水想定区域の区内状況も未取得ですので、必ず「くらしの防災ガイド」西区版(4分割)でご自身の住所をご確認ください。
西区の市街化調整区域や「農村用途区域」の物件は、買っても大丈夫ですか?
「大丈夫かどうか」は物件次第です。まず事実を整理します。神戸市は市域の64%が市街化調整区域で、その主たる分布先が西区・北区です。市街化調整区域では「開発行為(建築目的の土地の区画形質の変更)や建築行為が制限されている」と市が明記しています。さらに共生ゾーン条例の農村用途区域に入っていれば、着手日の30日前までに市長への届出(条例第10条)が必要になります。対象行為は建築物の新築・増築・改築、宅地造成、土地の形質変更、駐車場の設置、木竹伐採、土石採取、水面埋立て。リフォームや外構工事、庭木の伐採でも該当し得ます。しかも集落居住区域で一般住宅を建てる場合は、里づくり協議会との「協議の上、承諾が得られている」ことが要件とされており、地縁組織の同意が事実上の関門になります(この整理は確度・中)。土地利用基準は「都市計画法、農業振興地域の整備に関する法律、農地法、森林法及びその他の法令の規定に基づき、許可等を得ていなければ、土地利用を行うことはできません」と明記しています。メリットもあります。市街化調整区域内の物件には都市計画税0.3%がかかりません。また里づくり計画によって景観と農地が守られるため、隣に何が建つか分からないという不安が小さいという面もあります。西区の住宅地35地点のうち前年比0.0%の横ばいが10地点あり、値下がりしていないという見方もできますが、市場が薄いという見方もできます。「安いから買う」ではなく、「この制度の上に住む」という判断をしてください。家タダでは契約前に無料で調査します。
西区の工業地が住宅地と同じ値段というのは本当ですか?
本当です。そしてこれは西区でしか書けない数字です。令和8年地価公示で、西区の工業地7地点の平均は74,142円/㎡。住宅地35地点の平均74,694円/㎡との差は、わずか552円です。しかも工業地の前年比+7.8%は、住宅地の+2.6%のちょうど3倍。内訳は森友四丁目103,000円/㎡(+10.2%)、大津和三丁目93,000円/㎡(+5.7%)、伊川谷町潤和字西ノ口75,000円/㎡(+10.3%)、室谷二丁目70,200円/㎡(+9.7%・地積6,000㎡)、宮下一丁目66,000円/㎡(+4.8%)、伊川谷町有瀬字土橋61,800円/㎡(+4.2%)、上新地三丁目50,000円/㎡(+9.4%)。7地点のうち4地点が+9%を超えています。これは都市計画の方針とも一致していて、神戸市の都市計画区域マスタープランには「西区押部谷町木見地区において、主に工業・流通業務地としての整備をはかる」という西区を名指しした一文があり、西区の地区計画16地区のうち3つが産業系(神戸複合産業団地/神戸複合産業団地南地区/玉津・櫨谷工業地区)です。買う側にとっての意味は2つ。①職住近接が成立し得る区だということ。②住宅を買う土地の隣が産業用地である可能性があるということ。用途地域と地区計画を、必ず契約前に確認してください。(なお市はこの工業地の地価上昇について因果を説明していません。本ページも断定しません。)
「名谷駅」「学園都市駅」「伊川谷」はどの区ですか?
取り違えが非常に多いところなので、はっきり書きます。①名谷駅は須磨区です。西区ではありません。名谷は須磨ニュータウンの団地名で、「西神ニュータウン=名谷」というのは誤りです。②学園都市駅は西区です。垂水区ではありません。市の自転車等放置禁止区域の指定駅一覧・市営自転車駐車場一覧のいずれも西区として掲載しています。垂水区にあるのは「学園南」という地名・地区計画(学園南地区・学園南インターチェンジ南地区・学園南インターチェンジ北地区)です。③伊川谷は西区です。垂水区でも明石市でもありません。市公式の道路ページが第二神明道路の渋滞区間を「伊川谷〜明石西」と書くため取り違えられやすいのですが、伊川谷駅前駐輪場・伊川谷小学校・伊川谷中学校はいずれも西区として市公式に掲載されています。そもそも西区は1982年に伊川谷町ほか7町で発足した区です。地下鉄西神・山手線で西区の駅は、学園都市・伊川谷・西神南・西神中央の終端4駅です(総合運動公園駅の所在区は市公式の区別一覧に掲載がなく未取得)。ほかに神戸電鉄粟生線の木幡・栄・押部谷・木津が西区の駅として市公式に掲載されています。なお成約データでは明石・西明石を最寄りとする西区の物件が合わせて87件(約16%)あります(明石駅・西明石駅の所在市区は神戸市公式では未取得)。「最寄駅」と「住所」は別物としてご確認ください。
西区の学区や子育て支援はどうなっていますか?
西区の市立小学校は29校、中学校は13校です。いずれも北区(32校・16校)に次いで市内2位の校数(比較は当方算出)。西区には小規模特認校の指定校も分校もありません。神戸市の小規模特認校2校は藍那小学校(北区)と六甲山小学校(灘区)、分校は桜の宮小学校・中学校のしらゆり分校(北区)です。学校名を見ると区の構造が分かります。伊川谷・櫨谷・玉津第一/玉津・平野・神出・岩岡・押部谷は1982年の分区時の7町の名前、糀台・狩場台・竹の台・樫野台・美賀多台・春日台・井吹東・井吹の丘・井吹西・月が丘・桜が丘はニュータウンとともにできた学校です。神戸市の公式ページには「学校選択制」という語が一度も出てきません。実施しているとも、していないとも書かれていないため、本ページでは断定していません。実在が確認できた制度は①指定学校の変更 ②区域外就学 ③小規模特認校の3つです。指定学校の変更は7分類16項目の事由が公表されており、住宅購入との関係でとくに重要なのが「1年以内に転居が確実な場合」(必要書類は建築確認書・売買契約書・賃貸借契約書等の写し)。売買契約書の写しで申請できます。申請時期は「翌年4月に小学1年生になる方は10月以降、中学1年生になる方は11月以降」。給食は2026年度は小学校のみ無償化で、中学校は1食170円の有償(助成あり)。年間の徴収額として市が示している例は31,230円です。「神戸市は給食無償」と書くと誤りになります。こども医療費助成は0歳〜高校3年生・所得制限なし、0〜2歳は通院・入院とも自己負担なし。西神中央文化・芸術ホール等が2022年10月1日にオープンし、市は音楽・舞台芸術施設と図書館機能の充実を一体的に整備したと説明しています。国の定義による保育所等利用待機児童数は2026年4月1日時点で5年連続ゼロですが、「待機児童」と「保留児童」は別物で、保留児童の区別内訳は未取得。西区内の保育所数・学童数も未取得です。
西区は人口が9区で最も減っていると聞きます。心配ではないですか?
事実として、そのとおりです。2020年→2025年で▲10,609人(▲4.4%)。減少数・減少率とも神戸市9区で最大です(比較は当方)。神戸市全体の△1.8%のおよそ2.4倍の速さです。ただし、同時に西区は人口228,268人で9区のうち最多でもあります。「市内最多」と「最も減った」が同じ区に同居しています。さらに世帯の中身を見ると、1世帯当たり人員2.32人は北区と並んで市内最多タイ(神戸市全体は1.95人)、高齢化率28.4%は垂水区31.0%・北区32.0%より低い。人口はいちばん減っているのに、世帯の人数はいちばん多く、高齢化率はいちばん低い。本ページで扱う3区のなかでは、最もファミリー層が残っている区だと言えます。なぜ人口が減っているのかの理由は市公式に記載がなく、本ページでは断定していません。いっぽう地価は前年比+2.6%で、北区+2.5%・垂水区+2.2%を上回り神戸市9区で5位(価格の順位は8位)。住宅地35地点のうち24地点が上昇し、下落は1地点だけです。市の投資も続いており、西区役所が2022年2月に西神中央へ移転、西神中央文化・芸術ホール等が2022年10月1日にオープン、市は「駅周辺のリノベーションを進め」るとしています。「人口が減っている」という一つの数字で、この区の物件を判断しないでください。
神戸市西区で買うとき、家タダに頼むデメリットはありますか?
正直にお伝えすると、あります。第一に、売主様側からの報酬だけで成立する形に組み立てるため、物件や取引条件によっては対象外になる場合があります(売主が仲介手数料を支払わない取引など)。すべての物件で0円になるとお約束はできません。第二に、仲介手数料が0円でも、登記費用・ローン関連費用・固定資産税および都市計画税の精算金・火災保険料などの実費はかかります。神戸市の固定資産税・都市計画税は賦課期日(毎年1月1日)現在の所有者に1年分が課税される税で、年の途中の売買では日割り精算が商慣習となっています。これは決済時に必要な実費です。第三に、西区・神戸市固有のコストです。市街化区域内であれば固定資産税1.4%+都市計画税0.3%で毎年1.7%(1.4%と0.3%は神戸市の公表値、合計1.7%は当方の合算)。市街化調整区域内なら都市計画税はかかりませんが、西区内のどこが調整区域かを示した市公式の資料は確認できていないため、物件ごとに調べる必要があります。また西区の成約戸建の平均土地面積は172㎡で、個票では土地225㎡という例も出ています。200㎡を超えた部分は住宅用地の特例が6分の1から3分の1に変わるため、土地が広いぶん毎年の固定資産税が効いてきます。中学校の給食費は1食170円・年間の徴収例は31,230円で、小学校は無償でも中学校は有償です。第四に、物件そのもののリスクです。共生ゾーン条例の農村用途区域に入っていれば建築・造成・木竹伐採に着手30日前の届出が必要になり、集落居住区域では里づくり協議会の承諾が事実上の要件になります。地区計画も区内に16地区あり、うち3つが産業系です。工業地が住宅地とほぼ同じ単価で3倍の速さで上がっているということは、周辺の土地の使われ方が変わり得るということでもあります。家タダはこうした調査を契約前に無料で行いますが、調査の結果、購入をおすすめしないという結論になることもあります。対象になるかどうかは物件URLをお送りいただければその場で無料で診断しますので、まずはご相談ください。
神戸市西区の物件、その価格で買って大丈夫ですか?
神戸市西区は、人口228,268人で神戸市9区のうち最多、面積138.01平方キロメートル=市域の約4分の1で北区に次ぐ2位の区です。それでいて住宅地の公示価格は35地点平均で74,694円/㎡、9区では8位。人口の規模と土地の単価が、連動していません。さらに2020年→2025年の人口減少は▲10,609人(▲4.4%)で9区最大。「市内最多」と「最も減った」が同居しています。区内では最高173,000円/㎡(学園西町二丁目)から最安17,200円/㎡(神出町田井字上ノ祢宜)まで10.1倍ひらき、35地点のうち10地点が前年比0.0%、そのうち8地点が「字」の付く農村地番です。その理由は、災害ではなく制度と歴史にあります。神戸市は市域の64%が市街化調整区域。その上に「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」(平成8年4月15日 神戸市条例第10号)がかかり、西区は106集落で市内最多。住宅が建てやすい集落居住区域は農村用途区域17,935haのうち402ha=約2.2%です。安いのには、制度上の理由があります。いっぽうで西区は津波浸水想定区域なし・地すべり0箇所・密集市街地の優先地区なし。工業地7地点の平均74,142円/㎡は住宅地とほぼ同額で、前年比+7.8%は住宅地の3倍です。成約536件のうち戸建293件が2,700万円、マンション243件が2,200万円。「西区の相場」という一つの数字で判断できる区ではありません。市街化区域か調整区域か、共生ゾーンの農村用途区域に入っていないか、里づくり協議会の承諾が要る区域ではないか、用途地域は住居系か工業系か、地区計画16地区のどれかがかかっていないか、土地が200㎡を超えていないか、そしてその最寄駅は本当に西区か(名谷駅は須磨区です)。物件情報の1行だけでは判断できません。家タダでは、こうした調査をすべて契約前に無料で行ったうえで、買主様の仲介手数料0円でお引き渡しまで進めます。西区の成約中央値(戸建2,700万円・マンション2,200万円)なら、1件あたり79万2,000円〜95万7,000円の差です。気になる物件のURLをLINEでお送りください。
14本ページで使用した出典(すべて公的一次情報)
当ページに掲載した数値は、すべて以下の公的機関の公表資料にもとづいています。基準日も併せてご確認ください。
- 神戸市「西区の概要」(面積138.01km²・市域の約4分の1・北区に次ぎ2番目/1982年8月1日分区)(「1982年(昭和57年)8月1日に、伊川谷町、櫨谷町、玉津町、平野町、押部谷町、神出町、岩岡町の7町をもって、垂水区から分区し誕生しました。」/分区当時 約94,000人/人口増加の要因は西神ニュータウン・学園都市・西神南ニュータウン)
- 神戸市「垂水区史(区の歩み)」(1947年3月に明石郡7村が垂水区に編入/1982年8月に西区分区)
- 神戸市「神戸市域の変遷」(1889年4月1日市制施行(約21km²)/1947〜1958年に28町村と合併/現在557.02km²)
- 神戸市「令和7年(2025年)国勢調査 速報集計」(2025年10月1日現在。市計1,497,630人・766,349世帯/1世帯1.95人/増加は中央・兵庫・灘の3区のみ)
- 神戸市 2025年国勢調査 速報(区別人口・世帯数 PDF)(西区 228,268人(9区で最多)・103,442世帯/2020年比 ▲10,609人(▲4.4%))
- 神戸市 2020年国勢調査 人口等基本集計(PDF)(西区 238,877人・100,141世帯/高齢化率28.4%/1世帯当たり2.32人(北区と並び市内最多タイ))
- 神戸市「人と自然との共生ゾーンの指定等に関する条例」(農村用途区域17,935ha(2023年12月現在)/農業保全8,913・環境保全8,375・集落居住402・特定用途245ha/西区106集落(協議会96=91%・計画70=66%)で市内最多/北区66集落)
- 神戸市 共生ゾーン条例 本文PDF(平成8年4月15日 神戸市条例第10号・最終改正 令和4年4月1日)(第1条(目的)/第8条(農村用途区域の4区分)/第10条(着手30日前までの届出)/第17条(里づくり協議会)/第18条(里づくり計画))
- 神戸市 共生ゾーン条例 施行規則PDF(届出不要な「通常の管理行為又は軽易な行為」/農村景観保全形成地域の行為説明書)
- 神戸市 共生ゾーン 土地利用基準PDF(2023年2月見直し)(「都市計画法、農業振興地域の整備に関する法律、農地法、森林法及びその他の法令の規定に基づき、許可等を得ていなければ、土地利用を行うことはできません」/集落居住区域は里づくり協議会の承諾が要件(確度・中))
- 神戸市 共生ゾーン 区域概要図PDF(2023年12月現在)(図面のみ(文字情報は未取得))
- 神戸市 共生ゾーン 基本計画PDF(2021年9月見直し)
- 神戸市 農村景観保全形成基本計画PDF(西区内の指定地区名は「別冊」にあるとされ未取得)
- 神戸市「区域区分(線引き)の見直し」(PDF)(都市計画区域 約55,730ha/市街化区域 約20,244ha(36%)/市街化調整区域 約35,486ha(64%)/市街化区域△151ha・調整区域+155ha)
- 神戸市「都市計画区域マスタープラン」(PDF)(連携拠点=西神中央・岡場/地域拠点=鈴蘭台・名谷・学園都市・垂水・舞子・谷上/「西区押部谷町木見地区において、主に工業・流通業務地としての整備をはかる」)
- 神戸市「線引きの見直し方針」(PDF)(第9回線引き見直し/線引き当初決定は昭和45年(1970年))
- 神戸市「市街化調整区域における建築・開発」(「開発行為や建築行為が制限されている」)
- 神戸市「地区計画」(市全体95地区・約3,697.8ha(2025年12月8日現在)/西区は16地区、うち3つが産業系)
- 神戸市「まちづくり協定」(神戸市地区計画及びまちづくり協定等に関する条例)(1981年12月制定/締結20地区(2026年6月1日現在))
- 神戸市「都市景観条例」(1978年制定)
- 神戸市 景観計画(PDF・第1章)(都市景観形成地域7地域・眺望景観形成地域4地域・沿道景観形成地区2地区のいずれにも西区は含まれない)
- 神戸市「用途地域・高度地区」(全市見直しは1973年以降9回/高度地区は斜線型と絶対高さ制限の2類型/防火922ha・準防火5,942ha)
- 神戸市「用途地域の見直し(2023年6月1日施行)」(工業系地域の容積率・建ぺい率を200/60→300/80に引き上げ/駅周辺の容積率200%→300%ほか)
- 神戸市「都市計画情報検索」
- 神戸市情報マップ(線引き・用途地域・地区計画・ハザードマップ)
- 神戸市「西神中央駅周辺のリノベーション」(西区役所の西神中央への移転(2022年2月)/西神中央文化・芸術ホール等 2022年10月1日オープン)
- 神戸市「ニュータウンの活性化」(対象は西神中央駅周辺/名谷駅前/六甲アイランド/ポートアイランド/ベルトコンベヤトンネル)
- 神戸市「プレンティ広場・パークアベニューでの賑わいづくり」(社会実験)
- 神戸市「こべや」(西区役所3階の魅力発信拠点)(16事業者が「こべやブランド」として登録)
- 神戸市「伊川谷駅前空間の活用」
- 神戸市「西区あんない」(区全域図+4ゾーン別詳細図)(2022年8月。地図PDFの町名等は未取得)
- 神戸市「市街地再開発事業」(現在事業中は垂水中央東地区と神戸三宮雲井通5丁目地区の2件のみ。西区には該当なし)
- 神戸市「土地区画整理事業」(市全体4,776.5ha・52地区。西区の個別地区は未取得)
- 神戸市「密集市街地の再生」(再生優先地区=灘北西部・兵庫北部・長田南部・東垂水の4地区。西区は含まれない)
- 神戸市「計画的開発団地のリノベーション」(モデル3団地=垂水区多聞台・北区有野台・北区唐櫃台。西区は含まれない)
- 神戸市「坂のまち神戸プロジェクト」(2024年度開始/エリアリノベーション6エリアに西区は含まれない)
- 神戸市「都市計画税」(税率0.3%/市街化区域内の土地・家屋が対象)
- 神戸市「固定資産税(概要)」(賦課期日は1月1日)
- 神戸市「償却資産(固定資産税の税率1.4%・免税点150万円)」
- 神戸市「住宅用地の課税標準の特例」(小規模住宅用地 固定1/6・都計1/3/一般住宅用地 固定1/3・都計2/3)
- 神戸市「新築住宅に対する減額措置」(2026年4月1日以降の新築は床面積40㎡以上240㎡以下(それ以前は50㎡以上280㎡以下))
- 神戸市「市税の年間スケジュール」(2026年度 第1期4/30・第2期7/31・第3期12/25・第4期2027/3/1)
- 神戸市「固定資産税関係証明の窓口集約」(2026年5月1日から新長田合同庁舎に集約)
- 神戸市「長寿命化の大規模修繕工事をした分譲マンションへの減額措置」(要件は未取得)
- 神戸市「指定学校の変更・区域外就学」(「学校選択制」という語は市公式に確認できず)
- 神戸市「指定学校の変更について」(PDF)(7分類16項目の事由一覧)
- 神戸市「当分の間、指定学校の変更を認める地区」(PDF)(地区名は未取得)
- 神戸市「小規模特認校」(藍那小学校(北区)・六甲山小学校(灘区)/西区には指定校も分校もなし)
- 神戸市「市立小学校一覧」(西区29校(北区32校に次いで市内2位))
- 神戸市「市立中学校一覧」(西区13校(北区16校に次いで市内2位))
- 神戸市「学校給食費」(2026年度 小学校のみ無償化/中学校は1食170円・年間の徴収例31,230円)
- 神戸市「就学援助」(2026年度。2人世帯176.1万円/3人世帯223.4万円/4人世帯266.4万円/中学の自転車通学費4,730円まで)
- 神戸市「こども医療費助成」(0歳〜高校3年生・所得制限なし。2026年7月1日更新)
- 神戸市「保育所等利用待機児童数」(2026年4月1日時点で5年連続ゼロ)
- 神戸市「小中学校の規模適正化」
- 兵庫県「土砂災害警戒区域等の指定状況」(PDF)(2026年6月30日現在。西区206箇所(急傾斜176・土石流30・地すべり0)/神戸市計2,356箇所)
- 神戸市「土砂災害警戒区域等」(指定主体は兵庫県/市内に地すべりのレッドゾーンの指定なし)
- 神戸市「津波対策の完了について」(2023年3月完了/「北区・西区は浸水しないため掲載なし」)
- 神戸市「ハザードマップ」
- 神戸市「くらしの防災ガイド」区別PDF索引(西区版は4分割(岩岡・神出周辺/平野・玉津・伊川谷周辺/西神・櫨谷周辺/押部谷・学園都市周辺))
- 神戸市「自転車等放置禁止区域」(西区の地下鉄=学園都市・伊川谷・西神南・西神中央/神戸電鉄=木幡・栄)
- 神戸市「市営自転車駐車場一覧」(西区(有料)学園都市駅前・伊川谷駅前・西神南駅前・西神中央駅前(東)(西)(南)/(無料)押部谷駅前・木幡駅前・栄駅前・木津駅)
- 神戸市交通局(西神・山手線/北神線 S01 谷上〜S17 西神中央。西区は終端側の4駅)
- 神戸市「道路網」(第二神明道路(伊川谷〜明石西)の渋滞/神戸西バイパスはミッシングリンク/道路網は3階層)
- 神戸市「緊急輸送道路(路線一覧PDF)」(市全体の一覧)
- 神戸市「区役所・支所の案内」(西区役所=〒651-2295 神戸市西区糀台5-4-1(2022年2月に西神中央へ移転)。玉津支所あり)
- 国土交通省 不動産情報ライブラリ(成約価格情報)(2025年第2四半期〜2026年第1四半期・神戸市西区536件。家タダの成約実績ではありません)
- 国土交通省 地価公示 鑑定評価書情報(令和8年・令和7年)(価格時点 令和8年1月1日/住宅地35地点・商業地2地点・工業地7地点)
- 国土地理院 地理院タイル(国土画像情報 第1期/全国最新写真)